Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・既存の朝ルルとは違います
・ユフィの特区宣言無し
・ルルが戦場に出没
・スザクに厳しめ
・捏造満載w
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「どうして・・・どうして君が、“そこ”にいるんだ!!!」
白き騎士の叫びが、戦場に響き渡った。
時は遡ること3日。ルルーシュは私服姿で黒の騎士団のラウンジでパソコンをいじっていた。
「・・・はい。お茶。」
コト、と置かれたカップを見て、そのカップを置いた手をつたってその相手を見る。
「・・・朝比奈?」
「休憩したら?あんまり根を詰めてると、表にも支障が出るよ。」
素顔がバレてからというもの、朝比奈はこうやってルルーシュに気を使ってくれるようになった。偶にいきすぎて愛の言葉を連呼されることもあるが。
「ああ、悪い。」
苦笑して、カップを手に取る。
「・・・ねぇ・・・ルルーシュ。」
「・・・何だ?」
カップの中身を飲もうとした時に朝比奈が名を呼ぶので、フッと視線をあげ、首を傾げる。
「学園でどうやって枢木と接してるの?」
「・・・は?」
「だから、枢木スザクと話する時とかどうしてるのかって。生徒会でもクラスでも一緒なんでしょ?」
カレンに学園の様子を聞いてみると、傍から見ても仲の良さそうな2人。それが、ゼロと皇族の騎士という敵対関係であるということを誰が想像できるんだというくらい、親密なのだという。
「・・・ああ、そういうことか。表面を取り繕うことくらい簡単だ。そういったスキルが必要な場所で幼少時代を過ごしたからな。」
「ふぅん・・・まあ、そうなんだろうけどさぁ。」
朝比奈が不満げに顔を顰めると、ルルーシュは肩を竦めた。
「昔を思い出すと、どうしても、無条件で笑いあえた仲だから、辛い時がある。」
「戦うのが?」
「いや・・・笑顔を交わすのが。」
「そう・・・紅月さんみたいにバレたら、どうなるかな?」
「バレたら?・・・そうだな、きっと、間違ってるとか他のやり方があるとか・・・そういう言い方をされて、ゼロなんてやめろと締めくくられるんだろうな。」
実際、カレンはスザクに騎士団員であることがバレてから、監視するような目で見られるようになり、2人きりになることがあると、なぜあんなことをしているのかと問いただされて、軍や警察に入るべきだと諭され、しまいには、ゼロの批判で話が締めくくられている・・・らしい。
「そっか。・・・学校に行くの嫌になってきてるんじゃない?ルルーシュだって妹さえ安全な場所に匿えたら、枢木のいる学校なんて行きたくないでしょ?」
「まあな。でも、俺とナナリーがアッシュフォードに世話になっている以上は、学校をやめるわけにはいかないからな。」
「アッシュフォードかぁ・・・やっぱり、良くしてくれてる人に心配をかけさせたくはない、か。」
「まあな。・・・でも、お前で3人目だぞ。」
「3人目?」
「カレンと藤堂にも同じことを言われた。」
「学校をやめろって?」
「・・・ああ。・・・スザクの傍にいるのは危険だとさ。」
肩を竦めるルルーシュに、朝比奈は溜め息をついた。
「はは・・・何、抜け駆けしてくれてんだろうねぇ。・・・まぁ、紅月さんは君の現在を。藤堂さんは過去を知ってるわけだし、心配するのはわかるけどさぁ。」
「・・・何だ、嫉妬でもしてるのか?」
「あれ?わかってくれた?・・・ルルーシュにしては鋭いね。」
「・・・あのな、さすがに俺だってお前の機嫌の善し悪しぐらいはわかる。・・・あと、嫉妬はしなくていい。」
「どうして?」
首を傾げる朝比奈に、ルルーシュは頬をほんのりと赤く染める。
「・・・お前以外を・・・れ、恋愛の対象として見たことはない。」
「うわっ・・・かっわいい。押し倒して良い?」
「・・・公衆の面前ではよせ。・・・忘れてないか?ここは幹部のラウンジなんだぞ。」
くい、と顎をしゃくり、朝比奈に周囲を見るように言う。
ぐるりと見回した朝比奈は、凝視している面子に睨みを利かせた。
「なぁ~に見てんのかな~??」
口元に笑みをうかべているのに、目は笑っていない朝比奈に、幹部達は慌てて視線を逸らした。
「本当に大人げないな、お前・・・。」
「・・・口悪いよね、ルルーシュ。」
視線が合えば、睦言ではなく互いにそんな言葉が出る。それに噴き出したのはルルーシュが先だった。
「クク・・・最近の学生はこんなもんだよ。」
「そう?でも、育ちは良いはずだよねぇ?」
皇族、とは口に出さないが、朝比奈がそれを含ませているのがわかったルルーシュは溜め息をついた。
「9歳までな。それ以降は一般人として暮らしてきたから。・・・それに、生きていくために必要な知識さえあれば良いんだよ。」
「それは、同感。・・・あ~それにしても~、ホントに腹立つなぁ。紅月さんに聞くたんびにイライラする。」
「それは、カレンの視点から聞いてるからだろ?」
呆れるルルーシュに、朝比奈は、そうなんだけど、と不満そうにする。
「ギャフンと言わせたいよね。ゼロ=ルルーシュっていうのがマズイなら、ルルーシュが黒の騎士団の味方って言うのはどう?・・・だって、暗黙の了解なんでしょ?」
「それは、スザク以外には暗黙の了解というか・・・うん。それ、良いかもな。どうせ俺が“ゼロ”だとユーフェミアに知られてるし。」
「え!ホント!?」
「・・・神根島でな。」
「ああ、そうなんだ。それにしては平然と学園に行ってるみたいだけど?」
「黙っている、と約束したからな。彼女はそういったことには律儀なんだ。」
パソコンの電源を落とすと、ルルーシュはカップの中身を飲みほして立ち上がる。
「でも、そろそろ危ないかな・・・彼女は正直な質だ。姉のコーネリアに様子がおかしいと感づかれれば嘘はつけない。」
他の幹部達はルルーシュが皇族とまでは知らないために、一斉に首を捻った。
「な、なぁ、ゼロ。・・・どうしてそんなに皇族の性格とかそういうの知ってるんだ?」
それまで黙って見ていた扇がたまらず口を出すと、朝比奈からぎろりと睨まれる。ルルーシュはそれを制して、肩を竦めた。
「個人的に知り合いだったんだよ。・・・幼い頃にな。」
皇族と個人的に知り合いって、一体ゼロって何者?と幹部達は更に困惑する。でも、それを口にすることは躊躇われた。朝比奈の牽制もあるが、ルルーシュ自身、深く立ち入って質問をすることを拒絶していたから。
「そ、そっか。」
だから、扇はそこで引いた。扇が知る限り、ルルーシュが引いた線を踏み越えても許されるのは、朝比奈や藤堂、C.C.・・・それに、カレンぐらいだ。
