Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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・W副長設定です!
・カップリングはありません
・完全捏造です
・女装銀ちゃん注意報
・二次創作だということをご理解したうえでお読みください!
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「・・・ってのが出会いでなァ~・・・オジサン既婚者だったけど、モロ好みど真ん中でなァ・・・」
「「「「「へぇえ~~~~~」」」」」
少し照れながら話す松平に、興味津々の近藤達。
離れた場所からその様子を窺っていた銀時は、一人悶えていた。
「(ヅラぁああああ!!!・・・いたよ・・・いたよオィ!!・・・目利きがいたよぉおおお!!!)」
「で、アンタはその時どこにいたんだ?」
「んん~?俺かァ?俺はなァ・・・お銀ちゃんが酌してた老中の護衛でなァ、腰撫でるトコまでバッチリ見てたわけよォ」
「腰撫でるゥ!?・・・ちょ、誰それ!!どの老中!!?うちの子に何すんのォオ!!」
「落ち着け、近藤さん!その時点じゃ銀時はうちの子じゃねぇ!!・・・でもその老中ぶちのめす!!」
オカンな近藤とちょっとずれてる土方が、老中が銀時の腰を撫でたと聞いて怒りをあらわにする。
「落ち着くのはテメェでィ、土方ァ・・・」
珍しく沖田がまともな発言をすると、銀時はホッと息を吐いた。
「(よかった!!そーちゃんが意外にまとm「その場にいた連中全員ブチ殺さなきゃ意味ねェぜ」・・・じゃなかったぁああああ!!)」
やっぱり一番過激な沖田が木刀を手にして立ち上がる。向かう先は未だにデレデレしている松平だ。
「まずは手始めにテメェからヤってやらァ・・・銀兄ィに色目使いやがって、コノヤロー」
「待て待て待てェッ!!!そーちゃん、ダメだからぁああ!!確かにちょー恥ずかしい過去暴露されまくってるケド!殺しだけはダメェええ!!」
慌てて止めに入った銀時は沖田を抱えあげてぎゅうぎゅうと抱きしめながらそう叫んだ。
「・・・じゃ、銀兄ィ・・・俺達にも“お銀ちゃん”見せてくれる・・・?」
よほどお銀ちゃんを見たかったらしい。沖田のとんでもないおねだりに銀時はグッと言葉を詰まらせた。
「ッ・・・そ・・そんなに、見たい?」
「うんっ」
キラキラと輝く笑顔に銀時は口元を引き攣らせ、周りの人間の反応も見る。
「(・・・み、見なきゃ良かった・・・!)」
一様に期待している面々を見てしまえば、もう嫌だとは言えなかった。
「・・・み、見てからがっかりしたって、知らねェからな!!」
「よしっ!!・・・約束だからねィ、銀兄ィ?着物は姉上のがあるし、化粧も姉上のを使えば良い・・・付け毛がなくても可愛かったって話だし、ヅラはいらねェだろィ?」
銀時に抱っこされたままでご機嫌の沖田は、にまにまと笑いながらアレコレと計画を口にする。
「おお!そりゃいいな!!さっそくミツバ殿に借りにいってこよう!!・・・トシ!」
「任せとけ、近藤さん!銀時の気が変わらねェうちにやっちまおうぜ!!」
「「「「「おぉ~~ッ!!」」」」」
「何で皆、乗り気なのォおおおお!!?」
※答え:松平のあまりのデレデレぶりに“お銀ちゃん”のことがすっごく見たくなったから。
銀時そっちのけで沖田邸に必要な物を取りにいってしまった近藤達を見送り、銀時は恨めしげな視線を松平に向けた。
「・・・てかさ、何で当たり前のような顔してここに来てんの?・・・幕府高官って暇なわけ?」
礼の品を持ってきてからひと月あまり、松平の訪れた回数は片手では足りないほどだ。しかも、毎度土産付きだったため、さすがの土方達も松平を邪険に扱わなくなってきた。
「ん~・・・まぁ、先行投資ってやつよォ。なんとなーくでも、気づいてるんだろォ?お銀ちゃん」
「お銀ちゃん言うな。・・・ったく、幕府の考えるこたァ、今も昔もわからねェな」
冷めた視線を向ける銀時に、松平が思わず、といったように苦笑した。
