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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・長編朝ルルの続編です。
・騎士団幹部はルルが好き。
・絶賛☆捏造中!!
・長編朝ルルシリーズはお読みになりましたか?読んでなくても読めると思いますが、読んでからだとよりわかりやすいと思いますよ???

以上、同意できる方のみ↓へ・・・








― 君に捧げよう、気持ちがたくさん詰まった、愛の言葉を・・・。



ルルーシュが騎士団アジトに住まいを移して数日が経った。

「ルルーシュ君~vV」

「ほぅあぁっ!?」

そして、朝比奈がルルーシュを今まで以上に構い倒しまくっていた。

「・・・すでに、日常の光景と化してるよなぁ・・・。」

その光景を眺め、溜め息交じりに呟いた扇に、幹部達はうんうん、と頷く。

「はぁ、ルルーシュが幸せなら、良いんですけどね。・・・今まで大変だった分、幸せになる権利があると思うし。」

扇の隣でカレンが肩を竦める。

「ま、今まで空気読まなかった分、空気を読まなきゃ生きていけなくなった奴もいますけど。」

「・・・そ、それって・・・。」

「面白いですよ~。見ていて飽きません。・・・会長もリヴァルも相当溜まってたみたいです。私も参加したいんですけど、さすがに周りの目がある所じゃ無理なんですよねぇ。」

某騎士様がどんな目にあっているのか、怖くて聞けない幹部達だ。そんなことは無いとは思うが、ミレイやリヴァルを怒らせたらどうなるのか、と想像してしまいそうだからだ。

「朝比奈さんとルルーシュのこともあんまり認めたくないみたいな発言してますけど、ルルーシュが幸せそうだから絶対邪魔しないんですよね。・・・心が広いのか狭いのか・・・一度、開いて見てみたいですね。」

はぁ、と溜め息をつくカレンに、扇は苦笑する。

「カレンは、結構付き合いは長いんだろう?」

「そうですね。でも、あんなにルルーシュを大切にしてるんだって素振りは見せたこと無かったから・・・。初めてその様子を見たのは、ルルーシュ達と一緒に、藤堂さんや四聖剣と会った時ですね。・・・前も話しましたけど、あの時は本当にびっくりしました。」

「ああ、朝比奈がぼやいてたな~。ミレイさんには初対面から牽制されっぱなしだったって・・・。」

「ルルーシュが本当に朝比奈さんに気を許してて、さすがに、ずっと守ってきたっていうプライドがある会長にとっては、見過ごせなかったんじゃないですか?・・・私だって、学園じゃクールで、厭味で、女子+一部の男子に絶大な人気を誇っている副会長様が、朝比奈さんの前じゃ、そりゃもう、可愛くなってて、驚いたって言うか、何と言うか。」

はぁ、と溜め息をついてみせ、カレンは苦笑をうかべた。

「仲が、悪かったんだっけ?」

扇が首を傾げると、カレンはフッと表情を陰らせた。

「すっごく仲悪かったですよ・・・すっごく。何も知らないのに、あんな態度取って・・・私・・・。」

「わぁぁっ!思い出させてごめん、ごめんな、カレン!!」

あまりにもカレンが暗くなったので、扇は慌てて謝る。

「扇さん、何の騒ぎです?・・・カレン?どうしたんだ?」

騒ぎを聞きつけ、朝比奈を後ろにひっつけたルルーシュがやってくる。

「ううん、自分の浅慮さに落ち込んでるだけ・・・。」

はぁあああ、と深く溜め息をつくカレンに、ルルーシュは首を傾げた。

「もしかして、まだ気にしてるのか?」

「・・・うう。だって・・・。」

「それは、俺のせいだろ?・・・俺は君に嘘をついていた。君は俺のついた嘘を信じて、俺への態度を悪化させた。それだけだ。」

呆れたように言うルルーシュを、上目遣いに見やり、カレンはだって、と呟く。

「なんか、あいつとおんなじことしてたんだと思うと・・・。」

「違うよ、カレン。・・・カレンは違う。」

彼の人物を思い出し、眉根を寄せてぐっと手を握りしめたルルーシュは、すぐに表情を切り替え、カレンに笑みを向ける。

「俺は気にしてない。だから、カレンも気にするな。・・・な?」

スッと顔をのぞきこまれ、カレンは顔を真っ赤にさせる。こういう所に女の子はメロメロになるのだろうと思う。何気ない仕草と優しい言葉。元々、女性には優しくというのが叩きこまれているらしいから、尚更、たちが悪い。

