Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
※長編朝ルルの続編です。
※騎士団幹部&ミレリヴァはルルが好き。
※絶賛☆捏造中!!
※長編朝ルルシリーズはお読みになりましたか?読んでなくても読めると思いますが、読んでからだとよりわかりやすいと思いますよ???
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「俺は男ですッ!」
「男の子でもかわい~はアリだよ~v・・・ね?紅月さん?」
「(ルルーシュになら・・・)アリですね!」
ガッツポーズまで決めて答えたカレンに、ルルーシュは恨めしげな視線を送った。
「カレンまで・・・。」
「だって、朝比奈さんにかかっちゃうと、ルルーシュって可愛いんだもの。・・・学校じゃ、カッコ良かったのに。」
思わず本音が出てしまったカレンは、ハッと口を手で塞いだ。
「あらら、紅月さんも・・・まさか、ルルーシュ君に憧れてた1人だったり??」
にや、と笑った朝比奈に、カレンはブンブンと首を横に振る。
「そ、そんなうわついた感情じゃなくて!!・・・た、ただ、こう、ちゃんと話をする機会とかが無かった頃は・・・その、すごいなぁ、って・・・。」
「へぇ~・・・学校でどんな感じだったか、知りたいなぁ~。ね?みんなも知りたいでしょ?」
話を振られた幹部達もコクコクと頷く。
「カレン・・・。」
「大丈夫よ、余計なことは話さないから。・・・まぁ、生徒会の会長がミレイさんだって言うだけで、もう、どんだけ大変かっていうのは、皆もわかると思うんだけど・・・その生徒会の副会長がルルーシュで、ファンクラブがいくつもあって“麗しの副会長様FC”とか“ルルーシュ君を愛でようFC”とか・・・スゴかったんですよ?で、暗黙の了解っていうのがあって、ルルーシュ君は皆のモノって・・・。」
「何だそれ・・・。」
「ね?・・・本人がこうなんで、FCの子達も結構達観してる部分があって、見るだけで満足しちゃってる子がほとんどだったんですよ。」
首を傾げるルルーシュに、カレンは苦笑いを浮かべる。
「な、なるほど・・・。」
ルルーシュの鈍感っぷりに、改めて幹部達は納得してしまう。ついつい、これだけの美形で、朝比奈とラブラブなので、そういった方面に強いのかと思えば、全くと言って良いほど無関心だったということがわかった。
「おい、カレン・・・ファンクラブのことはさすがに俺だって・・・。」
「あのねぇ、それだって、シャーリーがぎゃあぎゃあ言うから気付いたんでしょ?それに、プレゼント攻撃されまくったり、会長のやるイベントで追っかけられたりして。」
「・・・う。」
呆れたように言われたルルーシュは、言い返せずに黙り込む。
「そんなことされてたんだ~・・・。ってか、イベントって、一つは聞いたけど、他にもあるの?」
「・・・気付けばイベントやってるっていうのが多かったですね。ね?ルルーシュ。」
「・・・会長が思いついたらすぐに実行してしまうので・・・うちの生徒達もそれに慣れてるものだから、誰も疑問に思わなくて・・・。」
カレンに同意を求められて、ルルーシュも苦笑をうかべつつ頷く。いろいろなイベントがあったが、ルルーシュにばかり負担が来ていたのは間違いが無い。
「まったく、ミレイのイベント好きにも困ったものだ。」
「でも、ルルーシュ達のためだったんでしょう?・・・まぁ、ルルーシュばっかり大変な目に遭ってた気もするけど。」
「俺達のためとは言っていたが、あれは、自分も楽しんでいたぞ?・・・しかも、完全に俺を標的にしてた気がするんだが・・・。」
「あ、あはは・・・。」
数々のイベントを思い出し、ルルーシュは苦い表情をうかべ、カレンは乾いた笑い声をあげる。
「うふふ~、その方が盛りあがるからじゃな~いv」
その場に、楽しそうな声が響く。
「・・・ミレイ、リヴァル・・・来てたのか。」
ルルーシュが目を軽く見開き驚きを表すと、ミレイが肩を竦める。
