Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・時期は騎士任命~神根島
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
・スザク壊れ注意報
・いろいろ捏造
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
思い返して、思わずルルーシュは苦笑をうかべていた。本当に自暴自棄なっていた自分を褒めれば良いのか、怒れば良いのか、わからなかった。だが、結局、事態は好転した。ユーフェミアが味方になれば、ブリタニアへの反逆もやりやすくなる。本国へ送り返したクロヴィスも、そろそろ動き始めている頃だろう。
「・・・ふ。こうもうまくいくとは。後は、皇帝とシュナイゼルさえ警戒しておけば・・・。」
そして、アジトの前まで来ると、その裏側に回り、ゼロの部屋へと続く隠し通路への入口のドアを開く。
「・・・色々と・・・詰められる覚悟はしなければいけないな・・・。」
はぁ、と溜め息をつきながら、ゼロの部屋のドアを開ける。そこには、己の共犯者がいた。
「今日は早いな・・・どうしたんだ?」
「ああ・・・ちょっと、厄介なことになった。」
「・・・厄介なこと?」
首を傾げるC.C.に事のあらましを伝えると、C.C.は呆れたような表情をうかべた。
「お前は・・・本当に、あいつには弱いな。」
「うるさい。・・・しょうがないだろう・・・それに、クロヴィスに続き、ユフィが味方になれば、より反逆もやりやすくなる。」
「・・・反逆なんぞしなくても・・・お前がブリタニアなんか大っ嫌いと叫べば、ぶっ壊れると思うがな。」
ぼそ、と言ったC.C.に、ルルーシュは首を傾げる。
「何か言ったか?」
「いや。・・・それで、どうやって騎士団の連中を納得させるつもりだ?」
「それなんだが・・・。」
そう言って耳打ちされた内容に、C.C.は思わずにやりと笑ってしまった。
午前の内にアジトへやって来たゼロに、幹部達は訝しげな視線を送る。
「ぜ、ゼロ・・・今日は、作戦の日でもないのに、早いんだな。」
「・・・ああ。今日は特別なんだ。」
嬉しそうに返答したゼロ。感情のある言葉に、幹部達皆が目を見開く。それは新参者である藤堂達も同様だった。ゼロがこんなにも感情をあらわにしたのを見たのは初めてだったからだ。
「・・・と、特別って・・・。」
扇の問いに、ルルーシュは仮面の下でニヤリと笑みをうかべた。
「これから、なかなかに面白い余興がある。これで、黒の騎士団も動き易くなるぞ。」
妙に機嫌が良いのはわかった。だが、その理由がよくわからない。
「ゼロ・・・なぜ、動き易くなる?」
痺れを切らした藤堂が立ち上がり、ルルーシュの前に立つ。
「味方が増える。それも、ビッグネームが2人だ。」
「ビッグネーム?」
訝しげに首を傾げたのは朝比奈。
「そうだ。最近、メディアを騒がせた2人だ。」
「最近・・・?」
最近メディアを騒がせた2人など、幹部達は思い当たらなかった。いや、実は思い当ったが、あり得ないと消去した。そして、お手上げになったのか、情報担当であるディートハルトに視線を向ける。
「・・・私が知っている限りですと・・・最近メディアを騒がせているのは・・・ユーフェミア・リ・ブリタニアと枢木スザクしか思い当たりませんが。」
「ああ。私もその2人しか思い当たらないな。」
視線を受けて答えたディートハルトの言葉に、まっさかぁ、と笑いかけた幹部達は、ゼロの肯定する言葉に、ビシっと固まった。
「・・・ゼ、ゼゼゼゼゼゼゼ、ゼロ!?」
扇が可哀想なくらいにどもる。
「・・・何だ?扇。」
「何だじゃないでしょ!?だって、ユーフェミアはともかく、枢木って、つい一昨日の作戦で戦ったばっかりの相手だよ!?」
口をパクパクとさせるだけの扇を代弁するように、朝比奈が言うと、ゼロは大真面目に頷いた。
「ああ、あれは良い動きをしていたな。・・・特に、紅蓮にぶちのめされた時の敗走っぷりは見事だった。後で褒めてやったら、尻尾が見えるくらいに喜んでいたな。」
