Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・貴方と出会った日からシリーズ 続編
・過去捏造:ちびルルと朝比奈はお知り合いなど、いろいろ。
・本編の流れは軽く無視。
・いろんな人が出ますが、所詮は朝ルルの引き立て役;
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
明るい緑の髪、金色の瞳。美しい顔立ち。初めて見る2人は、ほう、と息をつくが、見知った者は、その尊大さと不可思議すぎる存在に、溜め息をついた。
「・・・私はお前達を知っているが、お前達は知らないだろうな。・・・初めまして、C.C.だ。」
嫣然と微笑み、リヴァルとミレイを見つめるC.C.。カレンもまた呆然とその姿を見つめる。
「あんた、その恰好・・・。」
そう。それは、まるで秘書のような姿だった。ルルーシュは肩を落とす。
「・・・悪ふざけも大概にしろ、C.C.・・・桐原公のSPの中に紛れ込むなんて・・・。」
そう。先ほど、桐原と対面した時に、ルルーシュはその後ろに控えていたSP達の中にC.C.を見つけ、思わず立場を忘れて叫びそうになった。が、そんなことをするわけにもいかず、ぐっとこらえたのだ。
「え・・・あの中にいたの!?」
カレンは気付いていなかったらしく、驚く。
「あの男に言ったら、快く紛れ込ませてくれたぞ。・・・良いじゃないか、ちょうどいい具合に私の話題が出たのだし。・・・喜べ、お前の大好きな“結果”だぞ。」
「・・・そんなのの為に、結果論を説いてるわけじゃない。」
もう、ルルーシュは溜め息をつくしかない。自分のペースを乱されるのが一番苦手なのに、C.C.はいつだってわかっていて、こちらのペースを乱してくるのだ。
「・・・えーと、つまり、ルルーシュ君が呼んだんじゃなくて・・・C.C.が勝手に来たということかな?」
朝比奈が確認すれば、ルルーシュはこっくりと頷いた。
「C.C.・・・お前、私達がアジトを出るときは幹部達のラウンジで玉城をからかっていたじゃないか。」
千葉が呆れたように言えば、C.C.はひょい、と肩を竦めた。
「あいつが私のことをゼロの愛人だなどと言ってくれるのでな、少しばかりその口にお仕置きをしてやっていたんだ。」
「・・・あ、愛人・・・。」
リヴァルが呻く。朝比奈がルルーシュの恋人で、この少女がルルーシュの愛人・・・?
「え・・・ふつう、この子の恋人なり愛人なりが・・・ルルーシュ達じゃね?」
リヴァルの言うことに、ルルーシュと朝比奈以外全員が、思わず確かに、と頷いた。
「愛があれば、年の差も性別も超えるんだよ~。ね~?ルルーシュ君v」
朝比奈がそう言って、ぎゅう、と抱きしめれば、わずかな抵抗。
「ちょ、省吾さんッ・・・皆の前ですからッ!」
いくら細身とはいえ軍人の朝比奈と、体力が全くと言っていいほど無いルルーシュでは、雲泥の差があるわけで。意味の成さない抵抗を続けるルルーシュに、朝比奈は苦笑する。
「無駄な抵抗は止めなさーい。って言うんだっけ?こういう時は。」
クツクツと笑う朝比奈に、ルルーシュは顔を真っ赤にする。
「省吾さん!!!」
「・・・やれやれ、お熱いことだな。・・・さっさと既成事実でも作ってしまえば良いのに。」
C.C.の言い様に、ミレイとリヴァルとカレンが思わず“既成事実”を想像してしまい、顔を真っ赤にする。
「C.C.!!!・・・お前っ!・・・だからっ!~~~~っ!!!」
ルルーシュも顔だけをC.C.の方に向け、真っ赤な顔で睨みつけるが、言葉にならず、もどかしそうに身じろぎした。
「ん~・・・俺もできればそうしたいんだけど~・・・無理でしょ、この情勢じゃ。」
朝比奈の言葉に、藤堂と他の四聖剣は、それなりに状況を考えているのか、と感心する。
「なんだ、つまらないな。・・・もう少しストレートな奴だと思っていたんだが。」
