Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・にょたルルです
・ルル姫はみんなに愛されていますw
・ギャグですww
・いろいろ矛盾がありますが、敢えては書きませんのであしからずw
・捏造満載w
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
皇宮・地下牢
「はい、こんにちは」
ニコニコと目の前に立つ女性に、黒の騎士団の幹部とキョウト六家の面々は目を丸くした。
「ま、マリアンヌ様・・・!」
引っ張って来られたスザクも、突然のことに目を丸くしている。
「マリアンヌ、じゃと?」
桐原のみが、その名に反応する。
「ふふ、貴方が、桐原公ね?・・・娘がお世話になったようで、感謝してるわ」
笑みをうかべれば、確かに彼の皇女の肉親なのだと理解させられる。
「・・・死んだのでは、無かったのか」
桐原の言葉に、他の面子もようやく目の前の女性がルルーシュの母なのだと思い至った。
「死んだことにされた、というのが事実ね。・・・ルルーシュとナナリーにも事実は伏せた。何故かはわかるでしょう?」
「・・・巻き込まぬためか?」
「半分正解・・・日本に送ったのは、皇室内に残しておけば私と同じように狙われ、殺されるだろうと思ったからだけど、それだけではないわ」
「・・・当時、ルルーシュ姫の皇位継承権は充分上を狙える位置にあった。だから、他の皇子や皇女を推す貴族連中が邪魔に思っていた・・・そう聞いたが」
「そう。特にあの子はシャルルのお気に入りだった。危険視されるのも時間の問題だったけれど・・・決定打は、あの子が幼さゆえに、その優秀さを隠しきれなかったことね」
「そういえば、貴族共に日本に来てまでも狙われておったな」
そう言った桐原に、マリアンヌはクスリと笑った。
「そうねぇ、ブリタニアを離れている間に、殺してしまえっていう声は多かったようねぇ」
「・・・だから、見逃したのか?アッシュフォードの嘘を」
「ふふっ、そういうこと。・・・戦時中のドサクサに紛れてあの子達を保護しに行くだろうとは思っていたし、予想通りの行動をしてくれて助かったわ。まぁ、シャルルに見捨てられたと思ったルルーシュは、反逆なんて方向に突っ走っちゃったわけだけれど。・・・頭が良いくせに、思い詰めちゃうと、極端から極端に走っちゃうのよねぇ、あの子」
「なんで・・・なんで、戦争なんて吹っ掛けたんです!」
堪らずスザクが叫ぶ。
「ルルーシュは、それまでは笑っていた・・・いつか陛下が迎えに来ると、わずかでも希望を持っていたはずなんです!!なのに、貴方達は・・・結局、ルルーシュ達を見捨てたと同じですっ!!」
「あら、スザク君は、あの子の味方なのね?・・・意外だわ、ユフィ(主)を殺されて憎んでるかと思ったのに」
「それはっ」
言葉を詰まらせるスザクに、マリアンヌは肩を竦めた。
「まぁ、見捨てたと思われても当然ね・・・でも、私達の計画さえ遂行できれば、あの子達が生きていようが死んでいようが関係なかったのよ」
「「「「「なっ!?」」」」」
そのマリアンヌの言葉には、黒の騎士団の面子もギョッとする。
「私とシャルルの計画は、この世界の神を殺し、嘘の無い世界を築くこと。・・・死んだ者も、生きている者も関係なく、皆が1つになれるの・・・素晴らしいでしょう?」
「そんなことのためにッ!」
「スザク君、そんなことと言うけれど、それくらいしないと今の世界は変えられないわよ?・・・君も、この皇宮に入ってわかったでしょう?・・・たった1つのことを変えるのでも、この国では多くの人間を黙らせる力が必要なんだって」
「・・・っ」
グッと黙るスザクの表情が悔しそうに歪む。マリアンヌの言うことは事実だったからだ。実際、スザクは、ラウンズに、ナイト・オブ・ワンになれば、日本を取り戻せる、などと甘い考えを持っていた。
