Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・あくまでも二次創作であることを前提にお読みください
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「・・・あの子の未来、ですか。知りたいような、知りたくないような・・・ですね」
曖昧な答えは、そのまま彼の心境なのだろう。
遠回しに未来から来たことを肯定され、しかも銀時の未来を知りたいかと訊ねられればそんな心境になるのは当然と言えた。
「総悟、吉田さんを困らせるんじゃねェ」
「・・・わかってまさァ。すいやせん、混乱させるようなこと、言っちまって」
土方が注意すれば、沖田も自覚があったのか素直に頭を下げた。
「あ、いえ・・・謝らないでください。知りたいと思う気持ちがあるのは確かですから。・・・ですが、私が未来を知っても良いものかどうか・・・」
松陽に言われて、初めて3人はその事に思い至った。
「・・・確かに、俺達が過去に来ている時点で過去が変わってる可能性は高い。これ以上余計な真似はしない方が良さそうだな」
「・・・タイムパラドックスってヤツですねィ」
「・・・たい、むぱら?」
松陽が首を傾げる。それを見た山崎が口を開いた。
「あ、えーと・・・例えばですけど。自分が生まれる前の両親に会って、何らかの理由で殺したとしますよね?」
「え、ええ・・・」
物騒な例え話に困惑しているものの松陽は頷く。
「そうすると、自分が生まれなくなって消えてしまうっていう・・・まぁ、その場合両親を殺した自分の存在を消すことになるので、両親を殺したこと自体が有り得なくなるっていう矛盾が起こるわけですけど・・・つまり、直接歴史に介入した場合に起こる不都合ってヤツです」
「ああ、ナルホド・・・難しいんですね」
「まぁ、タイムトラベルなんてのは、作り話だと思ってたんだがな・・・」
納得した松陽に、土方は苦い表情をうかべた。が、
「でも、実際に過去に来ちまってますしねィ」
などと言って肩を竦める沖田に、だよなァ、とガックリと肩を落とす。
「・・・原因はわからないんですか?」
松陽の問いに、3人はタイムトラベルをする直前の事を思い出そうとする。
「・・・俺は・・・見回りのために町外れの林ン中を歩いていて、それで・・・あれ?どうしたんだったか・・・」
「いやだなァ、土方さん。もうボケが始まったんですかィ?・・・元の時代に帰ったら、即刻副長の座を退くのをおススメしますぜィ?」
「あ゛ァ゛!?ボケてないわ!!・・・お前こそどうなんだ?」
「俺は・・・・・・空を見上げたら気を失って、気付いたら万事屋のガキ共に囲まれてましたねィ」
「チッ、参考になりゃしねェ・・・山崎、テメェはどうだ?」
「えーと・・・タイムトラベルする直前、白い人を見ましたよ」
「白い、人だァ?」
土方が訝しげに問う。
「ええ、監察の仕事をしてた時に目の前に白い人が現れて・・・気づいたら、この村塾の門の前に倒れてたっていう感じです」
「門の前か・・・全員、この付近に飛ばされて来たってのが作為的なものを感じるな」
「確かにそうですね・・・普段から私や銀時、晋助達が行動する範囲内で皆さん方を見つけていますからね」
いくらなんでも集中しすぎだ。山崎の見た白い人というのも気になるし、これは新八や神楽にも聞くべきかと土方が考えを巡らせた時だった。
「あの~・・・僕も見ました、白い人」
遠慮がちに襖が開けられ、そこから新八が顔を出して恐る恐る告げた。
どうやら、先程から聞き耳を立てていたらしい。
「・・・お前も見たのか?」
「あ、はい・・・最初は夢でも見たんだろうって思って気にしてなかったんですけど」
「私も見たヨ、白い人って言うより白い光みたいな感じネ」
新八に続いて神楽も顔を出し、そのまま室内に入ってくる。
その後ろに銀時がついてきたのを見て、松陽は苦笑した。
「おやおや、外に出した意味がありませんでしたね」
