Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・完全捏造設定です!
・原作かなり無視しています!
・オリジナルキャラクターがわんさか出ます
・二次創作だということをご理解したうえでお読みください!
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
別働部隊として銀時達が出発して3日後、秋汰とお冬達の待つ陣に戻ってきた彼等はまたも子どもを2人連れてきた。
「・・・またか」
別働大部隊を率いている大隊長が苦笑する。
頭ごなしに怒らないのは、銀時達もまた同じように仲間達が連れてきたからだ。
「武家の子らしいので、一から教える必要はありませんし・・・面倒は俺達が見ます」
説明の苦手な銀時に代わり桂が説明すれば、彼はあっさりと了承した。
「わかった。・・・ただし、面倒を見ると言ったからには最後まで責任を持て。良いな?」
自分の身は自分で守る。そうでなければこの戦場では生きてはいけない。だが、まだ子どもの彼等にそれを強いるのは無理というものだ。
自分達が責任を持って彼等を守らなくてはならない。銀時達は力一杯頷いた。
「「「「「はい!」」」」」
そうして夏之介と良太郎は秋汰とお冬に引きあわされる。
「お前等仲良くしろよ~、見たトコ同い年くらいだしな~」
十一がそう言えば、桂がポンと手を打つ。
「おお、そうだ。・・・秋汰とお冬に実戦での戦い方を教えてもらうと良い。この2人は実戦経験のある忍だからな」
桂の言葉に秋汰とお冬を見やった夏之介はこくりと頷いた。
「わかった」
「夏之介?」
「良太郎、道場剣術なんて実戦じゃなんの役にも立たない・・・そうだろ?」
「ああ・・・そうだな・・・試合では強かった父上も、天人には歯が立たなかった」
「・・・その代わりに、剣術を教えてくれ」
秋汰の言葉に、夏之介と良太郎は首を傾げた。
「・・・俺は、侍になりたい」
「・・・私も、教わりたい。・・・女でも、教えてくれる?」
攘夷志士として、誇りを持つために。
秋汰とお冬の気持ちを酌んだ良太郎はコクリと頷いた。
「ただ・・・型とかそういう基本的なコトしか教えられないけど・・・良いか?」
「ああ、基本さえ教えてもらえば、後は先輩達を見て覚える。・・・忍というのもそうやって技を学ぶ」
「そっか・・・そうだよな、これだけ強い人達が傍にいるんだし、参考にしない手はない」
秋汰の言葉を聞いて夏之介が呟く。
「見て学ぶ・・・忍の基本ね」
お冬は呟き、ニコリと笑う。
夏之介がサッと頬に朱を走らせるが、すぐに表情を取り繕った。
その様子を見ていた桂達は子ども達は子ども達で仲良くなったらしいと判断し、別室へと移動した。
「・・・先程、大隊長殿から作戦表を頂いた」
大まかなことしか書かれていないそれは、先陣隊に大きな負担がかかるものだった。
「こりゃぁ、気張らないといけないなァ」
久坂がぼやく。
若手の中でも突出して実力のある自分達が先陣隊に任命されるのは目に見えている。
特に、この部隊の中で精神的柱となっているのは銀時だ。
子どもの頃から塾生の中でも抜きん出て強く、そしてその目立つ容貌から、先陣を切れば勢いをつけられると大隊長から太鼓判まで貰っているのだ。
桂も高杉も技術面では銀時に劣らないが、気迫というのだろうか。彼の絶対に諦めないという生への執着心は、他の志士達に良い影響を与えているから、余計に頼りにされてしまう。
「・・・たまに、銀時の背中に先生の背中が見えるような気がするんだよな~」
ボソリ、と入江が呟く。
「ああ、それはあるな・・・銀時は直接先生の教えを受けているからな・・・」
松陽が人慣れをしていない銀時に対してどれ程に心を砕いていたか、塾生の中で知らない者はいない。
常にやる気のなさそうな表情をうかべ授業中は寝てばかりいた銀時だが、松陽と2人きりになればむさぼるように学び、剣の相手をせがんだ。
そんな銀時に喜び、松陽は自分の全てを伝えようとしていた。
その松陽が死に、成長した銀時は態度こそ違えど、まるで松陽のようだと思えるような行動をするようになった。
松陽の教え通りに、松陽ならばどうするか。彼の中にあったのは常にその思いだということを知っている。幼馴染達はそんな銀時に心のどこかで頼っていたのだ。
