Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・完全捏造設定です!
・原作かなり無視しています!
・オリジナルキャラクターがわんさか出ます
・二次創作だということをご理解したうえでお読みください!
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
天導衆壊滅。
その知らせを受けた幕府の動きは早かった。
将軍が直々に指揮を取ったこともあり、保科派に付いて討伐を免れた幕府の重鎮達はすんなりその座を退いた。
天人達との平等条約も締結し、天人優勢の色は徐々に薄らいでいくだろう。
***
「・・・上はいろいろ変わったようだけどねぇ、かぶき町はなんら変わりゃしないよ」
紫煙を吐き出した女・お登勢の言葉に、カウンターで向かい合って酒を飲んでいた男・次郎長はくつりと笑った。
「ま、確かにオイラ達にとっちゃ、どこが変わったんだって話だがなァ」
「・・・まぁ、でも・・・ちょっとは過ごしやすくなったのかねェ」
「・・・そういや、兄ちゃんはまだ帰ってきてねェのかい」
「確かアニキの故郷に帰ったんですよね?」
ボックス席でツマミを食べながら酒を飲んでいた平子が訊ねれば、お登勢はこくりと頷く。
「あぁ、ガキ共連れて観光ついでに墓参りしてくるって言ってたねぇ」
「・・・アレから1週間デスよ、お登勢サン。アイツ等、いつ帰ってくるンデスカ?」
平子にツマミを運んでいたキャサリンが首を傾げる。
「さてねェ・・・帰りたいって思った時じゃないのかい?」
天井を見上げ、お登勢は微笑む。
いつも騒がしい2階がシーンとしているのは落ち着かないと思うなんて、随分と毒されたと思いながら。
「銀時様は必ず帰って来るとおっしゃっていました。あの方は約束を違えることを良しとしない性格ですので、帰って来るのは間違いありません」
無表情ながらもキッパリと言うたまに、お登勢は頷く。
「・・・そうだねぇ、アイツは馬鹿なくらいに純粋に約束を守ろうとするからねぇ」
お登勢はかぶき町四天王で争った事件を思い出した。
ボロボロになっても、夫・辰五郎との一方的な約束を守ろうとした銀時に感謝はしているが、それ以上に馬鹿だと思った。
何でも一人で抱え込んでしまうクセを治してやらなければと心に決め、銀時の帰りを待つ。
「あーあ、早く帰ってこないですかねぇ~・・・アニキ」
つまらなそうに呟く平子。
とにかく銀時に逢いたくてかぶき町に戻ってきたのに、戦いの真っ只中で別働隊に組み込まれてしまい、更には真選組の機転で遠くに行ってしまった銀時を追いかけるわけにもいかず、完全にすれ違っていることに苛立ちさえ覚える始末だ。
「まぁ、しばらくはかぶき町に滞在しようじゃねェか。江戸がどんな風に変わっていくのかも興味があるしなァ」
宥めるように次郎長が言えば、平子も渋々といった様子で頷く。
「わかってますよ、オヤジ」
真選組が渡したという旅行券の有効期限は1カ月。気長に待つしかないかと溜息を漏らした。
――――――――――――――――――――――――――カンカン・・・
「え?」
――――――――――――――――――――ドタドタ・・・
「・・・マサカ」
――――――――――――――――ガラガラ・・・
『ひゃほーーーい!久しぶりの我が家ネ!!』
「声紋が一致しました。神楽様の声です」
たまの断定の言葉に、平子はスナックを飛び出して、2階への階段を駆けあがる。
「アニキ!!」
思いっきりドアを開けて、万事屋に飛びこむ。
「ぅお!?・・・平子?」
ギョッとした様子の銀時の姿を目にして、平子の目に涙がぶわりと湧きあがる。
「アニキ・・・アニキ、アニキ・・・逢いたかったですぅう!!!」
飛びつこうとする平子の顔を慌てて手で押さえ、銀時は不思議そうに首を傾げた。
「な、なんだぁ?その、何年も会ってねェような反応は」
「だって~!!」
「平子さん・・・そのテンション、帰って来たばっかりの僕等にはちょっとついていけないですよ」
ぐったりとソファーに座る新八。
どうやら全員の荷物持ちをさせられたようで、右肩と左肩とにカバンがぶら下げられており、更に背中にはリュック。
両手にお土産が入っていると見られる紙袋がいくつも握られていた。
「おいおい、新八、カバンぐらい降ろしてから座りなさいよ」
「誰のせいで疲れてると思ってんだ!!!アンタ等が遠慮も無しに何でもかんでも持たせるから荷物を下ろす気力すらないんだよ!!!」
ブチギレた新八を宥めて、銀時は荷物を降ろす手伝いをしてやる。
「はいはい、悪ぅございましたねェ」
「うぅ~・・・水、水ください・・・」
「仕方ねェなぁ・・・おーい神楽ァ、水」