「そう言ってくれるなよォ・・・弾圧された側の気持ちがわかるたァ言わねェが、幕府もいろいろと今はゴタついてんのよォ」
「・・・ふーん」
銀時の気の無い返事に、松平は困ったように首を傾げた。
「お銀ちゃんには機嫌良く承知してもらいてェのよ、オジサンのお願い聞いてくんない?」
「・・・・・・俺に、かつての仲間を捕まえる手伝いしろってか?」
ジロリ、と睨む銀時に松平は肩を竦めた。
「やっぱり気付いてたかァ・・・でもまぁ、残党狩りはそろそろ止める手筈になってるんだよねェ・・・その代わりにィ、今後は治安維持に力を入れることになってさァ?」
「・・・警邏隊(けいらたい)ってことか?」
「それも別に組織する予定なんだけどねェ・・・お銀ちゃん達にはどっちかってェと、特殊治安維持部隊?になって欲しいわけよォ」
銀時はハテ、と首を傾げた。
「アイツ等は・・・士族じゃねぇぞ?良いのか?」
「その方が良いんだよォ・・・結局はオジサンの私兵扱いだからさァ、人選も何もかも任されちゃってるわけね?でェも、士族だと色々と茶々入れられちゃうでしょ~が」
「・・・・・・あぁ・・・確かに」
「それにさァ・・・お銀ちゃんは幕府の内側にいた方が何かと安全だろォ?」
その言葉に銀時はハッとした。
「・・・俺を利用する人間がいなくなる・・・か」
「そうそう。どうせ、利用されないために逃げ回ってたンだろォ?対外的に“白夜叉”は幕府のモンだと言っちまえば、例え名前だけでも利用しようとする奴等はいなくなるってもんよォ・・・その代わり、不自由な思いはさせちまうだろうけどもなァ」
「・・・どうして、そこまで」
銀時が戸惑ったような視線を向ければ、松平はニヤリと笑った。
「そりゃ、イイもん見せてもらったからなァ・・・お銀ちゃん姿、たまにでも見せてくれるんならオジサン頑張っちゃうよォ」
「・・・ハァ・・・わかったよ・・・ったく、どいつもこいつも・・・俺は男だっつーのに」
呆れながらもどこか安堵した様子の銀時に、松平は機嫌良く告げる。
「あぁ~そうそう。あの老中なァ、お銀ちゃんが“白夜叉”だってわかっても色ボケしちゃってさァ・・・結局使いもんにならないって、左遷されたんだよねェ」
「え゛ッ?」
「いやいや、うん、アレはホントに傾国っていうのかねェ・・・」
「け、傾国って・・・ナイナイ・・・ナイって!」
「だって、戦わずして老中一人潰しちゃったんだよォ?傾国でしょうがァ・・・自覚してやってみたら、スゴイことになるんじゃないのォ?そのまま幕府乗っ取っちゃえばァ?」
「・・・うぇえ!?」
松平は半分本気で言っていた。今の幕府に対して攘夷志士達のような激しい拒絶感は無いが、どうにもやりにくい。
だったら、銀時に腑抜けにしてもらった方がよっぽど扱いやすいというものだ。
「おぉ~い!銀時!!ミツバ殿から借りてきたぞォ~!」
「ついでに姉上も連れてきたよ!銀兄ィ!!」
近藤と沖田の声が庭先から聞こえてくる。
「お、帰って来たみてェだなァ・・・いやァ、楽しみだねェ」
松平の言葉に複雑そうな表情をうかべる銀時。
よっこらせ、という掛け声とともに立ち上がった松平はポン、とその銀時の肩を叩く。
「・・・さっきの話は、まだ黙っててくれるかなァ?・・・オジサンが根回しし終えたらアイツ等にも話すからさァ?」
「・・・・・・ああ」
頷く銀時に笑みを見せ、松平は近藤達を出迎えた。
「おぅ、お帰ェりィ・・・ホラ、お銀ちゃんが逃げる前に捕まえちまいなァ」
松平に嗾(けしか)けられた近藤達にとっつかまり、面白がったミツバにバッチリ化粧を施されてお銀ちゃん姿になった銀時に、ほとんどの野郎共がポーッとなってしまった。
「・・・可愛いな、オイ」
「・・・ヤメテ。十四郎までんなコト言い出したら、誰が止めてくれんのさ」
土方が正直な感想を漏らせば、銀時がガックリと肩を落とす。
「・・・・・・・・・え、よくね?止めなくても、よくね?」
「・・・よくねェよ!」
ちょっと身の危険を感じた銀時である。こうしてお銀ちゃんを酒の肴にして、大宴会が始まった。