「でもさ、そうしたら、ルルーシュの妹はどうするの?・・・見つかったらマズイのは、妹の方も同じなんでしょ?」
「・・・ああ。それが問題だな。」
「そのことでしたら問題はクリアですわ。」
ルルーシュの言葉に被せるように明るい声が響く。皆がそちらに顔を向けると、ラウンジの入口に藤堂と桐原、それに、神楽耶がその場に立っていた。
「・・・桐原公・・・神楽耶様。」
呟くルルーシュに、神楽耶がトコトコと近寄る。
「イヤですわ、昔のように神楽耶と呼んでくださいませ。」
ニコリと笑う神楽耶に、騎士団幹部達はまた困惑した。ブリタニアの皇族と知り合いで、キョウトの皇とも昔の知り合いなんて、本当にゼロはワケのわからない人物だと思う。
「藤堂・・・キョウトに話したのか・・・。」
ルルーシュがキツイ視線を送ると、藤堂はこくりと頷いた。
「いつまでも押し問答するよりは、さっさと実行した方が、頭が良いゆえに諦めの良い君のことだから、了承してくれるだろうと思ってな。」
朝比奈がさすが~と呟く。ルルーシュはどれだけ駄目だと言っていても、なし崩しに実行されてしてしまえば、諦めて了承してしまう。それが、自分のためであれば尚更だ。
「はぁ・・・。わかった。・・・朝比奈、さっき言っていたことを実行しよう。詳しくは後で相談しなければならないが、藤堂にはお前の考えを言えば良い。キョウトのお二人には、俺から説明する。」
「おっけ~。」
そして、朝比奈が藤堂に考えを説明する間、ルルーシュは神楽耶達と対面する。
「・・・妹の件が解決したというのは、キョウトで預かっていただけると?」
「はい。その通りですわ。・・・彼女とは幼い頃にも会っていますし、仲良くできると思うのですが、ルルーシュは反対でしょうか?」
「・・・いや、そうして貰えるとありがたい。そろそろ、ユーフェミアがボロを出してそうだから・・・学園にいるのも危ない。」
「では、問題ありませんね。・・・では、今夜にでも。ナナリーの準備が済み次第、お迎えに参ります。」
神楽耶が言うと、ルルーシュは苦笑した。
「夜逃げみたいだな。」
「・・・そうさせるブリタニアが悪いのです。きっちり10倍、お返しさせていただきましょうね?」
10倍と言わず100倍でも良いですけれど。とのたまう神楽耶に、桐原と視線を交わらせ、笑みをこぼす。
「頼もしい言葉だ。・・・勝利の女神がやる気を出していただけると、こちらも士気が上がる。」
「お任せ下さいませ。どんなことになろうとも、キョウトは“ゼロ”と命運を共に致します。」
どん、と胸を叩く神楽耶に、不覚ながらルルーシュは感激してしまった。
ナナリーはとても聞き分け良くルルーシュの話を聞いた。その上、すでにゼロのことに気付いていたと告白され、ルルーシュは仰天してしまった。
彼女にあまり危険な真似はしないでほしいと懇願されたが、ルルーシュはなるべく気を付けるとしか言えなかった。
計画していることを実行するとしたら、この姿のまま戦場に赴くことになるのだから、尚更だ。
直々に迎えに来た神楽耶と再会し、車椅子姿はしょうがないとしても、未だ目を閉ざしたままのナナリーに、神楽耶は痛々しそうに顔を顰めた。
『ナナリー、これからは、私がナナリーの傍におります。ルルーシュの代わりになることはできませんが、その分、しっかりとお守りしますから、ご安心くださいませね?』
そう言った神楽耶に、ナナリーは嬉しそうに微笑んで、ぺこり、と頭を下げた。
『・・・偶にはキョウトにも顔を出しにいらしてくださいませ。ナナリーとお待ちしております。』
神楽耶のありがたい言葉に感謝しつつ、ルルーシュはキョウトへと行くナナリーを見送った。
アッシュフォードにも真実を告げた。随分と世話になったことに感謝の意を告げると、ミレイには少し泣かれた。力不足を詫びようとするルーベンに、こちらの勝手ですることだと謝罪を突っ撥ねた。
「さぁ、これからが本当の反逆だ。・・・こちらの覚悟は決まった。おまえは・・・どうする?枢木スザク―――。」
あちらがブリタニアの“正義”をかざすのならば、こちらはこちらの“正義”を貫くだけ。
腹はくくった。騎士団の皆には皇族であったことを説明した。桐原や神楽耶の口添えもあり、大きな騒ぎにならずに、すんなりと受け入れてもらえたことは嬉しかった。
朝比奈は少し不満げにしていたが、計画に必要なことだと思うことにしたらしく、最終的には計画の説明を請け負ってくれた。
この戦いを機に騎士団の戦いは、エリア11だけの戦いではなくなるだろうことは間違いない。ルルーシュが蜂起したと知れば、本国にいる父、皇帝も黙ってはいないだろう。そうなれば、世界を巻き込んでの黒の騎士団VSブリタニアの構図が成り立つ。
「どれだけの国が、騎士団に加勢するかな?」
ガウェインに腰かけたC.C.が楽しそうに呟く。
「さぁな。・・・だが、ブリタニアの皇族だった者が加担していると知れば、現在敵対中のEU辺りはこちらに転ぶかもしれないぞ?」
くつくつと笑い、不死身の魔女を見る。
「ふ。やっぱりお前はあいつの息子だな。・・・真正の戦略家だよ。」
閃光と呼ばれた母、その二つ名に恥じぬほどの功績を残したのに、娘を庇い呆気なく逝った・・・。
その血を引くルルーシュ。残念ながら体力までは受け継がなかったが、頭脳は充分過ぎるほどに受け継いでいる。
「C.C.・・・しばらくはお前が“ゼロ”だ。」
「ああ。・・・でも、わかる者にはわかるぞ?」
「当面の目的は・・・スザク、だからな。いきなり“ゼロ”じゃ都合よくあいつは解釈するだろうからな。まあ、話の展開によっては、その場で俺が“ゼロ”と名乗っても構わないが。」
いつの間にか、話がすれ違うようになった。“親友”から“最悪の敵”になったスザク。
「・・・サヨナラだよ、スザク。お前は俺とナナリーの間に入れても良いと思っていたのにな。」
眉を顰め、悲しそうに呟く。その眼には悲哀の色が多分に含まれていた。が、ルルーシュはその表情を一瞬で抑えこんでくるりと振り返る。
目の前にはゲットーと租界の境界線。背後に控えるのは数百機を超えるナイトメア部隊と、歩兵部隊。
ここは戦場だ。いつまでも感傷に浸っている場合ではない。
「作戦は先日話した通りだ。・・・行けるところまで突っ込むぞ!」
「「「「承知!!」」」」
騎士団団員達の声が揃う。そして・・・戦いが始まる。
崩落する租界。ルルーシュの作戦はまず敵戦力を減らすことだった。
「プレートを崩すなんて、さすがだよねぇ~・・・。」