「・・・俺、一番前に立つから」
作戦表を眺めて黙り込んでいた銀時が口を開く。
「じゃあ、俺はしんがりを守るぜ」
高杉が間髪をいれずに告げる。
「では、俺は戦況を見られる位置に行って皆に号令を出す」
「ヅラァ、号令間違えんじゃねェぜ?」
桂に向けて、高杉がニヤリと笑う。
「ヅラではない、桂だ!・・・当然、命がかかっておるのだからな、間違えたりはせんぞ」
「へェ、じゃあ頼りにしてんぜ?」
いつものお決まりのセリフが出ると、高杉は小首を傾げそう告げた。
「・・・えーと、そしたら・・・俺達は銀に付いてきゃ良いんだな?」
「ああ、状況次第では動いて貰う可能性もあるから、なるべく俺から離れないでくれ」
久坂の問いに桂は頷いた。
「了解。・・・じゃ、ひとまず解散・休憩」
パンパンと手を打ち、久坂は立ち上がった。
先程から静かな銀時が気になって仕方がなかったのだ。
「・・・銀?」
「・・・」
「ぎーん?」
「・・・」
「銀時!!」
「へ?・・・あ、ナニ?玄ちゃん」
ボーっとしていたと告げて力の抜けるような笑みをうかべた銀時に、久坂は困ったように眉根を寄せた。
「考え事か?」
「ん~、秋汰とお冬の名前が決まんなくてさ・・・アイツら待ってんのに」
「そうか・・・そういや、アイツらって季節の名前が入ってるんだな」
何気なく言った久坂の言葉に、銀時はキョトンとした。
「ああ・・・秋と冬か・・・ん?そういや良太郎は春井の春で、夏之介はそのまま夏か」
「あははっ、春夏秋冬揃っちゃったね~」
入江がケタケタと笑う。
「・・・偶然にしては出来過ぎだな」
「偶然だろうがなんだろうが、どうでもいいだろうが」
考え込む桂に呆れた視線を向けて高杉がぼやく。
「季節・・・か」
そんな幼馴染達の会話をなんとはなしに聞いていた銀時はハッとした。
「秋は水澄み、冬は氷柱が軒下にぶら下がる・・・」
「それは、季語だな」
「先生が良く好んで使われていた俳句の・・・」
古田と桂が呟けば、高杉がああ、と声をあげた。
「そういや、春は春霞で、霧は秋の季語だが、夏に発生する霧を夏霧というんだ、とか言ってたなァ・・・」
「うわ~、懐かし~」
思い出話にできる程皆が皆松陽の死を受け入れたわけではないが、松陽の教えは皆の中に残っていた。
「・・・よく先生が銀時の髪を褒める時はまるで真白の雪のようだと言っていたな」
「雪の異称は六花だと教わったのも、その時だったか」
1つのことをきっかけに次々と師の教えを思い出し、懐かしさに頬を緩める。
と、その時。勢い良く隣の部屋に続く襖が開けられる。
「・・・その名前ください!!」
叫んだのは良太郎だった。
「は?・・・お、お前は名前云々なんて知らなかったんじゃ・・・」
銀時がギョッとして良太郎を見つめる。
「秋汰達から聞きました!俺と夏之介にも名前をください!攘夷志士として戦う為の名前を!」
秋汰とお冬の話を聞いた良太郎と夏之介は本当に羨ましかったのだ。
忍の名を捨て侍として攘夷志士として戦う。その覚悟がすごいと思った。
だから、今までの自分を捨てて新しい自分に生まれ変わる意味で、名前が欲しかった。
「・・・イイじゃねェか。どうせおあつらえむきに四季が揃ってんだからよ」
高杉が言うと銀時も反論はないようで、深い溜息を落とした。
「じゃあ、良太郎が【はるがすみ】と書いて春霞、夏之介が夏霧、秋汰が・・・【みずすみ】と書いて水澄・・・で、お冬が氷柱だな」
四季の名を貰った4人は互いの顔を見合わせて頷いた。
「俺、必ずお役に立ちます!忍の名は捨てますが、侍として必ず!」
「救われた命です、御恩をお返しするために私はこの命を使いたい」
「皆さんに置いて行かれないように、絶対について行きます」
「・・・もう自棄になったりしません、私はまだ・・・生きていますから」
4人の視線が向かう先は銀時。
銀時は戸惑いながらも頷き、幼馴染はそんな彼等を優しい眼差しで見つめていた。
4人が拾われてから2年程が経った。
激しい戦いが何度もあった。体力も気力も削がれてゆく。
そんな中でも志士達の希望はあった。
「・・・鬼兵隊!俺に続けぇッ!!」
「臆するな!!勝利は我の元にあり!!」
「白夜叉に遅れをとるなッ!!」
吉田松陽の教え子達。彼等の強さは剣の腕だけでなく、その心もまた強かった。
とりわけ銀時はその強さから歳も関係なく皆から頼りにされた。