だが、それは無理なのだと、理解した。間接統治になるだけで、取り戻したことにはならない。そして、根深く残った差別意識は命令だけでは消えない。たとえそれが、皇帝の命であっても。
「ルルーシュだって、皇族であっても民間出身の皇妃、その胎から産まれた雑種の黒猫。なんて呼ばれてたしねぇ・・・ラウンズといえど、貴族は容赦ないでしょう?」
スザクは頷く。ナンバーズ出身のラウンズの肩書は、貴族たちから蔑まれる格好の的となっていたのだ。
「・・・そんな」
皇族だからといって、傅かれてきたのではないのか、カレンは呻く。自分も同じような視線を義母から受けて来たからこそ、わかる。
「・・・肝心のルルーシュ姫は、納得したのか?」
「ちゃんと説明したわよ?・・・でも、あの子、シャルルの“力”で憎しみという感情を抱けなくなってるから、以前のようには私達を責められないのよねぇ」
桐原の問いに、マリアンヌはあっさりと答えた。
「“力”?」
「ええ。このブリタニアにはね、特殊な能力を持つ者がいるの。貴方達の知る人間では、シャルルと私、ビスマルク、そして、ルルーシュ、ね・・・ああ、ジェレミアも貴方達は知ってたかしら」
「オレンジ・・・」
「ああ、そう呼ばれてたみたいねェ、ルルーシュったら、ジェレミアに謝って、逆に恐縮されてたわ」
カレンの呟きを耳に入れ、マリアンヌは笑う。
「っ・・・待ってください、マリアンヌ様・・・もしかして、ルルーシュは」
その言葉に反応し、スザクが訊ねる。
「あら、気付いた?・・・ええ、自分がゼロだったって、あの子はちゃんと理解してるわよ?まぁ、昔のようにはできないから、貴方達に話すのを躊躇っていたようだけど」
その答えに、その場の全員が衝撃を受けた。
「覚えていた?・・・陛下の“力”で記憶を改竄したのではないんですか!?」
「改竄したわよ?・・・シャルルと私の記憶を植え付けて、憎しみの感情を抑え込んだ。それだけで、あの子はゼロとして身動きが取れなくなってしまったの」
問うスザクに答え、マリアンヌは肩を竦めた。
「シャルルは、ルルーシュに憎しみのこもった言葉をぶつけられるのが嫌だったのよ。だから、ああやって自分に都合のいい娘を演じさせているの」
「・・・ルルーシュは、本当は納得してないんじゃありませんか?」
「・・・スザク君はどう思う?」
マリアンヌに逆に問い返されたスザクは、キッと睨んだ。
「納得しているとは思えません!・・・貴方達に良いように感情を捻じ曲げられて、あのルルーシュが従わされているなんて!」
「良くわかってること・・・あの子はあの子なりに、動いているみたいね。私達に隠れて何をしているのか、良く知らないけれど」
「止めないんですか・・・?」
「そうねぇ・・・私達が納得できないもののようなら、今度は本当に記憶を変えようかしら?」
笑うマリアンヌの目が冷たく光った。
「シャルルはあの子に甘いけれど、私の優先順位はあの子が1番じゃないのよ」
その言葉は冷たく、ルルーシュを突き放しているように聞こえた。
「それでも、母親?」
母との確執が消え仲直りをしたカレン。だからこそ、マリアンヌのルルーシュに対する言葉に心の底から憤った。
「こんな母親だって、ルルーシュはわかってるわ。だから、計画の核心を私の耳には入れないようにしているのよ」
マリアンヌの破天荒ぶりをルルーシュは良く知っている。だから、マリアンヌに話してしまいそうなシャルルにも教えていない。
「私が言いたいのは、そういうのじゃないわ!!」
カレンは苛立たしげに、ダンッと床を強く踏みつける。
「・・・カレン、無駄よ」
カツンと足音が鳴り、声が響く。
「・・・ルルーシュ!」
スザクが目を瞠る。
「全部、お母様が話してしまったのね・・・嘘をついていて、ごめんなさい」
悲しげに微笑むルルーシュに、スザクは首を振った。
「っ・・・ぼ、僕の方こそ、ちゃんと君の話を聞かなくて・・・」
「ううん、スザクが怒ったのは当然よ。だって、私がユフィを殺したのは、事実だもの」
