Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・最年少暗部シリーズをお読みになりましたか?(大前提ですよ?)
・スレシカスレナルです!
・二次創作であることをお忘れなく
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
シカマルは自分が本当に何も知らなかったのだと思い知らされた。
「ちくしょー!親父たちも知ってたなんてなー…。」
不満げな顔でシカマルは呟いた。
放課後、イルカにこってりとしぼられた2人は、そのままの流れで奈良家へと帰ってきた。
自宅に着き、玄関を開けると両親が揃って出迎えたことに目を丸くする。その脇で、ナルトが笑顔で軽く手を挙げる。
「久しぶり。シカクさん、ヨシノさん。・・・その節はどーも。おかげで、任務もやりやすくなったよ。」
「おぅ。」
「いらっしゃい、ナル君。本当に久しぶりねぇ。アカデミーに入学してから、顔をあわせてもドベナル君の仮面かぶってるし・・・ちっとも会った気がしなかったわ。」
ヨシノがはぁ、とわざとらしく溜息をついてみせる。
「しょうがないよ。・・・会うったって、外なんだから。」
「まぁ、そうなんだけどよ・・・。」
ナルトが苦笑すれば、シカクが苦々しい顔で応ずる。
「・・・ちょ、ちょいまて!!」
慌ててシカマルが会話に割り込む。
「ナルト!・・・どーゆー事だ?」
シカマルの眉間のしわが深くなる。どうやらシカマルが不機嫌だと悟ったナルトは、両手をあげて、降参のポーズをする。
「えーと・・・俺さ、暗部始めたの5歳の時でさ・・・ある任務で正規部隊と合同になったんだよね。そん時その部隊の隊長だったのが・・・。」
「俺だったって訳だ。・・・厄介な敵がいてな。かなりてこずって、ナルトは奥の手を使うしか無かった。」
ナルトの言葉の後を継いだシカクがちらっとナルトを見る。
「まぁ、その奥の手ってのが、こいつの親父の得意忍術でなぁー・・・俺に見られたら正体ばれるからって出し渋りしてやがったんだよな?」
「だって・・・まだ、怖かったから。暗部じゃない人に、正体を知られるのが。」
俯くナルトに、シカクは肩を竦める。
「ったく・・・里の連中がいつまでも引きずってやがるから。」
シカクの呻きに、ナルトはその顔を歪める。
「大切な人を失った悲しみは、10年やそこらじゃ癒えないだろ。」
「失ったのは、お前だって同じだろ!」
叫んだのは、シカマル。
「そうなんだよな・・・。ナルトだって、両親を亡くし、自分の未来を犠牲にした。」
「親なんて覚えてないし・・・未来は、いくらでも切り開ける。」
「・・・でもよ、あいつが望んでいたことは違ったんだよ。」
「あいつ?」
シカクの呟きに、シカマルが反応する。
「四代目火影・・・いや、この場合はこう言った方が良いか。・・・波風ミナト、俺の親友にして、ナルトの父親だ。」
「っ・・・マジかよ!!!」
今日2回目の叫びを放ち、シカマルは呆然とした。
「だから黙ってたかったのに・・・。」
ナルトがシカマルの反応を見て、深く溜息をつく。
「つまりはだ・・・四代目はどこぞの子供をかっさらってきたわけじゃなく・・・自分の子供を器に選んだのか。」
シカマルはナルトの顔を見つめるが、淡々とした表情が窺えるだけ。
「ミナトはな、最期までナルトが木の葉の英雄と言われる事を、願ってた。」
「まぁ・・・そう甘くはなかったって訳だけど。」
ナルトは表情と同じように淡々と言ってのける。
「もう良いだろ?この話はここまでにしてくれ。」
「わかったよ。・・・俺の部屋に行こうぜ。聞きたいことは他にもあんだよ。」
シカマルは素直に頷くと、ナルトを促す。
「ん・・・。」
ナルトは大人しく促されるままに進む。
「わりー・・・無理やり聞き出すようなことはしたくなかったんだけどよ。」
「良いよ。・・・でも、九尾とかのことはシカクさんたちに聞いてくれ。その方が客観的に聞ける。」
「わかった・・・。」
シカマルの言葉にナルトは体の力を抜く。
シカマルの部屋に入った2人は、ベッドに隣り合わせで座る。
「なー・・・大体は想像がつくけどよ、暗部になったのは何でだ?」
「んー。育ての親代わりだった暗部と一緒に任務をしたかったのが理由かな。」
「育ての親?」
シカマルが首を傾げると、ナルトはクスリと笑う。
「うん。暗部が監視及び護衛のついでに、忍術とか体術を教えてくれたんだよ。」
「はぁー。じゃあ、暗部は全員お前の正体を・・・?」
「全員じゃないけど知ってる。後、俺のことを知っている人を挙げると、イノの両親とチョウジの両親だろ、それから・・・あー・・・まぁ、そんな感じかな。」