「うん。たまにはね~、ルルちゃんの様子を見ようかなって。後は、学園の様子と、軍の方の情報ね。」
ニッコリと笑ったミレイの隣で、リヴァルは工具を軽くあげる。
「俺は、ラクシャータ師匠んトコに。・・・ま、ルルーシュの様子見もあるけどな。」
「そうか。・・・ミレイ、前々から言っているが、無理に軍の情報を引き出したりしてないだろうな?そんなことをすれば・・・。」
頷いたルルーシュがそう訊ねると、ミレイは苦笑する。
「だ~いじょうぶです。・・・デートの場所がロイドさんの研究室だったり、ランスロットの整備場だったりするだけですから。」
「・・・変わり者とは聞いていたが・・・デートに選ぶ場所か、そこは・・・。」
完全に呆れた風なルルーシュに、ミレイもリヴァルも、そして、聞いていた幹部達も同意するように頷く。が、朝比奈1人だけその場で首を傾げる。
「え、俺達も似たようなものじゃない?」
「・・・デートの場所、ですか?」
「うん。・・・だって、2人っきりになる時って、ルルーシュ君の部屋だったり、ナイトメアの格納庫だったりするでしょ?」
ルルーシュは少し考える素振りを見せ、次の瞬間、バツの悪そうな表情をうかべる。
「・・・・・・た、確かに。」
「でしょ~?・・・まぁ、俺達が表で堂々とデート出来ないからそうなるんだけどね?」
朝比奈はそう言って、ルルーシュの肩を抱く。
「俺は全然構わないけど、ルルーシュ君には可哀想なことしてるって思ってるよ。本当はさ、堂々と歩きまわりたいのにさ。」
「俺だって!・・・別に・・・省吾さんが一緒にいてくれれば、それで///」
自分で言っていて恥ずかしくなってきたのか、ルルーシュは最後まで言うと、朝比奈の胸の中に顔を埋めてしまう。はっきり言って、今まで以上にラブラブモード全開である。
幹部達はポーっとなるだけだが、目に見えて機嫌が悪くなったのは、ミレイとリヴァルである。それでも、ルルーシュを慮って口には出さず、鋭い視線を朝比奈に向ける。
「(視線が痛いなぁ~・・・;)」
「・・・さってと、俺は格納庫に行ってこようかな!」
「リヴァル!!」
リヴァルが踵を返すと、ルルーシュがガバッと朝比奈から離れる。惜しい気もしたが、これ以上睨まれるのも嫌なので、朝比奈はルルーシュの肩から手を外す。
「ん~?どした、ルルーシュ。」
「・・・学校は・・・。」
「はは、お前いなくなってからは、随分、静かな学校になったよ。女子連中も随分沈んじまっってるし、未だにお前のファンクラブの子達が、いつ帰ってくるんだって、訊きに来るしなぁ。」
「・・・そ、そうか。」
「これで、全部、ブリタニアのせいだって言ったら、あの子ら、超過激な行動起こしかねないぜ?」
クツクツと笑うリヴァルに、ルルーシュは苦笑をうかべた。
「それはそれで困るな、結構いいところの子女が通ってる学校なんだし、ブリタニア軍に睨まれるようなことになったら、ルーベンに合わせる顔が無いよ。」
「あら、おじい様だって、結構ノリノリでルルーシュ様にご協力するのだ~とか言って、本国の信用のおける人間と連絡取ってたりするわよ~?」
「・・・ルーベン・・・;」
楽しそうに言うミレイに、ガクリと肩を落としたルルーシュは、力無く呟く。
「いや~スーパーご老人って感じだよね~。・・・桐原公もだけど。」
「おじい様と桐原さんは結構古い知り合いになりますしね、狸同士、気が合うんじゃないかしら。」
「狸・・・。」
ミレイの言い様に、幹部達は苦笑をうかべる。日本の実質的トップに向かい、公然と狸などと言えるのは、彼女くらいではないだろうか。
「狸、ね。・・・確かに、ルーベンも桐原さんも、腹に一物抱えてるからな・・・なかなか心中を読ませてくれないし、一理ある。」
うんうんと頷いたルルーシュを見て、朝比奈はクツクツと笑う。
「桐原公には随分と振り回されたけど、結局はルルーシュ君の味方になってくれたしね。」
「・・・そう、ですね。枢木首相の動きをわざわざ藤堂さんに見張らせて、省吾さんが俺達の周りをうろつくのを黙認してくれていましたしね。」
