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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・スレナルのスレバレ(最年少暗部設定)
・シカマルはスレナルを知らないまま下忍になってますw(ついでにサスケも)
・スレナルの保護者はたくさん!

以上、同意できる方のみ↓へ・・・








「蒼藍!」

 緊迫したカカシの声。

 カカシの声は聞こえていたが、蒼藍は立ち尽くしたまま。

 その理由はわかりきっていた。

「蒼藍?…へぇ、それがお前の暗部の時の名前なのかよ。」

 ニヤリと笑うその顔は、父親である彼と全く同じ。ナルトは呆然とそれを見つめ、動けずにいる。

 カカシは酷く焦っていた。ナルトの目の前にいるのは、アカデミーからの悪友で、下忍としても同期にあたるという彼。

「…シ…シカ、マル。」

 ナルトがかすれた声でその名を呼ぶ。

「(まずいんじゃないの~?…怒られんのって、もしかしなくても、俺だよね?)」

 だらだらと嫌な汗をかきながら、カカシは微動だにせずシカマルを見つめるナルトを見守る。

「しっかし、なんでこんなめんどくせーことしてんスか?」

 シカマルがチラッとカカシに視線を向ける。どうやら、ナルトがフリーズしているのでこちらに回答を求めているらしい。

「めんどくさいって…みんなに隠してってこと?」

「…それ以外に何があるんスか?」

「というか…君はなんでこんなとこにいるの?」

「話そらすんなら、もっとうまくやったらどうッスか?…つか、俺は親父に言われて鹿の角を取りに行くとこだったんスけど。」

「…奈良サン…ね。」

 カカシは黙り込んで、心配そうにナルトに視線を向ける。

「あいつは…ナルトだろ?」

「…よく気がついたねぇ。」

 確信しているような言い方に、カカシは諦めて肩を落とす。

「顔。…そのままじゃねーッスか。」

 シカマルは思わず、呆れたように息をついた。

「あー…わかるか…やっぱり。」

 カカシの様子に、シカマルはピンとくる。

「もしかしなくても、容姿はナルトの一存で?」

「…ん~。まぁ、面をつければ良いかと思ったから何も言わなかったんだけど。」

「サスケとサクラは知ってんスか?」

「まさか!…そうそう簡単には知られないよ。」

「…なら、良いッスけど。」

「え?」

「…つまり、下忍の中じゃこの事を知ってんのは、俺だけってことッスよね?」

「そ~だねぇ…。」

 嫌な予感がひしひしと感じられる。シカマルの笑みが黒いと思うのは気のせいだろうか?

 ニヤリとシカマルが笑い、未だにフリーズしているナルトの肩を叩く。

「おい、ナルト!!」

「…っ!」

「ったく、やっと正気に戻りやがったか。めんどくせー。」

「シカマル…。」

「変化解けよ。…その姿も悪くねーけど…元の方が良い。」

 ナルトはコクリと頷き、変化を解く印を組む。

 変化を解いたナルトを見て、シカマルは満足そうに頷く。

「やっぱり、その方が良いな。」

「…シカマル?」

 ナルトが首を傾げる。シカマルが手を伸ばし、ナルトの髪に触れ、スルスルと何度も梳き始めたからだ。

「金髪の方がお前にあってるよ。」

「…………は?」

 シカマルらしからぬセリフが飛び出し、ナルトが素で聞き返す。

「ずっと思ってたんだよ。金色と青が、太陽と空みてーだなって。」

 言いながらも、シカマルの手は止まらない。

「…シカ…マル?」

「この秘密を知ってんのは、俺だけなんだろ?」

「あ…あぁ。」

「黙っててやるからさ、他の誰にもバレないようにしろよ?」

「そりゃ、バレないにこしたことは無いけど…。」

 カカシがハラハラと見守る中、シカマルはナルトの髪を梳くのを止める。

「…?」

「お前さ、バカやってんのは演技なんだろ?」

「…う、うん。」

「いたずらは?」

「あー、それは、趣味半分。」

「…鈍感は素か?」

「シカマル?」

 ことりと首をかしげるナルトに、シカマルは再び手を伸ばす。

「わかんねーだろ…?」

「…??」

 自嘲するように笑い、シカマルは伸ばした手でナルトの両肩をつかみ、勢い良く自分に引き寄せる。

「「!!!」」

 驚いたのは、ナルトとカカシ。

 突然の行動に、呆気にとられて思考回路が停止する。

「…俺さ…いつも、空見てんだろ?…雲は自由でいいなとかよ。」

「…?…??」

 ナルトはすでにパニック状態。

 カカシも手を出して良いものかと逡巡している。

「最初はさ、太陽と空みてーだなって…それだけだったんだ。…でもよ、誰よりも真っ直ぐに、自分の道を進んでるお前にさ…思わず見とれたっつーか…憧れたっつーか……あーっ!もーめんどくせー!!」