「げ。」
嫌そうな顔をするシカマルに、ナルトは苦笑する。
「しょうがないよ。元祖亥鹿蝶は、四代目の親友だったらしいし。」
「・・・四代目、か。父親とは思えないか?」
「わからない。」
「そーか。・・・なぁ、チャクラを増やす方法って、目星がついてんのか?」
「多分、図書館の特別閲覧室にあると思う。・・・じいさまに許可貰ったから、自由に閲覧できる。」
「へぇ。俺もついて行って良いか?」
「いいよ。」
あっさりと頷き、ナルトはニッコリと笑った。
「(か、可愛い。)・・・じゃあ、明日、やるか?」
「んー、うん。じゃあ、お互いに変化して、な?」
なぜか言葉を濁すナルトに、シカマルは首を傾げる。
「蒼藍と鋭裏にか?」
「そう。・・・うずまきナルトだと障りがあるから。」
「あー・・・ナルホド。」
「変化、どれくらい保つんだ?」
ことりと首を傾げるナルトに、シカマルは赤面しながら答える。
「っ///・・・そーだなぁ・・・他の術を使わなきゃ半日は保つんだが。」
「あはは!それじゃ、意味ないじゃん。」
「はぁ・・・笑うなよ;」
ケラケラと笑うナルトに、シカマルは、がっくりと肩を落とす。
「くくく・・・ごめんごめん。」
「(そりゃあ、いきなり甘い雰囲気になるとは思ってなかったけどよ・・・これじゃ、告白する前と全然変わんねーじゃんか!!)」
肩を震わして笑うナルトを見つめ、眉間にしわを寄せる。
「シカマル?」
ひとしきり笑ったナルトがシカマルを振り返る。
「・・・なぁ、怒ってる?」
返答がない事に不安になり、ナルトがシカマルの顔を覗こうと体をかがめる。
「・・・シカー・・・っうわ!」
トサッ
グッと横に押されて、ナルトはベッドの上に倒れ込む。
「・・・何するん・・・。」
文句を言おうとして、押し倒した張本人であるシカマルを見て、その真剣な目に気圧されて息をのむ。
「俺さ、言ったよな?・・・恋愛対象として好きだって。」
「・・・シカ、マル?」
「俺の言いたいこと・・・わかっだろ?」
揺るぎない視線に、ナルトの心臓がドキリとする。
「シカマル・・・俺。」
「・・・少しずつで良い、そう言ったからな。だから待つつもりでいる。でも・・・。」
シカマルの顔が近づいて来ると、ナルトはぎゅっと目を瞑る。
コチンッ!
「・・・って!」
おでこがぶつかり、ナルトは片目だけ開く。
「・・・っ///」
シカマルの顔が目の前にあり、ナルトは両目を見開いて丸くする。
「ナルト・・・。」
シカマルは啄ばむように軽く、ナルトの唇に己のそれで触れる。
「!!!」
丸くなっていた目を更に見開いて、ナルトはバッと口元に手をやる。それを見て、シカマルはニヤリと笑う。
「ごちそうさま。」
口元を抑えたまま、ナルトがふるふると首を振る。
「・・・嫌になったか?」
シカマルは尚もナルトを抑えながら聞く。
「(どうしよう・・・どう言えば良いんだよ!)」
「正直に自分の気持ちを言えよ。・・・俺はもっと先のことだってシてぇと思ってる。」
「(先のことって・・・もしかしなくても、アレだよな///)」
思い至って、ナルトは視線を揺らす。
シカマルを退かそうと思えば、簡単にできるはずなのに、そうと思わない自分がいる。
「ナルト?」
シカマルが見下ろしながら、自分の名前を呼ぶ。その、少し低くかすれている声に、安堵している。
「シカマルの声・・・。」
「・・・あ?」
ぼそりと呟かれ、シカマルは眉を顰める。
「シカマルのその声、落ち着く。・・・なぁ、もう一度名前呼んで?」
ナルトがねだると、シカマルは軽く息をついて、もう一度名前を呼ぶ。
「ナルト。」
「うん。」
「好きだ。」
「・・・うん。」
「・・・もっかいキスしてぇ。」
シカマルがダメもとで言うと、ナルトはヒュッと息をのみ、視線を逸らす。
「(まだ、早かったか。)」
シカマルが諦めて体を退かそうとしたとき、するっとナルトの両腕がシカマルの首にまわされる。
「・・・いぃよ。・・・キスして。」
ナルトの蒼い目が、シカマルの目を見つめる。
「ナルト・・・。」
シカマルは柔らかな笑みを浮かべて、もう一度ナルトに口付ける。たっぷり数秒間そのままでいて、ゆっくりと唇を離す。
「・・・俺さ、まだ、自分がシカマルとどうしたいのかわからない。・・・でも、キスは嫌じゃなかった。」
「そーか。」
「・・・もう、退いてくれる?」
「あ、わり。」
シカマルが慌てて退くと、ナルトがゆっくりと起き上がる。
「なぁ、シカマル・・・今、シたいのか?キスより先のこと。」
起き上がるなり、上目遣いに聞いてくるナルトに、シカマルはギョッと目を丸くする。
