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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・最年少暗部シリーズをお読みになりましたか?(大前提ですよ?)
・スレシカスレナルです!
・二次創作であることをお忘れなく

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









奈良家・シカマルの部屋


「そうか・・・よかったな。」

「ん~。・・・でも、疲れたぁ・・・。」

愚図るようにして、己に抱きついてくるナルトに、シカマルは苦笑をうかべた。

「サクラかぁ・・・でも、バレるのはマズイんだろ?」

「・・・状況にもよるかなぁ・・・サクラちゃんが受け入れられなきゃ意味ないし。」

「・・・だよなぁ・・・。」

「・・・本当はさ、同期の連中にくらいにはバラしたって良いんだよ。上層部に気づかれなければ。」

ナルトがぽつりと言う。

「苦しいんだろ?・・・でも、もうちょっと、我慢しような。・・・まだ、皆、下忍になったばっかで、全然、忍のことなんて理解しちゃいねぇんだ。・・・そんな連中に話しても、受け止めきれないってことくらいはわかってるだろ?」

「・・・うん。」

シカマルの胸に頬を寄せて、コクンと頷く。

「・・・ナル、ストレス解消なら付き合うぜ?」

「・・・今のとこは、じいさまで晴らしたから大丈夫。・・・また、溜まってきたら、お願い。」

「(あ~、じいさん、ナルを怒らせっから;)・・・おう。」

里最強のハズの火影が、ナルトにボロボロにされている様子を思い浮かべ、シカマルは思わず天を仰いでしまったのだった。



木ノ葉・某所


「目標との距離は?」

『5M!いつでもいけるってばよ!!』

『俺もいいぜ。』

『私も!』

「よし、やれ!」

カカシの合図とともに、3人一斉に目標へと飛びかかる。

「にゃーーーーー!!」

『右耳にリボン、目標の“トラ”に間違いないか?』

「ターゲットに間違いない。」

引っ掻かれながらも、“トラ”を懸命に抱きかかえているナルトを見やりながら、サスケが答える。

「よし、迷子ペット“トラ”捕獲任務完了!」

よく晴れた青空の下。ある意味では、かなり大変だった任務が終了した。



任務受渡し所


「ああ~、トラちゃん!!心配したのよォ~~!」

火の国大名の妻、マダム・しじみが愛猫であるトラに頬擦りをしている。

「「「(あれじゃ、逃げんのも無理ないな)」」」

ナルト達がその様子を見つめながら、一斉に心の中で同じことを呟く。

「・・・さて、カカシ隊第7班の次の任務は・・・と。」

三代目がちらり、とナルトに視線を向けると、眼光鋭く睨みかえされる。背中に冷や汗をかきながら、隣にいるイルカと視線を交わらせる。

「んー・・・老中様のぼっちゃんの子守りに、隣町までのおつかい、イモ掘りの手伝い・・・。」

羅列する任務は、新人下忍に対しては妥当な任務ばかり。こんな平和な任務ばかりだったら、忍者などいらない、と思いつつも、ナルトは“ナルトらしく”駄々をこね始めた。

「えぇ~~~!!そんなの、ノーサンキューだってばよ!!俺ってば、もっとスッゲー任務がやりてぇーの!!」

「(始まったな)」

「(もー、めんどいヤツ!)」

「(は~・・・そろそろ来ると思った)」

それぞれが思う中、イルカがガタン!と立ち上がる。

「馬鹿野郎!お前はまだペーペーの新米だろうが!!誰だって、少しずつ場数を踏んで、任務のランクを繰り上げていくもんなんだよ!!」

そう怒鳴りながらも、ナルトが5歳で正式な暗部になっていることを聞かされていたイルカは、同情を禁じ得なかった。

“もし、あのまま四代目が存命だったなら・・・”そう思わずにはおれなかった。

「だってだって!!この前から、ずっとショボイ任務ばっかりじゃん!!

