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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・にょたルルです
・ルル姫はみんなに愛されていますw
・ギャグですww
・いろいろ矛盾がありますが、敢えては書きませんのであしからずw
・捏造満載w

以上、同意できる方のみ↓へ・・・







広いというのも限界はあるだろうよ、とツッコミたくなるくらいに広い謁見の間。確かに皇族全員と貴族の主だった者達を集めるならば、これくらいの広さは必要なのだろうが。

そんな謁見の間の奥に座る人物を視界に収め、黒の騎士団の面々は表情を強張らせた。

「皆の者、下がれ」

威厳のある声に警備についていた者達が皆下がり、謁見の間には皇帝とルルーシュ達の他は誰もいなくなる。

「・・・陛下、姫殿下をお連れしました」

ビスマルクが告げれば、鷹揚に頷いてシャルルは椅子から立ち上がった。

徐々に近付くにつれ、黒の騎士団の面々は思わず身構えてしまう。

「・・・・・・枢木にも話したか」

ちらり、とスザクに視線をやり、シャルルが呟く。

「・・・お母様がどうするつもりか、お見通しでしたでしょう?お留めにならなかったのはどなたですか?」

皮肉交じりにルルーシュに言い返されて、シャルルはウッと呻いた。

「る、ルルーシュッ・・・さ、様!」

「まぁ、手間が省けましたし、私にとっては何も問題は有りませんわ、お父様」

スザクが慌てるのを目にして、ルルーシュはニッコリと笑った。

憎しみも怒りも抑え込まれたルルーシュのせめてもの反抗だ。

両親の計画を潰したのはV.V.もそれを望んだからできたことであり、ルルーシュの反抗とは言い難い。だからこそ、消化不良の分をこうして父帝にぶつけているのだ。

「す、スゲェ・・・」

玉城が呟く。

ブリタニアの皇帝に対してこんな風に皮肉が言える者が、この世界にどれだけいるだろうか。

むしろルルーシュ1人なのではと思うと、自分達はどれだけすごいリーダーを担いでいたのかと改めて思わされる。

というか、そのリーダーに反抗しまくっていた自覚がある面子は、顔を青褪めさせた。

「・・・もう良い・・・嚮団へ行け」

「あら、厄介払いですか、お父様」

「・・・そうではない・・・兄さん、V.V.が呼んでいる」

はぁ、と疲れた様子で溜息をついたシャルルに、黒の騎士団の面々は思わず同情しそうになってしまった。

「伯父様が?・・・じゃあ、早く行かないと」

V.V.の名に目を瞬かせたルルーシュは、身を翻して黒の騎士団の面々を振り返り、にこりと笑った。

「これから、通称“Cの世界”と呼ばれる通路を通って嚮団に向かうわ。途中、色々なモノが見えると思うけど・・・気にしないでね?」

色々なモノというのがとても気になったが、誰もそれを問い返す勇気はなかった。



***




Cの世界はあらゆる意味で黒の騎士団の面々に衝撃を与えた。

ルルーシュ自身の過去もそうだが、自分達が捕らえられた後のことを見る限りではルルーシュはたった一人の“力”でこの世界のあり方を変えようとしていたのだ。

「ルルーシュ、アンタ・・・」

カレンが声を詰まらせると、ルルーシュは苦笑した。

「そんな顔しないで、カレン。・・・味方もたくさん出来たのよ?」

「でも!・・・結局はアンタの“力”がメインなんでしょ?万が一にでも失敗したら・・・どうなっちゃうのよ」

泣きそうな顔で聞いてくるカレンに、ルルーシュは肩を竦めた。

「・・・神に取り込まれてしまうでしょうね。そうなったら、お父様達の計画がまた始動してしまわないように手を打っておかないといけないわね」

「姫殿下、御心配には及びません。どんなことをしてでもこの計画を成功させてみせますゆえ」

「・・・ありがとう、ビスマルク」

穏やかな笑みをうかべるルルーシュに、迷いは一切無かった。

自分を犠牲にすることを厭わないルルーシュに、黒の騎士団の面々は常に保身に走ろうとしていた自分達を恥じた。

こんな少女ですら覚悟を決めているというのに、自分達は一体何をしていたのだろう、と。

「日本を奪還する、なんてカッコイイこと言って・・・でも、結局はブリタニア軍にちまちまと嫌がらせめいた事をすることしかできなかった旧日本軍とかレジスタンスとか・・・ホント、カッコ悪いですね」