「うーわー・・・いいなぁ~・・・。紅月さん、特別扱いだぁ・・・。」

のしっ、とルルーシュの背中にもたれて体重をかけ、朝比奈がぶつぶつと呟く。

「省吾さん・・・重い。」

「うう、俺だって慰めて欲しいぃ。」

「省吾さんは別に落ち込んで無いでしょう?」

「じゃあ、今から落ち込む。」

「・・・何なんですか、それ・・・。」

思わず脱力したルルーシュに、朝比奈は二ヘラ、と笑ってその背から離れる。

「だってさ~、最近ルルーシュ君が幹部の皆と仲良いからさ~。・・・まあ、そのために“ああ”したんだけど、なんかなぁ。」

ゼロだとバラし、更には皇族であることもバラしたあの時、ルルーシュは精神的に限界だった。

スザクの傍にいることもだが、騎士団の幹部達を騙し続けているという罪悪感にさいなまれていたのだ。

それにいち早く気付いた朝比奈が、突発的にやったこと。そのことで、ルルーシュが救われたのは間違いないし、幹部達とも、それ以来、友好的な関係を築けている。

「あ、朝比奈さん!・・・べ、別に、私は、ルルーシュと朝比奈さんの邪魔をしようと思ったわけじゃ・・・。」

「うん、わかってるー。大丈夫だよ、紅月さんのことは信じてるから~。」

朝比奈の言葉に、カレンはホッとする。朝比奈の嫉妬が自分に向けられた日には、生きた心地がしないこと間違いなしだからだ。

「・・・省吾さん、心が狭いと、嫌われますよ?」

「ルルーシュ君に嫌われなければ・・・う、ごめんなさい。」

言葉の途中で、ジトっとルルーシュに睨まれ、朝比奈はぎくりとし、謝る。

「・・・ルルーシュって、朝比奈さんに依存してるようでしてないのね。」

カレンが唖然としたように呟く。

「・・・それはそれ。これはこれ。・・・7年間自分を偽って“ルルーシュ・ランペルージ”を演じてきたし、皇室にいる頃だって、足元を掬われないためにもある程度仮面をかぶる必要があったからな。・・・切り替えは得意なんだ。」

肩を竦めるルルーシュに、カレンは朝比奈を見る。朝比奈は思ったような“悲壮な”表情ではなく、納得したような表情をうかべていた。

「うんうん、昔から得意だったよねぇ。・・・ホント、枢木首相の前と桐原公の前とでさえも違ったもんね。」

「・・・枢木首相は、俺達を疎ましく思う貴族連中と繋がっていたみたいですから。桐原さんは逆に俺達を擁護するアッシュフォードと繋がりを持っていたみたいですし・・・それに、考え方も両者で違いがあることはわかっていたでしょう?」

「・・・初見9歳、だっけ?・・・もうすでにその時から態度分けてたみたいなこと、藤堂さんが言ってたけど・・・。」

「先に、桐原さんの方が行動を起こしてただけです。・・・アッシュフォードが、と言っても良いですけど。」

「あぁ~・・・なるほど。・・・それで、桐原公は大丈夫と判断した、と。」

うんうん、と頷く朝比奈に、ルルーシュは肩を竦める。

「完全には信用してませんでしたから、さほど態度の違いは無かったと思いますけど。」

「藤堂さんから聞いた話じゃ、結構はっきりしてたみたいだよ。実際、何かしたのか、って枢木首相が桐原公を問い詰めたらしいし。」

苦笑めいたものをうかべた朝比奈に、ルルーシュは肩を落とした。

「・・・後で桐原さんには謝っておきます。・・・子供のすることなので、ボロが出たみたいですね。」

「今は完璧だよね~。本気でゼロがルルーシュ君だって気づかなかったし。・・・自分的に大失態だよ。」

朝比奈の言葉を受けて、カレンが肩を竦める。

「私だって、一度は疑ったのに、あっさり騙されちゃいましたから。・・・考えれば、あの程度の偽装、ルルーシュなら簡単に出来たのよね。あそこはルルーシュのテリトリーだったんだから。」