「・・・うん」
さすがに新八が憐れに思えたのか、神楽は思いの外素直に水をコップに汲んでくる。
新八がゴクゴクと水を飲むのを確認して、銀時は平子に向き直った。
「さて、万事屋銀ちゃん再始動だぜ?・・・当然、依頼があるんだよなァ?」
ニヤリと笑う銀時に、平子は思わず苦笑した。
「ありますよ・・・皆でアニキの生還パーティ開きたいです!!」
「生還って・・・んな、危険な場所に行ってたわけじゃねェんだけど・・・ま、いいか。土産も買って来たしな」
「夏霧の金でナ」
「神楽ちゃん!!?それ、言ったらおしまいだから!!」
***
その晩、万事屋生還パーティが盛大に行われた。
幕府側も攘夷側も関係なく集まった面々で、なにがなんだかワケがわからなくなるほどに飲んで食べて、また飲んで。
それが幸せだと感じる。
「遅くなりました・・・銀時様」
旅から帰って来てみたらいきなり大老にされていて、今の今まで引き継ぎをしていたらしい夏霧がやっとのことで駆け付けて来た。
「おぅ、お疲れみたいだな?大老様」
「勘弁してくださいよ・・・いきなりですよ?ホント、ビックリです・・・」
「ハハッ、まぁ、イイじゃねェか。好きにやれて」
「そうですけど・・・」
ちびりちびりと酒を飲んでいた銀時は、夏霧にも酒の入ったコップを差し出す。
「ほら、これから高ェ酒を飲むようになるんだぜ?今のうちに安酒飲んどけ」
「あはは・・・頂戴します」
夏霧は苦笑いをうかべて銀時からコップを受け取る。
「・・・ありがとな、夏霧。・・・お前達のおかげでこうやって皆で酒が飲めるようになった。俺ァ幸せモンだ」
師の仇を討てたのも幸せではあるが、それ以上に、こうして仲間達と談笑できる時間が一番幸せだと銀時は告げる。
「・・・っ、良かった・・・俺、本当は・・・余計なことしてるんじゃないかって・・・銀時様を追い詰めてるんじゃないかって・・・ずっと・・・っ!」
思わぬ銀時の言葉に、夏霧の涙腺が決壊した。
「あーあー、また泣いてらァ・・・ホント、大老になったんだから、その泣き虫はいい加減卒業しねェとな」
「・・・はいッ・・・はい!」
ボロボロと涙が零れるのも気にせず、夏霧は頷く。
泣かれるのはわかっていたが、ちゃんと感謝の言葉を伝えたかった。懸命に銀時の心を護ってくれようとした六花に。
「本当に、ありがとな・・・」
穏やかに微笑みながら、銀時は夏霧の頭を撫でてやった。
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・完全捏造設定です!
・原作かなり無視しています!
・オリジナルキャラクターがわんさか出ます
・二次創作だということをご理解したうえでお読みください!
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
天導衆壊滅。
その知らせを受けた幕府の動きは早かった。
将軍が直々に指揮を取ったこともあり、保科派に付いて討伐を免れた幕府の重鎮達はすんなりその座を退いた。
天人達との平等条約も締結し、天人優勢の色は徐々に薄らいでいくだろう。
***
「・・・上はいろいろ変わったようだけどねぇ、かぶき町はなんら変わりゃしないよ」
紫煙を吐き出した女・お登勢の言葉に、カウンターで向かい合って酒を飲んでいた男・次郎長はくつりと笑った。
「ま、確かにオイラ達にとっちゃ、どこが変わったんだって話だがなァ」
「・・・まぁ、でも・・・ちょっとは過ごしやすくなったのかねェ」
「・・・そういや、兄ちゃんはまだ帰ってきてねェのかい」
「確かアニキの故郷に帰ったんですよね?」
ボックス席でツマミを食べながら酒を飲んでいた平子が訊ねれば、お登勢はこくりと頷く。
「あぁ、ガキ共連れて観光ついでに墓参りしてくるって言ってたねぇ」
「・・・アレから1週間デスよ、お登勢サン。アイツ等、いつ帰ってくるンデスカ?」
平子にツマミを運んでいたキャサリンが首を傾げる。
「さてねェ・・・帰りたいって思った時じゃないのかい?」
天井を見上げ、お登勢は微笑む。
いつも騒がしい2階がシーンとしているのは落ち着かないと思うなんて、随分と毒されたと思いながら。
「銀時様は必ず帰って来るとおっしゃっていました。あの方は約束を違えることを良しとしない性格ですので、帰って来るのは間違いありません」
無表情ながらもキッパリと言うたまに、お登勢は頷く。
「・・・そうだねぇ、アイツは馬鹿なくらいに純粋に約束を守ろうとするからねぇ」
お登勢はかぶき町四天王で争った事件を思い出した。
ボロボロになっても、夫・辰五郎との一方的な約束を守ろうとした銀時に感謝はしているが、それ以上に馬鹿だと思った。