朝比奈が苦笑する。

「・・・そう、だな。俺達は結局、日本を本気で取り返そうとはしていなかったんだ」

藤堂もまた己が上司と仰いだ人物のやり方と、ルルーシュの元に下ってからのやり方の違いに目を背けていたと気付いて深く反省した。

「だからこそ、ワシは・・・ルルーシュ姫、“ゼロ”を支援したのだ」

一向に動こうとしない旧日本軍を見限って、黒の騎士団に支援を始めた京都6家の事実上の支配者である桐原は、今になって先見の明があったと理解できる。

「そのことには感謝していますわ、桐原さん」

「なぁに、おぬしもワシに素顔を曝すという危険を冒したのだからな、それ相応の見返りがあって当然というもの」

「・・・僕は、そんなことも知らないで、ルルーシュを追い詰めてたんだね」

スザクの落ち込み様は凄まじい。そこらじゅうにキノコが生えるのではと心配になるくらいじめじめとした空気をまとっている。

「・・・す、スザク・・・そんなに気にしないで?スザクの気持ちもわからないでもないし・・・その、えっと」

さすがのルルーシュも、どう慰めたらよいかわからないらしい。

「枢木、おまえはユーフェミア殿下に徹底的に説教されるんだな」

「・・・・・・・・・はい」

ビスマルクの言葉に、スザクは更に肩を落とした。

Cの世界で、嚮団にある装置のことを知った時のスザクの複雑な表情はさすがに憐れだった。あのユーフェミアが相当腹を立てていたのを見れば、誰だって当事者にはなりたくない。

「ユフィにはあまり怒らないでって言ってあるんだけれど・・・コゥ姉様にもアレじゃ・・・」

そう、Cの世界が映したのは、コーネリアがくどくどとユーフェミアに説教をされて、撃沈していた様子だったのだ。

少しは立ち直れただろうか、とルルーシュは異母姉を心配する。

「大丈夫です、姫殿下。コーネリア殿下はブリタニアの魔女とまで言われた方ですから」

「でも、姉様はユフィにはとことん甘くて・・・そんなユフィにあんなこと言われて、傷ついてないかしら?」

「姫殿下が気を病まれることではありません」

ビスマルクは、スッパリと切って捨てる。コーネリアも皇族の1人であるのにこのルルーシュへの入れ込みようはなんなのだろうか。

「そう、かしら?」

「大丈夫です。コーネリア殿下にはシュナイゼル殿下がおられますし、きっと浮上されております」

「・・・そう、ね。シュナ兄様がいらっしゃるなら平気ね」

シュナイゼルの名にホッとしたルルーシュだったが、事実、シュナイゼルがコーネリアを慰めるかといえば、ルルーシュほどには真剣に慰めはしないだろうというのが、ビスマルクの見解である。