あれ?おかしいな?と思ったのは、ゼロを除く、その場の全員で。
「・・・ちょっと待て、ゼロ。・・・それはつまり、あの時点では、すでにスザク君が味方だったような言い方に聞こえるのだが・・・。」
藤堂が明らかに動揺を見せる。が、そんなのはお構いなしで、ルルーシュは首肯する。
「ああ。そうだ、と言っている。」
「・・・・・・・・・ち、因みに、いつから・・・。」
完全に固まってしまった藤堂を見やりつつ、卜部が問う。
「ん?そうだな・・・藤堂を救った後、あいつがユーフェミアの騎士になって・・・それから3日後くらいだったか?・・・あいつとは昔からの知り合いでな、技術班に配属されたから安全だなどと嘘をついていたことを散々に責め立ててやって、それから、私がゼロだと教えてやったら、捨てないでと泣きついてきたんだ。」
なんだそれ。と一斉に心の中で突っ込みながらも、口には出せない。
「・・・む、昔からの知り合いって、どんぐらい昔だよ。」
それまで大人しくしていた玉城が、びくびくとしながら訊ねてくる。いつもの勢いがないのは、ゼロがますます得体が知れなくなったからだろう。
「そうだな・・・7年前、からか?」
ほんの少し考え込んでから、そう言ったゼロに、藤堂がギョッとする。
「7年前!?」
7年前といえば、己がスザクに稽古をつけていた時期と丁度重なるではないか。つまりは・・・。
「・・・俺とも、面識があるのか?」
藤堂の確認に、ルルーシュは、ああそうか、と呟きつつも首を横に振った。
「直接は無いな。・・・まあ、ニアミスくらいはあったかもしれないが。」
ゼロの答えは、藤堂の存在は知っていたということを示している。
あの時、藤堂は枢木首相とスザクの監視を桐原から命じられていた。だからこそ知っている。7年前、スザクと交流があって、且つ、日本人ではないのは・・・。
「・・・もう一度確認しても良いだろうか?」
「なんだ?」
「・・・君は、日本人ではないんだな?」
「・・・ああ。」
その問いに、さすがにバレたか、とルルーシュは苦笑する。
「そうか・・・。なぜ、日本人でもない君が、ブリタニアに反逆しているのか・・・何となくだがわかった気がする。」
藤堂の言葉に、幹部達はどういうことだと首を捻る。それは、四聖剣にしてもそうだった。
「中佐ぁ、1人で納得しねぇで下さいよ・・・。」
卜部が言えば、仙波も千葉も朝比奈もうんうんと頷く。
「・・・だが・・・。」
ちらりとゼロを見れば、ゼロはスッと仮面に手を伸ばした。ギョッとする一同の中で、ゼロはあっさりと、仮面を外して見せた。
仮面の下から現れたのは、類まれな美貌を持つ少年。藤堂は、ちらりとだけ見たことのある、昔の面影が残るその顔に、ああ、と溜め息をつき、四聖剣や幹部達は呆然とその清々しいまでの笑みをうかべる美貌を見つめる。
「一応、はじめまして、が良いか?・・・ゼロ、こと、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだ。」
「「「「・・・・・・ぶっ・・・ブリタニアぁぁぁぁ!?」」」」
一瞬の沈黙の後、幹部達の使っているラウンジに大音量の叫びがこだました。
散々、質問攻めに遭い、時計が夕方5時をさした頃、ようやく落ち着いたラウンジに、明るい声が響く。
「紅月カレン!ただ今戻りました・・・・・・~~~っ!?」
その声に、藤堂達を含む幹部達全員が“来た!”と身構えた。
「・・・っ・・・つっ。」
ラウンジの中央に設置されているソファーに座っている見覚えのありずぎる人物に、カレンは入口に入った瞬間から目が奪われていた。パクパクと口を開閉させ、ぷるぷると震える指でその人物をさす。
「人を指さしたらいけないと、教わらなかったのか?・・・カレンさん?」
意地悪く笑うその人物に、カレンがキレた。
「~~~っ!何であんたが、その恰好でここにいるのよぉぉぉぉぉっ!!!」
「お、落ち着け!カレン!!・・・これには深~いワケが!!」
「放して扇さん!!一発殴んなきゃ気が済まないぃぃぃぃっ!!」