感心を通り越して、よくもまあ、こんな作戦を思いつくものだと呆れてしまう。だが、その奇抜さが頭の固い軍人である相手には有効なのだとも知っているために、朝比奈はルルーシュが味方であって、本当に良かったと思う。
「これで相手の地上部隊がしばらく動けなくなる。・・・ゲットーから回り込んで、政庁まで攻め込む。いいな?」
ルルーシュの言葉に、おぅ!と応え、騎士団団員達は、それぞれに振られた役割をこなすために各所へ散った。
「・・・ところで、ルルーシュ?」
「なんだ?」
朝比奈の乗る月下に向かいルルーシュが首を傾げる。
「・・・危ないと思うんだけどね。」
そう。今、ルルーシュは、ガウェインの肩に座っている形。それも、学生服のままで。
先ほどまでは団員達がいたから黙っていたが、ここにいるのは、藤堂と朝比奈とガウェインを操るC.C.(ゼロ仕様)とルルーシュだけ(因みに、カレンは別動隊を率いて政庁の裏に回り込んでいる)。だから、我慢をする必要なしと判断して、朝比奈は苦言を呈す。
「例えば、ガウェインの中にいて、オープンチャンネルで話すとか・・・そういったことはダメなの?」
「それでは、スザク相手に効果が薄いだろ?」
「・・・ううう・・・。だって、ガウェインはゼロの機体だから、いきなり集中劫火っていうのも・・・。」
「一応防げるだろう?・・・それに、見境なく攻撃してくるような奴はいないさ。コーネリアの部隊にはな。」
ルルーシュが笑えば、朝比奈は、ああ、と呟く。
「それで、プレート崩壊なワケね。雑魚はあれで動けなくなっちゃったしね。」
「・・・ルルーシュ君、朝比奈、そろそろあちらもこちらに気付き始めている。」
藤堂が通信に割り込んでくる。ルルーシュと朝比奈は政庁の方向を見ると、フ、と笑った。
「いるねぇ~白兜。」
「まあ、あちらの主戦力となってるからな。・・・さて、どう動くかな?」
ルルーシュはガウェインの肩に立ち上がる。
「C.C.・・・操縦は任せるぞ。」
「ああ。・・・危ないと判断したら、撤退するからな。」
C.C.の言葉はいつになく真剣だ。ルルーシュはそれに頷いて微笑む。
「そんなに心配しなくてもいい。・・・藤堂も朝比奈もいる。ああ、それから、生身の人間に銃を向けるほどの大バカがいたら、ハドロン砲でもぶち込んでやれ。」
「わかった。」
C.C.は大仰に頷いて、ガウェインを起動させる。
ルルーシュは首を巡らせ、白兜のいる位置を確認する。そこから見えるように移動し、ガウェインの頭部についている突起に手をついた。
スザクはこれまでにないくらいに驚いていた。目を丸くしてその一点を見つめる。動かなくなってしまったランスロットに、コーネリア率いるグロースター部隊が寄ってくる。
「どうした?」
コーネリアが問う。妹の騎士であるスザクが不調では困る、と言わんばかりに声音は固い。
「・・・いえ・・・あの・・・ガウェインの上に・・・ああ、どうして?」
スザクは呻くように言う。その様子を不審に思い、コーネリアはガウェインの上に照準を合わせ、映像をズームさせる。
「・・・っ!?」
目を見開く。ガウェインの上に立っているのは、どこかで見たことがある風貌の少年。それが誰だかコーネリアには一瞬でわかった。見間違えようのない、憧れの女性の面影を残す異母弟・・・。
「・・・る、ルルーシュ!」
コーネリアの呟きに、政庁で様子を見ていたユーフェミアも目を見開いた。
「嘘・・・どうして、今・・・。」
懸命に隠していたというのに、どうして、今、こうして彼が目の前にいるのだろう。とユーフェミアは思う。彼の望む妹のための優しい世界を作ろうとした矢先だというのに。きっと彼も賛同してくれると思っていたのに・・・。
一時呆然としていたスザクは、コーネリアの呟きで正気に返り、ガウェインに向かい、ランスロットを移動させる。そして、オープンチャンネルを開いた。
「どうして・・・どうして君が、“そこ”にいるんだ!!!」
スザクの叫びが、戦場に響き渡った。ルルーシュは落ち着いた様子でランスロットを見つめ、微笑む。
「やあ、スザク。・・・一昨日ぶりかな?」
「・・・そうじゃなくて!!!」
もどかしそうに叫ぶスザクに、ルルーシュは肩を竦める。
「わかってるよ。・・・なんで、ここにいるか、だったよな?・・・それは、俺が黒の騎士団の協力者だからだ。ほら、簡潔に答えてやったぞ?」
あっさりと言ってのけたルルーシュに、スザクはギョッとする。
「待って!黒の騎士団はテロリストだよ!!?」
「レジスタンス、だ。間違えるな、スザク。」
「ルルーシュ!!・・・君はゼロに騙されてるんだ!黒の騎士団はたくさんの人を殺したんだ!」
「じゃあ、軍は・・・お前は誰も殺してないのか?・・・殺しただろう?お前達だって。たくさん。まさか、知らなかったとは言わせないぞ?」
「それは・・・でも!」
「ほら、認めた。・・・ねぇ、枢木。君はまさか、ブリタニア軍だけが正義だと思ってないよねぇ?」
「こちらにはこちらの正義がある。・・・日本人としてのプライドもな。」
スッとガウェインとランスロットの間に入り込んで来た2機の月下を見て、スザクは目を細めた。
「藤堂さん・・・それと・・・。」
「四聖剣の朝比奈だよ。・・・ところで、答えてくれないかなぁ?・・・君は、ブリタニアだけが正義だと思ってるの?」
「・・・今、日本はブリタニアの占領下だ!その国是に従うのは当然で、それが正義に決まってる!!」
「へぇ~?あっそう?・・・じゃあ、ナンバーズはその正義の元にどんな目にあわされても文句を言ってはいけないわけだ。」
「違う!・・・境遇を嘆く前に、変えようと努力すべきだ!軍に入るなり警察に入るなりして・・・。」
「なあ、スザク・・・俺は?・・・俺はどうすれば良い?」
ルルーシュの言葉に、スザクは首を捻る。
「え?・・・だって、ルルーシュはナンバーズじゃないじゃない。」
「・・・でも、俺達はブリタニア皇室から逃げてたんだ。戻ったところで、皇位継承権もなく、後ろ盾もない子供が皇室でどんな扱いを受けるか、重々承知していたからな。・・・そんな俺が、境遇を変えようとするとして、どうすれば良かった?・・・軍にも警察にも、ブリタニアの公官庁にはけして入ることができない俺が・・・どうすれば、この境遇を変えることができるというんだッお前はッ!」
最後には叫びに近い怒声で言うルルーシュに、スザクはビクリ、と身体を震わせる。
「ブリタニアがある限り、俺は、本当の意味で生きることなんてできない。・・・俺は、アッシュフォードに匿われていると言ったよな?・・・こそこそと目立たないように息を潜めて、自分を殺して、本来の名を使うことすら許されず・・・こんな境遇に、満足していると思っていたのか?それとも、匿われているという意味が理解できなかったのか?」