それを口にしないのは、ルルーシュが他に心を向けて、傷つくのを避けるためである。

どこまでもルルーシュ至上主義のビスマルクの態度に、黒の騎士団の面々とスザクは呆気にとられてしまった。

「ヴァルトシュタイン卿がこんな人だったなんて・・・」

ボソリ、とスザクが呟く。

ナンバーに関係なく同列の立場であるハズのラウンズだが、ナイト・オブ・ワンだけは別格の扱いだった。領地を与えられるのも、皇帝の極近くに侍るのもまた彼の特権。

そんなビスマルクがルルーシュのことになると必死になる姿は、まるで娘にゾッコンな父親を見ているようである。

そして、大きな扉が目の前に見えてくる。

「あれが嚮団に繋がる扉よ」

「・・・ルルーシュ姫、実際に嚮団というのはどこにあるのだ?」

「・・・中華連邦、かしら?ビスマルク」

「はい、間違いなく」

桐原の問いに答えたルルーシュの視線に、ビスマルクが頷く。

「中華連邦・・・よもや、そのような場所に繋がっておるとは・・・」

桐原は嚮団のある場所にも驚いたものの、それ以上にこの不思議な世界に感嘆する。

「Cの世界は世界中の“扉”に繋がっています。日本にも“扉”は有りますよ?・・・ほら、カレンは知っているでしょう?神根島にあった大きな扉」

「あ、ああ・・・アレね」

「そう、私はそこからブリタニアに連れて行かれたの」

ニコニコと笑って告げるルルーシュだが、ここでもスザクの胸にグサグサと矢が刺さっているように見えるのは気のせいではないと思う。

「あー、あのね、ルルーシュ」

「なぁに?」

「・・・・・・アンタさ、更に天然になってない?」

「・・・そう?私は元々こんな感じだったと思うのだけど」

首を傾げるルルーシュに、カレンは口元を引き攣らせた。

「元々・・・?」

「・・・多少、陛下のギアスのせいで大らかになっている部分はあるが、姫殿下の性格は変わってはいない」

「う、うん・・・僕も、それはそう思うよ、カレン」

ビスマルクと、復活した(しきれてないが)スザクが答えれば、カレンも納得せざるを得ないのだが。

「・・・学校ではもうちょっとしっかりしてたように見えたんだけど」

ゼロの時は多少演技も入っていただろうから比較にならないが、アッシュフォードでの生活はそれなりに気を抜いていたと思うので、アレが素だと信じているカレンにとってはかなり変わったように思えるのだ。

「・・・いやいや、カレン・・・アレは会長が突拍子もなさ過ぎて、ルルーシュのドジが際立ってなかっただけだよ・・・実際、結構天然な発言してたよ?」

「え、そうなの!?」

「カレン、あんまりルルーシュに近寄らなかったし、気付かなかったかもしれないけど・・・超弩級の天然だよ、彼女は」

「まあ、天然だっていうのはわかってるけど・・・そこまでだったなんて」

「僕、それとなく、フォローしてたのに・・・」

こうして見ていると、スザクとカレンが仲良く見えるから不思議だ。

だが、ミレイかルルーシュの話題になると、アッシュフォード学園の生徒の意見は100%一致する。

それだけ生徒会長と副会長が表に出る面が多いからなのだが、とにかくミレイの破天荒ぶりやルルーシュの体力の無さは有名だ。それゆえのドジも。

「・・・2人とも酷いわ、私、そんなに天然じゃないもの」

「「(いいや!!/いいえ!!)ルルーシュは天然(だよ!/よ!)」」

声まで揃えて力説する2人に、ルルーシュは目を丸くした。

「・・・スザクもカレンも、いつの間にそんなに仲良くなったの?」

「「なッ!」」

「仲良くなんて、なってないわよ!!」

「・・・な、なんか、複雑・・・」

憤慨するカレンと、胸の辺りをおさえながら微妙な表情をうかべるスザク。

「姫殿下、枢木と彼女はただ単に意見が合っただけでしょう。それよりも、嚮主がお待ちですから」

「あぁ、そうね。・・・じゃあ、扉開けますよ?」

ビスマルクが上手くまとめ、ルルーシュに本来の目的を思い出させた。

扉が徐々に開いて行くと、その向こうに長い金髪を垂らした小さな男の子が立っていた。

「・・・ようこそ、黒の騎士団諸君」

嚮主V.V.、諸悪の根源とも言っても良い少年。

だが、彼がルルーシュの協力者となったおかげで、世界がこうして無事であるのも事実で・・・。

黒の騎士団の面々は困惑した表情で、その少年を見つめた。


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