「・・・嫌がる相手を無理やり組み敷いて喜ぶような趣味ないから。」
「ふ。大人だな。やつと同じで、無理やりにでもやりそうな気がしたんだが。」
「あのくそガキと一緒にしないでくれる?腹が立つんですけど。」
C.C.の言葉に、朝比奈がムッとして返す。“やつ”だけで通じるのは、その時だけC.C.の表情が歪んだからだ。それは、ルルーシュがスザクの話をする時と同じ表情。ルルーシュがスザクを友人だと思い、切り捨てられないでいる事を知っているからこその表情なのだろう。
「ふん、私からしてみれば、どちらも私からルルーシュを奪う嫌な奴だからな。・・・まあ、契約もあるし、最終的には私の元に戻ってくることになるだろうがな。」
「契約?」
「お前には関係ない。それは、私とルルーシュの問題だ。」
ばっさりと朝比奈の問いを切り捨て、C.C.はミレイ達の方へ向き直る。
「さて、それで、お前達はどうするんだ?・・・ルルーシュを黒の騎士団へやるだけで満足するのか?」
「待て、C.C.・・・まさか、彼らまでこちらに引き込もうと言うのではないだろうな?」
藤堂が待ったをかければ、C.C.は心底不思議そうな顔をした。
「それが当然の流れだと思うが?」
「彼等はブリタニア人で・・・。」
卜部が言えば、そんなことか、と呟く。
「ルルーシュだってブリタニア人だ。」
「それは、事情が・・・。」
千葉が食い下がるが、C.C.は聞く耳をもたない。
「なぁ、お前達はどうするんだ?」
「・・・俺はルルーシュと離れ離れになるのは淋しいって思うし、守りたいって思う。でも・・・どうすりゃいいのかわかんねーし、ナイトメアなんて乗れないし・・・。」
リヴァルが素直な思いを吐露する。それを見ていたミレイがすっと立ち上がる。
「・・・私達でも黒の騎士団に入れてもらえるのかしら?」
「“ゼロ”を説得してやってもいい。・・・まあ、お前達次第だが。」
C.C.の言葉に、ミレイとリヴァルはルルーシュを見る。声をあげて反対しているわけではないが、困惑した表情をうかべている。
「私は・・・ルルちゃんを守りたいわ。黒の騎士団として戦う事は出来ないでしょうけど。・・・そうね、軍の情報を手に入れる事ならできるわ。」
「ミレイ!それはッ!!」
「あら、ルルちゃんは、知ってるハズよねぇ?・・・私の婚約者は、スザク君の上司よ~?」
にっこりと笑ったミレイは、もう、説得しても無駄だと思わせた。
「・・・アスプルンド伯は・・・シュナイゼルのッ・・・。」
「学友らしいわね。・・・だからこそじゃない。せいぜい有意義な情報を仕入れさせてもらうつもりよ。」
ミレイはルルーシュの言葉を遮ってのたまう。
「万が一バレでもしたら・・・アッシュフォード家に迷惑が・・・。」
「殿下達を守れないアッシュフォード家に意味はないですから。」
その言葉に、ミレイの全ての覚悟が現れていて、ルルーシュは何も言えなくなる。
「ふ、決まりだな。・・・ミレイ・アッシュフォードは軍の情報を手に入れること、リヴァル・カルデモンドは・・・ラクシャータにでも預けたらどうだ?」
「・・・ラクシャータに?・・・ああ、そうか。リヴァル、お前確か、ニーナと一緒にガニメデの調整とかやってたよな?」
「そりゃ、そーいうのができるのが、俺とニーナくらいだからなぁ・・・。」
ルルーシュの確認に、リヴァルは頷く。
「・・・もし、本当に黒の騎士団に来るつもりなら、技術班に入るっていうことも・・・。」
「マジで!?入れてくれんの!?」
きらり、と目を光らせて、リヴァルはルルーシュを見つめる。
「技術班なら・・・あんまり危険じゃないし・・・それに。」
「それに?」
リヴァルの問いに、ルルーシュは俯き、上目づかいになりながら、ぼそりと呟く。
「・・・・・・俺だって、皆と離れ離れになるのは、淋しいし。」
― 何、この子!!学園いる時より、悩殺モード全開なんですけど!!!?