「ちょっ・・・お前、誘惑してんのか?」
「・・・あ。(やべ、そうとられかねないよな、今の。)」
ナルトはふっと目を逸らす。
「まー・・・無自覚とは思ったが。」
「ごめん・・・あの、そうじゃなくて。」
「あー、わかったわかった。・・・シたいと思っても、無理やりはしねーから、安心しろ。」
「ん。違くて・・・その、相手が俺でも、そう思うのか?」
ナルトは言いにくそうに言葉を紡ぐ。
「あー、そーいうことか。・・・あのな、恋愛対象として好きっつーのは、それも入るんだよ。・・・お前だから、シたいって思うんだろうが!」
半ばヤケクソで言うと、ナルトはきょとんとした後に、ふんわりと笑う。
「そっか。・・・変なこと聞いてごめんな。・・・あ、これ、誘惑じゃねーからな。」
改めて釘をさされて、シカマルはガクッと項垂れる。
「はー・・・わかってるけどよー・・・。」
肩を落としたシカマルが少しかわいそうに思ったが、こればかりはなんともしようがない。
「・・・シカマル。まだ、俺ら、10歳だぞ?」
「おー・・・。」
「早いだろうが。」
「・・・まー、そーなんだけどよ。・・・って、早いからってのが、主な理由か!?」
シカマルががばっと顔を上げ、ナルトの肩を掴む。
「・・・ん・・・よくわからないけど。・・・今のところは、早いからっていうのが、主な理由かな?」
脈アリな発言に、シカマルは心の中でガッツポーズを決める。
「(よっしゃー!!・・・とりあえず、嫌がられてるわけじゃねーみてーだな!)」
「・・・シカマル・・・。」
「あ?」
「・・・口に出てる。」
「○×▽#*+$%ッッ!!!?」
苦笑するナルトに指摘されて、シカマルは顔を真っ赤にする。
「くく・・・お前、そんなキャラだっけ?」
「・・・お前限定だよ!」
「・・・ふぅん。そっか。(俺は・・・お前を頼っても良いんだよな?シカマル・・・。)」
ナルトは何かを考えるようにして、じっとシカマルを見つめる。
「ナ・・・ナルト?」
「それだ。」
「へ?」
シカマルが素っ頓狂な声を出すと、ナルトは視線を逸らさないまま、シカマルに顔を近づける。
「・・・・・・な、何?」
「俺たち、一応、付き合うことになるんだよな?」
「まー、そうだけどよ///」
「じゃあ、形から入ろう!」
「形からって・・・どうすんだよ。」
首を傾げるシカマルに、ナルトはにっこりと笑う。
「カカシ君から聞いたんだ。好き合うためには、特別な呼び方を決めるのが一番だって。」
「カカシ君?」
「あ、暗部の人。四代目の部下だったからっていうのもあって、俺のこと生まれる前から知ってんの。」
「・・・へぇ。(暗部には一度全員に会わせてもらわねーとな。)」
シカマルは目を細める。
「で、どうしようか?」
ナルトに言われ、シカマルは思案顔で首をひねる。
「どうしようかって・・・特別な呼び名を決めるんだろ?」
「うん。」
「・・・二人だけの呼び名か。」
「そう!・・・シカマルはどんなのが良いかな?・・・イノやチョウジもしないような呼び方かー・・・。」
ナルトの口から己の幼馴染みの名前が出る。
「なんで、あいつら?」
「・・・だって、幼馴染みって特別だろ?」
それなりに気にしているのか、ナルトはむっつりと呟く。
「・・・あー、まー、そうだな。・・・でも、一番はナルトだぜ?」
「・・・あ///」
嬉しそうに表情を緩めるシカマルを見て、自分の発言がまるで嫉妬をしているようだと気付いたナルトは、瞬時に顔を真っ赤にする。
「し、嫉妬じゃないからな!」
「・・・嫉妬しろよ。もっと・・・俺に依存しろ。」
シカマルが真面目な表情を浮かべる。
「・・・ごめん・・・まだ、怖い。」
ナルトは目を逸らし、声のトーンを落とす。
「そっ・・・か。そうだよな?・・・わりぃ。気にすんな。」
シカマルが慌てて撤回すると、ナルトはホッと安堵の息をつく。
「アリガト。」
ニコリ
嬉しそうなその笑みに、シカマルは思わずナルトを抱きしめる。
「あー、お前、可愛すぎ!!!」
「うぁっ!?」
急に抱きしめられたナルトは、目を白黒させながらもがいていたが、暫くすると大人しくシカマルの肩に顔をうずめる。
「シカマル、あったかい・・・。」
幼い頃は、カカシや千坐に散々抱きしめられていたが、この年になると、気恥ずかしさが勝って、逃げ回るようになってしまった。
それはそれは残念そうな表情をする2人を見て、素直になれない自分を責めたりもした。しかし、シカマルは、恥ずかしいのもあるが、何とも言えず心地良いのだ。
ナルトは頬をシカマルの肩にすりよせる。
「~~~ナルト///」
その甘えるような仕草に、シカマルは顔を真っ赤に染めて、抱きしめる腕に力を入れる。