ルルーシュはスザクの謝罪を突っぱね、マリアンヌとカレンに視線を向けた。
「お母様、おふざけはそこまでになさってください」
「あら、ふざけてないわよ?私は本心から言ってるんだもの」
「まだ言うか!!!」
クスクスと笑うマリアンヌに、カレンが半ギレ状態で檻に飛びつく。
「カレン、だから無駄なの・・・お母様はこういう人なのよ」
「あんたねェっ!ちゃんと怒りなさいよ!!」
「・・・ごめんなさい、私、怒れないの」
ルルーシュが答えれば、カレンはハッとして、檻から手を離した。
「まさか・・・怒りの感情まで?」
「憎しみと怒りって、似てるでしょう?・・・だからかしら、ダメなの。私、怒ろうと思っても怒れないの」
「そんなっ・・・ルルーシュ、そのギアスは解けないのっ?」
スザクがルルーシュの肩を掴み訊ねれば、ルルーシュは首を傾げた。
「ギアスキャンセラーがあるけど、無理ね。私は解こうと思ってないから・・・ううん、思わないようにされている、かしら」
「「「「っ!?」」」」
それもまた皇帝の“力”なのかとマリアンヌに視線が向けられる。
「V.V.がそんな研究をしているのは知っていたから、シャルルも万が一を考えたようねェ・・・私もそこまでは聞いてなかったわ」
「C.C.からも聞かなかったのですか?お母様」
聞き慣れた名に、黒の騎士団の幹部達が反応する。
「ええ、貴方が皇宮に連れ戻されて以来、C.C.は私に応じてくれなくなったわ。それまではルルーシュのことも黒の騎士団のことも、全部報告してくれていたのに」
至極残念そうに言うマリアンヌだが、黒の騎士団の幹部達はそれどころではない。
C.C.を通してマリアンヌに全て筒抜けだったということは、皇帝にも筒抜けだったということに他ならないということに気付いたからだ。
「C.C.は、あの時点では味方でも敵でもなかったのに、私は気付かなかった・・・だから、V.V.に先を越されて、ブラックリベリオンは失敗したんですよね、お母様」
「ふふ、そういうこと。・・・でも、今はコード保持者2人がルルーシュの味方なんだものねェ、立場がすっかり逆転しちゃったわ」
楽しそうに言うマリアンヌに、ルルーシュは困ったように眉を顰め、首を傾げた。
「そうでしょうか?・・・また、途中で裏切られるんじゃないかって、私は思ってますよ」
裏切られることが前提で動いているというルルーシュに、マリアンヌは困ったように笑う。
「あらあら、すっかり捻くれちゃって・・・しょうがない子ねェ、V.V.もC.C.も、今はちゃんと貴方の味方でしょ?」
「今は、でしょう?これからはわかりません」
何度も裏切られてきたルルーシュは、過度な期待をしない。
それがわかっているマリアンヌは呆れたように肩を竦め、スザクやカレン達、黒の騎士団の面子は愕然とした。
「ルルーシュ」
ルルーシュの肩を掴んだままだったスザクが名を呼ぶ。
「スザク、私はもう、昔の私ではないの・・・きっと、ギアスキャンセラーでこのギアスを解いても、多分、元には戻れないわ」
「僕のせいだ・・・僕が君をここに連れ戻してしまったから・・・」
「やだわ、自分を責めないで、スザク・・・連れ戻してくれて、良かったのよ。お父様とお母様の計画を止めることが出来たんだから」
ニッコリと笑うルルーシュに、スザクは目を見開いた。
「計画を止めた?」
「ええ。当然でしょう?それくらいはさせてもらうわ。・・・なぁに?私が泣き寝入りするとでも思ったの?」
「あ・・・」
「だから、お母様がせめてもの腹いせに、こうやって皆にバラしちゃったのよ」
「は、ははは・・・」
スザクが泣き笑いをうかべた。
「そうだよね、ルルーシュがやられっぱなしなワケがないよね」
「そうよ、私は・・・シャルル・ジ・ブリタニアとマリアンヌ・ヴィ・ブリタニアの娘だもの。そう簡単に従ったりしないわ」
したたかなルルーシュの言葉に、スザクは安堵し、カレンが苦笑をうかべ、黒の騎士団の幹部達は目を白黒させた。