今にも殴りかかりそうなカレンを扇が必死になって押さえる。
「扇、カレンの好きなようにさせてやれ。」
その言葉に、ギョッとした扇の腕の力が緩み、勢いで前にたたらを踏んだカレンを、ルルーシュが抱きとめる。
「っ///」
ルルーシュに抱きとめられた格好で息を呑んだカレンに、幹部達はハラハラする。
「・・・カレン、殴りたいんだろう?・・・好きなだけ殴ればいい。君にはその権利がある。」
そう言って引き離すと、ルルーシュはじっとカレンを見つめる。
「・・・卑怯よ。そう言われて、はいそうですかって殴れるわけないじゃない。」
フィ、と視線を外し、口を尖らせるカレンに、ルルーシュは苦笑をうかべた。
「・・・すまない。」
「で、これはどういうコト?・・・皆には事情を話したみたいだけど、私にも話してくれるんでしょうね?」
「もちろんだよ。・・・我が紅蓮の騎士。」
艶やかに笑んだルルーシュに、カレンは思わず頬に朱を走らせる。が、すぐに首を横に振る。
「・・・この、天然タラシ。」
ギロっと睨まれて、ルルーシュは肩を竦める。
「誑しこんでるつもりは無いんだがな。」
ぽんぽんと交わされる会話に、幹部達は学校での2人の関係を悟ってしまう。
「・・・カレン、生き生きしてるなあ・・・。」
「ゼロもな。」
扇が感心したような声に、南が言い添える。そう言われて、幹部達がああ、と声を揃える。ルルーシュは、それはそれは楽しそうにカレンをからかっている。カレンもムキになって反論しているので、余計にルルーシュの加虐心を煽っているらしかった。
「・・・ああしてると、普通に17歳の子供なのになぁ・・・。」
元教師という経歴を持つ扇が溜め息をつく。ゼロである時とのギャップには驚かされてしまう。そして、そんな2人を遠巻きに幹部達が見ていると、説明を受けていたカレンの表情がみるみる引き攣っていき、全身をふるふると振るわせ始めるのを確認する。
その場の全員がサッと耳を塞ぐのと同時に、カレンが思いっきり叫んだ。
「なぁんですってぇぇええっ!?」
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・時期は騎士任命~神根島
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
・スザク壊れ注意報
・いろいろ捏造
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
思い返して、思わずルルーシュは苦笑をうかべていた。本当に自暴自棄なっていた自分を褒めれば良いのか、怒れば良いのか、わからなかった。だが、結局、事態は好転した。ユーフェミアが味方になれば、ブリタニアへの反逆もやりやすくなる。本国へ送り返したクロヴィスも、そろそろ動き始めている頃だろう。
「・・・ふ。こうもうまくいくとは。後は、皇帝とシュナイゼルさえ警戒しておけば・・・。」
そして、アジトの前まで来ると、その裏側に回り、ゼロの部屋へと続く隠し通路への入口のドアを開く。
「・・・色々と・・・詰められる覚悟はしなければいけないな・・・。」
はぁ、と溜め息をつきながら、ゼロの部屋のドアを開ける。そこには、己の共犯者がいた。
「今日は早いな・・・どうしたんだ?」
「ああ・・・ちょっと、厄介なことになった。」
「・・・厄介なこと?」
首を傾げるC.C.に事のあらましを伝えると、C.C.は呆れたような表情をうかべた。
「お前は・・・本当に、あいつには弱いな。」
「うるさい。・・・しょうがないだろう・・・それに、クロヴィスに続き、ユフィが味方になれば、より反逆もやりやすくなる。」
「・・・反逆なんぞしなくても・・・お前がブリタニアなんか大っ嫌いと叫べば、ぶっ壊れると思うがな。」
ぼそ、と言ったC.C.に、ルルーシュは首を傾げる。
「何か言ったか?」
「いや。・・・それで、どうやって騎士団の連中を納得させるつもりだ?」
「それなんだが・・・。」
そう言って耳打ちされた内容に、C.C.は思わずにやりと笑ってしまった。