ぶーぶーと文句を言うナルトをカカシや三代目が宥めるが、全く耳を貸そうとはしない。

「俺ってば、もう・・・!いつまでも、じいちゃん達が思ってるような“イタズラこぞう”じゃないんだぞ!!(っつか、もう、限界っ!!いい加減、外出して!!!)」

そんな心の叫びが届いたのか、三代目はCランクの任務を言い渡した。それは、ある人物の護衛任務。

「アハ!・・・誰?誰??・・・大名様!?それともお姫様!?」

「そう慌てるでない。今から紹介する。」

三代目が依頼人を呼ぶと、後方の扉から1人の老人が入ってくる。

「なんだァ?超ガキばっかじゃねーかよ!」

酒の臭いがツン、と鼻にくる。扉にもたれかかったその依頼人は、訝しげにナルト達を見やりながら、自己紹介をした。

「わしは橋作りの超名人、タズナというもんじゃわい。・・・・・・わしが国に帰って橋を完成させるまでの間、命をかけて超護衛してもらう!」

何故か嘘の匂いをその言葉に感じ、ナルトは三代目を振りかえった。三代目が小さく頷くのを確認し、ナルトは小さく溜め息をついた。

「(外に出れるのは良いけど、面倒なことになりそう・・・)」



夜・火影邸


「・・・じいさま、あの任務を俺達のとこに回してきたのって・・・。」

「うむ。ちょっとな、気になることがあっての。・・・カカシとナルトがおれば、何とかなるじゃろうと思っての。」

「・・・・・・里外だしね。」

「前から里外に出せと殺気を送ってきておったくせに・・・。」

「だからって、面倒なのを寄越さないでよ。」

ナルトが軽く三代目を睨むと、三代目は苦笑をうかべた。

「・・・しょうがないじゃろう。表向きCランクなんじゃ。そこらの中忍に任せたら、全滅なんてことになりかねん。・・・その点、暗部が2人もいるカカシ班なら、対処出来るじゃろうしな。」