その風貌から付けられた名は“白夜叉”―――天人達の伝説的英雄“黒夜叉”をもじった名前だった。
まだ少年の域を出ないその薄い肩に、大きな期待が圧し掛かる。
仲間が次々とその若い命を散らしても、一時の感傷すら許されず天人達と戦い続ける日々。
銀時は真っ先に敵に斬り込み、少しでも仲間が傷つくことが無いようにと敵をなぎ倒していく。
その鬼神のような戦いぶりに畏怖を覚える仲間もいたほどに、斬って斬って斬りまくった。
だが、銀時の心がだんだんとすり減っていくのを感じていた幼馴染達が、どうにかしなければと思った時には既に何もかもが遅すぎた。
彼を頼りにし“白夜叉”さえいれば勝てると思っている者達から“白夜叉”を取り上げればどうなるか―――。
「どうすればいい・・・」
最近の銀時は食事もろくにとらず、戦場に出ていない時は部屋に1人で籠っている。
頭を抱える桂の脇で、高杉が不機嫌丸出しで舌打ちする。
「・・・チッ、もっと早くに気付いてりゃなぁ・・・」
「銀に直接言ったところで、聞きはしないだろうしな」
「俺、散々言ったよ~・・・でもさ、食欲無いとか平気だとか大丈夫だとか・・・絶対うんって言わないんだよ、アイツ」
久坂と入江が溜息交じりに呟く。
「・・・重圧になってるんだろうな、皆の期待が」
古田が言えば、ガックリと肩を落とす幼馴染達。
「う~ん、どうしたもんじゃろうか。・・・俺は金時を支える部下を作らせるのが良いと思うんじゃが・・・」
「金時じゃなくて銀時な。・・・しかし、部下を作ったとして・・・ますます銀を追い詰めるんじゃ・・・」
先の戦いで合流した土佐の攘夷志士、坂本。
合流したその瞬間からその明るい気質で部隊の精神的柱になっている。だからこそ頼られている銀時の気持ちもわかるのだろう。
しかし、久坂はその提案に渋った。
「なんちゃーがやないちや。アイツ等なら頼りきりにゃせんじゃろう」
坂本の言う“アイツ等”に思い当たった幼馴染達は揃って声をあげた。
「「「「「あぁ!」」」」」
銀時が拾ってきた4人の子ども達、彼等は努力を重ね特別な部隊として活躍していた。
「まさか、あのガキ共があそこまで成長するとはなァ・・・」
高杉が溜息交じりに呟く。
「ま、役に立ちたいって、いつも言ってたしね~」
入江が苦笑する。
「・・・突っ走る銀時を止める良い足枷になるか・・・」
桂が考えるそぶりを見せながら呟く。
「そうと決まれば、行動あるのみじゃ!!」
それから坂本と桂は自分の立場を利用し、あれよあれよという間に【六花】と名乗り諜報まがいの仕事をしていた子ども達を、(書類上で)銀時の直属の部隊にしてしまった。
元々銀時に恩義を感じていた子ども達は、それはもう張り切って銀時にひっついた。どれだけ無碍にされようが、追い返されようが諦めなかった。
特に春霞の粘りは関係ない自分達でさえもウンザリしそうなほどにしつこかった。が、ひと月もしないうちに銀時を陥落させた春霞の粘りには、揃って大喝采を送ってやった。
「・・・銀時様!」
4人の子ども達に囲まれて、銀時は困ったような表情をうかべていた。
最近では銀時の名を呼ぶ者は幼馴染や坂本を除けばほとんどいない。皆一様に“白夜叉”と呼ぶのだ。その方が銀時に箔がつくし隊の士気も上がるという理由からだった。
だから、名前に様をつけられて呼ばれるということに慣れていない銀時はどう反応したらいいのかわからなかったのだ。
「おうおう、懐かれちょるなぁ~」
「た、辰馬っ・・・」
思わず助けてと言いかけて、銀時は言葉を呑みこんだ。そんなコトを言えば目の前の子ども達が傷つくと思ったからだ。
「あはは~!銀時は優しいからの~!」
カラカラと笑いながら目の前を素通りしていく坂本を恨めしそうに見送りながら、銀時はキラキラとした4対の目を見下ろした。
「・・・お、俺にどうしろって・・・」
「だから、俺達に松下村塾で習ったっていう兵法を教えてください!」
「松陽先生の教えを一番身につけているのは銀時様だって、晋助様がおっしゃっていました!」
「・・・し、晋助の奴・・・!」
絶対に銀時を1人きりにさせまいとひっついてくる4人の意図はわかっていた。そしてそれが誰の差し金なのかも。
だから折れるしかなかった。自分の為だとわかっているから・・・。それに、こんなに可愛い弟分や妹分に囲まれて、荒んだ気分でいられるだろうか、いや、いられないに決まっている。
