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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

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注意
・時期は騎士任命~神根島
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
・スザルル黒いですw
・いろいろ捏造

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









 そして、夜。一般団員達を下がらせ、幹部達だけがアジトの入口にて待つ。そして“奴”がやって来た。

「あ、ルルーシュ!」

 ニコニコと笑って手を振り、走り寄ってくるスザクに、幹部一同が話は本当だったと肩を落とす。

「スザク、早かったな。」

「うん。朝、皆を脅しちゃったせいかな?生徒会の放課後の活動は無くなったんだ。」

 あっさりと言ったスザクに、黒い影がスッと走り寄る。

ドゴッ!バキッ!

 お腹の辺りはガードしたが、顔は避けそびれて軽く後ろにたたらを踏んだ。

「・・・ったぁ・・・酷いよ、カレンさん。」

「ふっざけんな!!何が、酷いよ、よ!!」

 完全にキレているカレンに、スザクは首を傾げた。

「ルルーシュは無傷っぽいのに・・・何で僕だけ?」

「ルルーシュは良いのよ!!元々味方だったんだから!!」

「あ~、差別だぁ。」

「うるさい!白兜の分際で!!」

「白兜って・・・あれはランスロットっていう名前があるんだけど。」

「そんなこと聞いてない!!」

「落ち着け、カレン。・・・とりあえず、中に入ろう。」

 キーッと怒るカレンの肩に手を置き、ルルーシュが宥めにかかり、スザクに視線を向ける。

「スザク、カレンをからかうのが面白いのはわかるが、話が纏まらないから後でにしてくれ。」

 後でなら良いのかとも思わないでもなかったが、スザクまでもがカレンをからかって遊んでいるのかと訝しむと、言われた当人はへらりと笑った。

「あれ、からかってたのわかった?」

 結構イイ性格をしていたらしい。まさに類は友を呼ぶ、なのだろうか。幹部達は思わず遠くを見てしまう。特に、藤堂は弟子のあまりもの変わり様に口元を引き攣らせていた。

「当たり前だ。お前が天然で人の神経を逆撫でしている時と、わざとやっている時では、表情からして違うだろうが。」

「はは。さすがルルーシュ。僕のこと、よくわかってらっしゃる。」

 ニコニコと人好きのする笑顔をうかべるスザクを、カレンはもう一発殴りたい思いでいっぱいになる。

「・・・んの、KY男!!」

 が、ルルーシュの手を振り払うことが躊躇われてカレンは殴るのを諦め、罵りの言葉を吐いた。

「一応、空気は読んでるけど?・・・でなければ、今頃、まだぎくしゃくしてるんじゃないの?」

スザクがひょい、と肩を竦めて答える。思わず、カレンは納得しかける。が、ハッとして言い返した。

「って!・・・それで、どうして私が、あんたにまでからかわれなきゃいけないのよ!!」

「え?だって、僕が知ってるのは、ルルーシュと藤堂さんとカレンさんだけで・・・ルルーシュをからかったら後が怖いし、藤堂さんは根本的に無理。残るは・・・カレンさん、でしょ?」

 さわやかな笑顔が尚更ムカついたが、ここで怒っても相手の思う壺だと理解したため、ぐっと抑える。

「・・・あんたって、本当はそういう性格だったのね。」

「カレンさんだって、本当はこんなに元気なんじゃない。・・・学校でのカモフラージュのための設定、間違えたんじゃないの?」

「・・・う、うるさい。」

 弱々しい反論に、スザクとルルーシュは視線を交わらせ、苦笑した。

「スザク、そこまでだ。・・・ほら、行くぞ。」

 ルルーシュは、スザクを制し、カレンを促す。幹部達もそれに従うようにして、付いて行く。



「それで、ユフィには接触に成功したってことは伝えたのか?」

「うん。・・・取り合えず、会う約束は取り付けたって伝えてある。」

 幹部達のラウンジで、向かい合うようにソファーに座る。ルルーシュの両隣りには、藤堂とカレン、つまり、スザクを知る人間が座り、その向かい側はスザクが1人で陣取っている。そして、その4人を囲むようにして幹部達が立っていたり、他のイスに座っていたりする。

「・・・で、ユーフェミアに、ゼロがルルーシュだってバレたのよね?」

 カレンがルルーシュを見ると、ルルーシュは溜め息をついた。

「俺がゼロだと信じて疑わないらしい・・・だろう?スザク。」

「そう。証拠も何もないんだけど、河口湖での一件で、ほんの少し交した言葉で何となく察してしまったらしいんだよね。」

「はぁ・・・まったく、ユフィの絶対直感には参ったな。」

 溜め息交じりのルルーシュの言葉に、カレンはもう誤魔化せないのだと悟る。

「・・・聞いて良いか。スザク君。」

 それまで黙っていた藤堂が、眉間のしわを深くし、スザクを見る。

「・・・どうぞ?」

 首を傾げて促すスザクに、藤堂は一番の心配を口にする。

「君達が味方になるのは結構だが・・・コーネリアにバレでもしたら・・・。」

「大丈夫ですよ。総督はユフィに甘いですし。・・・それに、バレたら黒の騎士団にユフィと2人で逃げてきますから。」

 我が弟子ながら、7年間で随分としたたかになったものだと変な感心をし、そして、ルルーシュの表情を横目で確認する。

「・・・コゥ姉上か・・・。いざとなったら、ユフィに泣き落させるか。」

 ボソ、と呟いたルルーシュに、幹部達がギョッとする。

「ちょ、ちょっと待ってくれ、ゼロ。いくらユーフェミアに弱いからって、あのコーネリアがそう簡単に・・・。」

 扇の反論に、ルルーシュは首を横に振る。

「いや、簡単に落ちるぞ?あの人は、ユフィ命だ。河口湖でもなかなか踏み込まないでいたのはユフィがいたからだし。・・・きっとユフィも面白がって協力するに違いないぞ。」

 ニヤリと笑うルルーシュに、スザクは肌を粟立てる。

「怖い怖い!!ルルーシュ!悪人面怖いから!!顔、綺麗だから余計怖い!!」

 それを聞いた幹部達の方が固まってしまう。せっかく機嫌が良いのに、機嫌を損ねるようなことは言わないでほしい、というのが本音だ。

「・・・わかってるだろう?スザク。・・・お前が失敗したら・・・。」

 気分を害した様子もなく表情を元に戻すと、ルルーシュはスザクに向けて綺麗な笑みを向ける。

「・・・イエス・ユア・ハイネス!精一杯、頑張ラサセテ、イタダキマス。」

 ルルーシュがこういう顔をする時は逆らってはいけないと本能から理解しているスザクは、スクっと立って、ビシッと敬礼を決めた。

 そんなスザクを見て、幹部達は思った。

― ゼロが敵じゃなくて、良かった!!!!


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