責め立てるようなルルーシュの言葉に、スザクは何も言えない。理解をしていなかったわけではない。でも、傍目から見て、ルルーシュは学園で楽しそうにしていたから・・・。
「満足してるって思ってたんでしょ?・・・ルルーシュは表情を取り繕うのが上手だからねぇ?でも、君、親友だったんじゃないの?気付かなかったんだ。・・・大した親友だね。しかも、皇族の騎士だって?」
「スザク君・・・君は、ルルーシュ君に事情を聞いていながら、皇族の騎士となった。そこまではまだ良いとしよう。・・・だが!それならば、ルルーシュ君達の置かれている立場を考えたなら!いつまでも学園に通う事などできるハズがない!!」
朝比奈と藤堂も口を出す。
「どうして・・・藤堂さん達が。」
「聞いたからに決まっているだろう!!」
「ルルーシュはねぇ、随分悩んでたんだよ?・・・俺達に相談するくらいにね?」
「・・・だって、ルルーシュは・・・騎士になったことを祝ってくれて・・・。」
「はぁ?額面通りに受け取ったわけ??・・・どこまでお気楽なのさ。皇族の騎士なんていったら、ルルーシュの敵だよ敵。そんなものに自分の親友が。しかも、妹を任せてもいいと思ってた奴が、ホイホイと引き受けちゃったんだよ?・・・あのお姫様に何を求めたかは知らないけどね。騎士になったんなら、潔く学園から去るべきだったんだよ。ルルーシュと関わるべきじゃなかった。なのに、ルルーシュが何も言わないのを良いことに、君は、そのまま学園に居座った。」
「どれだけ君に怯えていたと思う。・・・ルルーシュ君はいつ皇族に自分達の存在を知られるかと怯えていたんだ。表立つことができない者の苦しみを、君は考えたことがあるのか!?」
藤堂の一喝に、スザクはとうとう混乱の極みに至った。
「あ・・・だって・・・そんなこと・・・一言も・・・。祝ってくれてるって・・・喜んでくれてるって・・・僕、僕は・・・。」
スザクの脳裏に浮かぶのは穏やかな笑みを浮かべるルルーシュ。けれど、現在己の目に映っているのは、悲しそうに眉を顰め、ガウェインに寄り添う姿。
「君は・・・そこにいるべきじゃない・・・ユフィなら君を守って・・・。」
伸びるランスロットの腕を叩き落としたのは他でもないガウェインの手。
「・・・ゼロ・・・!!」
目が据わり、スザクはガウェインを睨みつける。
「お前が!お前がルルーシュを誑かしたんだな!!!・・・返せ!僕の親友を!!」
「まったく話が通じてないみたいだねぇ・・・。君はもうルルーシュの親友なんかじゃない。最悪の敵なんだよ。・・・はぁ、紅月さんの憤りがわかったよ。ホント、腹立つね。」
朝比奈が溜め息をつく。
「・・・ゼロは俺を誑かしてなんかいない。」
「ルルーシュ!君は、ゼロに騙されてるッ!」
「それはさっき聞いた。・・・だが、俺は、ゼロに騙されてない。」
ルルーシュは呆れたように溜息をついて、ランスロットを見つめる。
「そうだよ。ルルーシュがゼロに騙されるわけないじゃない。」
朝比奈も援護するが、スザクはただただ騙されてるんだと呟く。
「・・・スザク・・・あり得ないよ。俺がゼロに誑かされたり騙されたりするなんて。だって・・・。」
スザクが反論しようとした瞬間、ルルーシュはニィ、と笑った。その常にない笑みに、スザクは肌を粟立てた。本能が訴える。“この先を聞いてはいけない”“ルルーシュの言葉を耳にしてはいけない”そうでなければ・・・。
「・・・俺がゼロだから。」
「っ!!!」
スザクの目がこれでもかと大きく見開かれる。
「お前は俺の手を振り払った。・・・お前は死に急いでいた。正義の旗の御許で命を落としたい、そう思ったんだろ?・・・良くわかったよ。お前には俺の言葉は届かない。お前はお前の正義を振りかざすが良い。俺は、俺の正義を貫き通す。すでに、俺とお前の道は違えた。・・・さようなら、スザク。」
ことり、と首を傾げ、ふんわりと笑ったルルーシュはスザクの背後までやってきていたグロースターに視線を向ける。
「お久しぶりですね、姉上?」
「・・・ルルーシュ・・・優しかったお前が、なぜ・・・。」
「先程、スザクに言った通りですよ。・・・俺は、ブリタニアが憎い。母さんを見殺しにし、俺達を見捨てた皇帝が憎い。・・・学生じゃ何も出来ないと思っていたけれど、俺は力を手に入れた。だから・・・俺は、ブリタニアをぶっ壊す。・・・抵抗したければどうぞ。もう、遅いですけどね。」
そう。何もかもが手遅れだ。ルルーシュの言葉に、コーネリアはハッとして政庁を振り返る。目に映るのは、そこここから黒煙が上がる政庁。
「・・・さて、政庁は落ちたようですが・・・どうなさいますか?」
笑顔のルルーシュに、コーネリアはしばらく黙りこみ、そして、グロースターが膝を折る。
「・・・私の負け・・・だ。」
「そんな!」
「姫様・・・。」
他のグロースターからも声が上がるが、コーネリアはグロースターから出てしまう。
「私に、お前が討てるわけがない・・・。わかってるだろう?ルルーシュ。それに、政庁にはユフィが・・・。」
「安心していいですよ、姉上。ユフィには傷一つつけるなと言ってありますから。」
恐らく今頃は、別動隊を率いていたカレンがユフィを確保している頃だろう。ルルーシュの言葉にホッと息をついたコーネリアは、先ほどから黙ったままのスザクを見つめる。
「・・・嘘だ・・・。」
「枢木・・・?」
ダールトンの戸惑った声。ぼそぼそとスザクの呟きは続く。
「嘘だ・・・だって、ルルーシュがゼロなわけない・・・ルルーシュは・・・ゼロに騙されてるんだ。」
「現実を受け入れろ!大馬鹿者!!!」
その呟きを遮る藤堂の怒声。月下から出てきた藤堂がランスロットに飛び移り、叫ぶ。
「ルルーシュ君は全てを君に告げた。ここまで至っても、それを、君は自分の都合で受け入れないつもりかっ!君が技術部だと信じ、危ない事をしていないと安心していたルルーシュ君が、その機体に乗っていた君を見た時、どんな思いをしたと思っている!!!どれだけ絶望したと思っている!!!」
「そうだ!!・・・全てを知っても、笑顔を交わし合うことを辛いと思っても、君が傍にいることを甘んじて許していたルルーシュを・・・これ以上否定することなんて許さないからね!!」
朝比奈もまた月下から出て来て、ガウェインに飛び移り、ルルーシュを抱え込んだ。
「お前はもう、ルルーシュの傍にいる権利はないんだ!!」
朝比奈の腕の中で安堵の笑みを浮かべるルルーシュを見て、スザクは絶望で目の前が暗くなっていくのを感じた。