「・・・今日はァ~、松平のとっつぁんからこぉーんな高級な酒をいただきましたぁああ!!」
「「「「「うぉおおおお!!」」」」
近藤が手に持っているのは俗に言う“大吟醸”の銘酒。こんな片田舎で道場をやっていては絶対に飲むことのできない酒である。門下生達が盛り上がるのも当然だろう。
「そして!!なんと!!一杯ずつお銀ちゃんが酌をしてくれまぁあああああす!!」
「「「「「うおおおおおおおおおおおおッ!!!お銀ちゃーん!!!」」」」」
―――酒のときよりも歓声がすごかった。
「・・・もう、泣いていい?ねぇ、泣いていい?」
皆に一杯ずつ酌をして回り、ぐったりとした銀時がミツバの隣に座り込んで情けない声を出した。
「ふふふ、坂田さんったら・・・女の子顔負けなんですもの。ホント、お化粧映えするお顔ですね」
ミツバがクスクスと笑いながらそう言えば、銀時はうんざりした様子で肩を落とす。
「・・・ミツバがはりきりすぎなんだよ・・・つか、先輩志士よりか化粧すんのがうまいのはやっぱ女だからだよなァ」
「そこは当然、と言っておきますね。・・・でも、元が良いからというのも本当ですよ?」
「勘弁してくれ・・・俺は男なの。開き直るのは早いけど、納得してるわけじゃないからねッ?」
「こんなに可愛いのに?」
「・・・くそぅ・・・いつか、誰かを巻き込んでやるッ・・・十四郎とか、十四郎とか、十四郎とか!!!」
機会さえあれば女装させてやると銀時が心に決めていると、ミツバがコトリと首を傾げた。
「あら、十四郎さんは女装は似合いそうですけど、坂田さんほどお化粧映えはしないと思いますよ」
「・・・瞳孔開いてっから?」
「・・・ふふっ・・・それもあると思いますけど、目が切れ長すぎるんです」
「ふーん、そんなもんか・・・あとはァ、近藤さんは絶対に似合わないだろ?」
「そうですねぇ~・・・他に似合いそうっていったら、うちのそーちゃんかしら?」
「そーちゃんはまだ子どもだからねぇ・・・まぁ、でも・・・姉ちゃんに似てっし、将来美人になりそうだよな」
「あら、それって・・・私も含めて褒めてくれてます?」
「まぁな」
「・・・ふふっ、嬉しい」
皆さんお忘れではないと思うが、銀時は今現在“お銀ちゃん”になっている。しかも傾国の名に相応しいほどの美少女である。
そして、ミツバもまた系統は違うが美少女といっても過言ではない。そんな二人が並んで話していれば嫌でも視線を集める。
必然と門下生達が盛り上がりはじめた。
「・・・やべぇ、二人の周りにお花畑が見える・・・!」
「お銀ちゃんとミツバさん・・・!イイッ!」
「癒しだ・・・癒しの空間があそこにあるッ!!」
普段は女っ気のない暮らしをしているため、二人の姿は目の保養になっているらしい。
しかし、近藤達は最初の熱はどこにいったのやら、神妙な顔つきでミツバを見つめていた。
「・・・ミツバ殿は今日は体調が良さそうだな・・・」
「うん・・・銀兄ィのお化粧とかできて、楽しかったみたい」
近藤がポツリと呟けば、その隣で酒ではなく麦茶を飲んでいた沖田が頷く。
「・・・このまま・・・快方に向かえば良いんだがなぁ・・・」
「・・・・・・うん」
難しいとわかっていてもそんな希望を抱いてしまう。
あんなに楽しそうにしているのに、発作が起こってしまえば一気に病状は悪化する。
「・・・オジサンも手ェ尽くしてみてるんだけどねェ」
松平も腕のいい医者を紹介し、出世払いで返してくれれば良いからと薬代もすべて出してくれた。それでも、ミツバの病状は悪化の一途をたどっている。
「・・・精一杯アイツを楽しませてやればいい・・・そうだろ?」
黙々と酒を飲んでいた土方がミツバを見つめながら口を開く。
いつもなら土方につっかかる沖田もその言葉に頷く。
そのために本来なら安静にしていたほうが良いミツバを道場に連れてきたのだ。
銀時もそれはわかっているのだろう。ミツバに着付けをされるときも化粧を施されるときも、文句ひとつ言わずにおとなしくしていた。
今だってミツバの相手をしながらも体調の変化がないか心を砕いている。