「・・・・・・敵の正体まで、掴んでる?」

「それは・・・。」

三代目が説明しようと視線を落とした時、部屋の扉が開く。

「それは、俺が説明する。」

「!・・・シカ!?」

「・・・ほら、解部の方に届いてた資料だ。」

シカマルの持ってきた資料に目を通すと、ナルトは眉間に深いしわを刻んだ。

「・・・・・・じいさま・・・?」

「う゛ッ・・・。」

強い殺気を送られて、三代目が後退る。

「・・・なにコレ、霧隠れの鬼人?・・・あのさ、場合によってはAランクだよ、これ。俺やカカシ君だけならともかく、サスケやサクラちゃんには厳しいと思うんだけど?」

「・・・じゃ、じゃから、里の外じゃし・・・ナルトとカカシなら、何とかなるかなぁ~・・・なんてのぅ(汗)」

「へ~・・・ふ~ん・・・あっそう。」

ナルトの視線は依然冷たいままで、三代目は背中に冷や汗をかく。

「・・・そう、怒んなよ、ナル。今回はそれもあるから、俺の暗部としての任務で、お前達に付いていくことになったから。」

「ほんとっ?」

ナルトの表情が一気に明るくなる。

「ほんとほんと。・・・だから、そんなに怒んなよ。」

「うんv」

「・・・・・・・なんか、複雑じゃのう・・・。」

シカマルに嬉しそうに抱きつくナルトを見て、三代目はこっそりと溜め息をつく。

「でも、シカ?・・・下忍任務は?」

「あ~、分身にやらせっから大丈夫だよ。・・・俺の分身が、普通のと違うのは知ってるだろ?」

「・・・あぁ、黒神がいるからね。影分身より頑丈なんだろ?」

「そ、クナイで刺されても血が出るだけで、消えねぇから。」

「・・・なにそれ、分身じゃないじゃん。」

「あ~。むしろ、口寄せに近いか。・・・黒神の力の1つだよ。」

シカマルがケロッとした表情で言うが、黒神の力をここまで自在に操れるようになるとは、さすがに思っていなかった三代目は驚愕していた。

黒神の力を知る者は少なく、黒神を主神と仰ぐ犬塚一族でさえ、全てを知っているわけではない。

「さっすが、シカだよね・・・俺でも、黒神の力をそこまで引き出せるかどうか・・・。」

「ま~、メンドクセーが、俺と黒神の相性が良かったってことだな。」

「・・・こほん、とにかく、シカマルもこうしてお前達の任務に付いて行く。フォローはバッチリじゃろう?」

「結局、シカに頼ってんじゃん。・・・最近、じいさまは俺らに頼りきりじゃない?」

「仕方あるまい。ナルトを外に出すなら、監視を倍にしろと上役の連中が五月蠅いから、“木ノ葉の双璧”をつけるという条件で黙らせたんじゃ!」

三代目がそう言えば、途端に、シカマルが不機嫌になる。

「・・・あんの石頭どもが。」

「まあまあ。落ち着いて、シカ。しょうがないって。」

「ちっ・・・ナルが止めなきゃ、今頃、再起不能にしてやってんのに。」

「はぁ・・・とにかく、今度の任務、全てお主等の判断で動いてよいからの。」

「「了解!」」

ニヤリ、と2人が笑ったのを見て、一瞬誤った判断をしたかと思った三代目だが、どうせ、最初からこちらの言うことなど聞きやしないと開き直り、キセルを燻らせたのだった。



翌朝


「よっし、出発だってばよ~う!」

ナルトの号令と共に、里の門をくぐる。

シカマルが鋭裏の姿でこっそりと付いて来ていることはカカシやサスケには伝えてあるので、幾分か気が楽なナルトではあったが、依頼人であるタズナと話をしながら歩いている先に水溜りを見つけ、眉を顰めた。

「(ここ最近は雨なんて降ってないのになぁ・・・。ばっかじゃないの?)」

わざと水溜りを踏みつけ、サスケやカカシに注意を促す。そして、全員が水溜りを通り過ぎた直後、殺気がその水溜りから噴き出してきた。

「カカシ!!」

サスケが叫ぶのと同時に、2人の忍が水溜りから飛び出し、鎖でカカシを縛り上げた。そして、次の瞬間、カカシの身体が刃のついた鎖で砕けるように引きちぎられた。

「・・・一匹目。」

「せ、先生っ!!」

サクラの悲鳴が響く。ナルトは反射的に身体を動かしかけ、無理やりそれを押し留めた。

「二匹目。」

すぐ後ろから声がかけられる。ゾッと肌が泡立つ。脳から危険信号が送られ、咄嗟に時空間忍術を使いそうになって、ナルトはぐっと手を握りしめた。

「!!」

全く動かないナルトに、サスケが動く。

持っていた手裏剣で鎖を手近な木に打ち付け、その手裏剣の穴にクナイを通して固定し、動けないようにしたのだ。

「くっ、外れぬ!」

2人の忍に隙が出来た瞬間、サスケは跳躍し、2人の手甲を踏み台にし、その顔を蹴りつけた。

忍達はその反動で後方にのけぞりながらも、動きを封じる鎖を外し、二手にわかれてかけ出す。狙いは・・・ナルトとタズナ。やはりか、と思いながらもナルトは、その攻撃をすんででかわす。

