Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・中華連邦と和解後
・藤堂にはゼロバレ済み&恋人同士(黒の騎士団公認)
・皇帝密かに親馬鹿設定
・捏造は当たり前!!
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
睨みあう奇跡の藤堂と帝国最強の騎士ビスマルク。
「「いざ!!」」
― え~と、なんでこんなんになったんだっけ?
黒の騎士団の面子は、一様に首を傾げていた。
― あ~、そうだ。なんか、帝国最強の騎士が来た時点から、なんかおかしかったよ、うん。
思い出したのは、帝国最強の騎士、ナイト・オブ・ラウンズ。その中でもナイト・オブ・ワンと言われる男が、突如やって来たところから始まった。
合衆国日本・蓬莱島
中華連邦とも協力体制が整い、超合衆国の為の呼びかけに騎士団幹部が奔走し、ようやくひと段落を終えた頃、幹部達の揃った斑鳩のブリッジで、空気を読むということを全く考えずにいちゃつく2人がいた。
「・・・藤堂さん///あのッ・・・手・・・。」
「別に、構わないだろう?ゼロ。・・・久々なのだから。」
そう。黒の騎士団の総司令ゼロと厳島の奇跡の藤堂の2人だ。なぜか、このブリッジで、藤堂が甘ったるい視線を向けてゼロの腰を撫で、ゼロはゼロで、藤堂にすっかり身を任せている。
カレンが星刻に囚われた時、それはもう心配するゼロの言葉も右から左で、カレンは幹部達に叫んだのだ。
『お願いだから!!ゼロと藤堂さんを2人っきりにしないでぇぇぇっ!!!』
何でそんなことを叫んだのか、幹部達にはさっぱりわからなかった。特に、四聖剣の2人にしてみれば、何で“ゼロと藤堂さん?”という思いだったらしい。
なぜ2人きりにしたらマズイのかわからないまま、いつの間にか2人っきりになっていたゼロと藤堂を、カレンの言葉を真に受けた扇が邪魔しに行ったところ、すごい光景を見てしまったと、しょんぼりして帰って来た。
曰く。藤堂がゼロ(仮面取ってたけど、後ろ姿だったから顔はわからない。でも、その黒髪はつやつやしていて綺麗だった。by扇)をぎゅうっと抱きしめて、愛の言葉をささやいていた・・・らしい。
そのことから、カレンはいつだってその光景を見ていたのだろうという結論に辿りついたのも、当然の結果だった。
根掘り葉掘り朝比奈が藤堂から聞き出したところによると、藤堂は相当ゼロにメロメロで、ゼロも藤堂にぞっこんらしい。
というわけで、黒の騎士団公認の(?)カップルとなった2人だったから、今更、こんな光景を見せられても、驚きはしない。
「相変わらず、細いな・・・。」
「ちょ・・・くすぐったいですッ///」
が、目障りといえば目障りで。
耳障りといえば耳障りなわけで・・・。
そろそろ、堪忍袋の緒が切れそうな神楽耶の口から、罵倒が飛び出す前に、ブリッジへ一般隊員が駆け込んで来た。
「た、大変です!!・・・ら、ラウンズが!!」
その一般隊員の言葉に、ピクン、とゼロが反応した。
「・・・ラウンズ?」
地を這うような声に、幹部達と伝令役の一般隊員は、ビクゥッ!と怯えた。
「おい、そこの・・・。」
「はッ、はぃぃぃぃッ!」
「ラウンズは何番の奴だかわかるか?」
「あ・・・は、はい!ギャラハッドとその親衛隊と思われます!!」
怯えつつも、しっかりと確認事項に答えた一般隊員に、ゼロは満足げに頷く。
「成程、ナイト・オブ・ワン、ビスマルク・ヴァルトシュタインか。」
が、ぼそりと呟く声は、不機嫌そのもので。
「はんっ、あの男の一番の犬め。くそ忌々しい。」
口調も荒ければ言葉も悪い。いつものゼロではないような、その雰囲気に、全員が気圧される。
「・・・迎撃準備を整えろ。ギャラハッドは、強敵だ。ここでの戦闘にならないように、なるべく引き離せ。・・・一般人を、戦火に巻き込むわけにはいかない。いいな?」
「「「「承知!」」」」
むしろ、あの甘ったるい空気を霧散させてくれたビスマルクに感謝しつつ。それはそれ、これはこれ、的な考え方で、幹部達は迎撃態勢に入った。
