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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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・完全捏造です
・二次創作だということをご理解したうえでお読みください!

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









「土佐から来た、坂本辰馬ぜよ~!仲ようしとーせ!」

底抜けに明るい自己紹介に、不謹慎な、という仲間はいなかった。遅々として進まない作戦にささくれ立っていた心が、その明るさに宥められていくのを感じたからだ。

坂本は既に土佐から共に来た部隊の頭となっていて、そのまま部隊を任されることになった。

高杉と桂は自分の部隊を持っていたので、打ち合わせをするうちに坂本とよくつるむようになり、銀時はそれに巻き込まれるような形で坂本と仲良くなった。

「・・・ん?なき戦争に参加したかのかやと?・・・わしは身分差別をなくしたいと思ったがちや。侍の中でも上士と郷士に分けられて、ほがなことはおかしい思うんじゃ。誰だって長所はあるものやお?それを伸ばしていけば立派な侍になれる。ながやきに、身分いうものがそれを邪魔するがじゃ」

ある攘夷志士に戦争に参加した動機を聞かれ、坂本はそう答えた。

その思想があまりにも師・松陽のそれに似ていて、余計に親近感が持てたのだろう。ますます四人は共に行動するようになり、いつしかその各人の強さもあいまって四天王などと呼ばれるようになっていた。



***



「・・・また、仲間が死んだな・・・」

「・・・ああ」

幕府と攘夷志士との戦争だったはずが、内政に干渉し始めた天人が戦争にまで手を出し、その恐ろしい武器で味方の命を次々と奪っていった。

ゲリラ戦を得意としていた銀時達は、その武器に為すすべもなく退却する日々が続いていた。

「・・・銀時、大丈夫か?」

先陣を切る役目を負っている銀時は、今まで以上に危険な場所で戦っている。

桂が心配そうな視線を向けてくるので、銀時は曖昧に笑った。

「・・・問題ねェよ・・・天人共は大したことはねェ・・・傭兵部族とやらが出てくるときは一人にならねェようにしてるし・・・あの“ねおあーむすとろんぐさいくろんじぇっとあーむすとろんぐ砲”だったか?アレが出てきたら速攻で逃げてっしな」

「・・・・・・人の名前は適当に呼ぶクセに・・・」

発音はともかくとしてあの武器の正式名称を口にした銀時に恨めしげな視線を向けて高杉が呟く。

「え?あ~、だってさ、他に呼びようがねェじゃん。・・・晋助はさ、チビ助とか低杉とか有るけどォ」

「俺だって他に呼びようねェよ!・・・テメェがやたらなあだ名付けっから、鬼兵隊の連中が面白がって使うンじゃねェか!」

「えぇ~、良いじゃん、仲良しな証拠で」

「あっはっは!相変わらず金時と低杉は仲がいいんじゃなァ」

「金じゃねェよ!!銀だよ!!」

「低くねェよ!!高だ高!高杉!!」

二人は同時に坂本にツッコミを入れ、ハッとして顔を見合わせ睨みあう。

「お前達、よさんか!!・・・まったく。幹部である俺達がケンカなどしていたら、周りに示しがつかんではないか!!」

「「ッるせェよ!!ヅラ!!」」

「ヅラじゃない!!桂だ!!!!」

「あっはっは!!ヅラもケンカしとるぜよ~」

「お前もなんとか言ってやれ!馬鹿本!!あっ、違った坂本!」

「今、ちっくと傷ついたぞ・・・自然に馬鹿ってゆうた・・・」

ずーん、と重い空気を背負って落ち込む坂本に、三人はそろって溜息をついた。

「傷つきやすいなァ・・・ガラスの十代かよ!」

「すまん、坂本。つい・・・・・・ってか、銀時、そのネタ古すぎ!!」

「・・・めんどくせェ奴だなァ・・・ったく」

慰める、という選択肢は三人の中に無かったらしい。

坂本はその後落ち込んだまま放置されることになる。



そんなある日。

天人製の武器に完全に抑えこまれて攻撃に転じれずに退却した陣営で、見張り番をしていた銀時の元に坂本がやってきた。

「のぅ、銀時・・・おんし、もう限界なんじゃろう?」

「・・・・・・何が?」

たっぷり間をおいて答えた銀時に、坂本は溜息をつく。

「・・・わしはおんしを見ちょると、危っかしぃてならん」

疲弊する皆の心を支えているのは四天王の存在だ。その分期待が四人に集中する。

中でも白夜叉・銀時への期待は大きく、かなりの重圧になっているのは傍目に見てもわかる。

「危なっかしいってなんだよ?・・・俺ァ、あんな連中に遅れをとったりしねェよ」

「知っちゅうよ・・・ほがなことやない、わしが心配しちゅうはおんしの心の方じゃ」

わかっていないフリをする銀時を、追い詰めるとわかっていて坂本はあえてそれを口にした。

「・・・大丈夫だよ・・・俺ァ、そんなやわじゃねェ」

「銀時・・・・・・のぅ、わしと一緒に、宇宙へ行かんか?」

銀時への期待が今まで以上に大きくなった原因のひとつは、坂本の除隊の噂が隊内に流れていたからだ。

そのことを思い出した銀時は、坂本を見上げた。

月明かりに照らされた坂本の横顔は、既に決意は固まっているように見えた。

「・・・もう、決めたのか」

「ああ・・・桂や高杉にゆうたら、ぶん殴られた」

「あ~・・・そりゃ、ご愁傷様」

見えない方の頬が腫れ上がっている様子を容易に想像でき、銀時は思わず苦笑をもらした。

「・・・おんしは止めてくれんがか?」

坂本は夜空を見上げながら問い、銀時は肩を竦めた。

「止めねェよ。・・・去る者は追わねぇ主義なんだ」

正式な除隊だろうが、脱走だろうが銀時には関係ない。

本人がそうと決めたのならば、こちらがどう言おうと止められないのを知っているからだ。

「ほぅか・・・で、一緒に行ってはくれんのか?」

「わりィけど、俺ァここが案外気に入っててな・・・それに、地に足がついてねェと落ち着かねェよ」

「・・・あーぁ、ふられちゅう・・・」

バタリと倒れた坂本が溜息まじりにぼやく。

「誘ってくれて、アリガトな・・・」

「銀時・・・無理をしちゃいけんぜよ?」

「・・・・・・引き時は心得てるよ」

そんな言葉を交わした3日後坂本は宇宙へと旅立ち、そのわずかひと月後に事実上の終戦を迎え、銀時も隊を出奔したのだった。


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