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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・ルルロロ?
・ルルは病気(風邪?)
・シリアス風味
・捏造満載w

以上、同意できる方のみ↓へ・・・










「・・・で。なんで、私は兄弟愛(弟は偽物らしいけど)をまざまざと見せつけられなきゃいけないワケ?」

 ルルーシュの自室にやって来たカレンの目にとびこんできた光景は結構ショックなもので。

 ナナリー以上に溺愛しているようにも見えるその様子に、いささかげんなりとしつつ、訊ねた。

「ああ・・・いや、すまない。」

 ルルーシュもさすがにああいった場面を見られて気恥かしいのか、困ったように眉根を寄せている。

「・・・まぁ、良いわ。でも・・・元気そうで良かった。倒れたって聞いて、皆心配してるのよ。」

 カレンが話を逸らしてやると、あからさまにルルーシュはホッとし、苦笑をうかべた。

「たかが風邪と侮っていたんだ。それが悪化してこのざまだ。・・・まぁ、あと丸1日休めば良くなるさ。・・・その間に準備を進めておいてくれ。」

「兄さん、1日じゃ・・・。」

 難色を示すロロに、ルルーシュはとろけるような笑みを向けた。

「大丈夫だよ、ロロ。もうだいぶ良いんだ。薬も効いているし。」

「・・・・・・でも・・・万全の状態じゃないと・・・。」

 不安そうなロロに、カレンは溜め息をつく。

「体調が悪いから、戦えませんなんて、戦場じゃ通じないわよ。・・・ルルーシュの覚悟はその程度のモノじゃ無いでしょ?」

「ああ。もちろんだ。」

「・・・・・・わかった。じゃあ、僕もその作戦に参加する。」

 もう決めたから。と言ったロロに、ルルーシュは二の句を告げず、唖然としてその顔を見つめる。

「ふーん、弟君も味方してくれるわけね。」

「・・・ええ。貴女方が、兄さんを裏切らない限り味方だと言いましたよね、僕。」

 ロロが言えば、カレンはにやりと笑った。

「そうね。・・・随分、したたかな弟君だこと。良かったわねールルーシュ?」

「・・・っ!!良くない!!・・・作戦に参加して万が一のことがあったらどうする!それに、お前の力は連用するのに向いていないだろう!!」

 ルルーシュが叫ぶと、ロロは首を振った。

「兄さんが僕の見てない所で無理する方が、心臓に悪いよ。」

「・・・だが!」

「大丈夫。使うとしても、自分や味方が危険になった時だけって約束する。」

 どうしても引かないらしいロロに、ルルーシュは渋々諦め、更にいくつかの約束をさせて、作戦への参加を許可したのだった。



 作戦当日


「ロロ、本当に大丈夫か?・・・もし、無理そうなら、すぐに離脱するんだぞ?」

「・・・大丈夫だよ、兄さん。」

 心配症を発揮するルルーシュに、苦笑を浮かべつつ、ロロはパイロットスーツを身につける。

「・・・それと、約束を忘れないようにな?」

「ギアスを使う時は自分や味方が危険になった時。ラウンズ、特に枢木スザクとは戦わない。万が一負傷した場合は、エリア11へすぐに戻る。・・・あと、何かあったっけ?」

 困ったように笑い首を傾げるロロに、ルルーシュは首を横に振った。

「・・・いや。それで良い。・・・・・・あと、ナナリーを奪還したら・・・。」

「大丈夫。仲良くするから。」

 心配しないで、と笑うロロをルルーシュはぎゅうっと抱きしめる。

「・・・愛してる。だから・・・死ぬな。」

「うん。大丈夫。・・・僕も、愛してるよ、兄さん。」

 ロロもルルーシュを抱き返し、その肩に頬をすり寄せた。

「・・・・・・・・・何なんだ、この不愉快なほどに甘アマな空気は。」

 その空気を壊すかの如く、イライラとした声音で言ったのはC.C.。それに思わず同意してしまったカレンは未だに抱き合うルルーシュとロロに視線を向け、はぁぁ、と深い溜め息をついた。

「・・・確かに、さすがに甘すぎるわ・・・。」

 そりゃもう、何度も目の当たりにしたけれども、と心の中で付け加えながらも、カレンは甘い空気を発している元凶をつついた。

「ちょっと、ルルーシュ。いい加減にしないと、作戦に支障が生じるわよ。」

「・・・わかっている。」

 ほんの少し名残惜しそうにロロの頬を撫で、ルルーシュはカレン達に向き直った。

「・・・C.C.、ラクシャータ達とは連絡が取れたのか?」

「ああ。太平洋上で合流できるそうだ。・・・で、作戦はどこで行う?」

「・・・ちょうど日本とブリタニアの中間地点でだな。」

 ルルーシュはモニターに映った地図の真ん中を指す。

「それから、護衛艦は速攻で落とす。じゃないと、ラウンズが到着したら厄介なことに挟みうちになりかねないからな。・・・カレン、飛翔滑走翼が届くまではなんとか耐えてくれ。」

