2012/07/05 (Thu) １．タイムトラベル！？嘘だと言ってくれ！！

注意
・あくまでも二次創作であることを前提にお読みください

以上、同意できる方のみ↓へ・・・

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彼が目を開けたら、青一色の景色が視界に飛び込んできた。有り得ないくらいに何もない空。

―　宇宙船はどうした？なぜターミナルが見えない？てか、滅茶苦茶のどか過ぎじゃね？

そんな事を思いながらボーっと空を見上げていると。いきなり子どもが自分の顔を覗き込んでくる。

「お前、誰だ？」

首を傾げて子どもは問う。だが、それはこっちのセリフだ、と彼は思う。

―　この顔にピンときたら１１０番の・・・何度見たか知れない顔の・・・ちっこい版が目の前にいやがる。

「どうしてこんなところで寝てるんだ？」

首を傾げる子どもになんと答えたら良いのかわからず、彼は同じように首を傾げた。

「・・・あー、それは・・・」

「ヅラァ」

「ヅラじゃない桂だ！！」

答えようとしたその時、また違う顔が視界に入った。

―　まただ・・・またこの顔にピンときたら１１０番だ！！おまわりさーん！！って、俺だ俺！

セルフツッコミをした後、彼はむくりと起きあがり、周りを見渡して、２人の子どもに視線を移しガリガリと後ろ頭を掻いた。

「・・・・・・・・・・・・・・・すまん、ここ、どこ？」

「「萩」」

「・・・・・・・・・萩ィ！！？」

目を丸くして叫ぶ。確か自分は江戸の見回りをしていて・・・それから町外れの森の辺りまで来た所でパッタリと記憶が途絶えていた。

「なぁ、ヅラ。コイツ誰？」

「ヅラじゃない桂だ！・・・というか俺も知らん」

「ったく、しょうがねェなァ、ヅラは。・・・で、お前、誰だよ」

ヅラじゃない桂だ！と叫ぶ子どもを無視して、目つきの悪い子どもは彼をジロジロと見やって問うた。

「・・・・・・人に名前を訊ねる時は、まず自分の名を名乗るもんじゃねェのかよ？」

なんとなく素直に答えたくなくて、彼はそう言ってみる。

すると、その言葉に子ども達は反応してムッとしながらも答えた。

「俺は桂小太郎だ」

「・・・・・・高杉晋助」

その名を聞いて彼は確信した。

―　えーと、これはアレだ。よく聞くアレ・・・そう、タイムトラベルとかいう・・・それか夢！つーか夢希望！！こんなの有り得ねェ・・・。でもよく考えろ、俺。夢ってのは知ってるモンを見るもんじゃねーのか？テロリスト共のガキの頃の姿なんぞ俺は知らないぞ！？

「おい！俺達は名前を言ったのに、お前は名前を言わない気か！！」

プリプリと怒りながら詰め寄って来るチビ高杉に、彼はハッとして妙なスパイラルに嵌りそうだった思考を止めた。

「あ、ああ・・・俺は土方だ。土方十四郎」

そう彼は紛れもなく、泣く子も黙る武装警察真選組副長土方十四郎その人だった。







―　っていうか、もう誰でもいいから、嘘だと、夢だと言ってくれ！！！！！


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