「ねぇ・・・シカとエイどっちが良い?」
「ん・・・呼び方か?」
「ん。」
「シカの方が良いかな。エイだととっさに反応できねーかも。“鋭裏”でさえ、まだ慣れてねーし。」
「わかった。じゃ、シカって呼ぶ。」
「おー///・・・じゃ、お前はナルな?」
「・・・うん、わかった。それで良い。」
抱き合ったままに、シカマルとナルトは呼び方を決める。
「シカ。」
「何だよ、ナル?」
「・・・少しずつ・・・シカに頼れるようにするから、待ってて?」
「・・・っつ///・・・だから、お前、本当に可愛すぎ!」
「俺・・・男なんだけどなぁ・・・。」
ナルトの小さな呟きは黙殺し、シカマルは可愛い可愛いとナルトを撫でくりまわす。
「シカ、カカシ君みたいだ;」
「あ?・・・カカシ君って人もこんなことしてくんのか?」
「小さな頃はね。今はやらせないから・・・同じなのは、可愛いって良く言うんだよ。」
ナルトは小さく溜息をついた。
こう見えても、暗部トップクラスの力を持つナルトだ。カッコいい、ならともかく、可愛いなどと連呼されても嬉しくはない。
「いーじゃんか。・・・任務にあたってるときはカッコよくて、俺にこうして抱きしめられてるときは可愛いってのも。」
むしろそうしてくれ。とシカマルが言うと、ナルトは小さく唸る。
「シカは・・・可愛いのが好き?」
「・・・ナルならどんなんでも好き。」
シカマルが真顔で答えるので、ナルトは思わず赤面する。
「・・・シカ、真顔で言うなよ///」
「いーや、これは大事なことだぜ。可愛いから好きなんじゃねー。・・・好きなナルだから、可愛いんだろーが。」
「・・・あのさ、さっきから気になってるんだけど、めんどくさがりなシカは嘘?」
「いや?・・・基本、めんどくさがりだぜ。・・・お前のことが絡めば別だけど。」
またも真顔なシカマルに、とうとうナルトはふきだして笑い出す。
「あはははははっ!!!」
「な、なんだよ・・・。」
「ククク・・・もうっ、だめ!腹、腹よじれる!!・・・ははっ・・・シカ、おかしぃっ!!」
「おかしくねーだろ!こっちは真剣に言ってんだぞ!」
焦ったように言うシカマルに、ナルトの笑いが止まらなくなる。
しばらくの間、会話ができないほどに笑ったナルトが、ようやく顔を上げる。
「ひー・・・。」
まだ、笑いを引き摺ってはいたが。
「・・・お前、笑い上戸なとこはかわんねーのな。」
「ん。・・・くくく・・・。」
「だー!!!もう、笑いやめってーの!!」
シカマルが思わず叫ぶと、こくこくと頷き、ナルトはシカマルの左腕に右手を添える。
「もう、だいじょぶ。・・・ごめんね?」
ことり。
首を傾げて見上げたナルトは、笑ったせいもあって、顔が上気し、上目遣いも手伝って、すごく色っぽい。
「・・・お前さ、この無意識に色気振りまくの、やめとけよ。」
「・・・?」
「・・・可愛いの。その、しぐさが。・・・俺以外には見せんな。」
独占欲が入り混じった言葉に、ナルトは素直に頷く。
「ん。・・・わかった。気をつける。」
にこり。
「・・・やべぇ・・・もっかいキスしてぇ・・・。」
ふっと顔をそらすシカマルに、ナルトははにかんだ笑みを浮かべる。
「いーよ。・・・俺、シカマルとのキス、好きかも。」
「・・・マジ?」
「マジマジ♪」
ノリノリで答えてくるナルトに、心の中でガッツポーズをしながら、シカマルは顔を近づけていく。
唇が触れ合うまで、あと、数センチ。
「オイこら、馬鹿息子!飯だぞ飯・・・って、何やってんだ!?」
突然、シカクが部屋の中に入ってくる。
「・・・めんどくせー・・・ノックも無しに入ってくんなよ。」
「くくく・・・。」
慌てるシカクと対照的に、シカマルはいかにもめんどくさそうに答え、それを見たナルトが肩を揺らす。
「・・・シカマル・・・お前・・・手ぇ、早すぎだろうが。」
「あ?・・・同意の上なんだからいーじゃねーか。・・・な?ナル。」
シカクが呆然と言うと、シカマルは平然とした顔でそう言い返し、肩を揺らすナルトの顔を持ち上げ、軽くキスをする。
「ん・・・でも、手が早いのはホントだよな。」
大人しくキスを受け、それでも平然と言うナルトを見て、シカクは全身から力が抜けるような気分を味わう。
「・・・お前ら、人の見てねーとこでやれよ。」
「親父が勝手に入ってきたんだろ。・・・さて、飯だってよ、ナル、行こうぜ。」
「うん。」
呆然とするシカクを置き去りにして、2人はキッチンへと向かった。
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・最年少暗部シリーズをお読みになりましたか?(大前提ですよ?)
