Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・あくまでも二次創作であることを前提にお読みください
・一国傾城編の過去話は完全に無視の状態です
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
事が起こる少し前、土方達は万事屋の子ども達に今の状況を言い聞かせていた。
「どーしてヨ!!」
「だーかーらー・・・無事に帰るために大人しくしとけって言ってんだ」
イライラとしながら土方がパシン、と膝を叩いた。
「でも・・・そしたら・・・先生が」
「じゃあ、未来に帰ってみたら旦那がいなくなってても良いってのかィ?」
「そんなこと言ってないアル!!・・・でもっ、先生を見捨てるのは嫌ヨ!」
沖田に言われて神楽がギロリと睨みながら声をあげる。
「・・・それが、吉田さんの忠告だとしてもか?」
土方が言えば、新八がおずおずと手をあげた。
「あの・・・そしたら僕達は帰れるんですか?」
「新八!!」
神楽が耳元で叫ぶのをスル―して、新八は土方を睨むように見つめた。
「松陽先生を見捨てれば、僕達は帰れるんですか?」
「し、新八君・・・それは・・・」
山崎が慌てる。
新八の問いは純粋に未来に帰れるのかという確認ではなく、松陽を見捨てると言った土方を責めるためのものだと気付いたからだ。
「保証はねェよ・・・だが、未来から来た俺達が過去に余計な手を加えちゃいけねェ・・・そうだろ?」
「・・・それは、そう、ですけど・・・もう、充分に僕達は関わってますよ!」
「そうネ!!松陽先生を助けることが出来るかもしれないのに・・・そしたら、銀ちゃんだって・・・ヅラや片目だって・・・」
絶対に喜ぶに決まっている。
そう呟く神楽の声は徐々に小さくなっていく。
「・・・わかってんだろ・・・そうなりゃ、万事屋なんてもんは無くなってる可能性が高くなる。オメェらだって出会わなかったことになってるかもしれねェ」
土方の言っていることは本当に有り得る話だった。
過去を変えればどうなるか―――フィクションの世界の話ではあるが見聞きしたことがあるだけに大体想像はつく。
「・・・攘夷戦争に地球人側が勝ってターミナルも建つこたァ無くて、真選組なんてもんも結成されてなくて・・・そんな未来が待ってるかもしれねェなんて、俺ァ御免だ」
攘夷戦争に負け、天人の支配あっての真選組だ。今更過去を変えようなんて思いもしない。
例えそれが多くの犠牲の上に成り立っているものだとしても。
「・・・土方さん・・・」
思いの外、切実な声が出てしまったらしい。新八が複雑そうな表情をうかべた。
「とにかく・・・過去のことに手は出さねェ・・・決まりだ。良いな?」
確認すれば、新八と神楽が渋々頷いた。ゴネてはいたが2人にもわかっていたのだろう。
「副長・・・手は出さないっていっても、巻き込まれたらどうするんです?」
山崎が確認してくるが、もちろんその場合も考えていた。
「そんときゃアレだ。巻き込んだヤローを「「「「「ぶった斬る」」」」」・・・!・・・テメーら」
「一蓮托生でさァ、土方さん。・・・アンタだけに責任負わせるつもりはねェですぜィ」
未来が変わってしまったら、ここにいる全員の責任。
上手く話がまとまったところで、母屋の真ん中―――松陽の部屋の方角からガタンと大きな音が聞こえた。
「!」
思わず腰を浮かせた新八が、グッと唇を噛んだ。
「奴さん、とうとう襲って来やがったか?」
「幕府か天人か・・・どっちなんでしょうねィ」
「・・・松陽先生、そろそろだって思ったから、俺達に忠告したんでしょうね・・・」
真選組3人は感情のコントロールに慣れているせいか、淡々とそんなコトを口にする。
「・・・だから、オマエ等嫌いヨ。何でもわかってますみたいなツラして・・・」
そんな真選組の面々が気にくわなかったのだろう。神楽がムッとしながら呟く。
ドン!