面倒見の良い銀時は結局戦場に出ていない日は子ども達の世話に没頭し、食事も子ども達と一緒に食べるためか、ちゃんと口にするようになった。
すっかり顔色も元通りになり表情も明るくなった頃・・・最悪の再会が待っていた。
その日はとりわけ大きな作戦で、銀時達の大部隊だけでなく他の大部隊と協力しての戦いになった。
最初は優勢だったはずが、1つ、また1つと分隊が潰されて行く。
べらぼうに強い天人がいるのだと、誰かが言うのを聞いた。ならばと高杉が鬼兵隊を率いてその天人の討伐に向かった。
嫌な、予感がした。
野生の勘というのだろうか、高杉の姿が遠ざかり小さくなっていくのを見送っていた時に、銀時の不安が一気に膨れ上がった。
「銀時様?」
人一倍、心の機微に聡い夏霧が銀時の感情を読み取ったのか、不安そうな表情をうかべた。
「・・・お前等ここで待ってろ」
短く命じられた言葉に春霞達は素直に従った。戦場では銀時は最強。その思いが強かったからだ。
だが、夏霧だけが首を振った。
「俺も付いて行きます」
「夏霧・・・!」
「俺も、行きます。腕には自信があります・・・銀時様も太鼓判を押してくれたじゃないですか!」
4人の中でもずば抜けた成長を見せたのが夏霧だった。剣の腕も元々筋は良かったのだが、手本にした人間が白夜叉である。
そんな“モノ”を手本にしたらそれは強くなるだろう。夏霧の剣の腕はそこらの志士よりも上だ。
しかも頭も非常に良く、桂や高杉、久坂といった面々が自分の持てる知識を“面白がって”教え込んだため、やたらと偏った知識(戦略やら医術やらの)を身につけてしまった。
だから夏霧の実戦での役立ち度はかなり高い。なのでそれを理由に付いてくるなとは言えず、銀時は深い溜息をついた。
「わーったよ・・・ちゃんと付いて来いよ?」
「はい!」
一度戦場に出れば後は覚悟の問題だ。覚悟を示した相手に無理矢理こちらの言うことを聞かせることは出来なかった。
それが後に英断だったと言われるとはつゆ知らず、銀時は夏霧を連れて鬼兵隊の後を追った。
銀時は最初は目を疑った。
圧されている―――攘夷志士最強を誇る鬼兵隊が。
「しん、すけっ・・・晋助!!どこだ!!」
あちこちに転がる死体を見向きもせず幼馴染の姿を探す。その後を夏霧が無言で付き従う。
ふと、微かな剣戟の音を耳にして夏霧はなんとはなしに上を見上げた。
「っ!・・・銀時様!!」
呼ばれて振り返った銀時は夏霧の視線を追い―――これでもかというくらい目を丸く見開いた。
「・・・あ、いつは・・・!」
もう何も考えられなかった。崩れた柱を足伝いにして屋根の上に駆け上がる。
「ぐぁッ・・・!」
高杉が顔半分を左手で押さえる。指の間から鮮血が滴り落ちた。
それを目にして銀時は完全に我を忘れたかのように“そいつ”に斬りかかって行った。
「・・・ククッ・・・あの時の子鬼か?」
銀時の全力の一閃をあっさりと受け止めたその男は、口の端を吊り上げた。
「て・・・めぇっ!」
高杉の元に吹き飛ばされるようにして戻った銀時は、呼吸を整えて構えた。
「・・・邪魔すんな銀時ィ!!」
「ウルセェ!!コイツは俺が!!」
高杉とほぼ同時に斬りかかるが、男は2人をものともせずに打ち払う。
「・・・少し、弱くなったか?子鬼・・・ああ、そう言えば白夜叉などと呼ばれているようだなァ?すぐにお前のことだとわかったぞ」
「くそっ・・・!」
「銀時っ・・・ヤツはまさかっ」
「ああ・・・あん時の・・・先生を殺した奴だ!!」
男との勝敗がつかないうちに、盛り返した攘夷志士達に圧されるように撤退し始めた天人達。
それを見た男は大きく刃を振って銀時達のいた屋根を両断する。
「っ!!」
「待て!!」
「勝負はお預けだ・・・次に会う時まで生きていろよ?子鬼」
走り去る男を見据え、銀時は拳を瓦礫に何度も叩きつけた。
「ちくしょう!ちくしょう!!ちくしょう!!!」
同様に悔しさをにじませていた高杉がプツリと緊張の糸が解けたのか倒れるのを横目で捉えて、ハッとする。
「高杉さん!!」
駆け寄った夏霧が慌てて応急手当を施す。
「夏霧っ・・・晋助は!」
「大丈夫です、命に別状はありません・・・ただ・・・」
その先は言われずともわかっていた。
あまりにも深い傷―――おそらく、高杉の左目はもう使えまい―――。
「また・・・守れなかった」