「ごめん、松陽先生。・・・でも、気になって」
「そうですね・・・私も専門外ですし、どうやったら皆さんが元の時代に帰れるのかもわかりません。・・・今は、未来から来たというコトはここにいる者だけの秘密ということにしましょう」
松陽の言葉に頷き、土方は神楽と新八を手招いた。
「まぁ、聞いていたならわかると思うが、タイムパラドックスの問題もある。あまり未来の事は喋るなよ?」
「わかりました」
「・・・わかったアル」
子ども達は頷き、銀時をちらりと振り返る。
その視線を受け、きょとんとしたまま首を傾げる銀時。
「何?」
「あ、いえ・・・決してマダオにならないように矯正しようとか思ってませんから!!」
「そうネ!マダオの道にまっしぐらでも、私達は温かく見守るアル!」
「「・・・まだお?」」
松陽や銀時はわからないようだったが、土方達3人のツボに2人のセリフは直撃だった。
「プッ!」
「ブハッ・・・ククク・・・」
「あはははははッ!」
肩を震わせる土方に、腹を抱える沖田。更にはバンバンと畳を叩いて笑う山崎といった面々に、さすがの銀時も“マダオ”という言葉が悪口に近い言葉だと感じたらしい。
「まだおってなんだよ!!人がわからないと思って!!」
腹を立てた様子で土方を睨むと、銀時は容赦なくその背中を蹴り飛ばす。
「のわっ!?」
「!?・・・こら!銀時!?何やってるんです!!」
まさかの銀時の行動に土方は前のめりになり、松陽は仰天して声を上げた。
「フン!・・・コイツ等が悪いんだ!」
プィッと顔を背けた銀時に、松陽は途方に暮れたような表情をうかべた。
「・・・だからと言って、土方さんの背中を蹴り飛ばすなんて・・・お前らしくありませんね」
元々めんどうくさがりで、攻撃的な性格をしているわけでもない銀時がこんなことをした理由がわからない。
しかも、他にも笑っている人間はいて、そもそもマダオと言い出したのは子ども達の方だ。なのに、銀時は迷うことなく土方を狙った。
「だって・・・ずっとしかめっ面してたのに・・・そのコトでだけ笑った!」
確かにこちらに来てから、土方はほとんど表情を動かすことはしなかった。苦笑をうかべることは何度かあったが、ここまで笑ったのは初めてだろう。
しかし問題は、銀時が土方をずっと観察していなければそれに気づかなかっただろうということだ。
「・・・俺を、見張ってたのか?」
「だって!・・・お前だけ違うんだもん!」
「銀時?・・・何が違うんです?」
松陽は銀時を宥めるように肩に手を置いて訊ねる。
「俺を見る目・・・」
ボソリと答える銀時に、松陽は首を傾げた。
己も気になって見てはいたが敵意は感じなかったし、これ程銀時が気にするような視線は向けていなかった。
「・・・物足りないっていう目、どうしてって・・・ずっと視線で訊かれてるみたいで、気になるに決まってるだろ!」
「・・・あ」
自覚はあった。
初対面やその次の邂逅でも刀を合わせ、その後は顔を合わせればイヤミの応酬。稀(まれ)に手を貸して貰うこともあったがそれは彼の気まぐれで。だけどその時はとても頼もしくて。
彼の魂はその死んだ魚のような目で誤魔化されていたが、いつだって輝いていた。
だから、目の前にいるのは過去の銀時だと頭ではわかっていても、自分達を見て怯える姿に落胆し、物足りなさを感じていたのは確かだった。
「土方さん?」
松陽が視線で問うてくる。
「・・・お前の言う通りだ。・・・俺ァ、頭じゃわかってるが、どうしても未来のお前と今のお前を比べちまう」
土方の答えに銀時は目を丸くした。
「未来の俺って・・・どんなヤツなの?」
未来の事は答えられないと誤魔化すことも可能だったが、土方は言い訳をするように告げた。
「・・・未来のお前は・・・自分の命を省(かえり)みず誰かを守るために刀を振るう男だ」
絶対に口が裂けても現在の銀時に面と向かって言うつもりはないが、過去の銀時になら。
そう思いながら土方は続けた。
「・・・戦っている時のお前は、俺の目標とする侍そのものだ」