「そうそう!もう感謝~。おかげで、ルルーシュ君と一緒にいられる時間がたっぷり作れたしね。」
「戦争が始まってからは、全然会えなくなっちゃいましたけど。」
「・・・ん・・・そうだったねぇ。」
その後に知らされたルルーシュ達の訃報、その時の気持ちを思い出して、朝比奈は苦い表情をうかべた。
「・・・あの時は、さすがの俺も取り乱したな~・・・嘘の情報とは気付かなかったもん。」
「あの時って?」
首を傾げた扇に、朝比奈はああ、と呟いた。
「皆には教えてないんだったね・・・戦争始って、枢木首相が倒れて、死亡の報が出たのと同時位かな・・・日本に預けられていたブリタニアの皇子と皇女が日本の暴徒によって殺されたっていう情報が入って・・・。ブリタニアなんかに返すんじゃなかったって、大暴れしたんだよね、俺。」
クス、と笑う表情はほんの少し、狂気の混じったもので。幹部達は思わず身を引く。
「そうは言うが、お前、そんな素振りなんかちっとも見せてなかったよなぁ・・・。」
皆の横から声がかかり、全員がそちらを向くと、藤堂と、四聖剣の面子が揃っていた。声を発したのは卜部で、千葉や仙波もうんうんと頷いている。唯一、藤堂だけがその姿を見知っているからか、困ったように朝比奈を見ている。
「そりゃそうですよ~。藤堂さんの前で一回きり。それだけですから。その後は、我慢したんです。・・・ルルーシュ君なら、どうするかな~って思って。」
卜部にそう言うと、朝比奈はニコリと笑顔をうかべ、肩を竦めた。
「・・・省吾さん・・・。」
困ったように呟いたルルーシュに、朝比奈は気にするなと手を振る。
「もう過ぎたことだし。・・・それに、そうしなければ、暗殺者に狙われ続けただろうしねぇ。当然の選択だと思うよ。」
「・・・はい。」
ルルーシュは頷くが、今度は幹部達が反応を示した。
「あ、暗殺者・・・。」
「そんなに、やばい立場だったのかよ!?」
呻く扇と声をひっくり返らせた玉城に、ルルーシュは視線を向けて肩を竦めた。
「俺達が日本に送られたのは、そもそも、母さんが殺されたことに端を発しているわけだし。・・・それに、母さんが生きている頃から、そういう動きはあったんです。母さんは庶民出なのに、皇帝の寵愛を一身に受けていたから。他の皇族の後ろ盾をしている貴族たちにしてみれば、邪魔でしかない・・・。」
視線を伏せたルルーシュに、幹部達は気づかわしげな視線を送り、そして、朝比奈を見る。
「・・・ま、そういうことだね。枢木首相にもアプローチをかけた貴族もいたみたいだよ?皇子だけでも殺せって。」
あっけらかんと言っているように見えるが、その眼には仄暗い光が宿っている。それは、ルルーシュ自身も、そして、皇族や貴族のやり口を知っているミレイにしても同じだった。
「・・・ルルちゃんは昔から優秀だったから。皇位継承権だって、第17位だから、絶対に届かないって程でもないし、何より、マリアンヌ様は皇妃方の中でも特に皇帝陛下のお気に入りで・・・離宮に足を運ばれてる回数も多かったのよねぇ。」
ミレイは思い返すように口にするが、その表情は何とも言えない微妙なもの。
「・・・確かにな、当時は不思議にも思わなかったが・・・あれは多すぎるくらいだった。他にも皇妃は大勢いたのに・・・睨まれるわけだ。」
肩を竦めると、ルルーシュはふるり、と首を振った。
「暗い話はやめましょう、気分が滅入ってくる。・・・リヴァルはラクシャータのところに、ミレイは・・・俺が報告を聞こう。」
「りょーかいっ。」
「・・・じゃ、そういうことで。」
ひらりと手を振ったリヴァルが格納庫の方へ姿を消し、ルルーシュはミレイを伴って応接セットのある方へと行く。
「・・・なぁ、朝比奈。俺達、悪いこと聞いたかな・・・。」
ルルーシュの背を見送りながら扇が訊ねると、朝比奈は首を横に振った。
「良いんじゃないの。別に説明を嫌がってるわけでもないし。・・・嫌なら絶対口を割らないから。それに、皆も知っておいた方が良いだろ?ルルーシュ君の立場ってやつは。」
「だよな・・・説明をされて初めて仮面をかぶる理由にも思い至ったしな。」