ポツリと銀時が漏らしたその言葉を、夏霧はずっと忘れることができなかった。
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別働部隊として銀時達が出発して3日後、秋汰とお冬達の待つ陣に戻ってきた彼等はまたも子どもを2人連れてきた。
「・・・またか」
別働大部隊を率いている大隊長が苦笑する。
頭ごなしに怒らないのは、銀時達もまた同じように仲間達が連れてきたからだ。
「武家の子らしいので、一から教える必要はありませんし・・・面倒は俺達が見ます」
説明の苦手な銀時に代わり桂が説明すれば、彼はあっさりと了承した。
「わかった。・・・ただし、面倒を見ると言ったからには最後まで責任を持て。良いな?」
自分の身は自分で守る。そうでなければこの戦場では生きてはいけない。だが、まだ子どもの彼等にそれを強いるのは無理というものだ。
自分達が責任を持って彼等を守らなくてはならない。銀時達は力一杯頷いた。
「「「「「はい!」」」」」
そうして夏之介と良太郎は秋汰とお冬に引きあわされる。
「お前等仲良くしろよ~、見たトコ同い年くらいだしな~」
十一がそう言えば、桂がポンと手を打つ。
「おお、そうだ。・・・秋汰とお冬に実戦での戦い方を教えてもらうと良い。この2人は実戦経験のある忍だからな」
桂の言葉に秋汰とお冬を見やった夏之介はこくりと頷いた。
「わかった」
「夏之介?」
「良太郎、道場剣術なんて実戦じゃなんの役にも立たない・・・そうだろ?」
「ああ・・・そうだな・・・試合では強かった父上も、天人には歯が立たなかった」
「・・・その代わりに、剣術を教えてくれ」
秋汰の言葉に、夏之介と良太郎は首を傾げた。
「・・・俺は、侍になりたい」
「・・・私も、教わりたい。・・・女でも、教えてくれる?」
攘夷志士として、誇りを持つために。
秋汰とお冬の気持ちを酌んだ良太郎はコクリと頷いた。
「ただ・・・型とかそういう基本的なコトしか教えられないけど・・・良いか?」
「ああ、基本さえ教えてもらえば、後は先輩達を見て覚える。・・・忍というのもそうやって技を学ぶ」
「そっか・・・そうだよな、これだけ強い人達が傍にいるんだし、参考にしない手はない」
秋汰の言葉を聞いて夏之介が呟く。
「見て学ぶ・・・忍の基本ね」
お冬は呟き、ニコリと笑う。
夏之介がサッと頬に朱を走らせるが、すぐに表情を取り繕った。
その様子を見ていた桂達は子ども達は子ども達で仲良くなったらしいと判断し、別室へと移動した。
「・・・先程、大隊長殿から作戦表を頂いた」
大まかなことしか書かれていないそれは、先陣隊に大きな負担がかかるものだった。
「こりゃぁ、気張らないといけないなァ」
久坂がぼやく。
若手の中でも突出して実力のある自分達が先陣隊に任命されるのは目に見えている。
特に、この部隊の中で精神的柱となっているのは銀時だ。
子どもの頃から塾生の中でも抜きん出て強く、そしてその目立つ容貌から、先陣を切れば勢いをつけられると大隊長から太鼓判まで貰っているのだ。
桂も高杉も技術面では銀時に劣らないが、気迫というのだろうか。彼の絶対に諦めないという生への執着心は、他の志士達に良い影響を与えているから、余計に頼りにされてしまう。
「・・・たまに、銀時の背中に先生の背中が見えるような気がするんだよな~」
ボソリ、と入江が呟く。
「ああ、それはあるな・・・銀時は直接先生の教えを受けているからな・・・」
松陽が人慣れをしていない銀時に対してどれ程に心を砕いていたか、塾生の中で知らない者はいない。
常にやる気のなさそうな表情をうかべ授業中は寝てばかりいた銀時だが、松陽と2人きりになればむさぼるように学び、剣の相手をせがんだ。
そんな銀時に喜び、松陽は自分の全てを伝えようとしていた。
その松陽が死に、成長した銀時は態度こそ違えど、まるで松陽のようだと思えるような行動をするようになった。
松陽の教え通りに、松陽ならばどうするか。彼の中にあったのは常にその思いだということを知っている。幼馴染達はそんな銀時に心のどこかで頼っていたのだ。
「・・・俺、一番前に立つから」
作戦表を眺めて黙り込んでいた銀時が口を開く。
「じゃあ、俺はしんがりを守るぜ」
高杉が間髪をいれずに告げる。
「では、俺は戦況を見られる位置に行って皆に号令を出す」