土方の言葉に、万事屋の子ども達も沖田も山崎も、そんなことを思っていたのかと驚きを隠せなかった。
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「・・・あの子の未来、ですか。知りたいような、知りたくないような・・・ですね」
曖昧な答えは、そのまま彼の心境なのだろう。
遠回しに未来から来たことを肯定され、しかも銀時の未来を知りたいかと訊ねられればそんな心境になるのは当然と言えた。
「総悟、吉田さんを困らせるんじゃねェ」
「・・・わかってまさァ。すいやせん、混乱させるようなこと、言っちまって」
土方が注意すれば、沖田も自覚があったのか素直に頭を下げた。
「あ、いえ・・・謝らないでください。知りたいと思う気持ちがあるのは確かですから。・・・ですが、私が未来を知っても良いものかどうか・・・」
松陽に言われて、初めて3人はその事に思い至った。
「・・・確かに、俺達が過去に来ている時点で過去が変わってる可能性は高い。これ以上余計な真似はしない方が良さそうだな」
「・・・タイムパラドックスってヤツですねィ」
「・・・たい、むぱら?」
松陽が首を傾げる。それを見た山崎が口を開いた。
「あ、えーと・・・例えばですけど。自分が生まれる前の両親に会って、何らかの理由で殺したとしますよね?」
「え、ええ・・・」
物騒な例え話に困惑しているものの松陽は頷く。
「そうすると、自分が生まれなくなって消えてしまうっていう・・・まぁ、その場合両親を殺した自分の存在を消すことになるので、両親を殺したこと自体が有り得なくなるっていう矛盾が起こるわけですけど・・・つまり、直接歴史に介入した場合に起こる不都合ってヤツです」
「ああ、ナルホド・・・難しいんですね」
「まぁ、タイムトラベルなんてのは、作り話だと思ってたんだがな・・・」
納得した松陽に、土方は苦い表情をうかべた。が、
「でも、実際に過去に来ちまってますしねィ」
などと言って肩を竦める沖田に、だよなァ、とガックリと肩を落とす。
「・・・原因はわからないんですか?」
松陽の問いに、3人はタイムトラベルをする直前の事を思い出そうとする。
「・・・俺は・・・見回りのために町外れの林ン中を歩いていて、それで・・・あれ?どうしたんだったか・・・」
「いやだなァ、土方さん。もうボケが始まったんですかィ?・・・元の時代に帰ったら、即刻副長の座を退くのをおススメしますぜィ?」
「あ゛ァ゛!?ボケてないわ!!・・・お前こそどうなんだ?」
「俺は・・・・・・空を見上げたら気を失って、気付いたら万事屋のガキ共に囲まれてましたねィ」
「チッ、参考になりゃしねェ・・・山崎、テメェはどうだ?」
「えーと・・・タイムトラベルする直前、白い人を見ましたよ」
「白い、人だァ?」
土方が訝しげに問う。
「ええ、監察の仕事をしてた時に目の前に白い人が現れて・・・気づいたら、この村塾の門の前に倒れてたっていう感じです」
「門の前か・・・全員、この付近に飛ばされて来たってのが作為的なものを感じるな」
「確かにそうですね・・・普段から私や銀時、晋助達が行動する範囲内で皆さん方を見つけていますからね」
いくらなんでも集中しすぎだ。山崎の見た白い人というのも気になるし、これは新八や神楽にも聞くべきかと土方が考えを巡らせた時だった。
「あの~・・・僕も見ました、白い人」
遠慮がちに襖が開けられ、そこから新八が顔を出して恐る恐る告げた。
どうやら、先程から聞き耳を立てていたらしい。
「・・・お前も見たのか?」
「あ、はい・・・最初は夢でも見たんだろうって思って気にしてなかったんですけど」
「私も見たヨ、白い人って言うより白い光みたいな感じネ」
新八に続いて神楽も顔を出し、そのまま室内に入ってくる。
その後ろに銀時がついてきたのを見て、松陽は苦笑した。
「おやおや、外に出した意味がありませんでしたね」
「ごめん、松陽先生。・・・でも、気になって」