「・・・すまない。どうしても、まだ、バレるわけにはいかなかったんだ。」

ルルーシュが苦笑すると、カレンも苦笑する。

「わかってるわよ、ナナリーちゃんを巻き込むわけにはいかなかったんだものね。」

「ルルーシュ君はナナリーちゃん第一だもんねぇ。」

 朝比奈は笑みをうかべ、うんうん、と頷く。

「複雑・・・か?」

扇が恐る恐ると言った風に訊ねる。朝比奈とルルーシュの慣れ染めを深く聞いたことの無い面子にとって、朝比奈がナナリーをどう思っているのか、とても気になるところであったのだ。

「ううん?・・・別に?・・・だって、ルルーシュ君がナナリーちゃんを溺愛してるのは、昔からだし。そんなルルーシュ君が好きだし、それに、ナナリーちゃんも俺に懐いてくれてるしね~。」

「そ、そうなの?」

井上がルルーシュを見ると、ルルーシュはこくん、と頷き、クツリと笑う。

「ナナリーを省吾さんに任せきりにできるくらいには、懐いてましたよね?」

「まぁね~v・・・それに、枢木に引っ張りまわされてたルルーシュ君に、ナナリーちゃんを任されちゃったら、もう、頑張るしかないしねぇ。」

「る、ルルーシュが、ナナリーちゃんを他人に任せるなんて・・・。」

カレンが驚愕の声をあげる。ルルーシュのナナリーに対する過保護っぷりは、学園内でも有名だ。

一部の女子などは、“将を得るには馬を射よ”を地でいかんばかりに、ナナリーにプレゼント攻撃をする奴すらいたのだ。

「今だって、咲世子さんや神楽耶に任せてるだろう?」

首を傾げるルルーシュに、カレンは違う、と首を振った。

「だって、今はその方が安全だからでしょ?・・・でも、その頃って、人質扱いされてた時期だもの。絶対に目を離したくなかったはずよ、違う?」

「お~。さすが、紅月さん。・・・ルルーシュ君とナナリーちゃんの関係は良くわかってるね~v」

朝比奈の茶化すような言葉に、カレンは苦笑をうかべた。

「半年近く見ていればわかります。・・・ルルーシュの重度のシスコンっぷりは。」

「あ~・・・だよねぇ?」

「・・・悪かったな、シスコンで。」

納得し合う朝比奈とカレンを見て、思わずルルーシュはむっつりと呟く。

「み、認めちゃうんだ・・・。」

杉山がその発言に口元を引き攣らせると、ルルーシュは更にムッとした。

「・・・しょうが無いでしょう?本当のことだし。」

「・・・あ~、なんか“ゼロ”の時とぜんっぜん、イメージ違うよなぁ。」

頭の後ろで手を組み、玉城がぼやくと、幹部達はうんうん、と同意する。玉城の発言にしてはまともだったので、思わず頷いてしまったのだ。

「イメージ違って当たり前。“ゼロ”は黒の騎士団の総帥だよ?それなりのイメージを作り上げて演じなきゃ拙いっていうのは、皆だってわかってるでしょ?」

呆れたように言ったのは朝比奈。それには幹部達も素直に頷き、ルルーシュを見る。

「でもよ~・・・態度もぜんっぜん違うじゃんか、今はこうだけどよ、仮面かぶると、途端に、前の“ゼロ”に戻っちまうんだもんな~・・・ルルーシュん中で、どう整理つけてんだ?」

玉城が首を傾げると、ルルーシュも首を傾げる。

「・・・さぁ?」

「さぁって・・・おま・・・。」

玉城は思わず絶句する。

「仮面かぶると、自然にああなってしまうんだ。・・・というか、自分的には、玉城にはいつも通り接してる感じなんだが・・・。」

確かに、玉城にだけは敬語を使ってないな、と幹部達は思うが、それは、カレンも同じなので、全く気にしていなかった。が、玉城だけはブンブンと首を振る。

「違う!ぜってー違う。・・・だってよ、今はこうやって話に付き合ってくれっけどよ、“ゼロ”の時は、完全無視だぜ、俺のこと。それ、無自覚でやってんのかよ!?」

ああ、と全員が憐みの目で玉城を見つめる。確かに、玉城と“ゼロ”の会話が成り立っているところを見たことが無い。一方的に玉城が話しているか、“ゼロ”が一方的に命じているか、どっちかなのだ。

「・・・すまない・・・無自覚、かも・・・。」

「ううう・・・ヒデぇ・・・;」

困ったように言ったルルーシュに、玉城はガクっと肩を落とす。

― 無自覚で無視される玉城って・・・;