・スレシカスレナルです!
・二次創作であることをお忘れなく
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
シカマルは自分が本当に何も知らなかったのだと思い知らされた。
「ちくしょー!親父たちも知ってたなんてなー…。」
不満げな顔でシカマルは呟いた。
放課後、イルカにこってりとしぼられた2人は、そのままの流れで奈良家へと帰ってきた。
自宅に着き、玄関を開けると両親が揃って出迎えたことに目を丸くする。その脇で、ナルトが笑顔で軽く手を挙げる。
「久しぶり。シカクさん、ヨシノさん。・・・その節はどーも。おかげで、任務もやりやすくなったよ。」
「おぅ。」
「いらっしゃい、ナル君。本当に久しぶりねぇ。アカデミーに入学してから、顔をあわせてもドベナル君の仮面かぶってるし・・・ちっとも会った気がしなかったわ。」
ヨシノがはぁ、とわざとらしく溜息をついてみせる。
「しょうがないよ。・・・会うったって、外なんだから。」
「まぁ、そうなんだけどよ・・・。」
ナルトが苦笑すれば、シカクが苦々しい顔で応ずる。
「・・・ちょ、ちょいまて!!」
慌ててシカマルが会話に割り込む。
「ナルト!・・・どーゆー事だ?」
シカマルの眉間のしわが深くなる。どうやらシカマルが不機嫌だと悟ったナルトは、両手をあげて、降参のポーズをする。
「えーと・・・俺さ、暗部始めたの5歳の時でさ・・・ある任務で正規部隊と合同になったんだよね。そん時その部隊の隊長だったのが・・・。」
「俺だったって訳だ。・・・厄介な敵がいてな。かなりてこずって、ナルトは奥の手を使うしか無かった。」
ナルトの言葉の後を継いだシカクがちらっとナルトを見る。
「まぁ、その奥の手ってのが、こいつの親父の得意忍術でなぁー・・・俺に見られたら正体ばれるからって出し渋りしてやがったんだよな?」
「だって・・・まだ、怖かったから。暗部じゃない人に、正体を知られるのが。」
俯くナルトに、シカクは肩を竦める。
「ったく・・・里の連中がいつまでも引きずってやがるから。」
シカクの呻きに、ナルトはその顔を歪める。
「大切な人を失った悲しみは、10年やそこらじゃ癒えないだろ。」
「失ったのは、お前だって同じだろ!」
叫んだのは、シカマル。
「そうなんだよな・・・。ナルトだって、両親を亡くし、自分の未来を犠牲にした。」
「親なんて覚えてないし・・・未来は、いくらでも切り開ける。」
「・・・でもよ、あいつが望んでいたことは違ったんだよ。」
「あいつ?」
シカクの呟きに、シカマルが反応する。
「四代目火影・・・いや、この場合はこう言った方が良いか。・・・波風ミナト、俺の親友にして、ナルトの父親だ。」
「っ・・・マジかよ!!!」
今日2回目の叫びを放ち、シカマルは呆然とした。
「だから黙ってたかったのに・・・。」
ナルトがシカマルの反応を見て、深く溜息をつく。
「つまりはだ・・・四代目はどこぞの子供をかっさらってきたわけじゃなく・・・自分の子供を器に選んだのか。」
シカマルはナルトの顔を見つめるが、淡々とした表情が窺えるだけ。
「ミナトはな、最期までナルトが木の葉の英雄と言われる事を、願ってた。」
「まぁ・・・そう甘くはなかったって訳だけど。」
ナルトは表情と同じように淡々と言ってのける。
「もう良いだろ?この話はここまでにしてくれ。」
「わかったよ。・・・俺の部屋に行こうぜ。聞きたいことは他にもあんだよ。」
シカマルは素直に頷くと、ナルトを促す。
「ん・・・。」
ナルトは大人しく促されるままに進む。
「わりー・・・無理やり聞き出すようなことはしたくなかったんだけどよ。」
「良いよ。・・・でも、九尾とかのことはシカクさんたちに聞いてくれ。その方が客観的に聞ける。」
「わかった・・・。」
シカマルの言葉にナルトは体の力を抜く。
シカマルの部屋に入った2人は、ベッドに隣り合わせで座る。
「なー・・・大体は想像がつくけどよ、暗部になったのは何でだ?」
「んー。育ての親代わりだった暗部と一緒に任務をしたかったのが理由かな。」
「育ての親?」
シカマルが首を傾げると、ナルトはクスリと笑う。
「うん。暗部が監視及び護衛のついでに、忍術とか体術を教えてくれたんだよ。」
「はぁー。じゃあ、暗部は全員お前の正体を・・・?」
「全員じゃないけど知ってる。後、俺のことを知っている人を挙げると、イノの両親とチョウジの両親だろ、それから・・・あー・・・まぁ、そんな感じかな。」
「げ。」
嫌そうな顔をするシカマルに、ナルトは苦笑する。