言われたリヴァルは元より、ミレイやカレン、藤堂達までも頬を真っ赤に染める。
「・・・無自覚とは恐ろしいな。」
唯一悩殺されなかったC.C.が呟くと、自覚の無いルルーシュは首を傾げる。
「・・・は?」
「なんでもない。どうせ、そいつが周りを牽制するだろうし、お前が知る必要はないさ。」
「・・・省吾さん?」
ルルーシュに見上げられ、静かに悶絶していた朝比奈ははぁ、と息をつく。
「ルルーシュ君は可愛いからさぁ~。ライバルがたくさんできて、たいへ~んってこと。」
「なっ///・・・何言って・・・るんですか。」
照れるルルーシュに、朝比奈はもうデレデレとなってしまう。
「かっわいーなぁ・・・俺のルルーシュ君は。」
「・・・しかし、技術班に入れると言うことは・・・。」
朝比奈を冷たく一瞥しながら、千葉が呟く。
「・・・そうっすねぇ、俺も学園を出るってことか・・・。」
「いや、そこまでしなくてもいいだろう。・・・ミレイもお前も、カレンのようにすればいい。ルルーシュとナナリーに関しては、危険度が高いから、アッシュフォードを出た方がいいだろうが。」
「通い、かぁ~・・・でも、カレンさんみたいな設定ないから、怪しまれるんじゃね?」
C.C.の言葉に、リヴァルは首を傾げる。
「カレンは紅蓮のパイロットだし、頻繁にこちらに来ないと拙い。だが、お前達はお前達のタイミングで来ればいい。・・・連絡だけは受けられるようにしておけ。作戦が入っている時は、近づかない方がいいからな。」
「それなら、いいか。・・・ねっ、会長?」
「そうね。・・・まずはそこからってこと。・・・黒の騎士団の人達に信用してもらわないといけないし、ね?」
ミレイが言えば、C.C.もにやりと笑う。
「頭の良い奴は、会話もスムーズで良いな。・・・さすがは、イベントでルルーシュを嵌めるだけはあるな。」
「うふふ~。イベントに関しては、ルルちゃんも私には敵わないものねぇ~?」
「・・・騎士団にまで持ち込まないでくださいよ?」
嫌な予感を覚えて、ルルーシュが言うが、ミレイはどうかしら、と笑うだけ。
「まぁ、逆転祭りだけはやらないから、安心して頂戴。・・・学生ならともかく、イイ歳した男の人のは見るに堪えないでしょうしねぇ?」
「当たり前です!!!・・・それに、いくらなんでも騎士団のメンバーがそうそう簡単にイベントに乗ってくるわけがないでしょう!?うちのイベント慣れした生徒達じゃないんですから!」
必死になるルルーシュに、ミレイはクツクツと笑った。
「そんなに必死にならなくたって、やらないから大丈夫よ~。イベントをやってたのも・・・少しでも、ルルちゃんやナナちゃんの気が紛れればって思ってやってたことだし。」
ミレイの本音に、ルルーシュの体の力が抜ける。
「・・・俺達の、ため・・・。」
「そ。・・・もう、それも終わり。ルルちゃん達がいないんじゃ、やる意味はないもの。」
「それはそれで・・・。」
「淋しいような・・・。」
ミレイが言うと、リヴァルとカレンが呟く。
「・・・毒されてるぞ、2人とも・・・。」
ルルーシュが思わず額に指をあてる。学園での様子を知らない藤堂と四聖剣は首を捻る。
「ふ。やればいいじゃないか、なかなか楽しいと思うぞ。」
「あおるなC.C.!」
「お前の女装はなかなか似合っていたぞ?」
「しぃーーーーつぅぅぅぅぅ・・・・。」
朝比奈にだけは知られたくなかったのに!という思いを込めてC.C.を睨む。
「へぇ~・・・見たいなぁ~。」
二コリ。
朝比奈が微笑めば、ルルーシュは拒否できなくなる。昔から、朝比奈のおねだりには弱かった。ねだられるままに自身のことや皇室のことをやたらと話してしまった気がする。
「・・・省吾さん・・・こ、これだけは・・・。」
「今度写真持ってきますv」
「・・・カレン!!」
「いいじゃない、似合ってるんだし。・・・スザクなんか、見れたもんじゃなかったじゃない。顔は女顔なのにね。」
カレンがあっさりと言えば、ルルーシュはがくりと肩を落とした。
「・・・楽しみにしてるね、紅月さん。・・・さて、これから、ルルーシュ君の入団のさせ方を考えなきゃね。」