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・既存の朝ルルとは違います
・ユフィの特区宣言無し
・ルルが戦場に出没
・スザクに厳しめ
・捏造満載w
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「どうして・・・どうして君が、“そこ”にいるんだ!!!」
白き騎士の叫びが、戦場に響き渡った。
時は遡ること3日。ルルーシュは私服姿で黒の騎士団のラウンジでパソコンをいじっていた。
「・・・はい。お茶。」
コト、と置かれたカップを見て、そのカップを置いた手をつたってその相手を見る。
「・・・朝比奈?」
「休憩したら?あんまり根を詰めてると、表にも支障が出るよ。」
素顔がバレてからというもの、朝比奈はこうやってルルーシュに気を使ってくれるようになった。偶にいきすぎて愛の言葉を連呼されることもあるが。
「ああ、悪い。」
苦笑して、カップを手に取る。
「・・・ねぇ・・・ルルーシュ。」
「・・・何だ?」
カップの中身を飲もうとした時に朝比奈が名を呼ぶので、フッと視線をあげ、首を傾げる。
「学園でどうやって枢木と接してるの?」
「・・・は?」
「だから、枢木スザクと話する時とかどうしてるのかって。生徒会でもクラスでも一緒なんでしょ?」
カレンに学園の様子を聞いてみると、傍から見ても仲の良さそうな2人。それが、ゼロと皇族の騎士という敵対関係であるということを誰が想像できるんだというくらい、親密なのだという。
「・・・ああ、そういうことか。表面を取り繕うことくらい簡単だ。そういったスキルが必要な場所で幼少時代を過ごしたからな。」
「ふぅん・・・まあ、そうなんだろうけどさぁ。」
朝比奈が不満げに顔を顰めると、ルルーシュは肩を竦めた。
「昔を思い出すと、どうしても、無条件で笑いあえた仲だから、辛い時がある。」
「戦うのが?」
「いや・・・笑顔を交わすのが。」
「そう・・・紅月さんみたいにバレたら、どうなるかな?」
「バレたら?・・・そうだな、きっと、間違ってるとか他のやり方があるとか・・・そういう言い方をされて、ゼロなんてやめろと締めくくられるんだろうな。」
実際、カレンはスザクに騎士団員であることがバレてから、監視するような目で見られるようになり、2人きりになることがあると、なぜあんなことをしているのかと問いただされて、軍や警察に入るべきだと諭され、しまいには、ゼロの批判で話が締めくくられている・・・らしい。
「そっか。・・・学校に行くの嫌になってきてるんじゃない?ルルーシュだって妹さえ安全な場所に匿えたら、枢木のいる学校なんて行きたくないでしょ?」
「まあな。でも、俺とナナリーがアッシュフォードに世話になっている以上は、学校をやめるわけにはいかないからな。」
「アッシュフォードかぁ・・・やっぱり、良くしてくれてる人に心配をかけさせたくはない、か。」
「まあな。・・・でも、お前で3人目だぞ。」
「3人目?」
「カレンと藤堂にも同じことを言われた。」
「学校をやめろって?」
「・・・ああ。・・・スザクの傍にいるのは危険だとさ。」
肩を竦めるルルーシュに、朝比奈は溜め息をついた。
「はは・・・何、抜け駆けしてくれてんだろうねぇ。・・・まぁ、紅月さんは君の現在を。藤堂さんは過去を知ってるわけだし、心配するのはわかるけどさぁ。」
「・・・何だ、嫉妬でもしてるのか?」
「あれ?わかってくれた?・・・ルルーシュにしては鋭いね。」
「・・・あのな、さすがに俺だってお前の機嫌の善し悪しぐらいはわかる。・・・あと、嫉妬はしなくていい。」
「どうして?」
首を傾げる朝比奈に、ルルーシュは頬をほんのりと赤く染める。
「・・・お前以外を・・・れ、恋愛の対象として見たことはない。」
「うわっ・・・かっわいい。押し倒して良い?」
「・・・公衆の面前ではよせ。・・・忘れてないか?ここは幹部のラウンジなんだぞ。」
くい、と顎をしゃくり、朝比奈に周囲を見るように言う。
ぐるりと見回した朝比奈は、凝視している面子に睨みを利かせた。
「なぁ~に見てんのかな~??」
口元に笑みをうかべているのに、目は笑っていない朝比奈に、幹部達は慌てて視線を逸らした。
「本当に大人げないな、お前・・・。」
「・・・口悪いよね、ルルーシュ。」
視線が合えば、睦言ではなく互いにそんな言葉が出る。それに噴き出したのはルルーシュが先だった。
「クク・・・最近の学生はこんなもんだよ。」
「そう?でも、育ちは良いはずだよねぇ?」
皇族、とは口に出さないが、朝比奈がそれを含ませているのがわかったルルーシュは溜め息をついた。
「9歳までな。それ以降は一般人として暮らしてきたから。・・・それに、生きていくために必要な知識さえあれば良いんだよ。」
「それは、同感。・・・あ~それにしても~、ホントに腹立つなぁ。紅月さんに聞くたんびにイライラする。」
「それは、カレンの視点から聞いてるからだろ?」
呆れるルルーシュに、朝比奈は、そうなんだけど、と不満そうにする。
「ギャフンと言わせたいよね。ゼロ=ルルーシュっていうのがマズイなら、ルルーシュが黒の騎士団の味方って言うのはどう?・・・だって、暗黙の了解なんでしょ?」
「それは、スザク以外には暗黙の了解というか・・・うん。それ、良いかもな。どうせ俺が“ゼロ”だとユーフェミアに知られてるし。」
「え!ホント!?」
「・・・神根島でな。」
「ああ、そうなんだ。それにしては平然と学園に行ってるみたいだけど?」
「黙っている、と約束したからな。彼女はそういったことには律儀なんだ。」
パソコンの電源を落とすと、ルルーシュはカップの中身を飲みほして立ち上がる。
「でも、そろそろ危ないかな・・・彼女は正直な質だ。姉のコーネリアに様子がおかしいと感づかれれば嘘はつけない。」
他の幹部達はルルーシュが皇族とまでは知らないために、一斉に首を捻った。
「な、なぁ、ゼロ。・・・どうしてそんなに皇族の性格とかそういうの知ってるんだ?」
それまで黙って見ていた扇がたまらず口を出すと、朝比奈からぎろりと睨まれる。ルルーシュはそれを制して、肩を竦めた。
「個人的に知り合いだったんだよ。・・・幼い頃にな。」
皇族と個人的に知り合いって、一体ゼロって何者?と幹部達は更に困惑する。でも、それを口にすることは躊躇われた。朝比奈の牽制もあるが、ルルーシュ自身、深く立ち入って質問をすることを拒絶していたから。
「そ、そっか。」
だから、扇はそこで引いた。扇が知る限り、ルルーシュが引いた線を踏み越えても許されるのは、朝比奈や藤堂、C.C.・・・それに、カレンぐらいだ。
