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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意:

※スレたナルトですよ??
※カカスレナル風味ですが、あくまでも保護者的立場です。
※オリジナルキャラー千坐(せんざ)ーが出てきます。彼も保護者です。
※設定の捏造は当たり前です。
※二次創作であることをお忘れなく。


以上、同意できる方のみ↓へ・・・








  砦内

「とりあえず、俺は隠れてないといけないな・・・。」

 潜入に成功したナルトは、物陰に隠れて辺りを見回す。陽動を顔が知られている、カカシが請け負い、千坐が砦内をその速さで調査する。

「・・・俺の役目は・・・。」

 呟いて、ナルトは砦の中の気配を探る。あちこちに忍の気配を感じるが、一際集中している場所がある。

「詰め所はあそこか・・・。」

 砦の中心にある、物見やぐらと白い建物を見る。

「じゃ、いきますかぁ。」

 気合いを入れ直し、ナルトは暗部、蒼藍としての顔に戻る。目的はただ一つ。多くの忍が集まる場所に、術式を仕込むコト。

「カカシ君はまだ準備中か。・・・千坐君はどこかなぁ?」

 千坐のスピードは韋駄天のごとく。カカシの写輪眼でようやく捉えられるというくらい。

「俺は俺で動くしかないんだよね・・・。」

 2人に頼る事は出来ない。それはつまり、一人前の暗部として認められているという事。ようやく、暗部として任務をこなしているのだという、実感が湧いてくる。

 ナルトは、じりじりと目的の建物に近づいていく。



 カンカンカン!

「!」

 警鐘が鳴り響いて、四方から忍達が飛び出して来る。その目が己を捉える前に、ナルトは物陰に隠れる。

「カカシ君が動き出したみたいだな。・・・よし。」

 足にチャクラを込め、白い建物に向かって走り出す。敵は、カカシに気を取られていて、まだ、こちらに気づく気配は無い。遠くから聞こえる喧噪に、ナルトは気を引き締める。

 建物の側まで来ると、ナルトはもう一度辺りの気配を探る。

「・・・まだ、中にはかなりの忍がいるみたいだな。」

 どうやら、持ち場を離れるような者はいないらしい。それとも、この中には、よほど大事なものがあるのだろうか?

「俺は・・・俺のやるべき事を成す。」

 そうつぶやいて、ナルトは印を組む。ナルトの父、ミナトが得意とし、黄色い閃光とまで言わしめた時空間忍術。それは、今や、ナルトの得意忍術となっていた。

 時空間を操るこの忍術は、扱いが難しい。だが、ナルトに残された父の手記には、父が作り出したこの時空間忍術が、どの様に構成されているかが事細かに書かれていた。

 印を組み終えて、ナルトは建物に軽く触れる。それだけで、術式は建物に刻み込まれ、後は、発動を待つばかり。

「蒼藍。」

 よく知る気配が、背後に現れる。

「あ、千坐君。」

「姿丸見えだぞ?気をつけろよ?」

「あ、うん。・・・今、術式を完成させたんだけど・・・完璧に隠れるの忘れてた。」

「はぁ・・・。・・・お前に危機感を持てと言う方が間違ってたな。・・・警鐘鳴っているにも関わらず、殺気だってないしなぁ。」

 今までの体験からか、ナルトは本能で危機を察する。敵意や悪意、殺意といった明確な意識を感じると、本人の意思とは別に、警戒をしてしまうのだ。

「ずいぶんと・・・のんびりな砦だね。・・・本当に不穏な動きがあるのかな?」

「うーん・・・どうかな?・・・調べ回ってみたが、確かに武器類は集めてはいたけど、戦いの準備には見えなかったな。どちらかというと・・・どこかに移送するためのようなー・・・・・・ん?」

