Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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・二次創作だということをご理解したうえでお読みください!
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「白夜叉様・・・大活躍だな」
クスリと笑ってテレビを見つめる痩身(そうしん)の男―――松田軽助(まつだ きょうすけ)。
その怜悧(れいり)な双眸(そうぼう)は海のような深い碧(あお)。クセのない絹糸のような細い髪は白金(プラチナ)。
黙って立っていれば異国の王族のような容姿を持つ彼は、攘夷戦争において四天王と呼ばれた彼等の次に多く幕府と天人の連合軍の兵を屠(ほふ)った。
「軽助さん、白夜叉様は・・・」
共に戦争を戦い抜いてきた志士が軽助を不安そうに見上げる。
「ああ、お可哀想にな。すっかり幕府の連中の操り人形にされてしまった。・・・何人もの同志があの方の今の姿に絶望し、大義を捨ててしまった」
「・・・報告いたします、侵入者が2名入り込んだようです」
そろりと部屋に入ってきた諜報部隊の男の言葉に、軽助は目を細めた。
「・・・高杉さんの差し金か。やはりあの人は侮(あなど)れないな。桂さんはどうしている?」
「動きは無いようです・・・が、あの方も“狂乱の貴公子”とまで謳(うた)われた方、影で動いている可能性は捨てきれません」
「・・・坂本さんも真選組に潜り込んだようだし、白夜叉様の奪還に動いている可能性があるな」
目的は同じ、だが、彼等とは根本的な思想が違う。
「いかが致しましょう?」
「白夜叉様は、我等白鬼党の元へお帰り願わねばならない。例え四天王と呼ばれた方々が相手であろうとも、渡すわけにはいかない。・・・侵入者を割り出せ、大物のようなら僕に連絡を」
「は!」
諜報部の男を見送り、軽助はその身をソファーに埋める。
「・・・白夜叉様の争奪戦か、相手に不足なし・・・あの方は必ず我等の元へと取り戻す」
その碧の瞳にうかんだ狂気に、側にいた志士はゴクリと喉を鳴らした。
***
「・・・やれやれ、派手なお出迎えなこった」
白鬼党の男達に絶賛取り囲まれ中の高杉はそっと嘆息して、腰に佩(は)いた刀に手をかける。
「どうするっスか、晋助様」
随従(ずいじゅう)していたまた子が訊ねれば、高杉はニヒルな笑みをうかべて抜刀した。
「当然・・・俺の行く先に立ちはだかる奴ァ、ぶった斬るのみさなァ」
高杉達を取り囲んだ男数人が、その言葉にいきり立って高杉に斬りかかる。
―――が、斬り結ぶ間もなく銃の発射音と共にその場に倒れていく。
「・・・晋助様に手を出すことはアタシが許さないっスよ!」
二丁の愛銃から硝煙をたちのぼらせ、また子が叫んだ。
「クク、そういうこった。テメェらじゃ、俺に触れることすら敵わねェよ?」
倒れ伏した男達を見下ろしていた高杉が、ハッとして振り返り、振り下ろされた刀を愛刀で受け止める。
「・・・さすが、高杉さん」
自分に斬りかかった男の姿を目にして、高杉は眉間にしわを寄せる。
「・・・ッ・・・軽助、か」
「晋助様ァ!!・・・軽助ッ!貴様ァ!!」
「ハハ、また子は相変わらず高杉さんにべったりなんだね?」
軽助とまた子。部隊は違えど同い年の二人には交流があった。
「貴様は・・・変わったっスね。坂田さんがいなくなってから・・・」
同志だった彼の変わり様にまた子は沈痛な表情をうかべる。
「変わった?いいや、僕は変わってなどいない。・・・ただ、僕から白夜叉様を奪った憎い幕府をぶち壊してやりたいだけさ」
「銀時が幕府に奪われた?・・・違ェな。テメェ等が銀時を追い詰め、アイツに見捨てられたんだ」
「・・・聞き捨てなりませんね、いくら高杉さんでも、それ以上の暴言は許しませんよ?」
「クク、顔色が変わったな?自覚してんじゃねェのか?」
「ッ・・・黙れ」
ギィン!!