「でもさ、そうしたら、ルルーシュの妹はどうするの?・・・見つかったらマズイのは、妹の方も同じなんでしょ?」
「・・・ああ。それが問題だな。」
「そのことでしたら問題はクリアですわ。」
ルルーシュの言葉に被せるように明るい声が響く。皆がそちらに顔を向けると、ラウンジの入口に藤堂と桐原、それに、神楽耶がその場に立っていた。
「・・・桐原公・・・神楽耶様。」
呟くルルーシュに、神楽耶がトコトコと近寄る。
「イヤですわ、昔のように神楽耶と呼んでくださいませ。」
ニコリと笑う神楽耶に、騎士団幹部達はまた困惑した。ブリタニアの皇族と知り合いで、キョウトの皇とも昔の知り合いなんて、本当にゼロはワケのわからない人物だと思う。
「藤堂・・・キョウトに話したのか・・・。」
ルルーシュがキツイ視線を送ると、藤堂はこくりと頷いた。
「いつまでも押し問答するよりは、さっさと実行した方が、頭が良いゆえに諦めの良い君のことだから、了承してくれるだろうと思ってな。」
朝比奈がさすが~と呟く。ルルーシュはどれだけ駄目だと言っていても、なし崩しに実行されてしてしまえば、諦めて了承してしまう。それが、自分のためであれば尚更だ。
「はぁ・・・。わかった。・・・朝比奈、さっき言っていたことを実行しよう。詳しくは後で相談しなければならないが、藤堂にはお前の考えを言えば良い。キョウトのお二人には、俺から説明する。」
「おっけ~。」
そして、朝比奈が藤堂に考えを説明する間、ルルーシュは神楽耶達と対面する。
「・・・妹の件が解決したというのは、キョウトで預かっていただけると?」
「はい。その通りですわ。・・・彼女とは幼い頃にも会っていますし、仲良くできると思うのですが、ルルーシュは反対でしょうか?」
「・・・いや、そうして貰えるとありがたい。そろそろ、ユーフェミアがボロを出してそうだから・・・学園にいるのも危ない。」
「では、問題ありませんね。・・・では、今夜にでも。ナナリーの準備が済み次第、お迎えに参ります。」
神楽耶が言うと、ルルーシュは苦笑した。
「夜逃げみたいだな。」
「・・・そうさせるブリタニアが悪いのです。きっちり10倍、お返しさせていただきましょうね?」
10倍と言わず100倍でも良いですけれど。とのたまう神楽耶に、桐原と視線を交わらせ、笑みをこぼす。
「頼もしい言葉だ。・・・勝利の女神がやる気を出していただけると、こちらも士気が上がる。」
「お任せ下さいませ。どんなことになろうとも、キョウトは“ゼロ”と命運を共に致します。」
どん、と胸を叩く神楽耶に、不覚ながらルルーシュは感激してしまった。
ナナリーはとても聞き分け良くルルーシュの話を聞いた。その上、すでにゼロのことに気付いていたと告白され、ルルーシュは仰天してしまった。
彼女にあまり危険な真似はしないでほしいと懇願されたが、ルルーシュはなるべく気を付けるとしか言えなかった。
計画していることを実行するとしたら、この姿のまま戦場に赴くことになるのだから、尚更だ。
直々に迎えに来た神楽耶と再会し、車椅子姿はしょうがないとしても、未だ目を閉ざしたままのナナリーに、神楽耶は痛々しそうに顔を顰めた。
『ナナリー、これからは、私がナナリーの傍におります。ルルーシュの代わりになることはできませんが、その分、しっかりとお守りしますから、ご安心くださいませね?』
そう言った神楽耶に、ナナリーは嬉しそうに微笑んで、ぺこり、と頭を下げた。
『・・・偶にはキョウトにも顔を出しにいらしてくださいませ。ナナリーとお待ちしております。』
神楽耶のありがたい言葉に感謝しつつ、ルルーシュはキョウトへと行くナナリーを見送った。
アッシュフォードにも真実を告げた。随分と世話になったことに感謝の意を告げると、ミレイには少し泣かれた。力不足を詫びようとするルーベンに、こちらの勝手ですることだと謝罪を突っ撥ねた。
「さぁ、これからが本当の反逆だ。・・・こちらの覚悟は決まった。おまえは・・・どうする?枢木スザク―――。」
あちらがブリタニアの“正義”をかざすのならば、こちらはこちらの“正義”を貫くだけ。
腹はくくった。騎士団の皆には皇族であったことを説明した。桐原や神楽耶の口添えもあり、大きな騒ぎにならずに、すんなりと受け入れてもらえたことは嬉しかった。
朝比奈は少し不満げにしていたが、計画に必要なことだと思うことにしたらしく、最終的には計画の説明を請け負ってくれた。
この戦いを機に騎士団の戦いは、エリア11だけの戦いではなくなるだろうことは間違いない。ルルーシュが蜂起したと知れば、本国にいる父、皇帝も黙ってはいないだろう。そうなれば、世界を巻き込んでの黒の騎士団VSブリタニアの構図が成り立つ。
「どれだけの国が、騎士団に加勢するかな?」
ガウェインに腰かけたC.C.が楽しそうに呟く。
「さぁな。・・・だが、ブリタニアの皇族だった者が加担していると知れば、現在敵対中のEU辺りはこちらに転ぶかもしれないぞ?」
くつくつと笑い、不死身の魔女を見る。
「ふ。やっぱりお前はあいつの息子だな。・・・真正の戦略家だよ。」
閃光と呼ばれた母、その二つ名に恥じぬほどの功績を残したのに、娘を庇い呆気なく逝った・・・。
その血を引くルルーシュ。残念ながら体力までは受け継がなかったが、頭脳は充分過ぎるほどに受け継いでいる。
「C.C.・・・しばらくはお前が“ゼロ”だ。」
「ああ。・・・でも、わかる者にはわかるぞ?」
「当面の目的は・・・スザク、だからな。いきなり“ゼロ”じゃ都合よくあいつは解釈するだろうからな。まあ、話の展開によっては、その場で俺が“ゼロ”と名乗っても構わないが。」
いつの間にか、話がすれ違うようになった。“親友”から“最悪の敵”になったスザク。
「・・・サヨナラだよ、スザク。お前は俺とナナリーの間に入れても良いと思っていたのにな。」
眉を顰め、悲しそうに呟く。その眼には悲哀の色が多分に含まれていた。が、ルルーシュはその表情を一瞬で抑えこんでくるりと振り返る。
目の前にはゲットーと租界の境界線。背後に控えるのは数百機を超えるナイトメア部隊と、歩兵部隊。
ここは戦場だ。いつまでも感傷に浸っている場合ではない。
「作戦は先日話した通りだ。・・・行けるところまで突っ込むぞ!」
「「「「承知!!」」」」
騎士団団員達の声が揃う。そして・・・戦いが始まる。
崩落する租界。ルルーシュの作戦はまず敵戦力を減らすことだった。
「プレートを崩すなんて、さすがだよねぇ~・・・。」
感心を通り越して、よくもまあ、こんな作戦を思いつくものだと呆れてしまう。だが、その奇抜さが頭の固い軍人である相手には有効なのだとも知っているために、朝比奈はルルーシュが味方であって、本当に良かったと思う。