「・・・今度さァ、ちょっと医療の心得がある奴を連れてくるからよォ・・・道場に一人いると便利だろィ?」
突如そんなことを言った松平に、近藤達は目を瞠った。
「とっつぁん、そりゃァ・・・」
「ちっと地味だが、優秀なんだよねェ。・・・後は実戦で使えるようにしてもらいてェのよ。頼めるかィ?」
「・・・いや、こちらこそ頼む!・・・助かるよ、とっつぁん!」
近藤達は恩を感じているようだが、松平にとっては信用してもらわねばならない相手だからこその先行投資だと思っている。
もちろん、ミツバの病が治るのであればそれに越したことはない。が、万が一のことがあっても力になるつもりでいる。
“オッサン”から“とっつぁん”に呼び方が変わって久しいが、それだけ気を許してくれているのだと思うとこれからの計画を前倒しにしても良いだろうと思えた。
「あとは・・・もう少し、核になる人間が必要かァ・・・」
「・・・とっつぁん?」
ポツリ、と呟いた言葉に近藤が首を傾げる。
「いやァ・・・次に来たときにちょっと話し合いしてェから、そのつもりでいてくれるとありがてぇなァ・・・」
「あ、ああ・・・わかった・・・けど、なんの話なんだ?」
「ひ・み・つ・・・お銀ちゃ~ん、もう一杯オジサンにサービスしてよォ~」
近藤の訝しげな視線から逃れるように、松平は銀時にちょっかいを出し始める。
「一杯だけっつったろーが!!」
「えぇ~、この酒オジサンが持ってきたのよォ~?注いでよォ、お銀ちゃ~ん」
「・・・チッ、しょうがねェなぁ!!」
ヘラリと笑う松平が、きちんと自分達のことを考えてくれているとわかってしまったら、本気で邪険にできなくなってしまった。
毒づきながら、銀時は松平の傍によって酌をする。
「・・・か~ッ!やっぱり、美女に注いでもらう酒は旨いねェ」
「・・・言ってろよ」
溜息混じりにそう告げる。
「・・・次来るとき、アレ、話すからさァ」
そんな銀時にこっそり耳打ちし、松平は立ち上がった。
「さて!いい気分になったしィ、オジサンは帰りますよォ~」
「えっ、いいトコなのに!」
「そうだぜ!とっつぁん!」
泊まりで飲んでいくと思っていた門下生達は、口々に松平を引きとめようとする。
門下生達の誘いをのらりくらりと交わし、松平はにんまりと笑った。
「色々と準備をしねェといけないんだよォ、オジサンは。また遊びに来たときにでもかまってやってくれやァ」
「・・・色々ってなんなんだよ・・・?」
「知らなーい。とっつぁんのコトだから、ろくでもないことに違いねェですよ」
「・・・悪いことじゃなきゃ良いけどな」
松平を見送りながら不思議そうに首を傾げる近藤達を横目に、銀時は小さく溜息をついた。
「(ハァ・・・あの話聞いたら、どんな顔すんのかな~コイツ等)・・・というか」
「ん?どうした銀時?」
「なんかあったの?銀兄ィ?」
「・・・銀時?」
振り返った近藤達に情けない表情で問いかけた。
「いつまでこの格好してりゃ良いんだよ・・・」
「(出来ればずっと見てたいけどな~)・・・えっと、まぁ、宴会終わるまでは頼むよ、銀時」
そう言って近藤が手を合わせる。これを逃せば次にいつお銀ちゃんになってくれるかわからないからだ。
「はァ・・・わーったよ!こうなりゃ自棄だ!・・・テメェ等が潰れるまで酌してやらァ!!」
男前な発言をして銀時は松平が持って来た酒瓶を掴んだ。
「ぎ・・・銀時、目が据わってるぞ!?」
「・・・俺の注ぐ酒が飲めねェなんて言わせねェよ?」
思わずどん引きした近藤ににじり寄り、銀時は妖艶に笑った。
「あーあ、皆二日酔い確定だなー・・・」
自棄になった銀時に無理矢理酒を飲まされている近藤達を眺めて沖田が呟けば、その隣に避難してきたミツバがクスクスと笑った。
「でも、皆楽しそう・・・ずっとこの時間が続けばいいのに・・・」
「・・・うん、そうだね、姉上・・・ずっと、続けばいいね」
チラリとミツバを見上げれば、その青白い顔に満面の笑みをうかべていた。
沖田はギュ、とミツバの腕にしがみついた。
「・・・そーちゃん?」
ミツバからはその表情が窺えない。が、肩が震えているのを見れば泣いているのだとわかった。
