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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・最年少暗部シリーズをお読みになりましたか?(大前提ですよ?)
・スレシカスレナルです!
・二次創作であることをお忘れなく

以上、同意できる方のみ↓へ・・・










波の国・某所


「お出迎え、ありがとうございます、カカシさん。」

枝の上に座り、幹にもたれかかっていたカカシが、不意に現れた気配に、視線を上げる。

「あ~、久しぶりだね、イタチ。・・・元気だった?」

「ええ。おかげ様で。・・・カカシさんは・・・あまり、お元気ではないようですね。」

「はは。写輪眼の使い過ぎってやつだよ。」

「不便ですね・・・ほんの少しでも貴方に“うちは”の血が流れていれば、凄まじい使い手になっていたでしょうに。」

「まぁ、それは、サスケの方に期待してやって。写輪眼開眼までもうちょっとの処まできてるみたいだし。」

「サスケは元気ですか?」

「うん。元気元気w・・・もちろん、ナルトも元気w」

「それです。」

「それ?」

「・・・どちらのどなた様ですか?ナルト君の隣にいるという、馬の骨は!」

くわっとイタチの目が見開かれ、カカシは写輪眼全開で睨まれる。

「わお・・・こりゃ、ナルトが及び腰になるわけだ。・・・別口で千坐に手紙を送ったんだって?ナルトに手紙を渡してくれるようにって。」

「千坐さん・・・口が堅いと思って、カカシさんじゃなく千坐さんにしたのに。」

「あ~、さりげに酷いね、お前。・・・ま、ナルトに気づかれて、脅されて話しちゃったみたいだし、千坐を責めるのはお門違いじゃない?」

カカシが苦笑すると、イタチは写輪眼を収めて、ふぅ、と息をついた。

「そうですか。ナルト君に気づかれましたか。」

「なに?目的は、鋭裏なの?」

「鋭裏というのですか、木ノ葉の双璧の片われ“月影の刃”は。」

「うん。しかも、“月影の刃”っていう二つ名は、あの、ダンゾウ様が付けたんだよ。」

「ダンゾウ様が!?・・・信じられない。それ程の忍なんですか?」

「うん。俺も保証する。・・・あの子がいたから、ナルトは今、明るく笑えるんだよ。」

カカシが目を細め、イタチに告げると、イタチは身体の力を抜いた。

「そうですか・・・ナルト君は、ちゃんと、笑えてるんですね。」

「ああ。下忍になることも了承してくれたしね。」

「そう、それも気になっていたんです。入学時期はサスケよりも早いのに、卒業試験に落ちまくっていた。もちろん、上層部の意図もあったからでしょうが。なのに、今回はいろいろな策を巡らしてでも下忍になろうとした。気になるじゃありませんか。」

「うん。鋭裏がねぇ・・・一緒に卒業したいって説得してくれたんだよ。」

「一緒に・・・では、同期の誰かということですね?」

「・・・鋭裏に何かしたら、ナルトに殺されるよ?」

「・・・・・・そんなことは・・・しませんよ。」

どうやら、何かするつもりだったらしい。が、ナルトを怒らせるのは得策ではないことは良く知っているので、やめたようだ。

「・・・で、それだけが目的だったわけ?」

「いいえ。・・・まずは、紹介しますね。“暁”でのパートナー・・・干柿鬼鮫です。」

「どうも。」

ニコニコと笑っていても、顔が怖い。名は体を表すというが、ここまで来ると、オカルトだ。

「あ、ど、どうも・・・。」

ぺこり、とカカシが頭を下げると、鬼鮫がニコニコとする。

「その節は、大変お世話になりました。・・・いやぁ、“銀の月”が九尾の人柱力だなんてびっくりですよ。どおりでお強いわけだ。」

「・・・は、はぁ。」

困惑気味のカカシに、イタチが苦笑する。

「そんなに警戒しないでください。鬼鮫はいきなり噛みついたりしませんから。・・・今回の俺達の目的は、再不斬です。」

「再不斬?」

「ええ。彼に聞きたいことがあるんですよ。」

「・・・聞きたいこと?」

カカシが鸚鵡返しに問えば、イタチは鬼鮫に視線を向ける。

「“暁”以外に“強力なチャクラ”を集めている集団がいるようです。“暁”は“尾獣”がメインですが、その集団は優秀な忍とみれば、誰にでも声をかけているそうなんですねぇ。」