そして、睨みあうこと数分。
「・・・何をしにこのような所へ参られたか、お答えいただこうか?ヴァルトシュタイン卿?」
痺れを切らし、ゼロが訊ねる。
『・・・和平、と言いたいところだが、その前に答えてもらわねばならぬことがある。私を斑鳩の中に入れろ。この通り、親衛隊には何もさせぬし、私も丸腰で行く。』
ビスマルクの答えに、全員が顔を見つめあった。ブリタニアからそんな申し出があるなんて、思いもしなかったからだ。
「・・・罠か?」
扇がゼロを見つめる。すると、ゼロはひょい、と肩を竦めた。
「罠と思って対応した方がいいな・・・星刻、お前は神虎の中で待機。親衛隊の方に妙な動きがあったら、自分で判断して動け。」
「・・・ああ、わかった。」
「他の者達は、甲板で待機だ。・・・ビスマルクが何もしなければそれでよし。何かするような気配を見せたら、全員で抑えつけろ。卑怯なようだが、相手は帝国最強の騎士だ。体術にも優れているだろうからな。」
「「「「承知!!」」」」
というわけで、ビスマルクを中に入れた黒の騎士団だったのだが、どういうわけか、ビスマルクが甲板に降りてきた瞬間、ゼロに向かって膝を折った。
「「「「!!?」」」」
仰天する騎士団の面子を余所に、ビスマルクは膝を折ったまま、スッと顔をあげ、そして、うっとりとゼロを見つめた。
「・・・ああ、やはり、その凛とした立ち姿は、あのお方に似ておられる。」
「・・・・・・は?」
間抜けな声が出たが、そんなことはどうでも良かった。それよりも、ビスマルクの口から出た言葉が訳がわからなくて、ゼロは首を傾げる。
その中で1人、マズイ、と焦り出したのは、C.C.だった。ビスマルクはマリアンヌに心酔していて、そして、皇帝への忠誠心は凄まじいものがある。その2人の愛息子であるルルーシュがゼロであると知っているならば・・・。
「もう良いのです。・・・陛下もきっと、貴方のお言葉に耳をお貸しになるはずです。陛下はあの方をこよなく愛されておられた。そして、貴方のことも、目に入れても痛くないほどの可愛がりようで・・・。」
ビスマルクの言葉に、目を白黒させ、騎士団の幹部達は、ゼロへと困惑した視線を向ける。
「・・・ゼロ?」
朝比奈が首を傾げた。ゼロの様子がおかしいことに気づいたのだ。普段作戦を実行する時とも、藤堂と一緒にいる時とも全く違う。
「・・・ビスマルク・・・。」
地を這うような低い声(本日2度目)で、相手の名を呼ぶ。あれ?さっき、ヴァルトシュタイン卿って呼んでたのにな~、と皆が思ったが、怖くてつっこめない。
「何でしょう?」
「あの男のどこを見て、こよなく、だ?・・・目に入れても痛くないほど、だ?」
「へ、陛下は!ご、ご自分の気持ちを表現されるのが苦手なのです!!・・・っていうか、貴方が戻って来て下さらないと、陛下がグレます!!」
「勝手にグレさせてろ!!今更、何なんだ!!っていうか、8年前に捨てたのは奴の方だろう!?」
「いえ!あれも1つの愛情表現です!!」
「どこがだぁぁぁぁっっっっ!」
げしっとゼロの美しいお御足が、ビスマルクの頭を踏む。
― ・・・あ、いいかも。
と、変な境地を開きそうになって、その場の全員がフルフルと頭を振った。
― っていうか、マズイんじゃなかろうか。一応、相手は、ブリタニア皇帝の使いなわけで・・・。
幹部達がそう思い始めると、
「ゼロ・・・落ち着け。」
藤堂がようやく、ゼロの身体を支える様にして、ビスマルクから離し、自分の後ろに隠す。
「・・・す、すまない。」
ゼロは頭が冷えたのか申し訳なさそうに謝りつつも、しっかりと藤堂の後ろに隠れていたりする。
「・・・貴様・・・奇跡の藤堂だったな?」
「ああ。そうだ。」
「・・・機情から報告が上がっているぞ?・・・貴様がその方を誑かしているのだな?」
「たぶっ・・・。」
ギョッとしたゼロが反論しようと前に出ると、藤堂がすぐさまその腕を掴んで、己の腕の中に隠してしまう。
「誑かすとは心外だな?俺と彼は互いに互いを想っているだけだ。」
「なんと、無礼な!!」
