Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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「・・・もう一度、言ってくれないか?佐々木局長・・・」
今更ながらの佐々木の計画の説明に、真選組の最高幹部達は表情を引きつらせた。ただ1人を除いて。
笑顔のままそう問いかけた彼は、背後におどろおどろしい何かを背負いながら、佐々木にプレッシャーをかけてくる。
「笑いながら怒るなんて、器用な方ですね。・・・近藤局長」
「佐々木局長・・・俺は、もう一度、言ってくれと頼んだんですよ」
にこにこにこにこ・・・
怒りのバロメーターと比例して笑顔が輝かしいものになっていく。ここまで近藤がブチキレたのは久々である。
同様に腹をたてていたはずの土方や沖田、伊東ですらもドン引いている始末だ。
「・・・ですからね、銀たんは今頃、白鬼党の本拠地で松田軽助と戦っている最中でしょう、と言ったんですよ」
だが、近藤の怒りを感じているはずだろう佐々木は、平然とした顔でそう言い放つ。
ダン!!!
「アンタ!・・・何言ってんのか、わかってるか?あ゛ぁ?!」
笑顔を消して、佐々木の襟首を掴んで壁に叩き付けたその姿は、もはやヤクザである。
「ええ、わかって、ますよ。・・・これが、銀たんの望みでしたので」
「・・・だからって!!」
締めつけられているにも関わらずに表情を変えない佐々木が言えば、脇から土方が声をあげる。
何も相談されなかったことにショックを受けたのは最初だけで。後からじわじわと怒りが湧いてきた。みずくさいなんて話ではない。
しかも、なぜ同じ組織に所属する自分達ではなく、ライバルともいえる見廻組の佐々木に相談したのか。
事実は高杉に繋ぎを取るためだったのだが、それを知らない土方達にとっては、佐々木がよほど信頼されていたのか、自分達が頼りなさ過ぎたのか、そのどちらかとしか受け取れず、どうしてという思いが募っていく。
「――信女さん」
「・・・異三郎を、放して」
「・・・っ」
佐々木の言葉と同時に信女が動き、近藤の腕を掴んで無理矢理に2人を引き放す。
「アナタ方の気持ちは何となくですが理解できます。ですが、銀たんはアナタ方に松田を会わせたくなかったのでしょう。なにせ、白夜叉の完全コピーですからね」
真選組の面々と過ごす中で少しずつ心を癒し、記憶の奥底に封印したはずの自分の過去をまざまざと見せつけられる。それが、銀時にとってどれほど辛いことなのか。
そんな自分の過去を今の仲間には見せたくない。そう思う銀時の気持ちも佐々木には痛いほど理解できていた。
だから、真選組にどれほど責められようと、謝る気はなかった。
「・・・白夜叉の完全コピー、ですかィ」
ポツリ、と沖田が呟く。
銀時と共に過ごすようになって随分経つが、白夜叉として戦った大まかな事情は知っていても、どんな戦いをしたのかまでは詳しく聞いたことがないことに気付く。
自分の剣は殺しの剣。そう称するくらいのことをしてきたのだろうとは想像できる。だが、それは戦争を知らない自分達が想像するものだから、どうしても事実とはかけ離れているのだろう。
「ええ、白夜叉の技やクセなんかを、完全に模倣しているわけです」
銀時が過去の自分に触れられることを嫌っていることは知っている。“お銀ちゃん”は既にネタと化している気もしなくもないが、“白夜叉”の話題になると、とたんに表情が強張る。
「俺達に知られたくないってのはわかった・・・だが、そんな相手と戦うのに、1人で大丈夫なのか?」
土方が一番の懸念を口にすれば、真選組の面々も不安げな視線を向けてくる。
「・・・大丈夫でしょう。助っ人を送り込んでおきましたからね」
おそらく、攘夷志士四天王と呼ばれた彼等が協力すれば、いくら松田が強いとしても、負けることはないだろう。
松田を捕獲してしまえば、後はいくらでも介入が可能となる。もちろん、通商会議の警護にも手を抜くわけにはいかないし、ここで真選組の面々に暴走されては困るのだ。
「その、助っ人ってのはどんな奴なんだ?」
疑り深い、というか慎重な性格である土方が更につっこんだ質問をしてくるので、佐々木は深く溜息をついた。
「はぁ・・・そう、心配しなくても大丈夫ですよ。銀たんの“昔馴染み”ですから」
それだけで通じたのか、質問をしてきた土方だけでなく、近藤や沖田、伊東までもがハッとした表情になる。
「佐々木局長・・・それは」
「今は、猫の手でも借りたい状態なのは理解なさってますか?・・・たとえ、普段は敵対していようとも、今回は利害が一致していますからね、使える手はなんでも使いますよ」
理解しているがゆえに反論が封じられた真選組の面々はグッと黙りこむ。清濁併せ呑むことができなければ、こんな組織には居られない。
だが、助っ人が昔の仲間ならば。銀時は向こう側に行ってしまいはしないか。それだけが心配だった。
そんな真選組の面々の顔色を読んだ信女が口を開く。
「・・・心配しなくても、あの人は帰ってくる。途中まで追っていた偵察隊によると、夜兎と地味な眼鏡を一緒に連れてってる」
「夜兎と地味な眼鏡って・・・神楽と志村か!」
「あの2人は連れてったのか・・・」
「志村・・・後で、〆る」
とたんに複雑な表情になるのは、自分達が連れて行ってもらえないのに、年少組の2人が連れて行ってもらえたという羨みからだ。
しかも沖田に至っては、新八を〆る算段をつけ始める始末。
「まぁ、銀たんの人選は間違ってないと思いますがね。・・・アナタ方ではヘタに実力があって、逆に邪魔です。夜兎は戦闘部族でずば抜けた能力を持っていますし、志村君は見る限りでは平凡そうで敵を刺激したりしないでしょうしね」
佐々木のなんとなくのフォローに渋々頷いて、真選組の面々は自分の持ち場へと戻っていく。
「ねぇ、あれ・・・言わない方が、良かった?」
「いえ・・・(志村君の身が危ない気もするけれど)まぁ、大丈夫でしょう」
一応、空気の読める子である信女が心配そうに見上げてくるが、佐々木は、銀時が無事に帰って来さえすれば丸く収まる話だと自分に言い聞かせ、そう答えたのだった。
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