 シカマルは一呼吸おいて、抱き込んでいたナルトを放し、その吸い込まれそうな蒼い瞳を見つめて、爆弾発言をした。

「俺はよ!お前が好きなんだよ!」

「…………あー…。」

 ナルトはその発言に逆に冷静になったようで、視線を泳がせる。

 シカマルは一見すると冷静に見えるが、内心はそうではなかった。

「(もしかしたら、ナルトのことだから、平然と俺も好き(友達として)とか返してくっかな;)」

「…あのさ、シカマル?」

「あ?」

「好きって…さ…。」

「(やっぱ…鈍感は素か?)…おー…。」

「恋愛の好き…ってやつ?」

「……………おー…。」

「何ッー!!!」

 カカシが思考回路停止状態から復活して、叫ぶ。

「うるせーッスよ…カカシせんせー;」

 耳を押さえ、シカマルが眉間にしわをよせる。

「な…ななな…何をいきなり言い出すのー!!」

「…はぁ…好きになっちまったもんは…しょうがねーと思うんスけど。」

 めんどくせーと言いながら、シカマルはカカシを見つめる。

「しょうがねーって…;」

「好きなんスよ、ナルトが。…ホントはずっと言わないでおこうと思ってたけど…でも…。」

 シカマルはナルトを見つめる。その目は真剣そのもので。

「この秘密を見て…欲しくなった。どうしても…。」

 見つめられて、ナルトは顔が熱くなるのがわかった。

「ナルト…好きだ。ずっと…アカデミーにいた時から…ずっと好きだった。」

 直球勝負でくるシカマルに、ナルトは後ずさりし、カカシを見る。

 視線で助けを求められているのはわかっているが、こればかりは保護者がしゃしゃり出て良いものでは無いだろう。

 先ほどは思わず叫んでしまったものの、シカマルが本気だとわかった瞬間、カカシは冷静になれた。

 ナルトにとって、好意をこんなに真っ直ぐぶつけられるなど、滅多にない機会。ちょうど良いとばかりに、カカシは一歩その場から下がる。

「カ…カカシくん;」

「へぇ、カカシせんせーのことは、カカシくんって呼んでんのか。…この秘密も知ってるからこそ担当上忍になったんだろーし…どういった関係なんだ?」

 シカマルが見つめる中、ナルトは全身を緊張させて、答える。

「カカシくんだけじゃなくて…俺、暗部が…育ての親みたいなもんだから…。」

「へぇ…。」

「えと…あのさ…俺のこと好きってさ…その…本気?」

 チラッと上目遣いにシカマルを見れば、シカマルの眉間のしわが深くなる。

「(畜生!可愛いだろーが!!)…本気に決まってんだろ?…冗談でこんなこと言うかよ、めんどくせー…。」

「ん…。(どうしよう…ドキドキが止まらねえ…。何だろ、この感じ…。これって…やっぱ…。)」

 ナルトは胸に手を当てて、シカマルを見つめる。

「(…もうちょい押せば…墜ちるか?)ナルト…。」

「…胸がさ…。」

 シカマルの言葉を遮り、ナルトがつぶやく。

「…おー、どうした?」

「…ドキドキすんの。…こういうの初めてでさ…シカマルに好きって言われてさ、嬉しいって思う…。これって、俺もシカマルが好きって事かな?」

「…っ。…だと、俺は嬉しいんだけどな。」

 一瞬息を呑み、シカマルは頬を染めて、ナルトを見つめる。

「(ん~。これは、何ともいえない方向に向かってるなぁ。)」

 保護者として複雑な思いのカカシが見つめる中、2人の間の空気はどんどん甘くなっていく。

「…ナルト…お前の事が知りてー。…お前が抱えてること、俺にも半分持たせてくれよ。…2人で持てば、少しは軽くなんだろ?」

「なんか…めんどくさがりのシカマルらしくないなぁ。」

 クスクスと笑い、ナルトが言うと、シカマルはムスッと答える。

「めんどくさがってる場合じゃねーからだろ?…お前が欲しいって、さっきから言ってんじゃねーか。」

「ん。…こういうの…慣れてないから、なんて言ったら良いかわかんないんだけど…ありがとう。」

「それ…良い方に取るぜ?」

「……取っても…良いよ。」

 シカマルは目を見開いて、ナルトを見る。

 ナルトの顔は真っ赤に染まり、伏せ目がちにしている。

「…訳、わかって言ってんだよな?」

「…俺、そんなに鈍感じゃねーよ!」

 真っ赤な顔で答えるナルトに、シカマルは赤面する。

「…あ、あぁ。わりぃ。」

「…あー、お2人サン?盛り上がってるとこ悪いんだけどね?…すんごい依頼鳥飛んでるんだよねー…戻ってこいって。」

 カカシに言われ、ナルトとシカマルは上を見上げる。

「うあー、じいさま…職権乱用;」

 十数羽の依頼鳥が一斉に飛んでいるのは圧巻だが、里にいるすべての依頼鳥を使ってまで伝えているのは、早く帰れの一言。

 職権乱用以外の何物でもない。

「…シカマル。俺のこと、好きなんだよな?」

「…おー。」

「じゃ、じいさまのの説得もしてくれるんだよな?…俺をお前の物にするんだもんな?」

 にっこり

 ナルトの笑顔に迫力が増す。

「…めんどくせー…って言うわけにはいかねーよな?」

 シカマルの頭脳をもってしても気付くことができなかった事実。

 ナルトの保護者はカカシだけではなかったということだ。

「ファイト!シカマル!」

 ナルトの笑顔が眩しい。

「(ぜってー、ナルトを俺のものにしてやる!!)」

 シカマルはガッツポーズを決めて、数いる保護者たちを説得する決意をしたのだった。


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