そっとその頭を撫で、ミツバは微笑む。
「・・・そーちゃん、私、幸せよ・・・そーちゃんや皆と一緒にいられて、本当に幸せ」
姉の落ち着いた声を聞きながら、沖田は静かに泣き続けた。
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少し照れながら話す松平に、興味津々の近藤達。
離れた場所からその様子を窺っていた銀時は、一人悶えていた。
「(ヅラぁああああ!!!・・・いたよ・・・いたよオィ!!・・・目利きがいたよぉおおお!!!)」
「で、アンタはその時どこにいたんだ?」
「んん~?俺かァ?俺はなァ・・・お銀ちゃんが酌してた老中の護衛でなァ、腰撫でるトコまでバッチリ見てたわけよォ」
「腰撫でるゥ!?・・・ちょ、誰それ!!どの老中!!?うちの子に何すんのォオ!!」
「落ち着け、近藤さん!その時点じゃ銀時はうちの子じゃねぇ!!・・・でもその老中ぶちのめす!!」
オカンな近藤とちょっとずれてる土方が、老中が銀時の腰を撫でたと聞いて怒りをあらわにする。
「落ち着くのはテメェでィ、土方ァ・・・」
珍しく沖田がまともな発言をすると、銀時はホッと息を吐いた。
「(よかった!!そーちゃんが意外にまとm「その場にいた連中全員ブチ殺さなきゃ意味ねェぜ」・・・じゃなかったぁああああ!!)」
やっぱり一番過激な沖田が木刀を手にして立ち上がる。向かう先は未だにデレデレしている松平だ。
「まずは手始めにテメェからヤってやらァ・・・銀兄ィに色目使いやがって、コノヤロー」
「待て待て待てェッ!!!そーちゃん、ダメだからぁああ!!確かにちょー恥ずかしい過去暴露されまくってるケド!殺しだけはダメェええ!!」
慌てて止めに入った銀時は沖田を抱えあげてぎゅうぎゅうと抱きしめながらそう叫んだ。
「・・・じゃ、銀兄ィ・・・俺達にも“お銀ちゃん”見せてくれる・・・?」
よほどお銀ちゃんを見たかったらしい。沖田のとんでもないおねだりに銀時はグッと言葉を詰まらせた。
「ッ・・・そ・・そんなに、見たい?」
「うんっ」
キラキラと輝く笑顔に銀時は口元を引き攣らせ、周りの人間の反応も見る。
「(・・・み、見なきゃ良かった・・・!)」
一様に期待している面々を見てしまえば、もう嫌だとは言えなかった。
「・・・み、見てからがっかりしたって、知らねェからな!!」
「よしっ!!・・・約束だからねィ、銀兄ィ?着物は姉上のがあるし、化粧も姉上のを使えば良い・・・付け毛がなくても可愛かったって話だし、ヅラはいらねェだろィ?」
銀時に抱っこされたままでご機嫌の沖田は、にまにまと笑いながらアレコレと計画を口にする。
「おお!そりゃいいな!!さっそくミツバ殿に借りにいってこよう!!・・・トシ!」
「任せとけ、近藤さん!銀時の気が変わらねェうちにやっちまおうぜ!!」
「「「「「おぉ~~ッ!!」」」」」
「何で皆、乗り気なのォおおおお!!?」
※答え:松平のあまりのデレデレぶりに“お銀ちゃん”のことがすっごく見たくなったから。
銀時そっちのけで沖田邸に必要な物を取りにいってしまった近藤達を見送り、銀時は恨めしげな視線を松平に向けた。
「・・・てかさ、何で当たり前のような顔してここに来てんの?・・・幕府高官って暇なわけ?」
礼の品を持ってきてからひと月あまり、松平の訪れた回数は片手では足りないほどだ。しかも、毎度土産付きだったため、さすがの土方達も松平を邪険に扱わなくなってきた。
「ん~・・・まぁ、先行投資ってやつよォ。なんとなーくでも、気づいてるんだろォ?お銀ちゃん」
「お銀ちゃん言うな。・・・ったく、幕府の考えるこたァ、今も昔もわからねェな」
冷めた視線を向ける銀時に、松平が思わず、といったように苦笑した。
「そう言ってくれるなよォ・・・弾圧された側の気持ちがわかるたァ言わねェが、幕府もいろいろと今はゴタついてんのよォ」
「・・・ふーん」
銀時の気の無い返事に、松平は困ったように首を傾げた。
「お銀ちゃんには機嫌良く承知してもらいてェのよ、オジサンのお願い聞いてくんない?」