「しょうがないよ。元祖亥鹿蝶は、四代目の親友だったらしいし。」
「・・・四代目、か。父親とは思えないか?」
「わからない。」
「そーか。・・・なぁ、チャクラを増やす方法って、目星がついてんのか?」
「多分、図書館の特別閲覧室にあると思う。・・・じいさまに許可貰ったから、自由に閲覧できる。」
「へぇ。俺もついて行って良いか?」
「いいよ。」
あっさりと頷き、ナルトはニッコリと笑った。
「(か、可愛い。)・・・じゃあ、明日、やるか?」
「んー、うん。じゃあ、お互いに変化して、な?」
なぜか言葉を濁すナルトに、シカマルは首を傾げる。
「蒼藍と鋭裏にか?」
「そう。・・・うずまきナルトだと障りがあるから。」
「あー・・・ナルホド。」
「変化、どれくらい保つんだ?」
ことりと首を傾げるナルトに、シカマルは赤面しながら答える。
「っ///・・・そーだなぁ・・・他の術を使わなきゃ半日は保つんだが。」
「あはは!それじゃ、意味ないじゃん。」
「はぁ・・・笑うなよ;」
ケラケラと笑うナルトに、シカマルは、がっくりと肩を落とす。
「くくく・・・ごめんごめん。」
「(そりゃあ、いきなり甘い雰囲気になるとは思ってなかったけどよ・・・これじゃ、告白する前と全然変わんねーじゃんか!!)」
肩を震わして笑うナルトを見つめ、眉間にしわを寄せる。
「シカマル?」
ひとしきり笑ったナルトがシカマルを振り返る。
「・・・なぁ、怒ってる?」
返答がない事に不安になり、ナルトがシカマルの顔を覗こうと体をかがめる。
「・・・シカー・・・っうわ!」
トサッ
グッと横に押されて、ナルトはベッドの上に倒れ込む。
「・・・何するん・・・。」
文句を言おうとして、押し倒した張本人であるシカマルを見て、その真剣な目に気圧されて息をのむ。
「俺さ、言ったよな?・・・恋愛対象として好きだって。」
「・・・シカ、マル?」
「俺の言いたいこと・・・わかっだろ?」
揺るぎない視線に、ナルトの心臓がドキリとする。
「シカマル・・・俺。」
「・・・少しずつで良い、そう言ったからな。だから待つつもりでいる。でも・・・。」
シカマルの顔が近づいて来ると、ナルトはぎゅっと目を瞑る。
コチンッ!
「・・・って!」
おでこがぶつかり、ナルトは片目だけ開く。
「・・・っ///」
シカマルの顔が目の前にあり、ナルトは両目を見開いて丸くする。
「ナルト・・・。」
シカマルは啄ばむように軽く、ナルトの唇に己のそれで触れる。
「!!!」
丸くなっていた目を更に見開いて、ナルトはバッと口元に手をやる。それを見て、シカマルはニヤリと笑う。
「ごちそうさま。」
口元を抑えたまま、ナルトがふるふると首を振る。
「・・・嫌になったか?」
シカマルは尚もナルトを抑えながら聞く。
「(どうしよう・・・どう言えば良いんだよ!)」
「正直に自分の気持ちを言えよ。・・・俺はもっと先のことだってシてぇと思ってる。」
「(先のことって・・・もしかしなくても、アレだよな///)」
思い至って、ナルトは視線を揺らす。
シカマルを退かそうと思えば、簡単にできるはずなのに、そうと思わない自分がいる。
「ナルト?」
シカマルが見下ろしながら、自分の名前を呼ぶ。その、少し低くかすれている声に、安堵している。
「シカマルの声・・・。」
「・・・あ?」
ぼそりと呟かれ、シカマルは眉を顰める。
「シカマルのその声、落ち着く。・・・なぁ、もう一度名前呼んで?」
ナルトがねだると、シカマルは軽く息をついて、もう一度名前を呼ぶ。
「ナルト。」
「うん。」
「好きだ。」
「・・・うん。」
「・・・もっかいキスしてぇ。」
シカマルがダメもとで言うと、ナルトはヒュッと息をのみ、視線を逸らす。
「(まだ、早かったか。)」
シカマルが諦めて体を退かそうとしたとき、するっとナルトの両腕がシカマルの首にまわされる。
「・・・いぃよ。・・・キスして。」
ナルトの蒼い目が、シカマルの目を見つめる。
「ナルト・・・。」
シカマルは柔らかな笑みを浮かべて、もう一度ナルトに口付ける。たっぷり数秒間そのままでいて、ゆっくりと唇を離す。
「・・・俺さ、まだ、自分がシカマルとどうしたいのかわからない。・・・でも、キスは嫌じゃなかった。」
「そーか。」
「・・・もう、退いてくれる?」
「あ、わり。」
シカマルが慌てて退くと、ナルトがゆっくりと起き上がる。
「なぁ、シカマル・・・今、シたいのか?キスより先のこと。」
起き上がるなり、上目遣いに聞いてくるナルトに、シカマルはギョッと目を丸くする。
「ちょっ・・・お前、誘惑してんのか?」