「タズナさん!!」

咄嗟にサクラがタズナを庇う行動をとるが、腰が引けていて、完全に攻撃を防ぎきれない。あわや、というところで、黒い影がタズナを狙った忍を叩き伏せていた。

「・・・あ、暗部!?」

黒いフードと、動物の面をつけたその独特の装束。サクラが目を丸くし、ナルトは心中で溜息をついた。

「(シカ;)・・・な、なんで暗部が。」

「・・・あ~、ごめんごめん・・・ちょっと狙いが知りたかったから、手を出さなかったんだけど。」

カカシがそう言いながら、ナルトを狙った方の忍を脇に抱えて出てくると、暗部は肩を竦めた。

「いえ。・・・でも、カカシさん、あんまり、無茶させないで下さいよ。まだ、この子達は新人下忍なんですから。」

呆れた様子で言う暗部に、カカシはヘラりと笑った。

「以後、気をつけるよ。」

「え・・・。」

サクラが慌ててバラバラになったカカシの方へ視線を向ければ、そこには木片が散らばっていた。

「・・・そっか、変わり身。」

ヘナヘナとしゃがみ込み、サクラはカカシを見上げる。

「ま、あの程度でやられるようじゃ、上忍になんてなれないからねぇ。・・・というわけで、タズナさん。お聞きしたいことがあります。」

「・・・な、なんじゃ?」

「依頼内容に不備があったようですが・・・ワザとですか?それとも、本当に知らなかった?」

黙り込んでしまったタズナに、カカシは溜め息をつく。

「何かワケありのようですが、護衛任務は依頼主とこちらの信頼関係がなければ成り立ちません。全て正直に話して下さい。でないと・・・契約違反ということになりますが。」

つまり、これ以上の任務は続行せず、そして、タズナ自身が契約違反者として、二度と木ノ葉の忍に任務を依頼できないということになってしまう、ということだ。

「・・・わかった。すべて、話す。」

黙々と暗部が縛り上げている忍を見つめ、タズナは己を取り巻く事件の概要をポツポツと話し始めた。

「・・・なるほど。ガトーの私欲の為に、波の国が・・・はぁ、仕方ありませんね。依頼料が払えないというのなら、出世払いということにしておきましょう。一度受けた任務を白紙に戻すというのも、この子達の気が治まらないようですしね。」

カカシの視線の先にいるナルトとサスケの目はギラギラと光っていて、サクラは怯えているようだったが、タズナや波の国の住人への同情の方が強いらしく、このまま引き返すのを良しとはしないだろうことは目に見えていた。

「・・・改めて、よろしく頼む。」

そう言ったタズナに頷いて見せ、カカシは暗部・・・鋭裏に視線を向ける。

「鋭裏・・・その2人、そこにほっぽっといて良いからね。」

「!・・・わかりました。」

2人のやり取りに不審げな表情になる敵忍に、カカシはのんびりと言った。

「言っておくけど、もう一度かかって来たら、お前達、死ぬよ?・・・何で、殺さなかったかわかるね?・・・向こうに帰って親方に伝えるんだよ。二度と、変な真似はするな、とね。」

その眼にうかぶ冷たい色に、2人の忍が震えあがる。

「・・・じゃあ、カカシさん。俺はこれで。」

「うん、手間かけさせてすまなかったね。」

「いえ。こちらこそ、余計な手出しをしてすみません。」

殊勝に言ってはいるが、ナルトに怪我でもさせたら承知しないと如実に態度に表れていて、カカシは苦笑した。

「はは・・・別に、気にしなくてイイって。」

もし、あの時、ナルトが完全に避けきらず怪我でもしていたら、きっとあの忍達は生きてはいないだろうと思う。いくら九尾の力があるとはいえ、怪我をすれば痛いのだ。いくらナルト自身がワザと避けなかったとしても、ナルトにそんな思いをさせた相手を彼が許すはずがない。

軽く頷いた鋭裏が瞬身で姿を消すと、サクラがホッと息をついた。

「暗部なんて、私、初めて見たわ。」

「・・・ま、暗部は主にその名の通り暗殺メインだからね。後は、Aランク以上の任務をこなしたりもするけど・・・一般にはあまり目に触れないだろうね。」

カカシの説明に、サクラは頷き、タズナはごくりと喉を鳴らした。

「サクラ、“木ノ葉の双璧”って知ってる?」

「知らないわけないわ!・・・里の超有名人じゃない。“銀の月”と“月影の刃”でしょ?」

「そ。彼等も暗部。で、さっきのは“月影の刃”の方ね。」

「っ・・・ええ!?」

サクラが仰天するのも無理はなかった。超有名人、とは言ってもその姿を確認した者は少ない。ましてや言葉を交わしたことのある人間など、更に少なくなるはずだ。

「ま、タズナさんのおかげで、里の超有名人に会えたんだから、感謝だねぇ。」

クツクツと笑い、カカシはポン、と手を打った。

「よし、じゃあ、サクサクと行こうか!」


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