Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・朝比奈さんショタコン気味は仕様ですw
・仔ルルは素直で可愛いです
・朝比奈さんのターン!!
・長編朝ルルはお読みになりましたか?読んでなくても大丈夫だと思いますが、読んでからだとよりわかりやすいと思いますよ???
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
ナイトメア・フレームのことをルルーシュから説明された日、藤堂の使いが朝比奈を呼びに来て、有無を言わさず朝比奈を“ここ”に連れて来た。
「・・・朝比奈。随分とルルーシュ皇子と仲良くしているようだが・・・。」
じろり、と視線を寄越すのは、この国の最高指導者とも言える枢木首相。息子と違って一筋縄ではいかない人物であるだけに、朝比奈はぎくりと身体を強張らせた。
「・・・ええ、まぁ。それなりに。」
目の前の人物からの凄まじい威圧に耐え、朝比奈はなんとか言葉を口にする。
「皇子もお前には随分と懐いているようだ。・・・それで、どこまで聞き出した?」
どうやら、最初から監視されていたらしいと察すると、壁際にいた藤堂に視線をやる。藤堂は眉根を寄せ、目をつぶったまま。余計な発言を控えているようにも取れた。
「(・・・まぁ、ここで藤堂さんが口を出すわけにはいかないよな・・・。)・・・どこまで、とは?」
朝比奈は枢木首相と視線を合わせる。その挑むような視線に、枢木首相は一瞬ひるむが、すぐに平常心に戻ると、ちらりと藤堂を見る。視線を感じている筈なのに、藤堂は朝比奈を促したり、援護したりする素振りは一切見せない。
「・・・上司も上司なら、部下も部下、か。・・・皇子から、ブリタニアの情報をどれだけ引き出したのか、と聞いている。・・・仮にも、お前は日本の軍人だ。報告の義務があると思うが。」
「・・・プライベートのことまで報告する義務があるんでしょうか?」
朝比奈はすっと目を細める。いつものなりを潜めたその姿は、まぎれもなく軍人の姿であるものの、首相への敬意は全く無いと言って良い。
「減らず口を。・・・ならば、皇子に聞くまでだが?」
「・・・っ。」
朝比奈はぐっと拳を握りしめる。相手が首相でなかったら、殴りかかっているところだろう。
「・・・貴方方がそうやって威圧するから、ルルーシュ殿下は何もお話しにならないんじゃありませんか?彼はまだ10歳。それ程の情報を持っているとも思えませんけどね。」
「お前は、ブリタニア皇室についての認識が少し甘いのではないか?・・・彼の皇室は、皇位継承権争いで兄弟同士が殺し合うことさえも厭わぬと聞く。そんな中で暮らしてきた子どもが、何も知らず暮らしてこれたと思うか?」
枢木首相の言葉に、朝比奈はうつむく。それは、ルルーシュに聞いたことであったからだ。何も知らずに暮らせるのは兄姉がいる年少者くらいだろうと、長子達は皆、己やその弟妹の身を守るための情報や技術を何かしら身につけるのが最重要とされていた、と。
「・・・良くご存じで。・・・自分が聞いたのは、そういったブリタニア皇室の常識と、ナイトメア・フレームのことです。」
正直に白状した朝比奈に、藤堂がギョッとして目を開く。それを横目で確認し、朝比奈は続ける。
「首相や公にもお話したと、伺いましたが?」
「・・・ああ。その話は聞いた。」
頷く首相に、朝比奈はうっすらと笑みを浮かべる。
「ルルーシュ殿下は包み隠さず、首相と公にはお話したと仰っていましたよ。母君のこと、その母君が関わっていた研究のこと、父君が己を日本へ送った理由。・・・さて、他にどんなことを自分に伺いたいと?・・・ああ、ルルーシュ殿下が専攻されておられた機械科学の研究のことはお聞きになられましたか?」