卜部が呟くと、他の四聖剣もうんうんと頷く。
「俺と藤堂さんは当時のことをよく知ってるからさ・・・まぁ、アッシュフォードが桐原公に働きかけてたこともあって、ルルーシュ君達は開戦まで平穏無事に過ごせてたわけだけど・・・。」
「ああ・・・万一に備えて、アッシュフォードの配下の者達も万全の準備を整えていたようだしな。・・・周辺警護も独自で行って。」
「・・・ルルーシュ君に聞いた話じゃ、一度はアッシュフォードの配下の連中に誘拐されそうになったこともあるんだそうですよ。このままじゃ危ないって判断したんでしょうね。・・・でも、枢木とルルーシュ君にしてやられて、すごすごと帰っちゃったみたいですけど。」
「ああ、あの2人ならやりそうなことだ。・・・スザク君はあの体術があるし、ルルーシュ君もあのずば抜けた頭脳があるからな。」
くつりと笑って、藤堂が言うと、幹部達はああ、と納得してしまう。スザクには散々煮え湯を飲まされているし、ルルーシュの頭の良さは、もう、嫌というほど知っている。
「・・・ルルーシュは、ずっと仮面を被り続けていたんですよね。・・・学校でも騎士団でも・・・きっと、辛かったはずだわ。」
カレンが自分の腕をギュっと掴みながら呻くように言うと、井上がその肩を抱いて頷く。
「そうね。・・・だから、きっと、たまにでも満面の笑みが見られるようになったのは、彼にとって、ここが安らげる場所になったから、なんでしょうね。」
「感謝してるよ、皆には。・・・ルルーシュ君を受け入れてくれてさ。」
苦笑をうかべて言った朝比奈に、幹部達も苦笑する。
「じゃあ、もう少し、俺らのことも信用してくれよ。」
「そうだぞ。別に、朝比奈からルルーシュを取ったりなんかしないさ。」
「そうそう。ルルーシュと話す度に殺気を送られたんじゃ、身が持たないって。」
扇や南、杉山といった面子が口々に言うと、藤堂や四聖剣が苦笑を洩らした。
「ほら見ろ、朝比奈。・・・お前ばっかり独占してるから、こうやって反論が来るんだぜ。」
「まったく、ルルーシュ君も言ってただろう、自分を信じてないのかって。」
「そうだぞ、あれでは、ルルーシュ殿も他の者と馴染めなくなってしまうぞ。」
「・・・朝比奈、お前の気持ちもわかるが、ルルーシュ君がお前に依存しているのは間違いないんだ。少しくらい他の者達と仲良くしているからといって、不機嫌になるのは止せ。」
同僚や上司の言葉に、さすがの朝比奈も反論はできなかった。
「わかってますけど~・・・なら、ミレイさんやリヴァル君にも言って下さいよお~~~。俺ばっかり睨むんですよお~~~。」
自分だけではないと暗に訴えてみるが、藤堂と四聖剣、そして幹部達(カレン含む)は一斉に首を横に振った。
「「「「「それは、無理(だ/です)!!」」」」」
「・・・だよね・・・。はぁ、わかりました~。俺は、気をつけますー。・・・いいもん、2人っきりの時に、思いっきり、いちゃついてやるんだ・・・。」
ブツブツと言いながら、朝比奈はにこやかにミレイと談話しているルルーシュの方へと向かった。
「・・・ちょっと、かわいそうだが・・・ミレイやリヴァルに関しては、俺らじゃどうにもできねぇからなぁ。」
ぼやく卜部に、皆が頷く。自分達の精神安定のためにも、あの2人を敵に回すことだけはしたくない。それでなくても、スザクが2人にされていることを耳に挟むだけで背筋の凍る想いをしているのだから。
「あの2人を敵に回した人は、生きてるのが逆に嫌になるかもしれませんね・・・目の前で見ている私が言うから間違いないです。」
カレンが力一杯言ってくれるので、その場の全員の表情が引き攣ったものになる。
「・・・最近、作戦の時に白兜が出てこない理由って、それか?」
恐る恐る尋ねる扇に、カレンは満面の笑みを浮かべた。
「そうかもしれませんね♪」
思わず、カレンも敵に回したくないなと思った面々であった。
長編目次に戻る→
※長編朝ルルの続編です。
※騎士団幹部&ミレリヴァはルルが好き。
※絶賛☆捏造中!!