「・・・・・・俺に、かつての仲間を捕まえる手伝いしろってか?」
ジロリ、と睨む銀時に松平は肩を竦めた。
「やっぱり気付いてたかァ・・・でもまぁ、残党狩りはそろそろ止める手筈になってるんだよねェ・・・その代わりにィ、今後は治安維持に力を入れることになってさァ?」
「・・・警邏隊(けいらたい)ってことか?」
「それも別に組織する予定なんだけどねェ・・・お銀ちゃん達にはどっちかってェと、特殊治安維持部隊?になって欲しいわけよォ」
銀時はハテ、と首を傾げた。
「アイツ等は・・・士族じゃねぇぞ?良いのか?」
「その方が良いんだよォ・・・結局はオジサンの私兵扱いだからさァ、人選も何もかも任されちゃってるわけね?でェも、士族だと色々と茶々入れられちゃうでしょ~が」
「・・・・・・あぁ・・・確かに」
「それにさァ・・・お銀ちゃんは幕府の内側にいた方が何かと安全だろォ?」
その言葉に銀時はハッとした。
「・・・俺を利用する人間がいなくなる・・・か」
「そうそう。どうせ、利用されないために逃げ回ってたンだろォ?対外的に“白夜叉”は幕府のモンだと言っちまえば、例え名前だけでも利用しようとする奴等はいなくなるってもんよォ・・・その代わり、不自由な思いはさせちまうだろうけどもなァ」
「・・・どうして、そこまで」
銀時が戸惑ったような視線を向ければ、松平はニヤリと笑った。
「そりゃ、イイもん見せてもらったからなァ・・・お銀ちゃん姿、たまにでも見せてくれるんならオジサン頑張っちゃうよォ」
「・・・ハァ・・・わかったよ・・・ったく、どいつもこいつも・・・俺は男だっつーのに」
呆れながらもどこか安堵した様子の銀時に、松平は機嫌良く告げる。
「あぁ~そうそう。あの老中なァ、お銀ちゃんが“白夜叉”だってわかっても色ボケしちゃってさァ・・・結局使いもんにならないって、左遷されたんだよねェ」
「え゛ッ?」
「いやいや、うん、アレはホントに傾国っていうのかねェ・・・」
「け、傾国って・・・ナイナイ・・・ナイって!」
「だって、戦わずして老中一人潰しちゃったんだよォ?傾国でしょうがァ・・・自覚してやってみたら、スゴイことになるんじゃないのォ?そのまま幕府乗っ取っちゃえばァ?」
「・・・うぇえ!?」
松平は半分本気で言っていた。今の幕府に対して攘夷志士達のような激しい拒絶感は無いが、どうにもやりにくい。
だったら、銀時に腑抜けにしてもらった方がよっぽど扱いやすいというものだ。
「おぉ~い!銀時!!ミツバ殿から借りてきたぞォ~!」
「ついでに姉上も連れてきたよ!銀兄ィ!!」
近藤と沖田の声が庭先から聞こえてくる。
「お、帰って来たみてェだなァ・・・いやァ、楽しみだねェ」
松平の言葉に複雑そうな表情をうかべる銀時。
よっこらせ、という掛け声とともに立ち上がった松平はポン、とその銀時の肩を叩く。
「・・・さっきの話は、まだ黙っててくれるかなァ?・・・オジサンが根回しし終えたらアイツ等にも話すからさァ?」
「・・・・・・ああ」
頷く銀時に笑みを見せ、松平は近藤達を出迎えた。
「おぅ、お帰ェりィ・・・ホラ、お銀ちゃんが逃げる前に捕まえちまいなァ」
松平に嗾(けしか)けられた近藤達にとっつかまり、面白がったミツバにバッチリ化粧を施されてお銀ちゃん姿になった銀時に、ほとんどの野郎共がポーッとなってしまった。
「・・・可愛いな、オイ」
「・・・ヤメテ。十四郎までんなコト言い出したら、誰が止めてくれんのさ」
土方が正直な感想を漏らせば、銀時がガックリと肩を落とす。
「・・・・・・・・・え、よくね?止めなくても、よくね?」
「・・・よくねェよ!」
ちょっと身の危険を感じた銀時である。こうしてお銀ちゃんを酒の肴にして、大宴会が始まった。
「・・・今日はァ~、松平のとっつぁんからこぉーんな高級な酒をいただきましたぁああ!!」
「「「「「うぉおおおお!!」」」」
近藤が手に持っているのは俗に言う“大吟醸”の銘酒。こんな片田舎で道場をやっていては絶対に飲むことのできない酒である。門下生達が盛り上がるのも当然だろう。