声を押し殺して呟いた軽助が刀を振るい、高杉がその刀を受ける。
「・・・白鬼党は銀時にとって苦痛の種でしかねェ。これ以上、銀時を追い詰めるな」
「黙れぇッ!!!!」
激昂して斬りかかってくる軽助をいなし、高杉はわずかに表情を歪めた。軽助がただ激昂しているワケではないということに気づいたからだ。
これは自分を自分で興奮させ、トランス状態になるための手だ。
「軽助、銀時は―――」
「・・・高杉さん、今日はお引き取りください」
突如平静状態に戻った軽助に、また子がハッとする。これがトランス状態に入った証だと知っていたからだ。
「本気でやりあえば・・・俺の方が少し不利か」
高杉の左目は光を失っている。実力差がない場合、このハンデは大きい。
「貴方のことは尊敬していたんですよ、白夜叉様と背中合わせで戦える数少ない同志として」
「・・・同志、ねェ。・・・銀時基準ってのがなんとも腹立たしいが、まぁ、いい。・・・軽助、俺の邪魔をするなら、全力で潰すぞ」
ギロリ、と睨む高杉に顔色一つ変えずに軽助は目を細めた。
「高杉さん、そっくりそのままお返ししますよ。・・・僕の邪魔をしないでください。白夜叉様は僕達が連れ戻します」
銀時以外の言葉には耳も貸さないところは相変わらずか、と高杉は肩を竦める。
「軽助・・・真実から目をそらし続けても、良い事はねェよ?」
そう一言言い置いて、高杉はまた子を伴ってその場を後にした。
「・・・目をそらしてなどいない、僕があの方をお救いするんだ・・・僕だけが、あの方の痛みをすべて理解してさしあげられるのだから・・・クク、ククク・・・」
そう呟いて、軽助は壊れたように笑い続けた。
***
つ、と立ち止まり、高杉はポツリと呟く。
「・・・一度壊れちまった人間は元には戻れねェもんかねェ」
「晋助様?」
また子が首を傾げると、ハッとして手を口元にあてた。
「・・・いや、なんでもねェよ」
軽助の姿を見てゾッとしたなんて口が裂けても言えない。
アレが一歩間違えれば自分達の行き着いた先であるかもしれないだなんて・・・思いたくなかったのだ。
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黙って立っていれば異国の王族のような容姿を持つ彼は、攘夷戦争において四天王と呼ばれた彼等の次に多く幕府と天人の連合軍の兵を屠(ほふ)った。
「軽助さん、白夜叉様は・・・」
共に戦争を戦い抜いてきた志士が軽助を不安そうに見上げる。
「ああ、お可哀想にな。すっかり幕府の連中の操り人形にされてしまった。・・・何人もの同志があの方の今の姿に絶望し、大義を捨ててしまった」
「・・・報告いたします、侵入者が2名入り込んだようです」
そろりと部屋に入ってきた諜報部隊の男の言葉に、軽助は目を細めた。
「・・・高杉さんの差し金か。やはりあの人は侮(あなど)れないな。桂さんはどうしている?」
「動きは無いようです・・・が、あの方も“狂乱の貴公子”とまで謳(うた)われた方、影で動いている可能性は捨てきれません」
「・・・坂本さんも真選組に潜り込んだようだし、白夜叉様の奪還に動いている可能性があるな」
目的は同じ、だが、彼等とは根本的な思想が違う。
「いかが致しましょう?」
「白夜叉様は、我等白鬼党の元へお帰り願わねばならない。例え四天王と呼ばれた方々が相手であろうとも、渡すわけにはいかない。・・・侵入者を割り出せ、大物のようなら僕に連絡を」
「は!」
諜報部の男を見送り、軽助はその身をソファーに埋める。
「・・・白夜叉様の争奪戦か、相手に不足なし・・・あの方は必ず我等の元へと取り戻す」
その碧の瞳にうかんだ狂気に、側にいた志士はゴクリと喉を鳴らした。
***
「・・・やれやれ、派手なお出迎えなこった」
白鬼党の男達に絶賛取り囲まれ中の高杉はそっと嘆息して、腰に佩(は)いた刀に手をかける。
「どうするっスか、晋助様」
随従(ずいじゅう)していたまた子が訊ねれば、高杉はニヒルな笑みをうかべて抜刀した。
「当然・・・俺の行く先に立ちはだかる奴ァ、ぶった斬るのみさなァ」
高杉達を取り囲んだ男数人が、その言葉にいきり立って高杉に斬りかかる。
―――が、斬り結ぶ間もなく銃の発射音と共にその場に倒れていく。
「・・・晋助様に手を出すことはアタシが許さないっスよ!」
二丁の愛銃から硝煙をたちのぼらせ、また子が叫んだ。
「クク、そういうこった。テメェらじゃ、俺に触れることすら敵わねェよ?」
倒れ伏した男達を見下ろしていた高杉が、ハッとして振り返り、振り下ろされた刀を愛刀で受け止める。
「・・・さすが、高杉さん」
自分に斬りかかった男の姿を目にして、高杉は眉間にしわを寄せる。
「・・・ッ・・・軽助、か」
「晋助様ァ!!・・・軽助ッ!貴様ァ!!」
「ハハ、また子は相変わらず高杉さんにべったりなんだね?」
軽助とまた子。部隊は違えど同い年の二人には交流があった。
「貴様は・・・変わったっスね。坂田さんがいなくなってから・・・」
同志だった彼の変わり様にまた子は沈痛な表情をうかべる。
「変わった?いいや、僕は変わってなどいない。・・・ただ、僕から白夜叉様を奪った憎い幕府をぶち壊してやりたいだけさ」
「銀時が幕府に奪われた?・・・違ェな。テメェ等が銀時を追い詰め、アイツに見捨てられたんだ」
「・・・聞き捨てなりませんね、いくら高杉さんでも、それ以上の暴言は許しませんよ?」
「クク、顔色が変わったな?自覚してんじゃねェのか?」
「ッ・・・黙れ」
ギィン!!
声を押し殺して呟いた軽助が刀を振るい、高杉がその刀を受ける。
「・・・白鬼党は銀時にとって苦痛の種でしかねェ。これ以上、銀時を追い詰めるな」
「黙れぇッ!!!!」
激昂して斬りかかってくる軽助をいなし、高杉はわずかに表情を歪めた。軽助がただ激昂しているワケではないということに気づいたからだ。
これは自分を自分で興奮させ、トランス状態になるための手だ。
「軽助、銀時は―――」
「・・・高杉さん、今日はお引き取りください」
突如平静状態に戻った軽助に、また子がハッとする。これがトランス状態に入った証だと知っていたからだ。
「本気でやりあえば・・・俺の方が少し不利か」
高杉の左目は光を失っている。実力差がない場合、このハンデは大きい。
「貴方のことは尊敬していたんですよ、白夜叉様と背中合わせで戦える数少ない同志として」
「・・・同志、ねェ。・・・銀時基準ってのがなんとも腹立たしいが、まぁ、いい。・・・軽助、俺の邪魔をするなら、全力で潰すぞ」
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