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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・ 時美・小夢・珠羅・秀華・白輝・藍・蒼夜・千坐がメインのオリジナルキャラクターになります
・ 渦の国は滅んでいません。したがってすべてがオリジナルの設定となります
・ よろしいですね?注意はしましたよ?
・ では、どうぞ・・・↓








「クシナ様ならば開けるのでは、と。そう思いまして」

「・・・確かに私は・・・開き方を知っているけれど・・・」

困惑した表情をうかべるクシナだが、秀華がその本を久留里から受け取り、クシナの手に持たせる。

「クシナさん、迷ってる場合じゃないです。・・・ナル君の無事の為だったら、そんな罪悪感なんてどっかに放っておくべきです」

「・・・秀華ちゃん・・・」

目を丸くし、クシナは秀華を見つめる。

「そうですよクシナ様。うずまき君は今、渦の国で大変な思いをしてるはずです。ちゃんとした情報を貰えているかどうか・・・」

「・・・背に腹は代えられない、か。・・・わかったわ、開いてみる」

クシナはそう言ってその本を机に置き、チャクラを練り、いくつかの印を結ぶ。

「・・・・・・ハッ!」

トン、と本に両手を押し付けると、本の色が淡い紅色に変わる。

「開けられるものなのね・・・前任者でも」

「・・・違うんです、クシナ様。・・・暉莉《きり》姫様は、その本を開くことができなかったんです」

「・・・・・・っ」

クシナは息を呑み、それから肩を落とす。

「そう。暉莉は・・・開けなかったのね。・・・私がまだ戦姫として認識されているのか・・・それとも、あの子が後任と認められていないのか・・・」

「・・・私は、後者だと」

久留里の言葉に、クシナは眉を顰める。

「そう。・・・やはり、そうなるのね」

数代に1人、ずば抜けて優秀な戦姫が出る。その後任は揃って戦姫としての力が弱い。

何故かはわからないが“死を振りまく獣”の力の周期に合わせているという説もあった。

「藍《らん》ちゃん、これをナルト達に」

差し出された本を受け取り、藍はこくりと頷いた。



***



自宅に戻り準備を始めた藍は、フッと姉の部屋を見つめる。

「そう言えば・・・お姉ちゃん“アレ”持って行ったかなぁ」

姉の小夢がいつも使っていた“仕事道具”だが、解析部に移ってから使わなくなって、今日久しぶりの実行部隊での任務に持って行ったか、不安になったのだ。

「白輝さんとコンビ組めるからってうかれまくって、忘れていったりしてたら・・・話になんないよねぇ」

まさかと思いつつ、姉の部屋の押し入れの奥を探す。そこで、ホコリをかぶった長持《ながもち》を見つけた。

「・・・ま、まさかね~」

藍は恐る恐るその長持を開き、瞬間、叫んだ。

「お姉ちゃんッッ・・・一番大事な“仕事道具”忘れてったら、意味ないでしょおおおおおおッ!!!!」



***



「へっくし!」

「?・・・どうしたの?小夢《こゆめ》。風邪?」

突如くしゃみをした小夢に、蒼夜《そうや》が不思議そうに問う。

「いえ、風邪じゃないです・・・う~と、誰か私の噂してたんだったりして♪」

てへ、と笑う小夢に蒼夜は首を傾げ、それからあ、と声をあげた。

「貴女、仕事道具ちゃんと持って来たでしょうね?」

「・・・仕事道具?」

コトリ、と首を傾げた小夢に、蒼夜は口元を引き攣らせた。

「あのねぇ・・・それを忘れたら、白輝とのコンビネーションが崩れるでしょうが!!!」

突如怒り始めた蒼夜に、他の面子もなんだなんだと寄って来る。

「え?コンビネーションって・・・・・・あ、ああああああ!!!」

「はぁ。思い出した?・・・忘れてたってことは持って来てないわね?しょうがない。今回は白輝との最強(凶)コンビネーション技は、封印ね」

呆れた様子の蒼夜に、小夢は呆然と呟いた。

「・・・どうしよう・・・白輝に殺されるッ!」



***



一方、情報交換をしていた千坐《せんざ》と玖々流《くくる》は、1つの情報に戸惑っていた。

「・・・じゃあ、戦姫っていう制度が続く中でそういったことは度々起こっていた、と?」

「ええ。・・・先代の戦姫の力が強ければ強いほど、比例して次代の戦姫の力が弱くなるんです」

「理由はわかっているのか?」