「これで相手の地上部隊がしばらく動けなくなる。・・・ゲットーから回り込んで、政庁まで攻め込む。いいな?」
ルルーシュの言葉に、おぅ!と応え、騎士団団員達は、それぞれに振られた役割をこなすために各所へ散った。
「・・・ところで、ルルーシュ?」
「なんだ?」
朝比奈の乗る月下に向かいルルーシュが首を傾げる。
「・・・危ないと思うんだけどね。」
そう。今、ルルーシュは、ガウェインの肩に座っている形。それも、学生服のままで。
先ほどまでは団員達がいたから黙っていたが、ここにいるのは、藤堂と朝比奈とガウェインを操るC.C.(ゼロ仕様)とルルーシュだけ(因みに、カレンは別動隊を率いて政庁の裏に回り込んでいる)。だから、我慢をする必要なしと判断して、朝比奈は苦言を呈す。
「例えば、ガウェインの中にいて、オープンチャンネルで話すとか・・・そういったことはダメなの?」
「それでは、スザク相手に効果が薄いだろ?」
「・・・ううう・・・。だって、ガウェインはゼロの機体だから、いきなり集中劫火っていうのも・・・。」
「一応防げるだろう?・・・それに、見境なく攻撃してくるような奴はいないさ。コーネリアの部隊にはな。」
ルルーシュが笑えば、朝比奈は、ああ、と呟く。
「それで、プレート崩壊なワケね。雑魚はあれで動けなくなっちゃったしね。」
「・・・ルルーシュ君、朝比奈、そろそろあちらもこちらに気付き始めている。」
藤堂が通信に割り込んでくる。ルルーシュと朝比奈は政庁の方向を見ると、フ、と笑った。
「いるねぇ~白兜。」
「まあ、あちらの主戦力となってるからな。・・・さて、どう動くかな?」
ルルーシュはガウェインの肩に立ち上がる。
「C.C.・・・操縦は任せるぞ。」
「ああ。・・・危ないと判断したら、撤退するからな。」
C.C.の言葉はいつになく真剣だ。ルルーシュはそれに頷いて微笑む。
「そんなに心配しなくてもいい。・・・藤堂も朝比奈もいる。ああ、それから、生身の人間に銃を向けるほどの大バカがいたら、ハドロン砲でもぶち込んでやれ。」
「わかった。」
C.C.は大仰に頷いて、ガウェインを起動させる。
ルルーシュは首を巡らせ、白兜のいる位置を確認する。そこから見えるように移動し、ガウェインの頭部についている突起に手をついた。
スザクはこれまでにないくらいに驚いていた。目を丸くしてその一点を見つめる。動かなくなってしまったランスロットに、コーネリア率いるグロースター部隊が寄ってくる。
「どうした?」
コーネリアが問う。妹の騎士であるスザクが不調では困る、と言わんばかりに声音は固い。
「・・・いえ・・・あの・・・ガウェインの上に・・・ああ、どうして?」
スザクは呻くように言う。その様子を不審に思い、コーネリアはガウェインの上に照準を合わせ、映像をズームさせる。
「・・・っ!?」
目を見開く。ガウェインの上に立っているのは、どこかで見たことがある風貌の少年。それが誰だかコーネリアには一瞬でわかった。見間違えようのない、憧れの女性の面影を残す異母弟・・・。
「・・・る、ルルーシュ!」
コーネリアの呟きに、政庁で様子を見ていたユーフェミアも目を見開いた。
「嘘・・・どうして、今・・・。」
懸命に隠していたというのに、どうして、今、こうして彼が目の前にいるのだろう。とユーフェミアは思う。彼の望む妹のための優しい世界を作ろうとした矢先だというのに。きっと彼も賛同してくれると思っていたのに・・・。
一時呆然としていたスザクは、コーネリアの呟きで正気に返り、ガウェインに向かい、ランスロットを移動させる。そして、オープンチャンネルを開いた。
「どうして・・・どうして君が、“そこ”にいるんだ!!!」
スザクの叫びが、戦場に響き渡った。ルルーシュは落ち着いた様子でランスロットを見つめ、微笑む。
「やあ、スザク。・・・一昨日ぶりかな?」
「・・・そうじゃなくて!!!」
もどかしそうに叫ぶスザクに、ルルーシュは肩を竦める。
「わかってるよ。・・・なんで、ここにいるか、だったよな?・・・それは、俺が黒の騎士団の協力者だからだ。ほら、簡潔に答えてやったぞ?」
あっさりと言ってのけたルルーシュに、スザクはギョッとする。
「待って!黒の騎士団はテロリストだよ!!?」
「レジスタンス、だ。間違えるな、スザク。」
「ルルーシュ!!・・・君はゼロに騙されてるんだ!黒の騎士団はたくさんの人を殺したんだ!」
「じゃあ、軍は・・・お前は誰も殺してないのか?・・・殺しただろう?お前達だって。たくさん。まさか、知らなかったとは言わせないぞ?」
「それは・・・でも!」
「ほら、認めた。・・・ねぇ、枢木。君はまさか、ブリタニア軍だけが正義だと思ってないよねぇ?」
「こちらにはこちらの正義がある。・・・日本人としてのプライドもな。」
スッとガウェインとランスロットの間に入り込んで来た2機の月下を見て、スザクは目を細めた。
「藤堂さん・・・それと・・・。」
「四聖剣の朝比奈だよ。・・・ところで、答えてくれないかなぁ?・・・君は、ブリタニアだけが正義だと思ってるの?」
「・・・今、日本はブリタニアの占領下だ!その国是に従うのは当然で、それが正義に決まってる!!」
「へぇ~?あっそう?・・・じゃあ、ナンバーズはその正義の元にどんな目にあわされても文句を言ってはいけないわけだ。」
「違う!・・・境遇を嘆く前に、変えようと努力すべきだ!軍に入るなり警察に入るなりして・・・。」
「なあ、スザク・・・俺は?・・・俺はどうすれば良い?」
ルルーシュの言葉に、スザクは首を捻る。
「え?・・・だって、ルルーシュはナンバーズじゃないじゃない。」
「・・・でも、俺達はブリタニア皇室から逃げてたんだ。戻ったところで、皇位継承権もなく、後ろ盾もない子供が皇室でどんな扱いを受けるか、重々承知していたからな。・・・そんな俺が、境遇を変えようとするとして、どうすれば良かった?・・・軍にも警察にも、ブリタニアの公官庁にはけして入ることができない俺が・・・どうすれば、この境遇を変えることができるというんだッお前はッ!」
最後には叫びに近い怒声で言うルルーシュに、スザクはビクリ、と身体を震わせる。
「ブリタニアがある限り、俺は、本当の意味で生きることなんてできない。・・・俺は、アッシュフォードに匿われていると言ったよな?・・・こそこそと目立たないように息を潜めて、自分を殺して、本来の名を使うことすら許されず・・・こんな境遇に、満足していると思っていたのか?それとも、匿われているという意味が理解できなかったのか?」