「ヅラァ、号令間違えんじゃねェぜ?」
桂に向けて、高杉がニヤリと笑う。
「ヅラではない、桂だ!・・・当然、命がかかっておるのだからな、間違えたりはせんぞ」
「へェ、じゃあ頼りにしてんぜ?」
いつものお決まりのセリフが出ると、高杉は小首を傾げそう告げた。
「・・・えーと、そしたら・・・俺達は銀に付いてきゃ良いんだな?」
「ああ、状況次第では動いて貰う可能性もあるから、なるべく俺から離れないでくれ」
久坂の問いに桂は頷いた。
「了解。・・・じゃ、ひとまず解散・休憩」
パンパンと手を打ち、久坂は立ち上がった。
先程から静かな銀時が気になって仕方がなかったのだ。
「・・・銀?」
「・・・」
「ぎーん?」
「・・・」
「銀時!!」
「へ?・・・あ、ナニ?玄ちゃん」
ボーっとしていたと告げて力の抜けるような笑みをうかべた銀時に、久坂は困ったように眉根を寄せた。
「考え事か?」
「ん~、秋汰とお冬の名前が決まんなくてさ・・・アイツら待ってんのに」
「そうか・・・そういや、アイツらって季節の名前が入ってるんだな」
何気なく言った久坂の言葉に、銀時はキョトンとした。
「ああ・・・秋と冬か・・・ん?そういや良太郎は春井の春で、夏之介はそのまま夏か」
「あははっ、春夏秋冬揃っちゃったね~」
入江がケタケタと笑う。
「・・・偶然にしては出来過ぎだな」
「偶然だろうがなんだろうが、どうでもいいだろうが」
考え込む桂に呆れた視線を向けて高杉がぼやく。
「季節・・・か」
そんな幼馴染達の会話をなんとはなしに聞いていた銀時はハッとした。
「秋は水澄み、冬は氷柱が軒下にぶら下がる・・・」
「それは、季語だな」
「先生が良く好んで使われていた俳句の・・・」
古田と桂が呟けば、高杉がああ、と声をあげた。
「そういや、春は春霞で、霧は秋の季語だが、夏に発生する霧を夏霧というんだ、とか言ってたなァ・・・」
「うわ~、懐かし~」
思い出話にできる程皆が皆松陽の死を受け入れたわけではないが、松陽の教えは皆の中に残っていた。
「・・・よく先生が銀時の髪を褒める時はまるで真白の雪のようだと言っていたな」
「雪の異称は六花だと教わったのも、その時だったか」
1つのことをきっかけに次々と師の教えを思い出し、懐かしさに頬を緩める。
と、その時。勢い良く隣の部屋に続く襖が開けられる。
「・・・その名前ください!!」
叫んだのは良太郎だった。
「は?・・・お、お前は名前云々なんて知らなかったんじゃ・・・」
銀時がギョッとして良太郎を見つめる。
「秋汰達から聞きました!俺と夏之介にも名前をください!攘夷志士として戦う為の名前を!」
秋汰とお冬の話を聞いた良太郎と夏之介は本当に羨ましかったのだ。
忍の名を捨て侍として攘夷志士として戦う。その覚悟がすごいと思った。
だから、今までの自分を捨てて新しい自分に生まれ変わる意味で、名前が欲しかった。
「・・・イイじゃねェか。どうせおあつらえむきに四季が揃ってんだからよ」
高杉が言うと銀時も反論はないようで、深い溜息を落とした。
「じゃあ、良太郎が【はるがすみ】と書いて春霞、夏之介が夏霧、秋汰が・・・【みずすみ】と書いて水澄・・・で、お冬が氷柱だな」
四季の名を貰った4人は互いの顔を見合わせて頷いた。
「俺、必ずお役に立ちます!忍の名は捨てますが、侍として必ず!」
「救われた命です、御恩をお返しするために私はこの命を使いたい」
「皆さんに置いて行かれないように、絶対について行きます」
「・・・もう自棄になったりしません、私はまだ・・・生きていますから」
4人の視線が向かう先は銀時。
銀時は戸惑いながらも頷き、幼馴染はそんな彼等を優しい眼差しで見つめていた。
4人が拾われてから2年程が経った。
激しい戦いが何度もあった。体力も気力も削がれてゆく。
そんな中でも志士達の希望はあった。
「・・・鬼兵隊!俺に続けぇッ!!」
「臆するな!!勝利は我の元にあり!!」
「白夜叉に遅れをとるなッ!!」
吉田松陽の教え子達。彼等の強さは剣の腕だけでなく、その心もまた強かった。
とりわけ銀時はその強さから歳も関係なく皆から頼りにされた。
その風貌から付けられた名は“白夜叉”―――天人達の伝説的英雄“黒夜叉”をもじった名前だった。
まだ少年の域を出ないその薄い肩に、大きな期待が圧し掛かる。