何でも一人で抱え込んでしまうクセを治してやらなければと心に決め、銀時の帰りを待つ。
「あーあ、早く帰ってこないですかねぇ~・・・アニキ」
つまらなそうに呟く平子。
とにかく銀時に逢いたくてかぶき町に戻ってきたのに、戦いの真っ只中で別働隊に組み込まれてしまい、更には真選組の機転で遠くに行ってしまった銀時を追いかけるわけにもいかず、完全にすれ違っていることに苛立ちさえ覚える始末だ。
「まぁ、しばらくはかぶき町に滞在しようじゃねェか。江戸がどんな風に変わっていくのかも興味があるしなァ」
宥めるように次郎長が言えば、平子も渋々といった様子で頷く。
「わかってますよ、オヤジ」
真選組が渡したという旅行券の有効期限は1カ月。気長に待つしかないかと溜息を漏らした。
――――――――――――――――――――――――――カンカン・・・
「え?」
――――――――――――――――――――ドタドタ・・・
「・・・マサカ」
――――――――――――――――ガラガラ・・・
『ひゃほーーーい!久しぶりの我が家ネ!!』
「声紋が一致しました。神楽様の声です」
たまの断定の言葉に、平子はスナックを飛び出して、2階への階段を駆けあがる。
「アニキ!!」
思いっきりドアを開けて、万事屋に飛びこむ。
「ぅお!?・・・平子?」
ギョッとした様子の銀時の姿を目にして、平子の目に涙がぶわりと湧きあがる。
「アニキ・・・アニキ、アニキ・・・逢いたかったですぅう!!!」
飛びつこうとする平子の顔を慌てて手で押さえ、銀時は不思議そうに首を傾げた。
「な、なんだぁ?その、何年も会ってねェような反応は」
「だって~!!」
「平子さん・・・そのテンション、帰って来たばっかりの僕等にはちょっとついていけないですよ」
ぐったりとソファーに座る新八。
どうやら全員の荷物持ちをさせられたようで、右肩と左肩とにカバンがぶら下げられており、更に背中にはリュック。
両手にお土産が入っていると見られる紙袋がいくつも握られていた。
「おいおい、新八、カバンぐらい降ろしてから座りなさいよ」
「誰のせいで疲れてると思ってんだ!!!アンタ等が遠慮も無しに何でもかんでも持たせるから荷物を下ろす気力すらないんだよ!!!」
ブチギレた新八を宥めて、銀時は荷物を降ろす手伝いをしてやる。
「はいはい、悪ぅございましたねェ」
「うぅ~・・・水、水ください・・・」
「仕方ねェなぁ・・・おーい神楽ァ、水」
「・・・うん」
さすがに新八が憐れに思えたのか、神楽は思いの外素直に水をコップに汲んでくる。
新八がゴクゴクと水を飲むのを確認して、銀時は平子に向き直った。
「さて、万事屋銀ちゃん再始動だぜ?・・・当然、依頼があるんだよなァ?」
ニヤリと笑う銀時に、平子は思わず苦笑した。
「ありますよ・・・皆でアニキの生還パーティ開きたいです!!」
「生還って・・・んな、危険な場所に行ってたわけじゃねェんだけど・・・ま、いいか。土産も買って来たしな」
「夏霧の金でナ」
「神楽ちゃん!!?それ、言ったらおしまいだから!!」
***
その晩、万事屋生還パーティが盛大に行われた。
幕府側も攘夷側も関係なく集まった面々で、なにがなんだかワケがわからなくなるほどに飲んで食べて、また飲んで。
それが幸せだと感じる。
「遅くなりました・・・銀時様」
旅から帰って来てみたらいきなり大老にされていて、今の今まで引き継ぎをしていたらしい夏霧がやっとのことで駆け付けて来た。
「おぅ、お疲れみたいだな?大老様」
「勘弁してくださいよ・・・いきなりですよ?ホント、ビックリです・・・」
「ハハッ、まぁ、イイじゃねェか。好きにやれて」
「そうですけど・・・」
ちびりちびりと酒を飲んでいた銀時は、夏霧にも酒の入ったコップを差し出す。
「ほら、これから高ェ酒を飲むようになるんだぜ?今のうちに安酒飲んどけ」
「あはは・・・頂戴します」
夏霧は苦笑いをうかべて銀時からコップを受け取る。
「・・・ありがとな、夏霧。・・・お前達のおかげでこうやって皆で酒が飲めるようになった。俺ァ幸せモンだ」
師の仇を討てたのも幸せではあるが、それ以上に、こうして仲間達と談笑できる時間が一番幸せだと銀時は告げる。
「・・・っ、良かった・・・俺、本当は・・・余計なことしてるんじゃないかって・・・銀時様を追い詰めてるんじゃないかって・・・ずっと・・・っ!」
思わぬ銀時の言葉に、夏霧の涙腺が決壊した。
「あーあー、また泣いてらァ・・・ホント、大老になったんだから、その泣き虫はいい加減卒業しねェとな」
「・・・はいッ・・・はい!」
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