すらすらと言ってのける朝比奈に、藤堂はハラハラとする。だが、朝比奈には何の負い目も無かった。なぜなら、すでに、こうなることを予期していたルルーシュによって、首相に話しても構わないと言われていたからだった。聡い子どもとは思っていたが、ここまで機を読めるとは、あちらでどんな暮らしをしてきたのかと思う。
「・・・むぅ。・・・それで全てか?」
「ええ。自分が聞いたのはそれだけです。」
全てが耳にした情報と同じであるために、枢木首相は唸る。彼の皇子は、本当に全てを自分達に話したのか、と思う。以前、桐原公がこぼしていたことを思い出す。彼は祖国を憎んでいるが故に、こちらの問いに抵抗なく答えているようだ、と。
「・・・わかった・・・引き続き、何か情報を得たら、報告するように。」
「・・・・・・・・・承知。」
渋々頷くと、朝比奈は立ち上がる。
「もう、よろしいですか?」
「・・・行って良し。」
枢木首相の許可を得ると、さっさと朝比奈はその部屋を後にする。その後を藤堂が続くのを気配で察しながら、屋敷の外に出る。
「・・・良かったのか、朝比奈。」
「ええ。ルルーシュ君からOKは出てましたから。」
さらりと朝比奈が答えたので、藤堂は溜め息をつく。
「そうか、そこまで彼は・・・。」
「・・・利用されても良いんだと、そう言っていましたよ。それ程にあの子は祖国を憎んでいるんです。今度、藤堂さんも連れてきてほしいと言ってましたよ。・・・戦争が始まるようなら、藤堂さんに知らせておきたいことがある、と。」
くるりと振り返った朝比奈は笑みを浮かべていたが、枢木首相に腹を立てているのだろうということが、ひしひしと感じられて、藤堂は苦笑する。
「お前、随分とルルーシュ君に入れ込んでいるな。」
「・・・そうさせたのは藤堂さんでしょ。・・・ま、不毛だってわかってるんですけどね。」
肩を竦める朝比奈に、藤堂は目を細める。
「そうか・・・だったら、少し、彼と距離を置いたらどうだ?」
「・・・護衛はもう良い、ということですか?」
朝比奈の目に剣呑な光が宿る。藤堂に対してそんな視線を向けたことは一度だってなかったというのに、そこまで、あの皇子に入れ込んでいるのかと、そう仕向けた形になったことに藤堂は後悔する。
こんなにも互いに依存し合ってしまえば、戦争になり、勝ち負けが決まった後が不幸だ。かたやブリタニアの皇子、かたや、日本軍籍に身を置く軍人、幸せになれるわけが無い。
「・・・傷が浅いうちに忘れろ。ということだ。」
藤堂はそう言い置き、石段を下りて行く。
残された朝比奈は、フッと溜め息をつく。そして、振り返って彼がいるだろう土蔵の方を見つめる。
「・・・そう言われたって・・・もう遅いですよ、藤堂さん・・・だって、俺は・・・。」
言葉を切り、朝比奈は瞼を伏せる。
「しばらく行くのは止そう・・・首相の監視もあるみたいだし・・・。」
口に出して言えば、心臓がキリキリと痛む。“ああ、末期だな”と他人事のように思い、朝比奈は呟く。
「どうしてかな・・・さっきまで会ってたのに、無性に君に会いたいよ。・・・ルルーシュ君。」
それから2日、無心で竹刀を振るう朝比奈に、周りの人間が気遣うようになった。まるで、細い綱の上に立っているような危うさが、はたから見ているだけでも感じ取れたからだ。
部下達に泣きつかれた藤堂は、朝比奈と二人きりになって、口を開いた。
「朝比奈、お前・・・。」
「ダメですよねぇ・・・自分で決めたのに。もう、頭の中、ぐちゃぐちゃで。・・・何かしてないと落ち着かないんです。」
はは、と笑う朝比奈の目の下に隈を見つけた藤堂は溜め息をつき、その手から竹刀を取り上げる。