責め立てるようなルルーシュの言葉に、スザクは何も言えない。理解をしていなかったわけではない。でも、傍目から見て、ルルーシュは学園で楽しそうにしていたから・・・。
「満足してるって思ってたんでしょ?・・・ルルーシュは表情を取り繕うのが上手だからねぇ?でも、君、親友だったんじゃないの?気付かなかったんだ。・・・大した親友だね。しかも、皇族の騎士だって?」
「スザク君・・・君は、ルルーシュ君に事情を聞いていながら、皇族の騎士となった。そこまではまだ良いとしよう。・・・だが!それならば、ルルーシュ君達の置かれている立場を考えたなら!いつまでも学園に通う事などできるハズがない!!」
朝比奈と藤堂も口を出す。
「どうして・・・藤堂さん達が。」
「聞いたからに決まっているだろう!!」
「ルルーシュはねぇ、随分悩んでたんだよ?・・・俺達に相談するくらいにね?」
「・・・だって、ルルーシュは・・・騎士になったことを祝ってくれて・・・。」
「はぁ?額面通りに受け取ったわけ??・・・どこまでお気楽なのさ。皇族の騎士なんていったら、ルルーシュの敵だよ敵。そんなものに自分の親友が。しかも、妹を任せてもいいと思ってた奴が、ホイホイと引き受けちゃったんだよ?・・・あのお姫様に何を求めたかは知らないけどね。騎士になったんなら、潔く学園から去るべきだったんだよ。ルルーシュと関わるべきじゃなかった。なのに、ルルーシュが何も言わないのを良いことに、君は、そのまま学園に居座った。」
「どれだけ君に怯えていたと思う。・・・ルルーシュ君はいつ皇族に自分達の存在を知られるかと怯えていたんだ。表立つことができない者の苦しみを、君は考えたことがあるのか!?」
藤堂の一喝に、スザクはとうとう混乱の極みに至った。
「あ・・・だって・・・そんなこと・・・一言も・・・。祝ってくれてるって・・・喜んでくれてるって・・・僕、僕は・・・。」
スザクの脳裏に浮かぶのは穏やかな笑みを浮かべるルルーシュ。けれど、現在己の目に映っているのは、悲しそうに眉を顰め、ガウェインに寄り添う姿。
「君は・・・そこにいるべきじゃない・・・ユフィなら君を守って・・・。」
伸びるランスロットの腕を叩き落としたのは他でもないガウェインの手。
「・・・ゼロ・・・!!」
目が据わり、スザクはガウェインを睨みつける。
「お前が!お前がルルーシュを誑かしたんだな!!!・・・返せ!僕の親友を!!」
「まったく話が通じてないみたいだねぇ・・・。君はもうルルーシュの親友なんかじゃない。最悪の敵なんだよ。・・・はぁ、紅月さんの憤りがわかったよ。ホント、腹立つね。」
朝比奈が溜め息をつく。
「・・・ゼロは俺を誑かしてなんかいない。」
「ルルーシュ!君は、ゼロに騙されてるッ!」
「それはさっき聞いた。・・・だが、俺は、ゼロに騙されてない。」
ルルーシュは呆れたように溜息をついて、ランスロットを見つめる。
「そうだよ。ルルーシュがゼロに騙されるわけないじゃない。」
朝比奈も援護するが、スザクはただただ騙されてるんだと呟く。
「・・・スザク・・・あり得ないよ。俺がゼロに誑かされたり騙されたりするなんて。だって・・・。」
スザクが反論しようとした瞬間、ルルーシュはニィ、と笑った。その常にない笑みに、スザクは肌を粟立てた。本能が訴える。“この先を聞いてはいけない”“ルルーシュの言葉を耳にしてはいけない”そうでなければ・・・。
「・・・俺がゼロだから。」
「っ!!!」
スザクの目がこれでもかと大きく見開かれる。
「お前は俺の手を振り払った。・・・お前は死に急いでいた。正義の旗の御許で命を落としたい、そう思ったんだろ?・・・良くわかったよ。お前には俺の言葉は届かない。お前はお前の正義を振りかざすが良い。俺は、俺の正義を貫き通す。すでに、俺とお前の道は違えた。・・・さようなら、スザク。」
ことり、と首を傾げ、ふんわりと笑ったルルーシュはスザクの背後までやってきていたグロースターに視線を向ける。
「お久しぶりですね、姉上?」
「・・・ルルーシュ・・・優しかったお前が、なぜ・・・。」
「先程、スザクに言った通りですよ。・・・俺は、ブリタニアが憎い。母さんを見殺しにし、俺達を見捨てた皇帝が憎い。・・・学生じゃ何も出来ないと思っていたけれど、俺は力を手に入れた。だから・・・俺は、ブリタニアをぶっ壊す。・・・抵抗したければどうぞ。もう、遅いですけどね。」
そう。何もかもが手遅れだ。ルルーシュの言葉に、コーネリアはハッとして政庁を振り返る。目に映るのは、そこここから黒煙が上がる政庁。
「・・・さて、政庁は落ちたようですが・・・どうなさいますか?」
笑顔のルルーシュに、コーネリアはしばらく黙りこみ、そして、グロースターが膝を折る。
「・・・私の負け・・・だ。」
「そんな!」
「姫様・・・。」
他のグロースターからも声が上がるが、コーネリアはグロースターから出てしまう。
「私に、お前が討てるわけがない・・・。わかってるだろう?ルルーシュ。それに、政庁にはユフィが・・・。」
「安心していいですよ、姉上。ユフィには傷一つつけるなと言ってありますから。」
恐らく今頃は、別動隊を率いていたカレンがユフィを確保している頃だろう。ルルーシュの言葉にホッと息をついたコーネリアは、先ほどから黙ったままのスザクを見つめる。
「・・・嘘だ・・・。」
「枢木・・・?」
ダールトンの戸惑った声。ぼそぼそとスザクの呟きは続く。
「嘘だ・・・だって、ルルーシュがゼロなわけない・・・ルルーシュは・・・ゼロに騙されてるんだ。」
「現実を受け入れろ!大馬鹿者!!!」
その呟きを遮る藤堂の怒声。月下から出てきた藤堂がランスロットに飛び移り、叫ぶ。
「ルルーシュ君は全てを君に告げた。ここまで至っても、それを、君は自分の都合で受け入れないつもりかっ!君が技術部だと信じ、危ない事をしていないと安心していたルルーシュ君が、その機体に乗っていた君を見た時、どんな思いをしたと思っている!!!どれだけ絶望したと思っている!!!」
「そうだ!!・・・全てを知っても、笑顔を交わし合うことを辛いと思っても、君が傍にいることを甘んじて許していたルルーシュを・・・これ以上否定することなんて許さないからね!!」
朝比奈もまた月下から出て来て、ガウェインに飛び移り、ルルーシュを抱え込んだ。
「お前はもう、ルルーシュの傍にいる権利はないんだ!!」
朝比奈の腕の中で安堵の笑みを浮かべるルルーシュを見て、スザクは絶望で目の前が暗くなっていくのを感じた。
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