「・・・っ」
松陽が戦っているだろう音に、新八が悔しそうに表情を歪める。
「――――――ですっ!!」
小さく聞こえた松陽の必死な声。
神楽がピクリと反応した。
「・・・銀ちゃん・・・?」
「―――せんせぇっ!!」
甲高い子どもの声だからか、注意深く耳を澄ませていたからか・・・銀時の叫ぶ声がハッキリと聞こえた。
「・・・土方さん・・・すいやせん・・・やっぱ、無理でさァ」
のそりと沖田が立ち上がるのを見上げ、土方は溜息をついた。
「はぁあああ・・・どーせ、我慢なんざ出来るわきゃねーってわかってたよ」
―――俺も同じだ。
土方も呟いて立ち上がった。その手は既に刀の柄にかけられている。
「・・・沖田さん、土方さん・・・!」
新八の表情が輝き、首を傾げていた神楽もその様子にようやく理解が及んだのかぴょこん、と立ち上がった。
「行って良いアルか!!」
「あー・・・・・・行ってよし」
許可を出すのと同時に部屋を飛び出した神楽と沖田、新八を見送り苦笑をうかべる。
もうどうなったって知るか。
目の前の助けられるかもしれない人を見捨ててきたなんて言ったら、近藤にどやされる。いや、それだけで済めばいいが軽蔑の視線を向けられたりしたら居た堪れない。
「真選組が無くなってたら・・・近藤さんに土下座して謝るさ」
「・・・俺も付き合いますよ、副長」
「ああ・・・行くぞ、山崎」
「はい!」
部屋を飛び出し、松陽の部屋へと一目散に駆けていく。
そして現場に突入しようとし―――足を止めた。
「・・・総悟?」
「土方さん・・・」
立ち竦む沖田の肩に触れてこちらを向かせれば、やけに顔色が悪かった。
「・・・チャイナが・・・」
神楽がどうかしたのかと視線を向けて、土方は絶句した。
「どうしてヨ!!なんで・・・なんで、攻撃がすり抜けるネ!!」
天人に殴りかかっている神楽の攻撃がその身体をすり抜ける。天人だけではない。松陽に触れようとしている新八の手も松陽の身体をすり抜けたのを視界に収めて眉を顰めた。
土方達は互いに触れ合うことは出来ても松陽達には触れられない。しかも松陽達の目には自分達の姿は映っていないのだ。
「どうあっても・・・歴史に介入させねェってか・・・」
結局のところ自分達は見ている事しか出来ないのか。
こんなところに勝手に連れて来てあれだけ関わらせておいて、ここぞという時には傍観していろと言うのか。
「・・・・・・くそっ!!!」
いらだち紛れに叫ぶが、その声すらも虚空に消えていくようで土方はやるせない気持ちになった。
戻る →
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事が起こる少し前、土方達は万事屋の子ども達に今の状況を言い聞かせていた。
「どーしてヨ!!」
「だーかーらー・・・無事に帰るために大人しくしとけって言ってんだ」
イライラとしながら土方がパシン、と膝を叩いた。
「でも・・・そしたら・・・先生が」
「じゃあ、未来に帰ってみたら旦那がいなくなってても良いってのかィ?」
「そんなこと言ってないアル!!・・・でもっ、先生を見捨てるのは嫌ヨ!」
沖田に言われて神楽がギロリと睨みながら声をあげる。
「・・・それが、吉田さんの忠告だとしてもか?」
土方が言えば、新八がおずおずと手をあげた。
「あの・・・そしたら僕達は帰れるんですか?」
「新八!!」
神楽が耳元で叫ぶのをスル―して、新八は土方を睨むように見つめた。
「松陽先生を見捨てれば、僕達は帰れるんですか?」
「し、新八君・・・それは・・・」
山崎が慌てる。
新八の問いは純粋に未来に帰れるのかという確認ではなく、松陽を見捨てると言った土方を責めるためのものだと気付いたからだ。
「保証はねェよ・・・だが、未来から来た俺達が過去に余計な手を加えちゃいけねェ・・・そうだろ?」
「・・・それは、そう、ですけど・・・もう、充分に僕達は関わってますよ!」
「そうネ!!松陽先生を助けることが出来るかもしれないのに・・・そしたら、銀ちゃんだって・・・ヅラや片目だって・・・」
絶対に喜ぶに決まっている。
そう呟く神楽の声は徐々に小さくなっていく。
「・・・わかってんだろ・・・そうなりゃ、万事屋なんてもんは無くなってる可能性が高くなる。オメェらだって出会わなかったことになってるかもしれねェ」