※長編朝ルルシリーズはお読みになりましたか?読んでなくても読めると思いますが、読んでからだとよりわかりやすいと思いますよ???
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「俺は男ですッ!」
「男の子でもかわい~はアリだよ~v・・・ね?紅月さん?」
「(ルルーシュになら・・・)アリですね!」
ガッツポーズまで決めて答えたカレンに、ルルーシュは恨めしげな視線を送った。
「カレンまで・・・。」
「だって、朝比奈さんにかかっちゃうと、ルルーシュって可愛いんだもの。・・・学校じゃ、カッコ良かったのに。」
思わず本音が出てしまったカレンは、ハッと口を手で塞いだ。
「あらら、紅月さんも・・・まさか、ルルーシュ君に憧れてた1人だったり??」
にや、と笑った朝比奈に、カレンはブンブンと首を横に振る。
「そ、そんなうわついた感情じゃなくて!!・・・た、ただ、こう、ちゃんと話をする機会とかが無かった頃は・・・その、すごいなぁ、って・・・。」
「へぇ~・・・学校でどんな感じだったか、知りたいなぁ~。ね?みんなも知りたいでしょ?」
話を振られた幹部達もコクコクと頷く。
「カレン・・・。」
「大丈夫よ、余計なことは話さないから。・・・まぁ、生徒会の会長がミレイさんだって言うだけで、もう、どんだけ大変かっていうのは、皆もわかると思うんだけど・・・その生徒会の副会長がルルーシュで、ファンクラブがいくつもあって“麗しの副会長様FC”とか“ルルーシュ君を愛でようFC”とか・・・スゴかったんですよ?で、暗黙の了解っていうのがあって、ルルーシュ君は皆のモノって・・・。」
「何だそれ・・・。」
「ね?・・・本人がこうなんで、FCの子達も結構達観してる部分があって、見るだけで満足しちゃってる子がほとんどだったんですよ。」
首を傾げるルルーシュに、カレンは苦笑いを浮かべる。
「な、なるほど・・・。」
ルルーシュの鈍感っぷりに、改めて幹部達は納得してしまう。ついつい、これだけの美形で、朝比奈とラブラブなので、そういった方面に強いのかと思えば、全くと言って良いほど無関心だったということがわかった。
「おい、カレン・・・ファンクラブのことはさすがに俺だって・・・。」
「あのねぇ、それだって、シャーリーがぎゃあぎゃあ言うから気付いたんでしょ?それに、プレゼント攻撃されまくったり、会長のやるイベントで追っかけられたりして。」
「・・・う。」
呆れたように言われたルルーシュは、言い返せずに黙り込む。
「そんなことされてたんだ~・・・。ってか、イベントって、一つは聞いたけど、他にもあるの?」
「・・・気付けばイベントやってるっていうのが多かったですね。ね?ルルーシュ。」
「・・・会長が思いついたらすぐに実行してしまうので・・・うちの生徒達もそれに慣れてるものだから、誰も疑問に思わなくて・・・。」
カレンに同意を求められて、ルルーシュも苦笑をうかべつつ頷く。いろいろなイベントがあったが、ルルーシュにばかり負担が来ていたのは間違いが無い。
「まったく、ミレイのイベント好きにも困ったものだ。」
「でも、ルルーシュ達のためだったんでしょう?・・・まぁ、ルルーシュばっかり大変な目に遭ってた気もするけど。」
「俺達のためとは言っていたが、あれは、自分も楽しんでいたぞ?・・・しかも、完全に俺を標的にしてた気がするんだが・・・。」
「あ、あはは・・・。」
数々のイベントを思い出し、ルルーシュは苦い表情をうかべ、カレンは乾いた笑い声をあげる。
「うふふ~、その方が盛りあがるからじゃな~いv」
その場に、楽しそうな声が響く。
「・・・ミレイ、リヴァル・・・来てたのか。」
ルルーシュが目を軽く見開き驚きを表すと、ミレイが肩を竦める。
「うん。たまにはね~、ルルちゃんの様子を見ようかなって。後は、学園の様子と、軍の方の情報ね。」
ニッコリと笑ったミレイの隣で、リヴァルは工具を軽くあげる。