話を戻した朝比奈は真剣な表情をうかべる。
「・・・こっちの準備も必要ですし、改めて打ち合わせる時間を作りませんか?」
ミレイが同じように真剣な表情になり、提案すれば、藤堂も頷く。
「そうだな。こちらにも受け入れの下準備は必要だろう。・・・当面はゼロとはバラさないというのなら、尚更だ。」
「紅月と俺達がいれば、そうそう簡単にはバレないだろうが、念には念を入れないとな。」
「・・・そうだな。まあ、ゼロとルルーシュが同時に存在すれば良いのだろ?ルルーシュが馴染むまでは、私が“ゼロ”になっても構わない。」
卜部の言葉に同意し、C.C.までそう言いだしたので、朝比奈はにや、と笑った。
「君が協力してくれるっていうのは、心強いよ。」
「・・・正直、騎士団はどうでも良いんだが、こいつの居場所になるのなら、協力は惜しまない。」
真面目に返され、皆が固まる。
「C.C.・・・お前。」
「まあ、たまには、こっちの本音も言うべきだと思ってな。・・・黒の騎士団が使えなくなれば、さっさとルルーシュを連れ出すつもりだったんだが、気が変わった。・・・徹底的に改革してやる。」
本気になったC.C.を見たことがない面々は、その表情に驚きを隠せなかった。それだけ、ルルーシュはC.C.にとっても大切な存在なのだと認識させられる。
「・・・私の真名を知る、お前だからこそだ。・・・私の願いを叶えてくれるのだろ?」
ニコリと笑うC.C.に、ルルーシュは力強く頷いた。
「ああ。・・・それが、お前との契約だからな。」
そして、ルルーシュの黒の騎士団への入団に向けての計画が練られることとなったのだった。
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・貴方と出会った日からシリーズ 続編
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・いろんな人が出ますが、所詮は朝ルルの引き立て役;
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
明るい緑の髪、金色の瞳。美しい顔立ち。初めて見る2人は、ほう、と息をつくが、見知った者は、その尊大さと不可思議すぎる存在に、溜め息をついた。
「・・・私はお前達を知っているが、お前達は知らないだろうな。・・・初めまして、C.C.だ。」
嫣然と微笑み、リヴァルとミレイを見つめるC.C.。カレンもまた呆然とその姿を見つめる。
「あんた、その恰好・・・。」
そう。それは、まるで秘書のような姿だった。ルルーシュは肩を落とす。
「・・・悪ふざけも大概にしろ、C.C.・・・桐原公のSPの中に紛れ込むなんて・・・。」
そう。先ほど、桐原と対面した時に、ルルーシュはその後ろに控えていたSP達の中にC.C.を見つけ、思わず立場を忘れて叫びそうになった。が、そんなことをするわけにもいかず、ぐっとこらえたのだ。
「え・・・あの中にいたの!?」
カレンは気付いていなかったらしく、驚く。
「あの男に言ったら、快く紛れ込ませてくれたぞ。・・・良いじゃないか、ちょうどいい具合に私の話題が出たのだし。・・・喜べ、お前の大好きな“結果”だぞ。」
「・・・そんなのの為に、結果論を説いてるわけじゃない。」
もう、ルルーシュは溜め息をつくしかない。自分のペースを乱されるのが一番苦手なのに、C.C.はいつだってわかっていて、こちらのペースを乱してくるのだ。
「・・・えーと、つまり、ルルーシュ君が呼んだんじゃなくて・・・C.C.が勝手に来たということかな?」
朝比奈が確認すれば、ルルーシュはこっくりと頷いた。
「C.C.・・・お前、私達がアジトを出るときは幹部達のラウンジで玉城をからかっていたじゃないか。」
千葉が呆れたように言えば、C.C.はひょい、と肩を竦めた。
「あいつが私のことをゼロの愛人だなどと言ってくれるのでな、少しばかりその口にお仕置きをしてやっていたんだ。」
「・・・あ、愛人・・・。」
リヴァルが呻く。朝比奈がルルーシュの恋人で、この少女がルルーシュの愛人・・・?
