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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・星→ルル気味
・時間軸はラブアタックあたり?
・C.C.はルルのお母さんorお姉さん???
・黒の騎士団にはゼロバレ済み
・ルルは総受け
・捏造満載

以上、同意できる方のみ↓へ・・・








「・・・疲れた。」

 パタリ、とブリッジの席に座った瞬間に突っ伏したゼロに、幹部達はギョッとして振り返る。

「ぜ、ゼロ?」

「どうしたんだ?表で何かあったのか?」

 いつも完璧な彼が、完全に疲れを隠せていないばかりか、完全にノびてしまっている。これは大事件の予感がする、と幹部達が彼の周りを囲む。

「・・・表・・・あぁぁぁ・・・彼女が天然ボケなのをすっかり忘れてた俺が悪かったんだ・・・。」

 仮面をしたままだが、口調はルルーシュのもの。相当疲れているらしい。

「・・・って、彼女って誰だ?」

 玉城が首を傾げると、ゼロはむくりと起き上がる。

「咲世子だ。篠崎咲世子。・・・俺の影武者を演じて貰ってるんだが・・・。」

「まぁ、今日まで何とかあの分刻みのスケジュールをこなしてきたのは褒めてやるぞ、ルルーシュ。」

 クツクツと笑うのはC.C.だ。どうやら、ルルーシュは体力が無いくせに、ハードなスケジュールをこなしているらしいことはわかった。が、

「・・・それと、篠崎君のことがどう関係してくるんだ?」

 藤堂が首を傾げれば、ゼロは仮面を取り外して、深々と溜息をついた。

「はあぁぁぁ、関係大アリですよ。一日10件近いデートの約束と、中華連邦とエリア11を行き来するのも1、2回どころじゃない・・・俺じゃなくたって、体力が保たない・・・;」

「・・・デート、しかも、一日10件・・・;」

 羨ましい、と言いたげな玉城をギロリとルルーシュは睨みつけた。

「今、羨ましいと思ったろう?・・・実際やってみろ。朝9時から劇場公演、その後11時からショッピング、正午には公園で手作り弁当を食べ、13時からはまたショッピング、14時からは映画を見て、17時から水族館へ、19時からレストランで食事etc・・・これを全部、別の相手とこなすんだぞ!!」

 それを聞いた幹部達は、ちょっと羨ましいと思った自分を心の中で叱った。それはデートじゃなくて拷問に等しい行為だ。しかも、なんだか、人格破綻者っぽい。

「・・・何でもホイホイと引き受けてくれて・・・。今だって、きっと噂を聞きつけた女子が・・・ああ!そう思ったら、もう、影武者なんて任せてられない!!でも、ここを離れるのは、今の状況ではあまりよろしくないし!!どうしたら良いんだ、俺!」