「その集団と“暁”は敵対関係にあって、すでに何人かの“暁”関係者がやられています。」

鬼鮫が言ったことにイタチが補足する。

「それって“暁”だけじゃなくて、他の国にとっても危険なんじゃないの?」

「ええ。・・・まぁ“暁”は、各国に知らせるようなことはしないので・・・火影様にはカカシさんから伝えて頂けますか?」

「うん。わかったよ。・・・ナルトの勘が冴えてるのかな?あの時、再不斬達を始末してなくて良かった。」

「もう、接触を!?」

イタチがギョッとする。

「うん。そう。・・・ちょっと手を抜いたら、俺も手こずっちゃって。“下忍の”ナルトとサスケに助けられちゃったよ。」

「・・・そう、でしたか。」

「イタチさんの弟さんも、随分と優秀な方なようだ。ぜひ、お会いしたいですねぇ。」

ホッと息をつくイタチに、鬼鮫が笑みを向ける。

「そりゃそうだよ。サスケは木ノ葉のナンバー1ルーキーだからねぇ。あ、ナルト達は除いてね。あの子らは別格だし。」

「“あの子ら”ですか。・・・木ノ葉の双璧がそんなにお若いとは思ってもいませんでしたよ。」

鬼鮫はそう言って、空を見上げる。

「やれやれ・・・お湿りが来そうですねぇ・・・ちょっと移動しませんか?」

カカシが同じように空を見上げると、どんよりとした黒い雲が、波の国の空を覆い始めていた。



森の中


「うわ。降ってきそう。」

空を見上げたナルトが眉を顰める。雨は嫌いではないが、濡れたくはない。だが、タズナの家に帰ると、また仮面を被らなければならないので面倒だった。

「木の上に登って来いよ。少しは雨をしのげんだろ。」

突然上から声が降ってきて、ナルトは慌てて真上を見る。そこにいたのは、本来の姿のシカマル。

「シカ!?・・・いつからいたの??」

「あ?・・・ああ、お前が白と接触してるあたりからいたな。」

「そうだったんだ。全然気付かなかった・・・本当に、黒神の力って補助的能力に長けてるよね。」

「まぁな。気配消すのにはもってこいなんだよな。ホント、重宝してるよ。」

「よかったね、シカ。」

ニコ、と笑ったナルトに、シカマルも表情を緩める。

「ああ。・・・ほら、ナル、登って来いよ。」

「うん。」

トントン、と軽い調子で木に登り、ナルトはシカマルの隣に座る。

「な?ここなら、雨、しのげるだろ?」

「そーだね。」

ナルトは頷いて、シカマルの肩に頭を乗せる。

「どーした?ナル。」

「ん?なんか、白と話してたら、すっごいシカに会いたくなって。夜中一緒にいるのにおかしいよな。」

「おかしくなんかねぇって。・・・俺も、ナルに触れたくなって、ここに来ちまったんだしよ。」

シカマルは己の肩の上にあるナルトの頭に、自分の頭を軽く乗せる。

「ん///・・・そっか。」

「おう。・・・で、ナルは何が引っかかってるんだ?」

その問いに、ナルトは頭を上げ、真剣な顔をしてシカマルを見つめる。

「うん。・・・あのね、結構前から話だけは聞いてたんだけど、“暁”以外にも“強力なチャクラ”を集めてる集団がいるんだって。」

「・・・あ、それ、聞いたことあるな。確か、解部でだったか。」

シカマルが言うと、ナルトが嬉しそうに頷く。

「そうそう。解部の長に聞いたんだよ。」

「へぇ。・・・で、それと再不斬達とどんな関係が?」

「うん。その集団はね、手当たり次第に優秀な忍をスカウトしてるみたいなんだけど、どうやら霧隠れの里で“氷”の血継限界を持つ少年をスカウトし損ねて、結構しつこく追いかけまわしてるって話。」

「・・・それが、再不斬と白?」

シカマルが首を傾げれば、ナルトは口の端をくっと上げる。

「そう。・・・俺が捕まえたのは下っ端中の下っ端でね。だから、集団のこともほとんど知らなかった。ただ、今、他に追っているのは、再不斬と白。そう言ってた。・・・だからね、ちょっと幻術かけて記憶消して、もう一回、その集団にもぐりこませてるの。」

「・・・いつの間にそんなこと・・・。」

「うん?・・・まぁ、シカが解部でお仕事してる時、とか?」

ニコ、と笑うナルトに納得しかけ、ん?とシカマルは首を傾げた。

「待てよ、お前、今、他に追っているのはって、言ってたな?」

「あ、気づいた?・・・そう、その集団から、俺も声掛かったの。」

「成程、それでか。」

「そ。・・・なんか、キナ臭いんだよね。あんまりにも怪しいから“根”にも情報回して、調べて貰ってるんだ。」

「・・・へぇ。」

シカマルが目を細める。それを怒りだと感じたナルトは、上目遣いでその表情を伺う。

「・・・やっぱ、黙ってたの怒ってる?」

「いや。怒ってはいねーが、それって、樹とか関係してないだろうな?」

シカマルに言われ、ナルトが目を丸くした。

「・・・・・・それ、念頭になかった。」

「おいおい・・・樹はナルを狙ってんだぞ?手を変え品を変え、手に入れようとしてるかもしれねーだろ?・・・もうちょっと、自覚してくれよ。」

そう言いながらナルトを抱きしめ、シカマルは深い溜息をつく。

「ご、ごめん。」

ナルトは戸惑ったように謝り、それから、その背に腕を回す。シカマルはそれで気を良くし、ちゅ、とナルトの首すじに唇を押しつける。

ビクリ、とナルトの身体が震えるが、大きな抵抗は無いので、シカマルはその行為をエスカレートさせていく。

ポツン

「冷てっ!?」

突然、自分の首すじに雨つぶが当たり、シカマルは飛び上がる。すると、真っ赤な顔のナルトが視界に映り、にんまりと笑みをうかべた。

「続き、良いか?」

「・・・・・・(こくん)」

真っ赤な顔で頷くナルトの頬に、シカマルは手を添え、顔を寄せる。

「ナル、可愛い・・・。」

次第に強くなる雨の中で、2人の影が重なった。


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