「・・・わかったわよ。じゃあ、私は準備があるから。」

 肩を竦め、カレンは部屋の外に出ていく。

「・・・逃げたな、カレン・・・。」

 恨めしそうに言うC.C.に、ルルーシュは首を傾げる。

「は?」

「・・・・・・こっちの話だ。ともかく、私はお前達の補佐をすれば良いんだな?」

「ああ。・・・扇達ヘリ部隊の方についていてくれ。・・・ラクシャータ達が着いたら、そちらに乗艦するように、と。」

「わかった。・・・気をつけろよ、ルルーシュ。」

「ああ・・・お前もな。」

「それと・・・ロロだったか?」

 C.C.に視線を向けられて、ロロはぎくりと身体を強張らせた。

「・・・お前は・・・絶対にルルーシュを裏切るなよ?」

 ルルーシュがナナリー以外に執着を見せたことに、C.C.は安心をしたものの、それもまた、失いかねないものである以上、釘をさしておかなければならない。

「・・・わかってる。・・・僕は、何があっても兄さんの傍にいる。絶対に裏切らない。」

 力強く頷き、ロロはルルーシュに笑みを向ける。

「兄さん、絶対にナナリーを取り戻そうね!」

「・・・ああ。・・・・・・ありがとう、ロロ。」

 穏やかに微笑むルルーシュに、どうか世界が優しくありますように、とロロは願わずにはいられなかった。





 結局、作戦は失敗に終わった。

 途中まではうまくいっていた。飛翔滑走翼と新しい徹甲砲撃右腕部を装備した紅蓮でラウンズ2機を抑え、ギルフォードに狙われた仙波は、ロロの能力で危機一髪で救った。

 後は、ナナリーを連れていくのみとなったところで、ナナリー本人がゼロを拒絶し、ユーフェミアのあの政策を復活させるなどと言い出したのだ。

 ショックを受けるルルーシュを何とか斑鳩に連れ戻し、カレンはそのまま部屋に籠ってしまったルルーシュの為に、上空にてヴィンセントに騎乗していたロロを、斑鳩に呼んだ。

「・・・とりあえず、今は皆ブリッジにいるから、今のうちにルルーシュの部屋に行って。・・・お願い。あいつを救えるのは、貴方だけだわ。」

「・・・・・・わかりました。」

 ロロは頷いて、ルルーシュの部屋に向かった。



 ルルーシュ(ゼロ)の自室


「・・・・・・兄さん?」

 声をかけるが反応が無い。だからロロは教えて貰っていた部屋の暗証コードを打ち込んで、ドアを開ける。

「・・・兄さん・・・。」

 酷く憔悴した様子のルルーシュに、ロロはかける言葉が見つからず、傍に寄って、その身体を抱き締めた。

「ナナリーの代わりになんてならないかもしれない。でも、僕は兄さんのこと、愛してる。だから、ずっと傍にいるよ。」

「・・・・・・お前はナナリーとは違う。ナナリーの代わりになるわけがない。」

 ボソ、と言われてロロは一瞬身を引きそうになり、それでもグッと堪えてルルーシュを抱き締める腕に力を込める。

「・・・ロロ。」

 ルルーシュが視線をあげ、ロロを見る。その目に自分が映っていないように思えて、ロロは泣きそうに表情を歪める。

「忘れろなんて言わない。でも、僕も見て。」

「・・・・・・ロロ。」

「兄さん・・・愛してるよ。」

「・・・・・・ロロ、大丈夫。・・・ちゃんと、見てる。ちゃんと・・・ロロも愛してる。」

 ロロの腕を外し、その顔を覗き込んで、ルルーシュは儚げに微笑んだ。

「大丈夫・・・大丈夫。・・・たとえ、ナナリーに拒まれたとしても・・・俺にはお前がいる。それに・・・この戦いは最早・・・ナナリーの為だけではないんだ。」

 まるで自分に言い聞かせるように言うルルーシュに、ロロは頷く。

「・・・うん。」

「ユフィに汚名を着せ、ブラックリベリオンで多くの犠牲を出した・・・卜部とも約束した・・・大勢の日本人に夢を見せてきた・・・その責任が俺にはある。」

「うん。」

「・・・ロロ・・・支えてくれるか?」

「うん。もちろん。」

 即答するロロに、ルルーシュはフッと表情を和らげる。

「ありがとう・・・ロロ。」

「ううん、お礼を言うのはこっちの方。・・・ありがとう、兄さん。」

「・・・俺は、お前に何もしてやれてないぞ?」

 困ったように言うルルーシュに、ロロはクスリと笑った。

「ううん。たくさんの愛情を貰った。・・・兄さんのおかげで、僕は殺戮人形から、人間になれたんだ。兄さんが愛してくれたから・・・僕は、人を愛することを知ったんだよ。」

「ロロ・・・。」

「だから・・・兄さんの背中は僕が守る。」

「・・・じゃあ、お前の背中は俺が守ろう。」

 クス、と笑い、ルルーシュはロロを抱き締めた。ロロもルルーシュの背に腕をまわし、強く抱き締めかえす。

「「愛してる。」」

 同時に呟いた言葉は祈りにも似た響きで、互いの心に刻み込まれたのだった。



 おしまい


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