「・・・やれやれ、心配は無用だったか」
首を振りながら桐原が呟けば、ルルーシュが笑う。
「心配してくださってありがとうございます、桐原さん。お礼に、良いお話をお聞かせしますわ」
それは、ルルーシュが壮大な親子喧嘩に巻き込んでしまった黒の騎士団のために、駆けずり回ってやっと手に入れた希望だった。
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「はい、こんにちは」
ニコニコと目の前に立つ女性に、黒の騎士団の幹部とキョウト六家の面々は目を丸くした。
「ま、マリアンヌ様・・・!」
引っ張って来られたスザクも、突然のことに目を丸くしている。
「マリアンヌ、じゃと?」
桐原のみが、その名に反応する。
「ふふ、貴方が、桐原公ね?・・・娘がお世話になったようで、感謝してるわ」
笑みをうかべれば、確かに彼の皇女の肉親なのだと理解させられる。
「・・・死んだのでは、無かったのか」
桐原の言葉に、他の面子もようやく目の前の女性がルルーシュの母なのだと思い至った。
「死んだことにされた、というのが事実ね。・・・ルルーシュとナナリーにも事実は伏せた。何故かはわかるでしょう?」
「・・・巻き込まぬためか?」
「半分正解・・・日本に送ったのは、皇室内に残しておけば私と同じように狙われ、殺されるだろうと思ったからだけど、それだけではないわ」
「・・・当時、ルルーシュ姫の皇位継承権は充分上を狙える位置にあった。だから、他の皇子や皇女を推す貴族連中が邪魔に思っていた・・・そう聞いたが」
「そう。特にあの子はシャルルのお気に入りだった。危険視されるのも時間の問題だったけれど・・・決定打は、あの子が幼さゆえに、その優秀さを隠しきれなかったことね」
「そういえば、貴族共に日本に来てまでも狙われておったな」
そう言った桐原に、マリアンヌはクスリと笑った。
「そうねぇ、ブリタニアを離れている間に、殺してしまえっていう声は多かったようねぇ」
「・・・だから、見逃したのか?アッシュフォードの嘘を」
「ふふっ、そういうこと。・・・戦時中のドサクサに紛れてあの子達を保護しに行くだろうとは思っていたし、予想通りの行動をしてくれて助かったわ。まぁ、シャルルに見捨てられたと思ったルルーシュは、反逆なんて方向に突っ走っちゃったわけだけれど。・・・頭が良いくせに、思い詰めちゃうと、極端から極端に走っちゃうのよねぇ、あの子」
「なんで・・・なんで、戦争なんて吹っ掛けたんです!」
堪らずスザクが叫ぶ。
「ルルーシュは、それまでは笑っていた・・・いつか陛下が迎えに来ると、わずかでも希望を持っていたはずなんです!!なのに、貴方達は・・・結局、ルルーシュ達を見捨てたと同じですっ!!」
「あら、スザク君は、あの子の味方なのね?・・・意外だわ、ユフィ(主)を殺されて憎んでるかと思ったのに」
「それはっ」
言葉を詰まらせるスザクに、マリアンヌは肩を竦めた。
「まぁ、見捨てたと思われても当然ね・・・でも、私達の計画さえ遂行できれば、あの子達が生きていようが死んでいようが関係なかったのよ」
「「「「「なっ!?」」」」」
そのマリアンヌの言葉には、黒の騎士団の面子もギョッとする。
「私とシャルルの計画は、この世界の神を殺し、嘘の無い世界を築くこと。・・・死んだ者も、生きている者も関係なく、皆が1つになれるの・・・素晴らしいでしょう?」
「そんなことのためにッ!」
「スザク君、そんなことと言うけれど、それくらいしないと今の世界は変えられないわよ?・・・君も、この皇宮に入ってわかったでしょう?・・・たった1つのことを変えるのでも、この国では多くの人間を黙らせる力が必要なんだって」
「・・・っ」
グッと黙るスザクの表情が悔しそうに歪む。マリアンヌの言うことは事実だったからだ。実際、スザクは、ラウンズに、ナイト・オブ・ワンになれば、日本を取り戻せる、などと甘い考えを持っていた。