「・・・あ。」
「・・・会話をしなければいいだろう?・・・遠目から無事を確認するだけでも良い。」
「・・・う・・・。」
誰とは言わない藤堂に、朝比奈は言葉を呑む。そして、きゅ、と唇を噛み、拳を握る。
「・・・行ってきます!!」
バッと身を翻し、軍の鍛錬所を出て行く。それを藤堂は見つめ、ふ、と笑う。
「・・・末期だな。」
石段を駆け上がり、土蔵まで一気に走る。“見るだけ”と己に言い聞かせつつ、土蔵がよく見える場所に身を潜める。
土蔵の前には、ルルーシュとスザクが座って、少し離れたところで、ナナリーがたらいに足を突っ込んでいた。
「・・・なぁ、スザク。省吾さんのこと、何か聞いてないか?」
「・・・さぁ?藤堂師匠も忙しそうなんだよな。道場にも来てないみたいだし。」
ルルーシュがスザクに問うのに、スザクは首を傾げるばかり。思わず身を乗り出し、ここにいると叫びたくなる。
「藤堂さんも・・・?・・・まさか、戦争が始まるとか・・・。」
心配そうに言うルルーシュに、スザクが笑った。
「ははっ、あるわけないって。だって、ルルーシュ達がここにいるんだぜ?」
スザクには言っていないのか、と朝比奈は思う。先日ナナリーが言っていたことを思い出す。スザクにも言っていないこと、というのは、かなり多くあるようだ。
「俺には、話してくれたのにね。・・・あいつに話せないのは、やっぱりあいつが短慮だから、だろうなぁ。」
クツクツと笑い、朝比奈は子供達を見つめる。
「ルルーシュ。・・・そんなにあいつのこと気になんのか?」
スザクの声が心配そうなものに変わる。
「・・・いや、僕は別に・・・。」
「・・・そうか。」
首を振るルルーシュだが、その様子は目に見えて落ち込んでいる。
「・・・ごめんね、ルルーシュ君。もう少し・・・もう少しで、気持ちの整理つけるからね。」
そう呟いて、朝比奈は土蔵に背を向けた。
長編目次に戻る ・ 5.貴方とさよならする日 へ→
・朝比奈さんショタコン気味は仕様ですw
・仔ルルは素直で可愛いです
・朝比奈さんのターン!!
・長編朝ルルはお読みになりましたか?読んでなくても大丈夫だと思いますが、読んでからだとよりわかりやすいと思いますよ???
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ナイトメア・フレームのことをルルーシュから説明された日、藤堂の使いが朝比奈を呼びに来て、有無を言わさず朝比奈を“ここ”に連れて来た。
「・・・朝比奈。随分とルルーシュ皇子と仲良くしているようだが・・・。」
じろり、と視線を寄越すのは、この国の最高指導者とも言える枢木首相。息子と違って一筋縄ではいかない人物であるだけに、朝比奈はぎくりと身体を強張らせた。
「・・・ええ、まぁ。それなりに。」
目の前の人物からの凄まじい威圧に耐え、朝比奈はなんとか言葉を口にする。
「皇子もお前には随分と懐いているようだ。・・・それで、どこまで聞き出した?」
どうやら、最初から監視されていたらしいと察すると、壁際にいた藤堂に視線をやる。藤堂は眉根を寄せ、目をつぶったまま。余計な発言を控えているようにも取れた。
「(・・・まぁ、ここで藤堂さんが口を出すわけにはいかないよな・・・。)・・・どこまで、とは?」
朝比奈は枢木首相と視線を合わせる。その挑むような視線に、枢木首相は一瞬ひるむが、すぐに平常心に戻ると、ちらりと藤堂を見る。視線を感じている筈なのに、藤堂は朝比奈を促したり、援護したりする素振りは一切見せない。
「・・・上司も上司なら、部下も部下、か。・・・皇子から、ブリタニアの情報をどれだけ引き出したのか、と聞いている。・・・仮にも、お前は日本の軍人だ。報告の義務があると思うが。」