「え・・・ふつう、この子の恋人なり愛人なりが・・・ルルーシュ達じゃね?」
リヴァルの言うことに、ルルーシュと朝比奈以外全員が、思わず確かに、と頷いた。
「愛があれば、年の差も性別も超えるんだよ~。ね~?ルルーシュ君v」
朝比奈がそう言って、ぎゅう、と抱きしめれば、わずかな抵抗。
「ちょ、省吾さんッ・・・皆の前ですからッ!」
いくら細身とはいえ軍人の朝比奈と、体力が全くと言っていいほど無いルルーシュでは、雲泥の差があるわけで。意味の成さない抵抗を続けるルルーシュに、朝比奈は苦笑する。
「無駄な抵抗は止めなさーい。って言うんだっけ?こういう時は。」
クツクツと笑う朝比奈に、ルルーシュは顔を真っ赤にする。
「省吾さん!!!」
「・・・やれやれ、お熱いことだな。・・・さっさと既成事実でも作ってしまえば良いのに。」
C.C.の言い様に、ミレイとリヴァルとカレンが思わず“既成事実”を想像してしまい、顔を真っ赤にする。
「C.C.!!!・・・お前っ!・・・だからっ!~~~~っ!!!」
ルルーシュも顔だけをC.C.の方に向け、真っ赤な顔で睨みつけるが、言葉にならず、もどかしそうに身じろぎした。
「ん~・・・俺もできればそうしたいんだけど~・・・無理でしょ、この情勢じゃ。」
朝比奈の言葉に、藤堂と他の四聖剣は、それなりに状況を考えているのか、と感心する。
「なんだ、つまらないな。・・・もう少しストレートな奴だと思っていたんだが。」
「・・・嫌がる相手を無理やり組み敷いて喜ぶような趣味ないから。」
「ふ。大人だな。やつと同じで、無理やりにでもやりそうな気がしたんだが。」
「あのくそガキと一緒にしないでくれる?腹が立つんですけど。」
C.C.の言葉に、朝比奈がムッとして返す。“やつ”だけで通じるのは、その時だけC.C.の表情が歪んだからだ。それは、ルルーシュがスザクの話をする時と同じ表情。ルルーシュがスザクを友人だと思い、切り捨てられないでいる事を知っているからこその表情なのだろう。
「ふん、私からしてみれば、どちらも私からルルーシュを奪う嫌な奴だからな。・・・まあ、契約もあるし、最終的には私の元に戻ってくることになるだろうがな。」
「契約?」
「お前には関係ない。それは、私とルルーシュの問題だ。」
ばっさりと朝比奈の問いを切り捨て、C.C.はミレイ達の方へ向き直る。
「さて、それで、お前達はどうするんだ?・・・ルルーシュを黒の騎士団へやるだけで満足するのか?」
「待て、C.C.・・・まさか、彼らまでこちらに引き込もうと言うのではないだろうな?」
藤堂が待ったをかければ、C.C.は心底不思議そうな顔をした。
「それが当然の流れだと思うが?」
「彼等はブリタニア人で・・・。」
卜部が言えば、そんなことか、と呟く。
「ルルーシュだってブリタニア人だ。」
「それは、事情が・・・。」
千葉が食い下がるが、C.C.は聞く耳をもたない。
「なぁ、お前達はどうするんだ?」
「・・・俺はルルーシュと離れ離れになるのは淋しいって思うし、守りたいって思う。でも・・・どうすりゃいいのかわかんねーし、ナイトメアなんて乗れないし・・・。」
リヴァルが素直な思いを吐露する。それを見ていたミレイがすっと立ち上がる。
「・・・私達でも黒の騎士団に入れてもらえるのかしら?」
「“ゼロ”を説得してやってもいい。・・・まあ、お前達次第だが。」
C.C.の言葉に、ミレイとリヴァルはルルーシュを見る。声をあげて反対しているわけではないが、困惑した表情をうかべている。
「私は・・・ルルちゃんを守りたいわ。黒の騎士団として戦う事は出来ないでしょうけど。・・・そうね、軍の情報を手に入れる事ならできるわ。」