午前の内にアジトへやって来たゼロに、幹部達は訝しげな視線を送る。
「ぜ、ゼロ・・・今日は、作戦の日でもないのに、早いんだな。」
「・・・ああ。今日は特別なんだ。」
嬉しそうに返答したゼロ。感情のある言葉に、幹部達皆が目を見開く。それは新参者である藤堂達も同様だった。ゼロがこんなにも感情をあらわにしたのを見たのは初めてだったからだ。
「・・・と、特別って・・・。」
扇の問いに、ルルーシュは仮面の下でニヤリと笑みをうかべた。
「これから、なかなかに面白い余興がある。これで、黒の騎士団も動き易くなるぞ。」
妙に機嫌が良いのはわかった。だが、その理由がよくわからない。
「ゼロ・・・なぜ、動き易くなる?」
痺れを切らした藤堂が立ち上がり、ルルーシュの前に立つ。
「味方が増える。それも、ビッグネームが2人だ。」
「ビッグネーム?」
訝しげに首を傾げたのは朝比奈。
「そうだ。最近、メディアを騒がせた2人だ。」
「最近・・・?」
最近メディアを騒がせた2人など、幹部達は思い当たらなかった。いや、実は思い当ったが、あり得ないと消去した。そして、お手上げになったのか、情報担当であるディートハルトに視線を向ける。
「・・・私が知っている限りですと・・・最近メディアを騒がせているのは・・・ユーフェミア・リ・ブリタニアと枢木スザクしか思い当たりませんが。」
「ああ。私もその2人しか思い当たらないな。」
視線を受けて答えたディートハルトの言葉に、まっさかぁ、と笑いかけた幹部達は、ゼロの肯定する言葉に、ビシっと固まった。
「・・・ゼ、ゼゼゼゼゼゼゼ、ゼロ!?」
扇が可哀想なくらいにどもる。
「・・・何だ?扇。」
「何だじゃないでしょ!?だって、ユーフェミアはともかく、枢木って、つい一昨日の作戦で戦ったばっかりの相手だよ!?」
口をパクパクとさせるだけの扇を代弁するように、朝比奈が言うと、ゼロは大真面目に頷いた。
「ああ、あれは良い動きをしていたな。・・・特に、紅蓮にぶちのめされた時の敗走っぷりは見事だった。後で褒めてやったら、尻尾が見えるくらいに喜んでいたな。」
あれ?おかしいな?と思ったのは、ゼロを除く、その場の全員で。
「・・・ちょっと待て、ゼロ。・・・それはつまり、あの時点では、すでにスザク君が味方だったような言い方に聞こえるのだが・・・。」
藤堂が明らかに動揺を見せる。が、そんなのはお構いなしで、ルルーシュは首肯する。
「ああ。そうだ、と言っている。」
「・・・・・・・・・ち、因みに、いつから・・・。」
完全に固まってしまった藤堂を見やりつつ、卜部が問う。
「ん?そうだな・・・藤堂を救った後、あいつがユーフェミアの騎士になって・・・それから3日後くらいだったか?・・・あいつとは昔からの知り合いでな、技術班に配属されたから安全だなどと嘘をついていたことを散々に責め立ててやって、それから、私がゼロだと教えてやったら、捨てないでと泣きついてきたんだ。」
なんだそれ。と一斉に心の中で突っ込みながらも、口には出せない。
「・・・む、昔からの知り合いって、どんぐらい昔だよ。」
それまで大人しくしていた玉城が、びくびくとしながら訊ねてくる。いつもの勢いがないのは、ゼロがますます得体が知れなくなったからだろう。
「そうだな・・・7年前、からか?」
ほんの少し考え込んでから、そう言ったゼロに、藤堂がギョッとする。
「7年前!?」
7年前といえば、己がスザクに稽古をつけていた時期と丁度重なるではないか。つまりは・・・。
「・・・俺とも、面識があるのか?」
藤堂の確認に、ルルーシュは、ああそうか、と呟きつつも首を横に振った。
「直接は無いな。・・・まあ、ニアミスくらいはあったかもしれないが。」
ゼロの答えは、藤堂の存在は知っていたということを示している。
あの時、藤堂は枢木首相とスザクの監視を桐原から命じられていた。だからこそ知っている。7年前、スザクと交流があって、且つ、日本人ではないのは・・・。
「・・・もう一度確認しても良いだろうか?」
「なんだ?」
「・・・君は、日本人ではないんだな?」
「・・・ああ。」
