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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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・完全捏造です
・二次創作だということをご理解したうえでお読みください!

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









まさにこの状況は鬼ごっことしか言いようがない。

銀時はそう思いながら付きまとう見廻組と真選組の護衛兼監視役を振り切るようにして走っていた。

「っ、あー・・・最近、たるい仕事ばっかりやってたせいか?身体が重てぇ・・・!」

とは言いつつも、護衛兼監視役が本部に連絡する隙を与えない程の見事な逃げっぷりである。

「――銀ちゃん、トシちゃん達に言わなくて良いアルか?」

そう話しかけた神楽もまた護衛兼監視役だが、それ以前に坂田副長の小姓という立場で、銀時至上な部分もあるため、組<銀時という方程式の元動いている。

それがわかっている銀時も敢えて神楽を撒こうとは思っていない。つか、夜兎を撒けるとか、無理。という感じだ。

「いーんだよ、こればっかりはあいつらじゃ荷が重い」

「そーアルか?」

「そーなの。軽助(きょうすけ)を押さえたら、手伝ってもらうけどな」

松田軽助、白鬼党の頭目(とうもく)。

彼の相手だけは自分でやらなければと銀時は思う。それは彼をあそこまで狂わせてしまった自分の責任であり、軽助への情けでもあった。

「で、どこに向かってるアルか?」

辺りを見回すと、神楽には見覚えのない町並みだとわかる。つまり、普段は真選組がパトロールをしていない場所――裏街、ということだ。

この辺りの無法地帯は、いかな真選組といえど準備もなしに乗り込むことは不可能な場所である。

「んー・・・まぁ、昔取った杵柄(きねづか)ってやつでなー・・・」

言葉を濁す銀時に、神楽は首を傾げる。

どうも真選組副長としてはマズイ人脈を使っているらしいと知ったのはそのすぐ後だ。

「坂田さん!」

ずらりと並ぶ人相のすこぶる悪い男達は、間違いなく攘夷浪士(志士)だ。そう理解すると、神楽は銀時を見上げる。

いつもはやる気のない瞳をキラリと輝かせ、銀時はクイっと指で後ろを示した。

「おう、久しぶりだな。ワリィけど怪我させねェ程度に、後ろの奴等の相手をしてやって」

「はい!」

頷いた男達は一斉に抜刀して見廻組と真選組の護衛兼監視役に突っ込んでいく。

「うわぁああ?!」

「ちょ、何、けしかけてくれてんスかぁああっ!!坂田副ちょおぉおおおおっ!」

お坊ちゃまな見廻組隊士は目を白黒させて野太い悲鳴をあげ、一番隊隊士(つまり総悟の部下)は反射的に抜刀しつつも、銀時の行動に対してツッコミを入れていた。

「おお、そーちゃんの教育が行き届いてんなぁ・・・」

「フン、普段からあのドS王子に苦労させられてるだけネ」

思わず足を止めて感心した銀時に、神楽が不機嫌に応じる。

「相変わらず神楽ちゃんはそーちゃんが嫌いだねェ」

「キライじゃなくて、(銀ちゃんを奪い合う)永遠の強敵(と書いてライバルと読む)ネ」

「んー、なるほど・・・副音声がなんとなく気になるけど、納得した・・・」

「そうアルか、なら良いネ」

大仰に頷く神楽に苦笑し、銀時は足止めされている護衛兼監視役に手を合わせて頭を下げる。

「ワリィな!そこでしばらく足止めされててくれ!」

「銀ちゃんは私に任せるアル!」

下げると同時にダッシュでその場を離れる銀時と神楽に何事かを叫んでいた護衛兼監視役だったが、すぐにそれどころではなくなり、懸命に攘夷浪士(志士)らの相手をする羽目になる。

「あー・・・ぜってぇ、十四郎に怒られる~・・・ぶったたかれる~・・・蹴られる~・・・」

銀時にしてもあまり使いたくない手だったので、往生際悪くぼやく。

「しょうがないネ、私も一緒に怒られてあげるアル!だから、最後まで連れて行くヨロシ」

「うー・・・13歳の女の子に励まされる白夜叉とか、ありえねェ~」

そう言って天を仰ぎながらも走るのを止めない。

攘夷志士時代、ヒット&アウェイ(攻撃したらすばやく後退)という手法を使って鍛えた足腰があってこそだ。でなければさすがにバテている。

まだまだ余裕を持って走ることのできる自分に少々感動しつつ、表の道に戻る路地の曲がり角を曲がったちょうどその時だった。

「あ―――っ!!いたぁあああッ!!!」

側面からの聞き覚えのある声に、思わず足を止める。

「―――し、志村?」

「お、駄眼鏡ネ」

「誰が駄眼鏡じゃ!!この怪力酢昆布娘がぁあああッ!!」

「おお、鋭いツッコミ・・・」

即ツッコミを入れた新八に、銀時は思わず拍手をする。

「拍手してる場合ですか!坂田副長!!ホント、何やってんだ、アンタは!!僕達の計画に大人しく従うって約束でしょうが!!」

「―――って、言われてもなぁ・・・コレばっかりはゆずれないっつーか・・・」

ぼりぼりと後頭部を掻く銀時に、新八はキリリと目を吊り上げる。

「ゆずる、ゆずらないの話じゃねーんですよ!!アンタが勝手にいなくなるから、幹部が使いもんにならねーんです!!」

「うわぁ・・・マジでか」

「マジですよ!!自分の影響力をちったぁ考えてくださいっっ!!」

半ギレの新八を見つつ、銀時は「人ってのは、変わるもんだなァ・・・」なんてのんびりと呟く。

「ふざけてる場合じゃないんですってば!!白鬼党の連中が城と通商会議の会場に現れたんですよ!もう既に始まってるんです!」

「ああ、わかってんよ。だから俺がこうして直接乗り込んでやろうとしてんのに」

「ダメですよ!!なんで標的のアンタが乗り込むんですか!!」

ギャンギャンと叫ぶ新八をどうやってなだめようかと銀時は頭をひねる。

神楽に任せるという手もあるが、それをやると今度は神楽までもが追手に変わりそうで怖い。何せ、どこで身につけたのか新八は沖田や神楽の扱いがこの上なく上手いのだ。

とそこまで考えて、銀時はめんどくさくなった。

「・・・じゃあ、志村もついて来ればイイだろ?ま、ついて来られればの話だけどー」

「はぁ?!」

「ほら、神楽も行くぞー」

銀時は新八を置いて行くつもりで走り出す。ついて来られるのならそれでも構わないが、こちらには戦場で駆けずり回った自慢の脚力がある。そうそう簡単に真選組のひよっこに捕まるつもりはない。

「あっ、銀ちゃん、待つネ!!」

「逃がしませんよ!!坂田副長!!」

再び始まった鬼ごっこ。その終点には銀時がずっと逃げて来た過去が“居る”。


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