「そして!!なんと!!一杯ずつお銀ちゃんが酌をしてくれまぁあああああす!!」
「「「「「うおおおおおおおおおおおおッ!!!お銀ちゃーん!!!」」」」」
―――酒のときよりも歓声がすごかった。
「・・・もう、泣いていい?ねぇ、泣いていい?」
皆に一杯ずつ酌をして回り、ぐったりとした銀時がミツバの隣に座り込んで情けない声を出した。
「ふふふ、坂田さんったら・・・女の子顔負けなんですもの。ホント、お化粧映えするお顔ですね」
ミツバがクスクスと笑いながらそう言えば、銀時はうんざりした様子で肩を落とす。
「・・・ミツバがはりきりすぎなんだよ・・・つか、先輩志士よりか化粧すんのがうまいのはやっぱ女だからだよなァ」
「そこは当然、と言っておきますね。・・・でも、元が良いからというのも本当ですよ?」
「勘弁してくれ・・・俺は男なの。開き直るのは早いけど、納得してるわけじゃないからねッ?」
「こんなに可愛いのに?」
「・・・くそぅ・・・いつか、誰かを巻き込んでやるッ・・・十四郎とか、十四郎とか、十四郎とか!!!」
機会さえあれば女装させてやると銀時が心に決めていると、ミツバがコトリと首を傾げた。
「あら、十四郎さんは女装は似合いそうですけど、坂田さんほどお化粧映えはしないと思いますよ」
「・・・瞳孔開いてっから?」
「・・・ふふっ・・・それもあると思いますけど、目が切れ長すぎるんです」
「ふーん、そんなもんか・・・あとはァ、近藤さんは絶対に似合わないだろ?」
「そうですねぇ~・・・他に似合いそうっていったら、うちのそーちゃんかしら?」
「そーちゃんはまだ子どもだからねぇ・・・まぁ、でも・・・姉ちゃんに似てっし、将来美人になりそうだよな」
「あら、それって・・・私も含めて褒めてくれてます?」
「まぁな」
「・・・ふふっ、嬉しい」
皆さんお忘れではないと思うが、銀時は今現在“お銀ちゃん”になっている。しかも傾国の名に相応しいほどの美少女である。
そして、ミツバもまた系統は違うが美少女といっても過言ではない。そんな二人が並んで話していれば嫌でも視線を集める。
必然と門下生達が盛り上がりはじめた。
「・・・やべぇ、二人の周りにお花畑が見える・・・!」
「お銀ちゃんとミツバさん・・・!イイッ!」
「癒しだ・・・癒しの空間があそこにあるッ!!」
普段は女っ気のない暮らしをしているため、二人の姿は目の保養になっているらしい。
しかし、近藤達は最初の熱はどこにいったのやら、神妙な顔つきでミツバを見つめていた。
「・・・ミツバ殿は今日は体調が良さそうだな・・・」
「うん・・・銀兄ィのお化粧とかできて、楽しかったみたい」
近藤がポツリと呟けば、その隣で酒ではなく麦茶を飲んでいた沖田が頷く。
「・・・このまま・・・快方に向かえば良いんだがなぁ・・・」
「・・・・・・うん」
難しいとわかっていてもそんな希望を抱いてしまう。
あんなに楽しそうにしているのに、発作が起こってしまえば一気に病状は悪化する。
「・・・オジサンも手ェ尽くしてみてるんだけどねェ」
松平も腕のいい医者を紹介し、出世払いで返してくれれば良いからと薬代もすべて出してくれた。それでも、ミツバの病状は悪化の一途をたどっている。
「・・・精一杯アイツを楽しませてやればいい・・・そうだろ?」
黙々と酒を飲んでいた土方がミツバを見つめながら口を開く。
いつもなら土方につっかかる沖田もその言葉に頷く。
そのために本来なら安静にしていたほうが良いミツバを道場に連れてきたのだ。
銀時もそれはわかっているのだろう。ミツバに着付けをされるときも化粧を施されるときも、文句ひとつ言わずにおとなしくしていた。
今だってミツバの相手をしながらも体調の変化がないか心を砕いている。
「・・・今度さァ、ちょっと医療の心得がある奴を連れてくるからよォ・・・道場に一人いると便利だろィ?」
突如そんなことを言った松平に、近藤達は目を瞠った。
「とっつぁん、そりゃァ・・・」
「ちっと地味だが、優秀なんだよねェ。・・・後は実戦で使えるようにしてもらいてェのよ。頼めるかィ?」
「・・・いや、こちらこそ頼む!・・・助かるよ、とっつぁん!」