仲間が次々とその若い命を散らしても、一時の感傷すら許されず天人達と戦い続ける日々。
銀時は真っ先に敵に斬り込み、少しでも仲間が傷つくことが無いようにと敵をなぎ倒していく。
その鬼神のような戦いぶりに畏怖を覚える仲間もいたほどに、斬って斬って斬りまくった。
だが、銀時の心がだんだんとすり減っていくのを感じていた幼馴染達が、どうにかしなければと思った時には既に何もかもが遅すぎた。
彼を頼りにし“白夜叉”さえいれば勝てると思っている者達から“白夜叉”を取り上げればどうなるか―――。
「どうすればいい・・・」
最近の銀時は食事もろくにとらず、戦場に出ていない時は部屋に1人で籠っている。
頭を抱える桂の脇で、高杉が不機嫌丸出しで舌打ちする。
「・・・チッ、もっと早くに気付いてりゃなぁ・・・」
「銀に直接言ったところで、聞きはしないだろうしな」
「俺、散々言ったよ~・・・でもさ、食欲無いとか平気だとか大丈夫だとか・・・絶対うんって言わないんだよ、アイツ」
久坂と入江が溜息交じりに呟く。
「・・・重圧になってるんだろうな、皆の期待が」
古田が言えば、ガックリと肩を落とす幼馴染達。
「う~ん、どうしたもんじゃろうか。・・・俺は金時を支える部下を作らせるのが良いと思うんじゃが・・・」
「金時じゃなくて銀時な。・・・しかし、部下を作ったとして・・・ますます銀を追い詰めるんじゃ・・・」
先の戦いで合流した土佐の攘夷志士、坂本。
合流したその瞬間からその明るい気質で部隊の精神的柱になっている。だからこそ頼られている銀時の気持ちもわかるのだろう。
しかし、久坂はその提案に渋った。
「なんちゃーがやないちや。アイツ等なら頼りきりにゃせんじゃろう」
坂本の言う“アイツ等”に思い当たった幼馴染達は揃って声をあげた。
「「「「「あぁ!」」」」」
銀時が拾ってきた4人の子ども達、彼等は努力を重ね特別な部隊として活躍していた。
「まさか、あのガキ共があそこまで成長するとはなァ・・・」
高杉が溜息交じりに呟く。
「ま、役に立ちたいって、いつも言ってたしね~」
入江が苦笑する。
「・・・突っ走る銀時を止める良い足枷になるか・・・」
桂が考えるそぶりを見せながら呟く。
「そうと決まれば、行動あるのみじゃ!!」
それから坂本と桂は自分の立場を利用し、あれよあれよという間に【六花】と名乗り諜報まがいの仕事をしていた子ども達を、(書類上で)銀時の直属の部隊にしてしまった。
元々銀時に恩義を感じていた子ども達は、それはもう張り切って銀時にひっついた。どれだけ無碍にされようが、追い返されようが諦めなかった。
特に春霞の粘りは関係ない自分達でさえもウンザリしそうなほどにしつこかった。が、ひと月もしないうちに銀時を陥落させた春霞の粘りには、揃って大喝采を送ってやった。
「・・・銀時様!」
4人の子ども達に囲まれて、銀時は困ったような表情をうかべていた。
最近では銀時の名を呼ぶ者は幼馴染や坂本を除けばほとんどいない。皆一様に“白夜叉”と呼ぶのだ。その方が銀時に箔がつくし隊の士気も上がるという理由からだった。
だから、名前に様をつけられて呼ばれるということに慣れていない銀時はどう反応したらいいのかわからなかったのだ。
「おうおう、懐かれちょるなぁ~」
「た、辰馬っ・・・」
思わず助けてと言いかけて、銀時は言葉を呑みこんだ。そんなコトを言えば目の前の子ども達が傷つくと思ったからだ。
「あはは~!銀時は優しいからの~!」
カラカラと笑いながら目の前を素通りしていく坂本を恨めしそうに見送りながら、銀時はキラキラとした4対の目を見下ろした。
「・・・お、俺にどうしろって・・・」
「だから、俺達に松下村塾で習ったっていう兵法を教えてください!」
「松陽先生の教えを一番身につけているのは銀時様だって、晋助様がおっしゃっていました!」
「・・・し、晋助の奴・・・!」
絶対に銀時を1人きりにさせまいとひっついてくる4人の意図はわかっていた。そしてそれが誰の差し金なのかも。
だから折れるしかなかった。自分の為だとわかっているから・・・。それに、こんなに可愛い弟分や妹分に囲まれて、荒んだ気分でいられるだろうか、いや、いられないに決まっている。
面倒見の良い銀時は結局戦場に出ていない日は子ども達の世話に没頭し、食事も子ども達と一緒に食べるためか、ちゃんと口にするようになった。