 千坐が言葉を切り、目を見開く。ナルトもある事実に気がついて、あっと小さく叫ぶ。

「「それだ!」」

 2人の声がハモり、思わず出た大きな声に、お互いにお互いの口を、慌てて塞ぐ。

「相手を調べなきゃ!」

「まだ、確証はないが・・・と、すればだ、ここが怪しいとは思わないか?」

 スッと指さすのは、先ほど術式を埋め込んだ建物。

「侵入者がいるのに動かない忍・・・それがもし、客だとしたら?」

「・・・ありそうだね。」

 ナルトと千坐は頷き合った。

 建物内への潜入に成功した2人は、気配を探りながら進む。

「それにしても、気配だだ漏れ。・・・忍なら普段から気配を消しとけっての。」

 呆れた声で言う、ナルト。

「確かにな。・・・まぁ、罠じゃなけりゃいいが。」

 逆に心配そうに千坐が呟くと、ナルトはことり、と首を傾げる。

「罠?・・・何のために?」

「あぁ、いや、そこまで深読みしたわけじゃ無いんだ。」

「あ、そっか。・・・忍者は裏の裏を読めって事だね。」

 にこりと笑うナルトの頭を撫でて、千坐は目を細める

「お前は、本当に物わかりが良くて、助かるよ。」

「ふふ・・・千坐君の手、あったかいv」

 ナルトは、しばらくされるがままになっていたが、不意に、ピクリと肩を揺らす。

「・・・蒼藍?」

「気配が消えた・・・。それも、一気に・・・。」

 2人は顔を見合わせて、部屋に入る。

「・・・っ。」

 ナルトと千坐は、部屋の惨状を見て、絶句する。

 真っ赤に染まった部屋。首と胴に切り離された死体。

「・・・雲隠れの忍だな。」

 千坐は死体を調べ、額あてを確認する。

「どうやって、これだけの忍を一瞬で殺したんだ・・・?」

「・・・糸。」

「え?」

 ぽつりと呟くナルトを、千坐が振り返る。

「ワイヤーか糸で、一気に切り離されたんだ。」

 パンパンパン・・・

 手を打つ音が部屋に響く。

「・・・ご名答。」

 気配が全く感じられないのに、はっきりと聞こえた声に、ナルトは辺りを見回す。

「そこにいるのは、誰だ?」

 声の主がいるだろう方向を向いて、静かにナルトが問う。すっと気配を感じさせないまま姿を現したのは、真っ白な装束を来た青年。

「・・・木ノ葉の暗部は優秀と聞くが、事実だったようだな?」

「・・・どこ里の忍だ?」

 さりげなくナルトと青年の間に立った千坐は、所属不明なその装束を見つめ、眉根を寄せる。

「・・・どこ里の、ねぇ?」

 青年はクツクツと笑う。

「ふーん・・・あんた、どこの里にも所属して無いんだ?・・・個人のお抱えか。」

 ナルトが断定すると、青年は口の端をつり上げる。

「ほぅ?わかるのか。」

 からかうような口調の青年に、ナルトは先ほどの推察が当たっていると感じる。

「わかるよ。・・・あんた血継限界を持ってるだろ?」

「・・・あぁ。持っている。それだけでわかったというのか?」

「別に?・・・カマ掛けただけ。」

 ニッと笑い、ナルトは改めて青年を見つめる。

「クク・・・お前は面白いな。・・・名前は?」

 至極楽しそうに笑い、青年はナルトに視線を向ける。

「・・・蒼藍。」

 ナルトは青年の表情を探りながら答える。

「蒼藍・・・覚えておこう。・・・とりあえず、今日は互いに見逃す事にしないか?任務外だろう?」

「あんたが、俺達の仕事を横取りしたんだけど?」

「・・・あぁ、それはすまなかったな。だが、外にもまだ残っているから良しとしてくれ。・・・それに、この顧客リストをやるよ。」

 バサッ、と床に紙束を放り投げる。

「・・・あんたは必要ないのか?」

 その紙束を拾い上げ、千坐が問う。

「あぁ。・・・それこそ、任務外だ。」

「・・・あんたの任務は?」

 再び千坐が問うと、青年はクツクツと笑う。

「任務内容は秘匿される。・・・それは里も個人も同じだ。」

「ナルホド。」

 元々期待もしてなかったのか、千坐はあっさりと引き下がる。

「じゃあ・・・また、会う事もあるだろう。」

 青年はくるりと背を向ける。

「あんたの名前は?・・・俺は教えたんだけど?」

「クク・・・これは失礼。・・・俺の名は樹(たつき)だ。」

 青年はそう告げると、現れた時のように、姿を消した。

「蒼藍・・・。」

 樹が消えた場所を見つめ、動かないナルトに、千坐は途方に暮れたように名を呼ぶ。

「・・・逃がして良かったのかな?」

「あぁ・・・任務外、だからな。・・・それに、向こうもそのつもりなのだったら、余計な戦闘は無用だ。」

「ん。・・・そうだね。」

 にこりと微笑んで、ナルトは頷く。逃がしてしまった事を悔いていたようだが、千坐の一言で安心したらしい。

「こんな仕事だからな。・・・暗部の任務だけじゃなく、正規部隊の任務だって、イレギュラーはあるもんだ。・・・あんまり、気にするな。」

「うん!アリガト。千坐君。心配させて、ごめんね。」

「どういたしまして。・・・さて、そろそろ、カカシも逃げ回るのに飽きた頃だろ。・・・任務が完了したと教えてやろう。」

 千坐はそう言って、起爆札を巻いたクナイを窓の外、物見やぐらに投げつける。

 ドォン!という爆発音と共に、物見やぐらが倒れる。

「さすがに、気づくだろ。」

 ニッと千坐はナルトに向かい、笑ってみせる。

「あ・・・あはは。(暗部がこんなに派手で良いのかなぁ・・・。)」

 から笑いをしながら、内心では心配そうにボヤくナルト。暗部の何たるか、認識を改めるべきかとまで考えてしまう。

「カカシが来たぞ。・・・追っ手は・・・始末したみたいだな。」

 千坐の言葉に、意識を浮上させたナルトは、窓の外を眺めた。


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