「俺は、ラクシャータ師匠んトコに。・・・ま、ルルーシュの様子見もあるけどな。」
「そうか。・・・ミレイ、前々から言っているが、無理に軍の情報を引き出したりしてないだろうな?そんなことをすれば・・・。」
頷いたルルーシュがそう訊ねると、ミレイは苦笑する。
「だ~いじょうぶです。・・・デートの場所がロイドさんの研究室だったり、ランスロットの整備場だったりするだけですから。」
「・・・変わり者とは聞いていたが・・・デートに選ぶ場所か、そこは・・・。」
完全に呆れた風なルルーシュに、ミレイもリヴァルも、そして、聞いていた幹部達も同意するように頷く。が、朝比奈1人だけその場で首を傾げる。
「え、俺達も似たようなものじゃない?」
「・・・デートの場所、ですか?」
「うん。・・・だって、2人っきりになる時って、ルルーシュ君の部屋だったり、ナイトメアの格納庫だったりするでしょ?」
ルルーシュは少し考える素振りを見せ、次の瞬間、バツの悪そうな表情をうかべる。
「・・・・・・た、確かに。」
「でしょ~?・・・まぁ、俺達が表で堂々とデート出来ないからそうなるんだけどね?」
朝比奈はそう言って、ルルーシュの肩を抱く。
「俺は全然構わないけど、ルルーシュ君には可哀想なことしてるって思ってるよ。本当はさ、堂々と歩きまわりたいのにさ。」
「俺だって!・・・別に・・・省吾さんが一緒にいてくれれば、それで///」
自分で言っていて恥ずかしくなってきたのか、ルルーシュは最後まで言うと、朝比奈の胸の中に顔を埋めてしまう。はっきり言って、今まで以上にラブラブモード全開である。
幹部達はポーっとなるだけだが、目に見えて機嫌が悪くなったのは、ミレイとリヴァルである。それでも、ルルーシュを慮って口には出さず、鋭い視線を朝比奈に向ける。
「(視線が痛いなぁ~・・・;)」
「・・・さってと、俺は格納庫に行ってこようかな!」
「リヴァル!!」
リヴァルが踵を返すと、ルルーシュがガバッと朝比奈から離れる。惜しい気もしたが、これ以上睨まれるのも嫌なので、朝比奈はルルーシュの肩から手を外す。
「ん~?どした、ルルーシュ。」
「・・・学校は・・・。」
「はは、お前いなくなってからは、随分、静かな学校になったよ。女子連中も随分沈んじまっってるし、未だにお前のファンクラブの子達が、いつ帰ってくるんだって、訊きに来るしなぁ。」
「・・・そ、そうか。」
「これで、全部、ブリタニアのせいだって言ったら、あの子ら、超過激な行動起こしかねないぜ?」
クツクツと笑うリヴァルに、ルルーシュは苦笑をうかべた。
「それはそれで困るな、結構いいところの子女が通ってる学校なんだし、ブリタニア軍に睨まれるようなことになったら、ルーベンに合わせる顔が無いよ。」
「あら、おじい様だって、結構ノリノリでルルーシュ様にご協力するのだ~とか言って、本国の信用のおける人間と連絡取ってたりするわよ~?」
「・・・ルーベン・・・;」
楽しそうに言うミレイに、ガクリと肩を落としたルルーシュは、力無く呟く。
「いや~スーパーご老人って感じだよね~。・・・桐原公もだけど。」
「おじい様と桐原さんは結構古い知り合いになりますしね、狸同士、気が合うんじゃないかしら。」
「狸・・・。」
ミレイの言い様に、幹部達は苦笑をうかべる。日本の実質的トップに向かい、公然と狸などと言えるのは、彼女くらいではないだろうか。
「狸、ね。・・・確かに、ルーベンも桐原さんも、腹に一物抱えてるからな・・・なかなか心中を読ませてくれないし、一理ある。」
うんうんと頷いたルルーシュを見て、朝比奈はクツクツと笑う。
「桐原公には随分と振り回されたけど、結局はルルーシュ君の味方になってくれたしね。」
「・・・そう、ですね。枢木首相の動きをわざわざ藤堂さんに見張らせて、省吾さんが俺達の周りをうろつくのを黙認してくれていましたしね。」
「そうそう!もう感謝~。おかげで、ルルーシュ君と一緒にいられる時間がたっぷり作れたしね。」