「・・・あ。(やべ、そうとられかねないよな、今の。)」
ナルトはふっと目を逸らす。
「まー・・・無自覚とは思ったが。」
「ごめん・・・あの、そうじゃなくて。」
「あー、わかったわかった。・・・シたいと思っても、無理やりはしねーから、安心しろ。」
「ん。違くて・・・その、相手が俺でも、そう思うのか?」
ナルトは言いにくそうに言葉を紡ぐ。
「あー、そーいうことか。・・・あのな、恋愛対象として好きっつーのは、それも入るんだよ。・・・お前だから、シたいって思うんだろうが!」
半ばヤケクソで言うと、ナルトはきょとんとした後に、ふんわりと笑う。
「そっか。・・・変なこと聞いてごめんな。・・・あ、これ、誘惑じゃねーからな。」
改めて釘をさされて、シカマルはガクッと項垂れる。
「はー・・・わかってるけどよー・・・。」
肩を落としたシカマルが少しかわいそうに思ったが、こればかりはなんともしようがない。
「・・・シカマル。まだ、俺ら、10歳だぞ?」
「おー・・・。」
「早いだろうが。」
「・・・まー、そーなんだけどよ。・・・って、早いからってのが、主な理由か!?」
シカマルががばっと顔を上げ、ナルトの肩を掴む。
「・・・ん・・・よくわからないけど。・・・今のところは、早いからっていうのが、主な理由かな?」
脈アリな発言に、シカマルは心の中でガッツポーズを決める。
「(よっしゃー!!・・・とりあえず、嫌がられてるわけじゃねーみてーだな!)」
「・・・シカマル・・・。」
「あ?」
「・・・口に出てる。」
「○×▽#*+$%ッッ!!!?」
苦笑するナルトに指摘されて、シカマルは顔を真っ赤にする。
「くく・・・お前、そんなキャラだっけ?」
「・・・お前限定だよ!」
「・・・ふぅん。そっか。(俺は・・・お前を頼っても良いんだよな?シカマル・・・。)」
ナルトは何かを考えるようにして、じっとシカマルを見つめる。
「ナ・・・ナルト?」
「それだ。」
「へ?」
シカマルが素っ頓狂な声を出すと、ナルトは視線を逸らさないまま、シカマルに顔を近づける。
「・・・・・・な、何?」
「俺たち、一応、付き合うことになるんだよな?」
「まー、そうだけどよ///」
「じゃあ、形から入ろう!」
「形からって・・・どうすんだよ。」
首を傾げるシカマルに、ナルトはにっこりと笑う。
「カカシ君から聞いたんだ。好き合うためには、特別な呼び方を決めるのが一番だって。」
「カカシ君?」
「あ、暗部の人。四代目の部下だったからっていうのもあって、俺のこと生まれる前から知ってんの。」
「・・・へぇ。(暗部には一度全員に会わせてもらわねーとな。)」
シカマルは目を細める。
「で、どうしようか?」
ナルトに言われ、シカマルは思案顔で首をひねる。
「どうしようかって・・・特別な呼び名を決めるんだろ?」
「うん。」
「・・・二人だけの呼び名か。」
「そう!・・・シカマルはどんなのが良いかな?・・・イノやチョウジもしないような呼び方かー・・・。」
ナルトの口から己の幼馴染みの名前が出る。
「なんで、あいつら?」
「・・・だって、幼馴染みって特別だろ?」
それなりに気にしているのか、ナルトはむっつりと呟く。
「・・・あー、まー、そうだな。・・・でも、一番はナルトだぜ?」
「・・・あ///」
嬉しそうに表情を緩めるシカマルを見て、自分の発言がまるで嫉妬をしているようだと気付いたナルトは、瞬時に顔を真っ赤にする。
「し、嫉妬じゃないからな!」
「・・・嫉妬しろよ。もっと・・・俺に依存しろ。」
シカマルが真面目な表情を浮かべる。
「・・・ごめん・・・まだ、怖い。」
ナルトは目を逸らし、声のトーンを落とす。
「そっ・・・か。そうだよな?・・・わりぃ。気にすんな。」
シカマルが慌てて撤回すると、ナルトはホッと安堵の息をつく。
「アリガト。」
ニコリ
嬉しそうなその笑みに、シカマルは思わずナルトを抱きしめる。
「あー、お前、可愛すぎ!!!」
「うぁっ!?」
急に抱きしめられたナルトは、目を白黒させながらもがいていたが、暫くすると大人しくシカマルの肩に顔をうずめる。
「シカマル、あったかい・・・。」
幼い頃は、カカシや千坐に散々抱きしめられていたが、この年になると、気恥ずかしさが勝って、逃げ回るようになってしまった。
それはそれは残念そうな表情をする2人を見て、素直になれない自分を責めたりもした。しかし、シカマルは、恥ずかしいのもあるが、何とも言えず心地良いのだ。
ナルトは頬をシカマルの肩にすりよせる。
「~~~ナルト///」
その甘えるような仕草に、シカマルは顔を真っ赤に染めて、抱きしめる腕に力を入れる。