その問いに、さすがにバレたか、とルルーシュは苦笑する。
「そうか・・・。なぜ、日本人でもない君が、ブリタニアに反逆しているのか・・・何となくだがわかった気がする。」
藤堂の言葉に、幹部達はどういうことだと首を捻る。それは、四聖剣にしてもそうだった。
「中佐ぁ、1人で納得しねぇで下さいよ・・・。」
卜部が言えば、仙波も千葉も朝比奈もうんうんと頷く。
「・・・だが・・・。」
ちらりとゼロを見れば、ゼロはスッと仮面に手を伸ばした。ギョッとする一同の中で、ゼロはあっさりと、仮面を外して見せた。
仮面の下から現れたのは、類まれな美貌を持つ少年。藤堂は、ちらりとだけ見たことのある、昔の面影が残るその顔に、ああ、と溜め息をつき、四聖剣や幹部達は呆然とその清々しいまでの笑みをうかべる美貌を見つめる。
「一応、はじめまして、が良いか?・・・ゼロ、こと、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだ。」
「「「「・・・・・・ぶっ・・・ブリタニアぁぁぁぁ!?」」」」
一瞬の沈黙の後、幹部達の使っているラウンジに大音量の叫びがこだました。
散々、質問攻めに遭い、時計が夕方5時をさした頃、ようやく落ち着いたラウンジに、明るい声が響く。
「紅月カレン!ただ今戻りました・・・・・・~~~っ!?」
その声に、藤堂達を含む幹部達全員が“来た!”と身構えた。
「・・・っ・・・つっ。」
ラウンジの中央に設置されているソファーに座っている見覚えのありずぎる人物に、カレンは入口に入った瞬間から目が奪われていた。パクパクと口を開閉させ、ぷるぷると震える指でその人物をさす。
「人を指さしたらいけないと、教わらなかったのか?・・・カレンさん?」
意地悪く笑うその人物に、カレンがキレた。
「~~~っ!何であんたが、その恰好でここにいるのよぉぉぉぉぉっ!!!」
「お、落ち着け!カレン!!・・・これには深~いワケが!!」
「放して扇さん!!一発殴んなきゃ気が済まないぃぃぃぃっ!!」
今にも殴りかかりそうなカレンを扇が必死になって押さえる。
「扇、カレンの好きなようにさせてやれ。」
その言葉に、ギョッとした扇の腕の力が緩み、勢いで前にたたらを踏んだカレンを、ルルーシュが抱きとめる。
「っ///」
ルルーシュに抱きとめられた格好で息を呑んだカレンに、幹部達はハラハラする。
「・・・カレン、殴りたいんだろう?・・・好きなだけ殴ればいい。君にはその権利がある。」
そう言って引き離すと、ルルーシュはじっとカレンを見つめる。
「・・・卑怯よ。そう言われて、はいそうですかって殴れるわけないじゃない。」
フィ、と視線を外し、口を尖らせるカレンに、ルルーシュは苦笑をうかべた。
「・・・すまない。」
「で、これはどういうコト?・・・皆には事情を話したみたいだけど、私にも話してくれるんでしょうね?」
「もちろんだよ。・・・我が紅蓮の騎士。」
艶やかに笑んだルルーシュに、カレンは思わず頬に朱を走らせる。が、すぐに首を横に振る。
「・・・この、天然タラシ。」
ギロっと睨まれて、ルルーシュは肩を竦める。
「誑しこんでるつもりは無いんだがな。」
ぽんぽんと交わされる会話に、幹部達は学校での2人の関係を悟ってしまう。
「・・・カレン、生き生きしてるなあ・・・。」
「ゼロもな。」
扇が感心したような声に、南が言い添える。そう言われて、幹部達がああ、と声を揃える。ルルーシュは、それはそれは楽しそうにカレンをからかっている。カレンもムキになって反論しているので、余計にルルーシュの加虐心を煽っているらしかった。
「・・・ああしてると、普通に17歳の子供なのになぁ・・・。」
元教師という経歴を持つ扇が溜め息をつく。ゼロである時とのギャップには驚かされてしまう。そして、そんな2人を遠巻きに幹部達が見ていると、説明を受けていたカレンの表情がみるみる引き攣っていき、全身をふるふると振るわせ始めるのを確認する。
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