近藤達は恩を感じているようだが、松平にとっては信用してもらわねばならない相手だからこその先行投資だと思っている。
もちろん、ミツバの病が治るのであればそれに越したことはない。が、万が一のことがあっても力になるつもりでいる。
“オッサン”から“とっつぁん”に呼び方が変わって久しいが、それだけ気を許してくれているのだと思うとこれからの計画を前倒しにしても良いだろうと思えた。
「あとは・・・もう少し、核になる人間が必要かァ・・・」
「・・・とっつぁん?」
ポツリ、と呟いた言葉に近藤が首を傾げる。
「いやァ・・・次に来たときにちょっと話し合いしてェから、そのつもりでいてくれるとありがてぇなァ・・・」
「あ、ああ・・・わかった・・・けど、なんの話なんだ?」
「ひ・み・つ・・・お銀ちゃ~ん、もう一杯オジサンにサービスしてよォ~」
近藤の訝しげな視線から逃れるように、松平は銀時にちょっかいを出し始める。
「一杯だけっつったろーが!!」
「えぇ~、この酒オジサンが持ってきたのよォ~?注いでよォ、お銀ちゃ~ん」
「・・・チッ、しょうがねェなぁ!!」
ヘラリと笑う松平が、きちんと自分達のことを考えてくれているとわかってしまったら、本気で邪険にできなくなってしまった。
毒づきながら、銀時は松平の傍によって酌をする。
「・・・か~ッ!やっぱり、美女に注いでもらう酒は旨いねェ」
「・・・言ってろよ」
溜息混じりにそう告げる。
「・・・次来るとき、アレ、話すからさァ」
そんな銀時にこっそり耳打ちし、松平は立ち上がった。
「さて!いい気分になったしィ、オジサンは帰りますよォ~」
「えっ、いいトコなのに!」
「そうだぜ!とっつぁん!」
泊まりで飲んでいくと思っていた門下生達は、口々に松平を引きとめようとする。
門下生達の誘いをのらりくらりと交わし、松平はにんまりと笑った。
「色々と準備をしねェといけないんだよォ、オジサンは。また遊びに来たときにでもかまってやってくれやァ」
「・・・色々ってなんなんだよ・・・?」
「知らなーい。とっつぁんのコトだから、ろくでもないことに違いねェですよ」
「・・・悪いことじゃなきゃ良いけどな」
松平を見送りながら不思議そうに首を傾げる近藤達を横目に、銀時は小さく溜息をついた。
「(ハァ・・・あの話聞いたら、どんな顔すんのかな~コイツ等)・・・というか」
「ん?どうした銀時?」
「なんかあったの?銀兄ィ?」
「・・・銀時?」
振り返った近藤達に情けない表情で問いかけた。
「いつまでこの格好してりゃ良いんだよ・・・」
「(出来ればずっと見てたいけどな~)・・・えっと、まぁ、宴会終わるまでは頼むよ、銀時」
そう言って近藤が手を合わせる。これを逃せば次にいつお銀ちゃんになってくれるかわからないからだ。
「はァ・・・わーったよ!こうなりゃ自棄だ!・・・テメェ等が潰れるまで酌してやらァ!!」
男前な発言をして銀時は松平が持って来た酒瓶を掴んだ。
「ぎ・・・銀時、目が据わってるぞ!?」
「・・・俺の注ぐ酒が飲めねェなんて言わせねェよ?」
思わずどん引きした近藤ににじり寄り、銀時は妖艶に笑った。
「あーあ、皆二日酔い確定だなー・・・」
自棄になった銀時に無理矢理酒を飲まされている近藤達を眺めて沖田が呟けば、その隣に避難してきたミツバがクスクスと笑った。
「でも、皆楽しそう・・・ずっとこの時間が続けばいいのに・・・」
「・・・うん、そうだね、姉上・・・ずっと、続けばいいね」
チラリとミツバを見上げれば、その青白い顔に満面の笑みをうかべていた。
沖田はギュ、とミツバの腕にしがみついた。
「・・・そーちゃん?」
ミツバからはその表情が窺えない。が、肩が震えているのを見れば泣いているのだとわかった。
そっとその頭を撫で、ミツバは微笑む。
「・・・そーちゃん、私、幸せよ・・・そーちゃんや皆と一緒にいられて、本当に幸せ」
姉の落ち着いた声を聞きながら、沖田は静かに泣き続けた。
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