「・・・プライベートのことまで報告する義務があるんでしょうか?」
朝比奈はすっと目を細める。いつものなりを潜めたその姿は、まぎれもなく軍人の姿であるものの、首相への敬意は全く無いと言って良い。
「減らず口を。・・・ならば、皇子に聞くまでだが?」
「・・・っ。」
朝比奈はぐっと拳を握りしめる。相手が首相でなかったら、殴りかかっているところだろう。
「・・・貴方方がそうやって威圧するから、ルルーシュ殿下は何もお話しにならないんじゃありませんか?彼はまだ10歳。それ程の情報を持っているとも思えませんけどね。」
「お前は、ブリタニア皇室についての認識が少し甘いのではないか?・・・彼の皇室は、皇位継承権争いで兄弟同士が殺し合うことさえも厭わぬと聞く。そんな中で暮らしてきた子どもが、何も知らず暮らしてこれたと思うか?」
枢木首相の言葉に、朝比奈はうつむく。それは、ルルーシュに聞いたことであったからだ。何も知らずに暮らせるのは兄姉がいる年少者くらいだろうと、長子達は皆、己やその弟妹の身を守るための情報や技術を何かしら身につけるのが最重要とされていた、と。
「・・・良くご存じで。・・・自分が聞いたのは、そういったブリタニア皇室の常識と、ナイトメア・フレームのことです。」
正直に白状した朝比奈に、藤堂がギョッとして目を開く。それを横目で確認し、朝比奈は続ける。
「首相や公にもお話したと、伺いましたが?」
「・・・ああ。その話は聞いた。」
頷く首相に、朝比奈はうっすらと笑みを浮かべる。
「ルルーシュ殿下は包み隠さず、首相と公にはお話したと仰っていましたよ。母君のこと、その母君が関わっていた研究のこと、父君が己を日本へ送った理由。・・・さて、他にどんなことを自分に伺いたいと?・・・ああ、ルルーシュ殿下が専攻されておられた機械科学の研究のことはお聞きになられましたか?」
すらすらと言ってのける朝比奈に、藤堂はハラハラとする。だが、朝比奈には何の負い目も無かった。なぜなら、すでに、こうなることを予期していたルルーシュによって、首相に話しても構わないと言われていたからだった。聡い子どもとは思っていたが、ここまで機を読めるとは、あちらでどんな暮らしをしてきたのかと思う。
「・・・むぅ。・・・それで全てか?」
「ええ。自分が聞いたのはそれだけです。」
全てが耳にした情報と同じであるために、枢木首相は唸る。彼の皇子は、本当に全てを自分達に話したのか、と思う。以前、桐原公がこぼしていたことを思い出す。彼は祖国を憎んでいるが故に、こちらの問いに抵抗なく答えているようだ、と。
「・・・わかった・・・引き続き、何か情報を得たら、報告するように。」
「・・・・・・・・・承知。」
渋々頷くと、朝比奈は立ち上がる。
「もう、よろしいですか?」
「・・・行って良し。」
枢木首相の許可を得ると、さっさと朝比奈はその部屋を後にする。その後を藤堂が続くのを気配で察しながら、屋敷の外に出る。
「・・・良かったのか、朝比奈。」
「ええ。ルルーシュ君からOKは出てましたから。」
さらりと朝比奈が答えたので、藤堂は溜め息をつく。
「そうか、そこまで彼は・・・。」
「・・・利用されても良いんだと、そう言っていましたよ。それ程にあの子は祖国を憎んでいるんです。今度、藤堂さんも連れてきてほしいと言ってましたよ。・・・戦争が始まるようなら、藤堂さんに知らせておきたいことがある、と。」
くるりと振り返った朝比奈は笑みを浮かべていたが、枢木首相に腹を立てているのだろうということが、ひしひしと感じられて、藤堂は苦笑する。
「お前、随分とルルーシュ君に入れ込んでいるな。」