 頭を抱え始めてしまったルルーシュを見て、幹部達は一斉に思った。

― あれは、相当、ストレス溜まってるぞ・・・。

「な、なぁ・・・ちょっと、息抜きしようぜ、ルルーシュ。」

 自称親友の玉城がそう言えば、ルルーシュは顔をあげる。が、その目はすわっている。

「・・・息抜き?」

「お、おう。・・・ほ、ほら、中華連邦に来て、休む間もなく戦いになっちまっただろ?だからよ、表のこととかぜーんぶ忘れてよ、パーっと遊ぼうぜ!?な!?」

「ずるいぞ玉城!!」

「そうだよ!!なにドサクサに紛れてルルーシュと遊ぼうとしてるのさ!!」

 杉山と朝比奈がぎゃんぎゃんと喚く。

「うるせーぞ!言ったもん勝ちだ!!」

 そんな2人に玉城が言い返す。

「・・・はぁ・・・今は、休みたいんだが・・・。」

 ルルーシュが溜め息をつくが、誰も聞いちゃいない。

「玉城と行ったら、余計にルルーシュが疲れるんじゃないのか?」

 南が呆れたように言えば、玉城が言い返す。

「そ、そんなことねーって!俺達、親友なんだからな!!」

「それ、玉城が勝手に言ってるだけだろ?」

 杉山がそんな玉城につっこむ。

「・・・カレンがいてくれたら、つっこんでくれるのに・・・。」

 今はブリタニアに囚われの身のカレンを懐かしく思う。

「ふ。いないものに頼れるわけもないだろう?」

「C.C.・・・お前は、止める気はない・・・んだろうな。」

 鼻で笑うC.C.に、ルルーシュは脱力する。

「やれやれ、かなりお疲れだな、ルルーシュ。」

 苦笑したC.C.は、ルルーシュの頭を撫でる。

 確かに体力のないルルーシュだが、ここまで疲れているのは、ほぼ、一日中“ルルーシュ・ランペルージ”と“ゼロ”を演じ続けているせいなのだろうと思う。

 それならば、確かに玉城の言う通り、気晴らしに出かけるのも良いのだろう。が、

「・・・こいつらとじゃ、余計に疲れるのは間違いないな。」

 ルルーシュの相手は自分だと不毛な争いを続ける幹部達に呆れた視線を向け、やれやれと首を振る。

 その時、シュッとブリッジのドアが開き、中華連邦の者達が入って来た。

「・・・な、何の騒ぎだ?」

 目を丸くする星刻に、C.C.が答える。

「・・・ルルーシュのデートの相手は自分だと互いに主張し合ってるんだよ。まったく、揃いも揃って馬鹿ばかりだ。ルルーシュが自分達の中の誰かを選ぶと信じ込んでいるんだからな。」

 鼻で笑うC.C.に、星刻は苦笑を禁じ得なかった。

 エリア11でも関わってはいたが、“ゼロ”とC.C.の関係はドライなように見えた。だが、仲間になって“ゼロ”の中身を知って、2人の関係を改めてじっくりと見直した。

 玉城辺りに訊くと、愛人だなんだと言っているのだが、どうしても、母子か姉弟のようにしか見えないのは、星刻の願望からなのだろうか。

「いつからやってるんだ?」

「さっきからずっと。おかげで、ルルーシュは完全ダウンだ。・・・まったく、これじゃあ、本末転倒も良いところだ。そのうち、ルルーシュの胃に穴が開くぞ。」

 だんだんと苛立ってきたらしいC.C.に、天子が怯え始めたので、星刻は彼女を宥めることにする。

「まぁ、良いじゃないか。皆、彼のことを心配しているのだろう?」

「・・・ふん、綺麗な花にたかる羽虫どもが。身の程を知れ。」

「・・・これは手厳しいな。」

 クツクツと笑う星刻に、C.C.は仏頂面を向けた。

「当たり前だ。・・・大した能力も無い連中に、ルルーシュが守れるものか。」

 この時ばかりは、カレンがいてくれれば、と思わずにはいられない。そのカレンをルルーシュから奪うようなことしてくれた星刻に、厭味の一つでも言わないと気が済まない。

「お前さえ余計なことをしなかったら、カレンが奴等を黙らせていただろうにな。」

「それは・・・すまない。」

 さすがに気まずげに視線を逸らした星刻に、C.C.は肩を竦めた。

「冗談だ。・・・あの時のお前は敵だしな。しょうがない。ルルーシュも天子を人質にしたしな。おあいこだ。」

「いや・・・ルルーシュは天子様を傷つけようと思って攫ったわけでは無いだろう?だが、私は・・・。」

「・・・ブリタニア軍が背後にいたんだ。気にするな。」

 むくり、と突っ伏して沈黙していたルルーシュが顔をあげると、星刻はギョッとして身を引いた。

「お、起きていたのか。」

「・・・これだけ騒がしい中で寝られるほど、図太い神経はしてないんでな。」

 視界に映る不毛な戦いはシャットアウトしていたようだが、音まではそうはいかなかったらしく、不機嫌Maxなルルーシュに、星刻の表情も引き攣る。

「・・・お前、中華連邦の街中は案内できるか?」

 唐突にルルーシュが訊ねてくるので、星刻は素直に頷いた。下町や商店街には顔馴染みも多いし、行きつけの店もある。

「ふぅん・・・じゃあ、お前、案内しろ。」

「は!?」

「良いだろう?地理に詳しい人間となら、迷子になる心配もないし、お前は武人だから、危ない連中に絡まれても大丈夫だろうし。」

 指名された驚きで声をひっくり返らせた星刻に、ルルーシュは強引なまでにそう言ってくる。

 正直言って、かなり嬉しい。仲間になったばかりだというのに、信頼をしてもらえている、と思うと、キャラではないが、飛び上って全身で喜びを表現したいくらいだ。

「・・・駄目か?」

 更には、こんな美人(ヲィ)に上目遣いでそんなことを言われて、断れる野郎がいるだろうか。いや、いない。

「いいや、俺で良ければ付き合おう。」

「そうか、助かる。素でいられる時間が最近短くて、ストレスが溜まってたんだ。」

「ふ。・・・大変だな。」

「・・・スザクの相手だけでも面倒だというのに・・・まったく。」

 視線で促され、星刻は天子を香凛に預け、ルルーシュをエスコートしながらブリッジを出て行った。

「・・・・・・あいつ、棚ぼただな。」

 ボソ、と呟いたC.C.に、香凛と洪は苦笑を浮かべ、天子は何が何だかわからない様子で首を傾げた。





 そして、いつの間にかルルーシュがいなくなっていることに気づいた幹部達が、星刻の棚ぼたを知ることになるまで、あとわずか・・・?


 おしまい


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