だが、それは無理なのだと、理解した。間接統治になるだけで、取り戻したことにはならない。そして、根深く残った差別意識は命令だけでは消えない。たとえそれが、皇帝の命であっても。
「ルルーシュだって、皇族であっても民間出身の皇妃、その胎から産まれた雑種の黒猫。なんて呼ばれてたしねぇ・・・ラウンズといえど、貴族は容赦ないでしょう?」
スザクは頷く。ナンバーズ出身のラウンズの肩書は、貴族たちから蔑まれる格好の的となっていたのだ。
「・・・そんな」
皇族だからといって、傅かれてきたのではないのか、カレンは呻く。自分も同じような視線を義母から受けて来たからこそ、わかる。
「・・・肝心のルルーシュ姫は、納得したのか?」
「ちゃんと説明したわよ?・・・でも、あの子、シャルルの“力”で憎しみという感情を抱けなくなってるから、以前のようには私達を責められないのよねぇ」
桐原の問いに、マリアンヌはあっさりと答えた。
「“力”?」
「ええ。このブリタニアにはね、特殊な能力を持つ者がいるの。貴方達の知る人間では、シャルルと私、ビスマルク、そして、ルルーシュ、ね・・・ああ、ジェレミアも貴方達は知ってたかしら」
「オレンジ・・・」
「ああ、そう呼ばれてたみたいねェ、ルルーシュったら、ジェレミアに謝って、逆に恐縮されてたわ」
カレンの呟きを耳に入れ、マリアンヌは笑う。
「っ・・・待ってください、マリアンヌ様・・・もしかして、ルルーシュは」
その言葉に反応し、スザクが訊ねる。
「あら、気付いた?・・・ええ、自分がゼロだったって、あの子はちゃんと理解してるわよ?まぁ、昔のようにはできないから、貴方達に話すのを躊躇っていたようだけど」
その答えに、その場の全員が衝撃を受けた。
「覚えていた?・・・陛下の“力”で記憶を改竄したのではないんですか!?」
「改竄したわよ?・・・シャルルと私の記憶を植え付けて、憎しみの感情を抑え込んだ。それだけで、あの子はゼロとして身動きが取れなくなってしまったの」
問うスザクに答え、マリアンヌは肩を竦めた。
「シャルルは、ルルーシュに憎しみのこもった言葉をぶつけられるのが嫌だったのよ。だから、ああやって自分に都合のいい娘を演じさせているの」
「・・・ルルーシュは、本当は納得してないんじゃありませんか?」
「・・・スザク君はどう思う?」
マリアンヌに逆に問い返されたスザクは、キッと睨んだ。
「納得しているとは思えません!・・・貴方達に良いように感情を捻じ曲げられて、あのルルーシュが従わされているなんて!」
「良くわかってること・・・あの子はあの子なりに、動いているみたいね。私達に隠れて何をしているのか、良く知らないけれど」
「止めないんですか・・・?」
「そうねぇ・・・私達が納得できないもののようなら、今度は本当に記憶を変えようかしら?」
笑うマリアンヌの目が冷たく光った。
「シャルルはあの子に甘いけれど、私の優先順位はあの子が1番じゃないのよ」
その言葉は冷たく、ルルーシュを突き放しているように聞こえた。
「それでも、母親?」
母との確執が消え仲直りをしたカレン。だからこそ、マリアンヌのルルーシュに対する言葉に心の底から憤った。
「こんな母親だって、ルルーシュはわかってるわ。だから、計画の核心を私の耳には入れないようにしているのよ」
マリアンヌの破天荒ぶりをルルーシュは良く知っている。だから、マリアンヌに話してしまいそうなシャルルにも教えていない。
「私が言いたいのは、そういうのじゃないわ!!」
カレンは苛立たしげに、ダンッと床を強く踏みつける。
「・・・カレン、無駄よ」
カツンと足音が鳴り、声が響く。
「・・・ルルーシュ!」
スザクが目を瞠る。
「全部、お母様が話してしまったのね・・・嘘をついていて、ごめんなさい」
悲しげに微笑むルルーシュに、スザクは首を振った。
「っ・・・ぼ、僕の方こそ、ちゃんと君の話を聞かなくて・・・」
「ううん、スザクが怒ったのは当然よ。だって、私がユフィを殺したのは、事実だもの」