「・・・そうさせたのは藤堂さんでしょ。・・・ま、不毛だってわかってるんですけどね。」
肩を竦める朝比奈に、藤堂は目を細める。
「そうか・・・だったら、少し、彼と距離を置いたらどうだ?」
「・・・護衛はもう良い、ということですか?」
朝比奈の目に剣呑な光が宿る。藤堂に対してそんな視線を向けたことは一度だってなかったというのに、そこまで、あの皇子に入れ込んでいるのかと、そう仕向けた形になったことに藤堂は後悔する。
こんなにも互いに依存し合ってしまえば、戦争になり、勝ち負けが決まった後が不幸だ。かたやブリタニアの皇子、かたや、日本軍籍に身を置く軍人、幸せになれるわけが無い。
「・・・傷が浅いうちに忘れろ。ということだ。」
藤堂はそう言い置き、石段を下りて行く。
残された朝比奈は、フッと溜め息をつく。そして、振り返って彼がいるだろう土蔵の方を見つめる。
「・・・そう言われたって・・・もう遅いですよ、藤堂さん・・・だって、俺は・・・。」
言葉を切り、朝比奈は瞼を伏せる。
「しばらく行くのは止そう・・・首相の監視もあるみたいだし・・・。」
口に出して言えば、心臓がキリキリと痛む。“ああ、末期だな”と他人事のように思い、朝比奈は呟く。
「どうしてかな・・・さっきまで会ってたのに、無性に君に会いたいよ。・・・ルルーシュ君。」
それから2日、無心で竹刀を振るう朝比奈に、周りの人間が気遣うようになった。まるで、細い綱の上に立っているような危うさが、はたから見ているだけでも感じ取れたからだ。
部下達に泣きつかれた藤堂は、朝比奈と二人きりになって、口を開いた。
「朝比奈、お前・・・。」
「ダメですよねぇ・・・自分で決めたのに。もう、頭の中、ぐちゃぐちゃで。・・・何かしてないと落ち着かないんです。」
はは、と笑う朝比奈の目の下に隈を見つけた藤堂は溜め息をつき、その手から竹刀を取り上げる。
「・・・あ。」
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「・・・う・・・。」
誰とは言わない藤堂に、朝比奈は言葉を呑む。そして、きゅ、と唇を噛み、拳を握る。
「・・・行ってきます!!」
バッと身を翻し、軍の鍛錬所を出て行く。それを藤堂は見つめ、ふ、と笑う。
「・・・末期だな。」
石段を駆け上がり、土蔵まで一気に走る。“見るだけ”と己に言い聞かせつつ、土蔵がよく見える場所に身を潜める。
土蔵の前には、ルルーシュとスザクが座って、少し離れたところで、ナナリーがたらいに足を突っ込んでいた。
「・・・なぁ、スザク。省吾さんのこと、何か聞いてないか?」
「・・・さぁ?藤堂師匠も忙しそうなんだよな。道場にも来てないみたいだし。」
ルルーシュがスザクに問うのに、スザクは首を傾げるばかり。思わず身を乗り出し、ここにいると叫びたくなる。
「藤堂さんも・・・?・・・まさか、戦争が始まるとか・・・。」
心配そうに言うルルーシュに、スザクが笑った。
「ははっ、あるわけないって。だって、ルルーシュ達がここにいるんだぜ?」
スザクには言っていないのか、と朝比奈は思う。先日ナナリーが言っていたことを思い出す。スザクにも言っていないこと、というのは、かなり多くあるようだ。
「俺には、話してくれたのにね。・・・あいつに話せないのは、やっぱりあいつが短慮だから、だろうなぁ。」
クツクツと笑い、朝比奈は子供達を見つめる。
「ルルーシュ。・・・そんなにあいつのこと気になんのか?」
スザクの声が心配そうなものに変わる。
「・・・いや、僕は別に・・・。」
「・・・そうか。」
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