ビスマルクの眦がキリリと上がる。藤堂の腕の中にゼロが納まっていることがとにかく許せないらしい。
なぜ、ビスマルクが怒っているのかをわかっているのは、この場では、C.C.と藤堂だ。
因みに、ゼロこと、ルルーシュは、なぜ怒っているかわかっていないらしい。
「・・・無礼?愛し合う2人が寄りそうのは当然と思えるが?」
「愛し合う?・・・冗談ではない!貴様とその方と、いくつ離れていると思っているのだ!!20だぞ20!!」
「愛があれば、年の差なんて意味をなさない。」
「・・・陛下が心配をして私を使わせた理由がようやくわかった!貴様は排除だ!」
ビスマルクが拳を構えると、藤堂はにやりと笑い、ゼロを放し離れる様に告げて、ビスマルクと同様、拳を構える。
「・・・ふ、排除できるものなら、排除してみせると良い・・・。」
と、いうわけで、冒頭に戻る。
「・・・はぁ。ビスマルクという時点で、こちらに降ろすべきではなかったな。」
「「「「し、C.C.・・・。」」」」
溜め息をついたC.C.に、説明を求めるような視線が向けられる。
「・・・はぁ。私に問われても困る。私だって、何でも知ってるわけじゃないんだ。」
と言いつつも、何となく、これが皇帝の差し金であることには気づいている。が、それではゼロの正体がバレてしまうので、口を紡ぐ。
が、それも、無駄な足掻きだった。
「貴様などに、マリアンヌ皇妃様の忘れ形見を渡してなるものか!!」
藤堂と拳を合わせながらのビスマルクの叫びに、騎士団幹部が目を丸くする。
「・・・え、皇妃?・・・忘れ形見・・・?」
「・・・・・・・・あの、馬鹿。」
C.C.が半眼になって、ビスマルクを睨みつける。
「おい、ゼロ。・・・仮面取れ。」
「は!?何言ってる、C.C.ッ・・・ここで外すわけにはいかないッ!」
「ここで外せば、色々治まることもある。・・・まぁ、確かに、他の問題が出てくるだろうが。・・・もう、わかっただろう?皇帝にはもろバレなんだ。その仮面に意味はないさ。」
「・・・っく。」
悔しそうにしながらも、ゼロはあっさりと仮面を取った。
「「「「は~~~・・・すっげ~美人~~~。」」」」
露わになったその美貌を見つめつつ、幹部達は一斉に呟いた。藤堂の態度もこれならわかるというものだ。
「・・・男に美人とは言わない。」
呆れたように言いながらも、ルルーシュは、C.C.に視線を送る。
「外したぞ?・・・で、どうするんだ。」
「ビスマルクにやめろと言え。・・・っていうか、とっとと帰らせて、皇帝にお前の考えを伝えて貰え。」
「・・・可能なのか?」
「ああ、あいつはマリアンヌ至上だからな。・・・マリアンヌの忘れ形見のお前の命令なら1も2もなく従うさ。」
「・・・そんなものか?」
首を傾げつつ、ルルーシュは、拮抗している風の藤堂とビスマルクに向かって叫んだ。
「ビスマルク!やめろ!!!」
その瞬間、ピタリ、とビスマルクが止まる。藤堂はたたらを踏み、突如動かなくなった相手を見つめる。
「・・・ルルーシュ殿下がそう仰られるのでしたら。」
そう言って、ルルーシュの足元までやって来たビスマルクは、再びその前に膝をついた。
「・・・とっとと帰って、あのくそ皇帝に伝えろ。・・・早くくたばれ!とな。良いか?」
「イエス・ユア・ハイネス!!」
ビシっと敬礼を決めたビスマルクに、ルルーシュは美しい笑みをうかべた。
「・・・いい子だ。」
― ああ、ビスマルクに犬耳としっぽが見える。すっごい嬉しそう・・・。
幹部達は、こんなんで良いのかブリタニア。と思いつつも、まぁ、敵だし、良いか。と開き直った。
が、そう思わない大人げない奴が1人いた。
「ルルーシュ君。」
「・・・藤堂さん?」
ルルーシュの背後から、藤堂がその身体を抱き込む。
「・・・笑顔をやたらに振り撒くな。嫉妬で狂ってしまいそうだ。」
「っ///・・・はい。」
直接的な言葉に、ルルーシュの顔が真っ赤に染まる。
「・・・・・・奇跡の藤堂おぉぉぉぉぉ~~~~。」
恨めしげに見上げるビスマルクに、藤堂はルルーシュから見えない位置で、ニヤリと笑って見せた。
― 藤堂さん、大人げねぇぇぇぇぇぇ!!!