「戦争が始まってからは、全然会えなくなっちゃいましたけど。」
「・・・ん・・・そうだったねぇ。」
その後に知らされたルルーシュ達の訃報、その時の気持ちを思い出して、朝比奈は苦い表情をうかべた。
「・・・あの時は、さすがの俺も取り乱したな~・・・嘘の情報とは気付かなかったもん。」
「あの時って?」
首を傾げた扇に、朝比奈はああ、と呟いた。
「皆には教えてないんだったね・・・戦争始って、枢木首相が倒れて、死亡の報が出たのと同時位かな・・・日本に預けられていたブリタニアの皇子と皇女が日本の暴徒によって殺されたっていう情報が入って・・・。ブリタニアなんかに返すんじゃなかったって、大暴れしたんだよね、俺。」
クス、と笑う表情はほんの少し、狂気の混じったもので。幹部達は思わず身を引く。
「そうは言うが、お前、そんな素振りなんかちっとも見せてなかったよなぁ・・・。」
皆の横から声がかかり、全員がそちらを向くと、藤堂と、四聖剣の面子が揃っていた。声を発したのは卜部で、千葉や仙波もうんうんと頷いている。唯一、藤堂だけがその姿を見知っているからか、困ったように朝比奈を見ている。
「そりゃそうですよ~。藤堂さんの前で一回きり。それだけですから。その後は、我慢したんです。・・・ルルーシュ君なら、どうするかな~って思って。」
卜部にそう言うと、朝比奈はニコリと笑顔をうかべ、肩を竦めた。
「・・・省吾さん・・・。」
困ったように呟いたルルーシュに、朝比奈は気にするなと手を振る。
「もう過ぎたことだし。・・・それに、そうしなければ、暗殺者に狙われ続けただろうしねぇ。当然の選択だと思うよ。」
「・・・はい。」
ルルーシュは頷くが、今度は幹部達が反応を示した。
「あ、暗殺者・・・。」
「そんなに、やばい立場だったのかよ!?」
呻く扇と声をひっくり返らせた玉城に、ルルーシュは視線を向けて肩を竦めた。
「俺達が日本に送られたのは、そもそも、母さんが殺されたことに端を発しているわけだし。・・・それに、母さんが生きている頃から、そういう動きはあったんです。母さんは庶民出なのに、皇帝の寵愛を一身に受けていたから。他の皇族の後ろ盾をしている貴族たちにしてみれば、邪魔でしかない・・・。」
視線を伏せたルルーシュに、幹部達は気づかわしげな視線を送り、そして、朝比奈を見る。
「・・・ま、そういうことだね。枢木首相にもアプローチをかけた貴族もいたみたいだよ?皇子だけでも殺せって。」
あっけらかんと言っているように見えるが、その眼には仄暗い光が宿っている。それは、ルルーシュ自身も、そして、皇族や貴族のやり口を知っているミレイにしても同じだった。
「・・・ルルちゃんは昔から優秀だったから。皇位継承権だって、第17位だから、絶対に届かないって程でもないし、何より、マリアンヌ様は皇妃方の中でも特に皇帝陛下のお気に入りで・・・離宮に足を運ばれてる回数も多かったのよねぇ。」
ミレイは思い返すように口にするが、その表情は何とも言えない微妙なもの。
「・・・確かにな、当時は不思議にも思わなかったが・・・あれは多すぎるくらいだった。他にも皇妃は大勢いたのに・・・睨まれるわけだ。」
肩を竦めると、ルルーシュはふるり、と首を振った。
「暗い話はやめましょう、気分が滅入ってくる。・・・リヴァルはラクシャータのところに、ミレイは・・・俺が報告を聞こう。」
「りょーかいっ。」
「・・・じゃ、そういうことで。」
ひらりと手を振ったリヴァルが格納庫の方へ姿を消し、ルルーシュはミレイを伴って応接セットのある方へと行く。
「・・・なぁ、朝比奈。俺達、悪いこと聞いたかな・・・。」
ルルーシュの背を見送りながら扇が訊ねると、朝比奈は首を横に振った。
「良いんじゃないの。別に説明を嫌がってるわけでもないし。・・・嫌なら絶対口を割らないから。それに、皆も知っておいた方が良いだろ?ルルーシュ君の立場ってやつは。」
「だよな・・・説明をされて初めて仮面をかぶる理由にも思い至ったしな。」