「あ~・・・まあ、1つの“取捨選択”だよね。」

「うっ!」

朝比奈の止めの一言に、玉城は完全に撃沈する。

「省吾さん!!」

「え、でも、無自覚にやってるとしたら、それでしょ?・・・ほら、ルルーシュ君って、すっごい徹底してるから。」

「・・・そ、それは。でも・・・面と向かって言わなくたって。」

「え~・・・“ゼロ”の時なら、ルルーシュ君だって。」

「・・・う。」

自覚があるだけに、ルルーシュもそれ以上言えなくなってしまう。作戦を完璧にするためには、団員や幹部の意見を全て採用するわけにはいかないのは当然で・・・。

「・・・・・・ワンマンと言われても仕方が無い・・・ですよね?」

上目づかいで扇達を見るルルーシュ。その表情に顔を真っ赤にさせながら、扇達はぶんぶんと横に首を振った。

「い、良いんだよ!!け、結局、俺達の意見なんて、“素人の中の素人”のなんだから!」

「そ、そうそう!戦略のせの字も知らない、人間の言うことだからさ!!」

「ひ、必要かなッと思えば、耳を貸してくれれば良いし!!作戦に必要無しって判断したなら、そう言ってくれれば、納得もするから!!」

ルルーシュは、慌てたように言う幹部達にポカンとして、その後、ふんわりと笑みをうかべた。

「・・・良かった、納得してもらえてないなら、ちゃんと話し合わなきゃって思ってたんです。・・・俺も言葉が足らないところがあるって、省吾さんにいつも言われてて・・・。」

― 可愛いっ!!!!

幹部達はこっそりと感涙する。正直に言うと、朝比奈やカレンを始めとする、ルルーシュに懐かれている(違う)面子が羨ましくて仕方がなかったのだ。

いつもこんなルルーシュの笑顔を見られるうえに、それぞれ相談を受けたり、楽しそうに雑談をしている姿をよく見かける。

まだまだ信用を受けていないのか、と淋しく思っていたところに、この笑顔だ。嬉しくないわけが無い。

「ふぅん・・・身体で覚えないとわかんないかなぁ・・・?」

ぼそり。

幹部達に向かって、朝比奈の殺気が飛ぶ。ルルーシュが笑顔のままのところを見ると、どうやら聞こえてはおらず、殺気も感じていないらしい。

「「「「「「(ひぃぃ~~~;;)」」」」」」

震え上がる幹部達だが、それでもルルーシュの笑顔は貴重なので視線を外そうとはしない。

「・・・朝比奈さん・・・。」

カレンが困ったように笑い、ルルーシュの腕をくいっと引っ張る。

「ルルーシュ。そうやって無自覚に人をたらし込むのは止めなさいって言ってるでしょ?」

「・・・?」

「だから、朝比奈さんが妬くから、いろんな人に愛想を振り撒かないの。」

「でも、省吾さんが言ったんだぞ?・・・幹部の皆と仲良くするように、って。」

首を傾げるルルーシュに、朝比奈は笑みを向ける。

「そうだね~。仲良くなって良かったね~。」

「あ、朝比奈さん・・・言ってることとやってることが違いますから。」

思わずつっこんだカレンに、幹部達は良くやったと心の中で喝采を送る。

「う~ん・・・ルルーシュ君のことになると、心が猫の額ほどに狭くなるんだよねぇ。俺。」

「省吾さん・・・また、やってるんですか。俺の気付かない所で・・・。」

じと、とルルーシュに睨まれて、朝比奈は苦笑いをうかべた。

「つい。反射的に。ルルーシュ君を信じてない訳じゃないんだよ?・・・皆と仲良くしてるのを見るのは嬉しいはずなのに、なんか、俺だけのルルーシュ君でいて欲しいって気持ちもあってさ。」

「///・・・恥ずかしいセリフ、禁止です。」

ルルーシュはフイっ、と朝比奈から顔を背け、口元を押さえる。それを見た朝比奈はにんまりと笑う。

「えへへ~・・・愛してるよ~ルルーシュ君vV」

ルルーシュの肩を抱き、朝比奈はその顔を覗きこむ。リンゴのように真っ赤な頬に、潤んだ至高の紫。

「かっわい~ッッ。」

身悶える朝比奈に、幹部達は羨ましげな視線を送る。自分達がどう頑張っても、ルルーシュにあそこまでの反応をさせることはできない。

それに、ルルーシュは心の中に踏み込むことを朝比奈以外には絶対に許していない。最愛の妹でさえも許されていないそれは、最強の信頼の証ではないかと思うのだ。


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