ルルーシュはスザクの謝罪を突っぱね、マリアンヌとカレンに視線を向けた。
「お母様、おふざけはそこまでになさってください」
「あら、ふざけてないわよ?私は本心から言ってるんだもの」
「まだ言うか!!!」
クスクスと笑うマリアンヌに、カレンが半ギレ状態で檻に飛びつく。
「カレン、だから無駄なの・・・お母様はこういう人なのよ」
「あんたねェっ!ちゃんと怒りなさいよ!!」
「・・・ごめんなさい、私、怒れないの」
ルルーシュが答えれば、カレンはハッとして、檻から手を離した。
「まさか・・・怒りの感情まで?」
「憎しみと怒りって、似てるでしょう?・・・だからかしら、ダメなの。私、怒ろうと思っても怒れないの」
「そんなっ・・・ルルーシュ、そのギアスは解けないのっ?」
スザクがルルーシュの肩を掴み訊ねれば、ルルーシュは首を傾げた。
「ギアスキャンセラーがあるけど、無理ね。私は解こうと思ってないから・・・ううん、思わないようにされている、かしら」
「「「「っ!?」」」」
それもまた皇帝の“力”なのかとマリアンヌに視線が向けられる。
「V.V.がそんな研究をしているのは知っていたから、シャルルも万が一を考えたようねェ・・・私もそこまでは聞いてなかったわ」
「C.C.からも聞かなかったのですか?お母様」
聞き慣れた名に、黒の騎士団の幹部達が反応する。
「ええ、貴方が皇宮に連れ戻されて以来、C.C.は私に応じてくれなくなったわ。それまではルルーシュのことも黒の騎士団のことも、全部報告してくれていたのに」
至極残念そうに言うマリアンヌだが、黒の騎士団の幹部達はそれどころではない。
C.C.を通してマリアンヌに全て筒抜けだったということは、皇帝にも筒抜けだったということに他ならないということに気付いたからだ。
「C.C.は、あの時点では味方でも敵でもなかったのに、私は気付かなかった・・・だから、V.V.に先を越されて、ブラックリベリオンは失敗したんですよね、お母様」
「ふふ、そういうこと。・・・でも、今はコード保持者2人がルルーシュの味方なんだものねェ、立場がすっかり逆転しちゃったわ」
楽しそうに言うマリアンヌに、ルルーシュは困ったように眉を顰め、首を傾げた。
「そうでしょうか?・・・また、途中で裏切られるんじゃないかって、私は思ってますよ」
裏切られることが前提で動いているというルルーシュに、マリアンヌは困ったように笑う。
「あらあら、すっかり捻くれちゃって・・・しょうがない子ねェ、V.V.もC.C.も、今はちゃんと貴方の味方でしょ?」
「今は、でしょう?これからはわかりません」
何度も裏切られてきたルルーシュは、過度な期待をしない。
それがわかっているマリアンヌは呆れたように肩を竦め、スザクやカレン達、黒の騎士団の面子は愕然とした。
「ルルーシュ」
ルルーシュの肩を掴んだままだったスザクが名を呼ぶ。
「スザク、私はもう、昔の私ではないの・・・きっと、ギアスキャンセラーでこのギアスを解いても、多分、元には戻れないわ」
「僕のせいだ・・・僕が君をここに連れ戻してしまったから・・・」
「やだわ、自分を責めないで、スザク・・・連れ戻してくれて、良かったのよ。お父様とお母様の計画を止めることが出来たんだから」
ニッコリと笑うルルーシュに、スザクは目を見開いた。
「計画を止めた?」
「ええ。当然でしょう?それくらいはさせてもらうわ。・・・なぁに?私が泣き寝入りするとでも思ったの?」
「あ・・・」
「だから、お母様がせめてもの腹いせに、こうやって皆にバラしちゃったのよ」
「は、ははは・・・」
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「そうだよね、ルルーシュがやられっぱなしなワケがないよね」
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