「ミレイ!それはッ!!」
「あら、ルルちゃんは、知ってるハズよねぇ?・・・私の婚約者は、スザク君の上司よ~?」
にっこりと笑ったミレイは、もう、説得しても無駄だと思わせた。
「・・・アスプルンド伯は・・・シュナイゼルのッ・・・。」
「学友らしいわね。・・・だからこそじゃない。せいぜい有意義な情報を仕入れさせてもらうつもりよ。」
ミレイはルルーシュの言葉を遮ってのたまう。
「万が一バレでもしたら・・・アッシュフォード家に迷惑が・・・。」
「殿下達を守れないアッシュフォード家に意味はないですから。」
その言葉に、ミレイの全ての覚悟が現れていて、ルルーシュは何も言えなくなる。
「ふ、決まりだな。・・・ミレイ・アッシュフォードは軍の情報を手に入れること、リヴァル・カルデモンドは・・・ラクシャータにでも預けたらどうだ?」
「・・・ラクシャータに?・・・ああ、そうか。リヴァル、お前確か、ニーナと一緒にガニメデの調整とかやってたよな?」
「そりゃ、そーいうのができるのが、俺とニーナくらいだからなぁ・・・。」
ルルーシュの確認に、リヴァルは頷く。
「・・・もし、本当に黒の騎士団に来るつもりなら、技術班に入るっていうことも・・・。」
「マジで!?入れてくれんの!?」
きらり、と目を光らせて、リヴァルはルルーシュを見つめる。
「技術班なら・・・あんまり危険じゃないし・・・それに。」
「それに?」
リヴァルの問いに、ルルーシュは俯き、上目づかいになりながら、ぼそりと呟く。
「・・・・・・俺だって、皆と離れ離れになるのは、淋しいし。」
― 何、この子!!学園いる時より、悩殺モード全開なんですけど!!!?
言われたリヴァルは元より、ミレイやカレン、藤堂達までも頬を真っ赤に染める。
「・・・無自覚とは恐ろしいな。」
唯一悩殺されなかったC.C.が呟くと、自覚の無いルルーシュは首を傾げる。
「・・・は?」
「なんでもない。どうせ、そいつが周りを牽制するだろうし、お前が知る必要はないさ。」
「・・・省吾さん?」
ルルーシュに見上げられ、静かに悶絶していた朝比奈ははぁ、と息をつく。
「ルルーシュ君は可愛いからさぁ~。ライバルがたくさんできて、たいへ~んってこと。」
「なっ///・・・何言って・・・るんですか。」
照れるルルーシュに、朝比奈はもうデレデレとなってしまう。
「かっわいーなぁ・・・俺のルルーシュ君は。」
「・・・しかし、技術班に入れると言うことは・・・。」
朝比奈を冷たく一瞥しながら、千葉が呟く。
「・・・そうっすねぇ、俺も学園を出るってことか・・・。」
「いや、そこまでしなくてもいいだろう。・・・ミレイもお前も、カレンのようにすればいい。ルルーシュとナナリーに関しては、危険度が高いから、アッシュフォードを出た方がいいだろうが。」
「通い、かぁ~・・・でも、カレンさんみたいな設定ないから、怪しまれるんじゃね?」
C.C.の言葉に、リヴァルは首を傾げる。
「カレンは紅蓮のパイロットだし、頻繁にこちらに来ないと拙い。だが、お前達はお前達のタイミングで来ればいい。・・・連絡だけは受けられるようにしておけ。作戦が入っている時は、近づかない方がいいからな。」
「それなら、いいか。・・・ねっ、会長?」
「そうね。・・・まずはそこからってこと。・・・黒の騎士団の人達に信用してもらわないといけないし、ね?」
ミレイが言えば、C.C.もにやりと笑う。
「頭の良い奴は、会話もスムーズで良いな。・・・さすがは、イベントでルルーシュを嵌めるだけはあるな。」
「うふふ~。イベントに関しては、ルルちゃんも私には敵わないものねぇ~?」
「・・・騎士団にまで持ち込まないでくださいよ?」