勝者、奇跡の藤堂。
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「「いざ!!」」
― え~と、なんでこんなんになったんだっけ?
黒の騎士団の面子は、一様に首を傾げていた。
― あ~、そうだ。なんか、帝国最強の騎士が来た時点から、なんかおかしかったよ、うん。
思い出したのは、帝国最強の騎士、ナイト・オブ・ラウンズ。その中でもナイト・オブ・ワンと言われる男が、突如やって来たところから始まった。
合衆国日本・蓬莱島
中華連邦とも協力体制が整い、超合衆国の為の呼びかけに騎士団幹部が奔走し、ようやくひと段落を終えた頃、幹部達の揃った斑鳩のブリッジで、空気を読むということを全く考えずにいちゃつく2人がいた。
「・・・藤堂さん///あのッ・・・手・・・。」
「別に、構わないだろう?ゼロ。・・・久々なのだから。」
そう。黒の騎士団の総司令ゼロと厳島の奇跡の藤堂の2人だ。なぜか、このブリッジで、藤堂が甘ったるい視線を向けてゼロの腰を撫で、ゼロはゼロで、藤堂にすっかり身を任せている。
カレンが星刻に囚われた時、それはもう心配するゼロの言葉も右から左で、カレンは幹部達に叫んだのだ。
『お願いだから!!ゼロと藤堂さんを2人っきりにしないでぇぇぇっ!!!』
何でそんなことを叫んだのか、幹部達にはさっぱりわからなかった。特に、四聖剣の2人にしてみれば、何で“ゼロと藤堂さん?”という思いだったらしい。
なぜ2人きりにしたらマズイのかわからないまま、いつの間にか2人っきりになっていたゼロと藤堂を、カレンの言葉を真に受けた扇が邪魔しに行ったところ、すごい光景を見てしまったと、しょんぼりして帰って来た。
曰く。藤堂がゼロ(仮面取ってたけど、後ろ姿だったから顔はわからない。でも、その黒髪はつやつやしていて綺麗だった。by扇)をぎゅうっと抱きしめて、愛の言葉をささやいていた・・・らしい。
そのことから、カレンはいつだってその光景を見ていたのだろうという結論に辿りついたのも、当然の結果だった。
根掘り葉掘り朝比奈が藤堂から聞き出したところによると、藤堂は相当ゼロにメロメロで、ゼロも藤堂にぞっこんらしい。
というわけで、黒の騎士団公認の(?)カップルとなった2人だったから、今更、こんな光景を見せられても、驚きはしない。
「相変わらず、細いな・・・。」
「ちょ・・・くすぐったいですッ///」
が、目障りといえば目障りで。
耳障りといえば耳障りなわけで・・・。
そろそろ、堪忍袋の緒が切れそうな神楽耶の口から、罵倒が飛び出す前に、ブリッジへ一般隊員が駆け込んで来た。
「た、大変です!!・・・ら、ラウンズが!!」
その一般隊員の言葉に、ピクン、とゼロが反応した。
「・・・ラウンズ?」
地を這うような声に、幹部達と伝令役の一般隊員は、ビクゥッ!と怯えた。
「おい、そこの・・・。」
「はッ、はぃぃぃぃッ!」
「ラウンズは何番の奴だかわかるか?」
「あ・・・は、はい!ギャラハッドとその親衛隊と思われます!!」
怯えつつも、しっかりと確認事項に答えた一般隊員に、ゼロは満足げに頷く。
「成程、ナイト・オブ・ワン、ビスマルク・ヴァルトシュタインか。」
が、ぼそりと呟く声は、不機嫌そのもので。
「はんっ、あの男の一番の犬め。くそ忌々しい。」
口調も荒ければ言葉も悪い。いつものゼロではないような、その雰囲気に、全員が気圧される。
「・・・迎撃準備を整えろ。ギャラハッドは、強敵だ。ここでの戦闘にならないように、なるべく引き離せ。・・・一般人を、戦火に巻き込むわけにはいかない。いいな?」
「「「「承知!」」」」
むしろ、あの甘ったるい空気を霧散させてくれたビスマルクに感謝しつつ。それはそれ、これはこれ、的な考え方で、幹部達は迎撃態勢に入った。
そして、睨みあうこと数分。
「・・・何をしにこのような所へ参られたか、お答えいただこうか?ヴァルトシュタイン卿?」
痺れを切らし、ゼロが訊ねる。