「そうですね・・・私も専門外ですし、どうやったら皆さんが元の時代に帰れるのかもわかりません。・・・今は、未来から来たというコトはここにいる者だけの秘密ということにしましょう」
松陽の言葉に頷き、土方は神楽と新八を手招いた。
「まぁ、聞いていたならわかると思うが、タイムパラドックスの問題もある。あまり未来の事は喋るなよ?」
「わかりました」
「・・・わかったアル」
子ども達は頷き、銀時をちらりと振り返る。
その視線を受け、きょとんとしたまま首を傾げる銀時。
「何?」
「あ、いえ・・・決してマダオにならないように矯正しようとか思ってませんから!!」
「そうネ!マダオの道にまっしぐらでも、私達は温かく見守るアル!」
「「・・・まだお?」」
松陽や銀時はわからないようだったが、土方達3人のツボに2人のセリフは直撃だった。
「プッ!」
「ブハッ・・・ククク・・・」
「あはははははッ!」
肩を震わせる土方に、腹を抱える沖田。更にはバンバンと畳を叩いて笑う山崎といった面々に、さすがの銀時も“マダオ”という言葉が悪口に近い言葉だと感じたらしい。
「まだおってなんだよ!!人がわからないと思って!!」
腹を立てた様子で土方を睨むと、銀時は容赦なくその背中を蹴り飛ばす。
「のわっ!?」
「!?・・・こら!銀時!?何やってるんです!!」
まさかの銀時の行動に土方は前のめりになり、松陽は仰天して声を上げた。
「フン!・・・コイツ等が悪いんだ!」
プィッと顔を背けた銀時に、松陽は途方に暮れたような表情をうかべた。
「・・・だからと言って、土方さんの背中を蹴り飛ばすなんて・・・お前らしくありませんね」
元々めんどうくさがりで、攻撃的な性格をしているわけでもない銀時がこんなことをした理由がわからない。
しかも、他にも笑っている人間はいて、そもそもマダオと言い出したのは子ども達の方だ。なのに、銀時は迷うことなく土方を狙った。
「だって・・・ずっとしかめっ面してたのに・・・そのコトでだけ笑った!」
確かにこちらに来てから、土方はほとんど表情を動かすことはしなかった。苦笑をうかべることは何度かあったが、ここまで笑ったのは初めてだろう。
しかし問題は、銀時が土方をずっと観察していなければそれに気づかなかっただろうということだ。
「・・・俺を、見張ってたのか?」
「だって!・・・お前だけ違うんだもん!」
「銀時?・・・何が違うんです?」
松陽は銀時を宥めるように肩に手を置いて訊ねる。
「俺を見る目・・・」
ボソリと答える銀時に、松陽は首を傾げた。
己も気になって見てはいたが敵意は感じなかったし、これ程銀時が気にするような視線は向けていなかった。
「・・・物足りないっていう目、どうしてって・・・ずっと視線で訊かれてるみたいで、気になるに決まってるだろ!」
「・・・あ」
自覚はあった。
初対面やその次の邂逅でも刀を合わせ、その後は顔を合わせればイヤミの応酬。稀(まれ)に手を貸して貰うこともあったがそれは彼の気まぐれで。だけどその時はとても頼もしくて。
彼の魂はその死んだ魚のような目で誤魔化されていたが、いつだって輝いていた。
だから、目の前にいるのは過去の銀時だと頭ではわかっていても、自分達を見て怯える姿に落胆し、物足りなさを感じていたのは確かだった。
「土方さん?」
松陽が視線で問うてくる。
「・・・お前の言う通りだ。・・・俺ァ、頭じゃわかってるが、どうしても未来のお前と今のお前を比べちまう」
土方の答えに銀時は目を丸くした。
「未来の俺って・・・どんなヤツなの?」
未来の事は答えられないと誤魔化すことも可能だったが、土方は言い訳をするように告げた。
「・・・未来のお前は・・・自分の命を省(かえり)みず誰かを守るために刀を振るう男だ」
絶対に口が裂けても現在の銀時に面と向かって言うつもりはないが、過去の銀時になら。
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