嫌な予感を覚えて、ルルーシュが言うが、ミレイはどうかしら、と笑うだけ。
「まぁ、逆転祭りだけはやらないから、安心して頂戴。・・・学生ならともかく、イイ歳した男の人のは見るに堪えないでしょうしねぇ?」
「当たり前です!!!・・・それに、いくらなんでも騎士団のメンバーがそうそう簡単にイベントに乗ってくるわけがないでしょう!?うちのイベント慣れした生徒達じゃないんですから!」
必死になるルルーシュに、ミレイはクツクツと笑った。
「そんなに必死にならなくたって、やらないから大丈夫よ~。イベントをやってたのも・・・少しでも、ルルちゃんやナナちゃんの気が紛れればって思ってやってたことだし。」
ミレイの本音に、ルルーシュの体の力が抜ける。
「・・・俺達の、ため・・・。」
「そ。・・・もう、それも終わり。ルルちゃん達がいないんじゃ、やる意味はないもの。」
「それはそれで・・・。」
「淋しいような・・・。」
ミレイが言うと、リヴァルとカレンが呟く。
「・・・毒されてるぞ、2人とも・・・。」
ルルーシュが思わず額に指をあてる。学園での様子を知らない藤堂と四聖剣は首を捻る。
「ふ。やればいいじゃないか、なかなか楽しいと思うぞ。」
「あおるなC.C.!」
「お前の女装はなかなか似合っていたぞ?」
「しぃーーーーつぅぅぅぅぅ・・・・。」
朝比奈にだけは知られたくなかったのに!という思いを込めてC.C.を睨む。
「へぇ~・・・見たいなぁ~。」
二コリ。
朝比奈が微笑めば、ルルーシュは拒否できなくなる。昔から、朝比奈のおねだりには弱かった。ねだられるままに自身のことや皇室のことをやたらと話してしまった気がする。
「・・・省吾さん・・・こ、これだけは・・・。」
「今度写真持ってきますv」
「・・・カレン!!」
「いいじゃない、似合ってるんだし。・・・スザクなんか、見れたもんじゃなかったじゃない。顔は女顔なのにね。」
カレンがあっさりと言えば、ルルーシュはがくりと肩を落とした。
「・・・楽しみにしてるね、紅月さん。・・・さて、これから、ルルーシュ君の入団のさせ方を考えなきゃね。」
話を戻した朝比奈は真剣な表情をうかべる。
「・・・こっちの準備も必要ですし、改めて打ち合わせる時間を作りませんか?」
ミレイが同じように真剣な表情になり、提案すれば、藤堂も頷く。
「そうだな。こちらにも受け入れの下準備は必要だろう。・・・当面はゼロとはバラさないというのなら、尚更だ。」
「紅月と俺達がいれば、そうそう簡単にはバレないだろうが、念には念を入れないとな。」
「・・・そうだな。まあ、ゼロとルルーシュが同時に存在すれば良いのだろ?ルルーシュが馴染むまでは、私が“ゼロ”になっても構わない。」
卜部の言葉に同意し、C.C.までそう言いだしたので、朝比奈はにや、と笑った。
「君が協力してくれるっていうのは、心強いよ。」
「・・・正直、騎士団はどうでも良いんだが、こいつの居場所になるのなら、協力は惜しまない。」
真面目に返され、皆が固まる。
「C.C.・・・お前。」
「まあ、たまには、こっちの本音も言うべきだと思ってな。・・・黒の騎士団が使えなくなれば、さっさとルルーシュを連れ出すつもりだったんだが、気が変わった。・・・徹底的に改革してやる。」
本気になったC.C.を見たことがない面々は、その表情に驚きを隠せなかった。それだけ、ルルーシュはC.C.にとっても大切な存在なのだと認識させられる。
「・・・私の真名を知る、お前だからこそだ。・・・私の願いを叶えてくれるのだろ?」
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