『・・・和平、と言いたいところだが、その前に答えてもらわねばならぬことがある。私を斑鳩の中に入れろ。この通り、親衛隊には何もさせぬし、私も丸腰で行く。』
ビスマルクの答えに、全員が顔を見つめあった。ブリタニアからそんな申し出があるなんて、思いもしなかったからだ。
「・・・罠か?」
扇がゼロを見つめる。すると、ゼロはひょい、と肩を竦めた。
「罠と思って対応した方がいいな・・・星刻、お前は神虎の中で待機。親衛隊の方に妙な動きがあったら、自分で判断して動け。」
「・・・ああ、わかった。」
「他の者達は、甲板で待機だ。・・・ビスマルクが何もしなければそれでよし。何かするような気配を見せたら、全員で抑えつけろ。卑怯なようだが、相手は帝国最強の騎士だ。体術にも優れているだろうからな。」
「「「「承知!!」」」」
というわけで、ビスマルクを中に入れた黒の騎士団だったのだが、どういうわけか、ビスマルクが甲板に降りてきた瞬間、ゼロに向かって膝を折った。
「「「「!!?」」」」
仰天する騎士団の面子を余所に、ビスマルクは膝を折ったまま、スッと顔をあげ、そして、うっとりとゼロを見つめた。
「・・・ああ、やはり、その凛とした立ち姿は、あのお方に似ておられる。」
「・・・・・・は?」
間抜けな声が出たが、そんなことはどうでも良かった。それよりも、ビスマルクの口から出た言葉が訳がわからなくて、ゼロは首を傾げる。
その中で1人、マズイ、と焦り出したのは、C.C.だった。ビスマルクはマリアンヌに心酔していて、そして、皇帝への忠誠心は凄まじいものがある。その2人の愛息子であるルルーシュがゼロであると知っているならば・・・。
「もう良いのです。・・・陛下もきっと、貴方のお言葉に耳をお貸しになるはずです。陛下はあの方をこよなく愛されておられた。そして、貴方のことも、目に入れても痛くないほどの可愛がりようで・・・。」
ビスマルクの言葉に、目を白黒させ、騎士団の幹部達は、ゼロへと困惑した視線を向ける。
「・・・ゼロ?」
朝比奈が首を傾げた。ゼロの様子がおかしいことに気づいたのだ。普段作戦を実行する時とも、藤堂と一緒にいる時とも全く違う。
「・・・ビスマルク・・・。」
地を這うような低い声(本日2度目)で、相手の名を呼ぶ。あれ?さっき、ヴァルトシュタイン卿って呼んでたのにな~、と皆が思ったが、怖くてつっこめない。
「何でしょう?」
「あの男のどこを見て、こよなく、だ?・・・目に入れても痛くないほど、だ?」
「へ、陛下は!ご、ご自分の気持ちを表現されるのが苦手なのです!!・・・っていうか、貴方が戻って来て下さらないと、陛下がグレます!!」
「勝手にグレさせてろ!!今更、何なんだ!!っていうか、8年前に捨てたのは奴の方だろう!?」
「いえ!あれも1つの愛情表現です!!」
「どこがだぁぁぁぁっっっっ!」
げしっとゼロの美しいお御足が、ビスマルクの頭を踏む。
― ・・・あ、いいかも。
と、変な境地を開きそうになって、その場の全員がフルフルと頭を振った。
― っていうか、マズイんじゃなかろうか。一応、相手は、ブリタニア皇帝の使いなわけで・・・。
幹部達がそう思い始めると、
「ゼロ・・・落ち着け。」
藤堂がようやく、ゼロの身体を支える様にして、ビスマルクから離し、自分の後ろに隠す。
「・・・す、すまない。」
ゼロは頭が冷えたのか申し訳なさそうに謝りつつも、しっかりと藤堂の後ろに隠れていたりする。
「・・・貴様・・・奇跡の藤堂だったな?」
「ああ。そうだ。」
「・・・機情から報告が上がっているぞ?・・・貴様がその方を誑かしているのだな?」
「たぶっ・・・。」
ギョッとしたゼロが反論しようと前に出ると、藤堂がすぐさまその腕を掴んで、己の腕の中に隠してしまう。
「誑かすとは心外だな?俺と彼は互いに互いを想っているだけだ。」
「なんと、無礼な!!」
ビスマルクの眦がキリリと上がる。藤堂の腕の中にゼロが納まっていることがとにかく許せないらしい。
なぜ、ビスマルクが怒っているのかをわかっているのは、この場では、C.C.と藤堂だ。