千坐が問えば、玖々流は肩を竦めた。

「いいえ。所説はあるのですが・・・。どれも有力なものではないので」

「そうか」

「せ~ん~ざ~くんっ♪」

「「っ!!!?」」

真面目に頷いた瞬間、肩をポン、と叩かれ、千坐と玖々流は飛び上がった。

「あは。驚いてるー。たぁのし~♪」

「・・・し、白輝!?」

「な~んか、知ってる気配があるなぁ~と思ったのよね~。ふふ。相変わらず、気配消すのは苦手みたいね」

「苦手って・・・お前らレベルじゃなきゃ、気付かれないっていうのに。まったく。お前らと一緒にすんなって」

「え~、暗部の中でも実力は上って言われてるんだし、一緒で良いじゃない」

「・・・あのなぁ・・・ったく、お前といると調子が狂う」

千坐が頭を抱えるのを見て、白輝はクツクツと笑った。

「私は、絶好調だけどね!」

「・・・この、ドSめ」

呻いた千坐は、はたと気付いて首を傾げた。

「お前、姫との会談は?」

「もう終わったわよ。・・・ただ、ちょっと気になる感じだったから調べてるんだけど。その必要はないみたいね?」

白輝は、苦笑をうかべてこちらを見ている玖々流に視線を向け、にんまりと笑った。



***



「・・・ナルホド~。そういう仕組みになってるわけねぇ~・・・じゃあ、クシナ様は相当の力を持った、戦姫だったのね」

「ええ。・・・暉莉姫様もそれ相応、戦姫に選ばれるだけの力はお持ちです。ですが、クシナ様には見劣りしてしまう」

「で、その封印の書っていうのは、何が書いてあるの?」

白輝の問いに、玖々流は眉を顰めた。

「“影”である私にも見せて頂けないような内容です。としか言えないのですが・・・暉莉姫様には開けない書ですから・・・今、この世で開けるのはおそらくクシナ様だけです」

「う~ん、惜しいなぁ・・・クシナ様の手元にその本を届けたいけど・・・やっぱり、厳重に保管してるのよね?」

「ええ」

玖々流は頷き、それからふ、と視線を逸らす。

「でも・・・」

「でも、どうしたんだ?」

千坐が促せば、玖々流は呟いた。

「暉莉姫様が・・・“蒼《あお》”が消えた、とつい先日騒いでおられたので・・・」

「「“蒼”??」」

白輝と千坐の声が重なる。

「・・・封印の書のことです。封印を解く前は青い本なので“蒼”と・・・戦姫とそれに近しい者達だけの隠語ですが」

「ナルホド~。・・・じゃあ、その封印の書が無くなったわけね?」

「はい。・・・もしかしたら・・・久留里《くるり》さんが・・・」

「久留里って、木ノ葉に使いにきた?」

千坐が言えば、玖々流はこくりと頷く。

「ええ。あの方も、元はクシナ様の付き人でしたから」

「あ~~~、今回の件、やっぱ難しくなりそうだな」

先のことを想い、千坐は深い溜息をついたのだった。

「ナルトが心配?」

クスクスと白輝が笑う。

「当然だ!!あ~・・・どうする?影に徹するってのは良いが、心配のしすぎで胃に穴が開きそうだ・・・」

「うわ・・・四代目がもう1人いるみたい。・・・ってか、四代目よりヒドイわよね、君の過保護ッぷりは」

白輝がさすがにそう言ってどん引くと、千坐はムッとした。

「ふん。ナルトは俺の希望なんだ。・・・この忍びの世界を変える・・・変革者なんだ。失いたくないんだよ」

「自来也様もそんなこと言ってたわね~・・・蝦蟇の大爺様とかいうのが予言したんだって?」

「ああ。・・・それに・・・」

「それに?」

「・・・・・・ナルトは、今までだって、辛い思いをたくさんしてきたんだ。・・・これ以上はって、思うだろ?」

千坐の言葉に、白輝は眉根を寄せた。

「・・・だから言ってんのよ。上層部なんて、皆、潰しちゃえって」

「・・・いや、お前は過激すぎ」

「ナルトを助けたいの?助けたくないの?」

「助けたい」

「じゃあ、さっさと覚悟を決めて、上層部を潰す準備をしておくことね。じゃないと、私と小夢でやっちゃうわよ?」

白輝の言葉に、千坐はさぁ~と青ざめる。

「お前、それ、いつから・・・」

「決まってんじゃない。皆が大蛇丸をとっ捕まえて来てくれた時からよ。復帰したら、まず先にやろうと思ってたんだけど。こっちの任務が先に舞い込んできたからねー」

「上層部の連中・・・この事件のおかげで、少し長生きできたな」

ヤ(殺)る気満々の白輝に、千坐はボソリと呟いた。


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