「ねぇ・・・シカとエイどっちが良い?」
「ん・・・呼び方か?」
「ん。」
「シカの方が良いかな。エイだととっさに反応できねーかも。“鋭裏”でさえ、まだ慣れてねーし。」
「わかった。じゃ、シカって呼ぶ。」
「おー///・・・じゃ、お前はナルな?」
「・・・うん、わかった。それで良い。」
抱き合ったままに、シカマルとナルトは呼び方を決める。
「シカ。」
「何だよ、ナル?」
「・・・少しずつ・・・シカに頼れるようにするから、待ってて?」
「・・・っつ///・・・だから、お前、本当に可愛すぎ!」
「俺・・・男なんだけどなぁ・・・。」
ナルトの小さな呟きは黙殺し、シカマルは可愛い可愛いとナルトを撫でくりまわす。
「シカ、カカシ君みたいだ;」
「あ?・・・カカシ君って人もこんなことしてくんのか?」
「小さな頃はね。今はやらせないから・・・同じなのは、可愛いって良く言うんだよ。」
ナルトは小さく溜息をついた。
こう見えても、暗部トップクラスの力を持つナルトだ。カッコいい、ならともかく、可愛いなどと連呼されても嬉しくはない。
「いーじゃんか。・・・任務にあたってるときはカッコよくて、俺にこうして抱きしめられてるときは可愛いってのも。」
むしろそうしてくれ。とシカマルが言うと、ナルトは小さく唸る。
「シカは・・・可愛いのが好き?」
「・・・ナルならどんなんでも好き。」
シカマルが真顔で答えるので、ナルトは思わず赤面する。
「・・・シカ、真顔で言うなよ///」
「いーや、これは大事なことだぜ。可愛いから好きなんじゃねー。・・・好きなナルだから、可愛いんだろーが。」
「・・・あのさ、さっきから気になってるんだけど、めんどくさがりなシカは嘘?」
「いや?・・・基本、めんどくさがりだぜ。・・・お前のことが絡めば別だけど。」
またも真顔なシカマルに、とうとうナルトはふきだして笑い出す。
「あはははははっ!!!」
「な、なんだよ・・・。」
「ククク・・・もうっ、だめ!腹、腹よじれる!!・・・ははっ・・・シカ、おかしぃっ!!」
「おかしくねーだろ!こっちは真剣に言ってんだぞ!」
焦ったように言うシカマルに、ナルトの笑いが止まらなくなる。
しばらくの間、会話ができないほどに笑ったナルトが、ようやく顔を上げる。
「ひー・・・。」
まだ、笑いを引き摺ってはいたが。
「・・・お前、笑い上戸なとこはかわんねーのな。」
「ん。・・・くくく・・・。」
「だー!!!もう、笑いやめってーの!!」
シカマルが思わず叫ぶと、こくこくと頷き、ナルトはシカマルの左腕に右手を添える。
「もう、だいじょぶ。・・・ごめんね?」
ことり。
首を傾げて見上げたナルトは、笑ったせいもあって、顔が上気し、上目遣いも手伝って、すごく色っぽい。
「・・・お前さ、この無意識に色気振りまくの、やめとけよ。」
「・・・?」
「・・・可愛いの。その、しぐさが。・・・俺以外には見せんな。」
独占欲が入り混じった言葉に、ナルトは素直に頷く。
「ん。・・・わかった。気をつける。」
にこり。
「・・・やべぇ・・・もっかいキスしてぇ・・・。」
ふっと顔をそらすシカマルに、ナルトははにかんだ笑みを浮かべる。
「いーよ。・・・俺、シカマルとのキス、好きかも。」
「・・・マジ?」
「マジマジ♪」
ノリノリで答えてくるナルトに、心の中でガッツポーズをしながら、シカマルは顔を近づけていく。
唇が触れ合うまで、あと、数センチ。
「オイこら、馬鹿息子!飯だぞ飯・・・って、何やってんだ!?」
突然、シカクが部屋の中に入ってくる。
「・・・めんどくせー・・・ノックも無しに入ってくんなよ。」
「くくく・・・。」
慌てるシカクと対照的に、シカマルはいかにもめんどくさそうに答え、それを見たナルトが肩を揺らす。
「・・・シカマル・・・お前・・・手ぇ、早すぎだろうが。」
「あ?・・・同意の上なんだからいーじゃねーか。・・・な?ナル。」
シカクが呆然と言うと、シカマルは平然とした顔でそう言い返し、肩を揺らすナルトの顔を持ち上げ、軽くキスをする。
「ん・・・でも、手が早いのはホントだよな。」
大人しくキスを受け、それでも平然と言うナルトを見て、シカクは全身から力が抜けるような気分を味わう。
「・・・お前ら、人の見てねーとこでやれよ。」
「親父が勝手に入ってきたんだろ。・・・さて、飯だってよ、ナル、行こうぜ。」
「うん。」
呆然とするシカクを置き去りにして、2人はキッチンへと向かった。
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