因みに、ゼロこと、ルルーシュは、なぜ怒っているかわかっていないらしい。
「・・・無礼?愛し合う2人が寄りそうのは当然と思えるが?」
「愛し合う?・・・冗談ではない!貴様とその方と、いくつ離れていると思っているのだ!!20だぞ20!!」
「愛があれば、年の差なんて意味をなさない。」
「・・・陛下が心配をして私を使わせた理由がようやくわかった!貴様は排除だ!」
ビスマルクが拳を構えると、藤堂はにやりと笑い、ゼロを放し離れる様に告げて、ビスマルクと同様、拳を構える。
「・・・ふ、排除できるものなら、排除してみせると良い・・・。」
と、いうわけで、冒頭に戻る。
「・・・はぁ。ビスマルクという時点で、こちらに降ろすべきではなかったな。」
「「「「し、C.C.・・・。」」」」
溜め息をついたC.C.に、説明を求めるような視線が向けられる。
「・・・はぁ。私に問われても困る。私だって、何でも知ってるわけじゃないんだ。」
と言いつつも、何となく、これが皇帝の差し金であることには気づいている。が、それではゼロの正体がバレてしまうので、口を紡ぐ。
が、それも、無駄な足掻きだった。
「貴様などに、マリアンヌ皇妃様の忘れ形見を渡してなるものか!!」
藤堂と拳を合わせながらのビスマルクの叫びに、騎士団幹部が目を丸くする。
「・・・え、皇妃?・・・忘れ形見・・・?」
「・・・・・・・・あの、馬鹿。」
C.C.が半眼になって、ビスマルクを睨みつける。
「おい、ゼロ。・・・仮面取れ。」
「は!?何言ってる、C.C.ッ・・・ここで外すわけにはいかないッ!」
「ここで外せば、色々治まることもある。・・・まぁ、確かに、他の問題が出てくるだろうが。・・・もう、わかっただろう?皇帝にはもろバレなんだ。その仮面に意味はないさ。」
「・・・っく。」
悔しそうにしながらも、ゼロはあっさりと仮面を取った。
「「「「は~~~・・・すっげ~美人~~~。」」」」
露わになったその美貌を見つめつつ、幹部達は一斉に呟いた。藤堂の態度もこれならわかるというものだ。
「・・・男に美人とは言わない。」
呆れたように言いながらも、ルルーシュは、C.C.に視線を送る。
「外したぞ?・・・で、どうするんだ。」
「ビスマルクにやめろと言え。・・・っていうか、とっとと帰らせて、皇帝にお前の考えを伝えて貰え。」
「・・・可能なのか?」
「ああ、あいつはマリアンヌ至上だからな。・・・マリアンヌの忘れ形見のお前の命令なら1も2もなく従うさ。」
「・・・そんなものか?」
首を傾げつつ、ルルーシュは、拮抗している風の藤堂とビスマルクに向かって叫んだ。
「ビスマルク!やめろ!!!」
その瞬間、ピタリ、とビスマルクが止まる。藤堂はたたらを踏み、突如動かなくなった相手を見つめる。
「・・・ルルーシュ殿下がそう仰られるのでしたら。」
そう言って、ルルーシュの足元までやって来たビスマルクは、再びその前に膝をついた。
「・・・とっとと帰って、あのくそ皇帝に伝えろ。・・・早くくたばれ!とな。良いか?」
「イエス・ユア・ハイネス!!」
ビシっと敬礼を決めたビスマルクに、ルルーシュは美しい笑みをうかべた。
「・・・いい子だ。」
― ああ、ビスマルクに犬耳としっぽが見える。すっごい嬉しそう・・・。
幹部達は、こんなんで良いのかブリタニア。と思いつつも、まぁ、敵だし、良いか。と開き直った。
が、そう思わない大人げない奴が1人いた。
「ルルーシュ君。」
「・・・藤堂さん?」
ルルーシュの背後から、藤堂がその身体を抱き込む。
「・・・笑顔をやたらに振り撒くな。嫉妬で狂ってしまいそうだ。」
「っ///・・・はい。」
直接的な言葉に、ルルーシュの顔が真っ赤に染まる。
「・・・・・・奇跡の藤堂おぉぉぉぉぉ~~~~。」
恨めしげに見上げるビスマルクに、藤堂はルルーシュから見えない位置で、ニヤリと笑って見せた。
― 藤堂さん、大人げねぇぇぇぇぇぇ!!!
勝者、奇跡の藤堂。
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