すっかり顔色も元通りになり表情も明るくなった頃・・・最悪の再会が待っていた。
その日はとりわけ大きな作戦で、銀時達の大部隊だけでなく他の大部隊と協力しての戦いになった。
最初は優勢だったはずが、1つ、また1つと分隊が潰されて行く。
べらぼうに強い天人がいるのだと、誰かが言うのを聞いた。ならばと高杉が鬼兵隊を率いてその天人の討伐に向かった。
嫌な、予感がした。
野生の勘というのだろうか、高杉の姿が遠ざかり小さくなっていくのを見送っていた時に、銀時の不安が一気に膨れ上がった。
「銀時様?」
人一倍、心の機微に聡い夏霧が銀時の感情を読み取ったのか、不安そうな表情をうかべた。
「・・・お前等ここで待ってろ」
短く命じられた言葉に春霞達は素直に従った。戦場では銀時は最強。その思いが強かったからだ。
だが、夏霧だけが首を振った。
「俺も付いて行きます」
「夏霧・・・!」
「俺も、行きます。腕には自信があります・・・銀時様も太鼓判を押してくれたじゃないですか!」
4人の中でもずば抜けた成長を見せたのが夏霧だった。剣の腕も元々筋は良かったのだが、手本にした人間が白夜叉である。
そんな“モノ”を手本にしたらそれは強くなるだろう。夏霧の剣の腕はそこらの志士よりも上だ。
しかも頭も非常に良く、桂や高杉、久坂といった面々が自分の持てる知識を“面白がって”教え込んだため、やたらと偏った知識(戦略やら医術やらの)を身につけてしまった。
だから夏霧の実戦での役立ち度はかなり高い。なのでそれを理由に付いてくるなとは言えず、銀時は深い溜息をついた。
「わーったよ・・・ちゃんと付いて来いよ?」
「はい!」
一度戦場に出れば後は覚悟の問題だ。覚悟を示した相手に無理矢理こちらの言うことを聞かせることは出来なかった。
それが後に英断だったと言われるとはつゆ知らず、銀時は夏霧を連れて鬼兵隊の後を追った。
銀時は最初は目を疑った。
圧されている―――攘夷志士最強を誇る鬼兵隊が。
「しん、すけっ・・・晋助!!どこだ!!」
あちこちに転がる死体を見向きもせず幼馴染の姿を探す。その後を夏霧が無言で付き従う。
ふと、微かな剣戟の音を耳にして夏霧はなんとはなしに上を見上げた。
「っ!・・・銀時様!!」
呼ばれて振り返った銀時は夏霧の視線を追い―――これでもかというくらい目を丸く見開いた。
「・・・あ、いつは・・・!」
もう何も考えられなかった。崩れた柱を足伝いにして屋根の上に駆け上がる。
「ぐぁッ・・・!」
高杉が顔半分を左手で押さえる。指の間から鮮血が滴り落ちた。
それを目にして銀時は完全に我を忘れたかのように“そいつ”に斬りかかって行った。
「・・・ククッ・・・あの時の子鬼か?」
銀時の全力の一閃をあっさりと受け止めたその男は、口の端を吊り上げた。
「て・・・めぇっ!」
高杉の元に吹き飛ばされるようにして戻った銀時は、呼吸を整えて構えた。
「・・・邪魔すんな銀時ィ!!」
「ウルセェ!!コイツは俺が!!」
高杉とほぼ同時に斬りかかるが、男は2人をものともせずに打ち払う。
「・・・少し、弱くなったか?子鬼・・・ああ、そう言えば白夜叉などと呼ばれているようだなァ?すぐにお前のことだとわかったぞ」
「くそっ・・・!」
「銀時っ・・・ヤツはまさかっ」
「ああ・・・あん時の・・・先生を殺した奴だ!!」
男との勝敗がつかないうちに、盛り返した攘夷志士達に圧されるように撤退し始めた天人達。
それを見た男は大きく刃を振って銀時達のいた屋根を両断する。
「っ!!」
「待て!!」
「勝負はお預けだ・・・次に会う時まで生きていろよ?子鬼」
走り去る男を見据え、銀時は拳を瓦礫に何度も叩きつけた。
「ちくしょう!ちくしょう!!ちくしょう!!!」
同様に悔しさをにじませていた高杉がプツリと緊張の糸が解けたのか倒れるのを横目で捉えて、ハッとする。
「高杉さん!!」
駆け寄った夏霧が慌てて応急手当を施す。
「夏霧っ・・・晋助は!」
「大丈夫です、命に別状はありません・・・ただ・・・」
その先は言われずともわかっていた。
あまりにも深い傷―――おそらく、高杉の左目はもう使えまい―――。
「また・・・守れなかった」
ポツリと銀時が漏らしたその言葉を、夏霧はずっと忘れることができなかった。
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