卜部が呟くと、他の四聖剣もうんうんと頷く。
「俺と藤堂さんは当時のことをよく知ってるからさ・・・まぁ、アッシュフォードが桐原公に働きかけてたこともあって、ルルーシュ君達は開戦まで平穏無事に過ごせてたわけだけど・・・。」
「ああ・・・万一に備えて、アッシュフォードの配下の者達も万全の準備を整えていたようだしな。・・・周辺警護も独自で行って。」
「・・・ルルーシュ君に聞いた話じゃ、一度はアッシュフォードの配下の連中に誘拐されそうになったこともあるんだそうですよ。このままじゃ危ないって判断したんでしょうね。・・・でも、枢木とルルーシュ君にしてやられて、すごすごと帰っちゃったみたいですけど。」
「ああ、あの2人ならやりそうなことだ。・・・スザク君はあの体術があるし、ルルーシュ君もあのずば抜けた頭脳があるからな。」
くつりと笑って、藤堂が言うと、幹部達はああ、と納得してしまう。スザクには散々煮え湯を飲まされているし、ルルーシュの頭の良さは、もう、嫌というほど知っている。
「・・・ルルーシュは、ずっと仮面を被り続けていたんですよね。・・・学校でも騎士団でも・・・きっと、辛かったはずだわ。」
カレンが自分の腕をギュっと掴みながら呻くように言うと、井上がその肩を抱いて頷く。
「そうね。・・・だから、きっと、たまにでも満面の笑みが見られるようになったのは、彼にとって、ここが安らげる場所になったから、なんでしょうね。」
「感謝してるよ、皆には。・・・ルルーシュ君を受け入れてくれてさ。」
苦笑をうかべて言った朝比奈に、幹部達も苦笑する。
「じゃあ、もう少し、俺らのことも信用してくれよ。」
「そうだぞ。別に、朝比奈からルルーシュを取ったりなんかしないさ。」
「そうそう。ルルーシュと話す度に殺気を送られたんじゃ、身が持たないって。」
扇や南、杉山といった面子が口々に言うと、藤堂や四聖剣が苦笑を洩らした。
「ほら見ろ、朝比奈。・・・お前ばっかり独占してるから、こうやって反論が来るんだぜ。」
「まったく、ルルーシュ君も言ってただろう、自分を信じてないのかって。」
「そうだぞ、あれでは、ルルーシュ殿も他の者と馴染めなくなってしまうぞ。」
「・・・朝比奈、お前の気持ちもわかるが、ルルーシュ君がお前に依存しているのは間違いないんだ。少しくらい他の者達と仲良くしているからといって、不機嫌になるのは止せ。」
同僚や上司の言葉に、さすがの朝比奈も反論はできなかった。
「わかってますけど~・・・なら、ミレイさんやリヴァル君にも言って下さいよお~~~。俺ばっかり睨むんですよお~~~。」
自分だけではないと暗に訴えてみるが、藤堂と四聖剣、そして幹部達(カレン含む)は一斉に首を横に振った。
「「「「「それは、無理(だ/です)!!」」」」」
「・・・だよね・・・。はぁ、わかりました~。俺は、気をつけますー。・・・いいもん、2人っきりの時に、思いっきり、いちゃついてやるんだ・・・。」
ブツブツと言いながら、朝比奈はにこやかにミレイと談話しているルルーシュの方へと向かった。
「・・・ちょっと、かわいそうだが・・・ミレイやリヴァルに関しては、俺らじゃどうにもできねぇからなぁ。」
ぼやく卜部に、皆が頷く。自分達の精神安定のためにも、あの2人を敵に回すことだけはしたくない。それでなくても、スザクが2人にされていることを耳に挟むだけで背筋の凍る想いをしているのだから。
「あの2人を敵に回した人は、生きてるのが逆に嫌になるかもしれませんね・・・目の前で見ている私が言うから間違いないです。」
カレンが力一杯言ってくれるので、その場の全員の表情が引き攣ったものになる。
「・・・最近、作戦の時に白兜が出てこない理由って、それか?」
恐る恐る尋ねる扇に、カレンは満面の笑みを浮かべた。
「そうかもしれませんね♪」
思わず、カレンも敵に回したくないなと思った面々であった。
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