土方の言っていることは本当に有り得る話だった。
過去を変えればどうなるか―――フィクションの世界の話ではあるが見聞きしたことがあるだけに大体想像はつく。
「・・・攘夷戦争に地球人側が勝ってターミナルも建つこたァ無くて、真選組なんてもんも結成されてなくて・・・そんな未来が待ってるかもしれねェなんて、俺ァ御免だ」
攘夷戦争に負け、天人の支配あっての真選組だ。今更過去を変えようなんて思いもしない。
例えそれが多くの犠牲の上に成り立っているものだとしても。
「・・・土方さん・・・」
思いの外、切実な声が出てしまったらしい。新八が複雑そうな表情をうかべた。
「とにかく・・・過去のことに手は出さねェ・・・決まりだ。良いな?」
確認すれば、新八と神楽が渋々頷いた。ゴネてはいたが2人にもわかっていたのだろう。
「副長・・・手は出さないっていっても、巻き込まれたらどうするんです?」
山崎が確認してくるが、もちろんその場合も考えていた。
「そんときゃアレだ。巻き込んだヤローを「「「「「ぶった斬る」」」」」・・・!・・・テメーら」
「一蓮托生でさァ、土方さん。・・・アンタだけに責任負わせるつもりはねェですぜィ」
未来が変わってしまったら、ここにいる全員の責任。
上手く話がまとまったところで、母屋の真ん中―――松陽の部屋の方角からガタンと大きな音が聞こえた。
「!」
思わず腰を浮かせた新八が、グッと唇を噛んだ。
「奴さん、とうとう襲って来やがったか?」
「幕府か天人か・・・どっちなんでしょうねィ」
「・・・松陽先生、そろそろだって思ったから、俺達に忠告したんでしょうね・・・」
真選組3人は感情のコントロールに慣れているせいか、淡々とそんなコトを口にする。
「・・・だから、オマエ等嫌いヨ。何でもわかってますみたいなツラして・・・」
そんな真選組の面々が気にくわなかったのだろう。神楽がムッとしながら呟く。
ドン!
「・・・っ」
松陽が戦っているだろう音に、新八が悔しそうに表情を歪める。
「――――――ですっ!!」
小さく聞こえた松陽の必死な声。
神楽がピクリと反応した。
「・・・銀ちゃん・・・?」
「―――せんせぇっ!!」
甲高い子どもの声だからか、注意深く耳を澄ませていたからか・・・銀時の叫ぶ声がハッキリと聞こえた。
「・・・土方さん・・・すいやせん・・・やっぱ、無理でさァ」
のそりと沖田が立ち上がるのを見上げ、土方は溜息をついた。
「はぁあああ・・・どーせ、我慢なんざ出来るわきゃねーってわかってたよ」
―――俺も同じだ。
土方も呟いて立ち上がった。その手は既に刀の柄にかけられている。
「・・・沖田さん、土方さん・・・!」
新八の表情が輝き、首を傾げていた神楽もその様子にようやく理解が及んだのかぴょこん、と立ち上がった。
「行って良いアルか!!」
「あー・・・・・・行ってよし」
許可を出すのと同時に部屋を飛び出した神楽と沖田、新八を見送り苦笑をうかべる。
もうどうなったって知るか。
目の前の助けられるかもしれない人を見捨ててきたなんて言ったら、近藤にどやされる。いや、それだけで済めばいいが軽蔑の視線を向けられたりしたら居た堪れない。
「真選組が無くなってたら・・・近藤さんに土下座して謝るさ」
「・・・俺も付き合いますよ、副長」
「ああ・・・行くぞ、山崎」
「はい!」
部屋を飛び出し、松陽の部屋へと一目散に駆けていく。
そして現場に突入しようとし―――足を止めた。
「・・・総悟?」
「土方さん・・・」
立ち竦む沖田の肩に触れてこちらを向かせれば、やけに顔色が悪かった。
「・・・チャイナが・・・」
神楽がどうかしたのかと視線を向けて、土方は絶句した。
「どうしてヨ!!なんで・・・なんで、攻撃がすり抜けるネ!!」
天人に殴りかかっている神楽の攻撃がその身体をすり抜ける。天人だけではない。松陽に触れようとしている新八の手も松陽の身体をすり抜けたのを視界に収めて眉を顰めた。
土方達は互いに触れ合うことは出来ても松陽達には触れられない。しかも松陽達の目には自分達の姿は映っていないのだ。
「どうあっても・・・歴史に介入させねェってか・・・」
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