Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・マリ様殺害時の目撃者がルルです
・マリ様暴走気味・・・;
・ルル及びナナへの記憶改竄は無し
・あくまでも、マリ様やルルがメインで、他の人は空気に近い扱いです
・ギャグ・・・が強め
・捏造満載
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「母さん?」
アリエス宮から人の気配が消えたことに不安を覚えたルルーシュは、母であるマリアンヌを探して、宮中を走り回っていた。
宮中の大階段。人の話し声が聞こえ、ルルーシュはこっそりと裏手に回り、その様子を覗き込む。
「何を言っているの?」
訝しげな母の声が響く。そこに帰ってくるのはくぐもった笑い声。ルルーシュはその相手を見て、首を傾げた。
「(子供・・・?)」
「マリアンヌ様!!」
その時、階段の上から何人かの護衛官がやってくる。
「貴方達、下がりなさいと・・・!」
タタタタタタッ!
マシンガンのようなもので、その子供が母ごと護衛官達を撃つ。丁度、ルルーシュの視線の先に倒れた母が大きく目を見開き、その瞬間、ルルーシュの意識は薄れていった。
ハッとルルーシュが目を覚ますと、そこには玉座に座った父がいた。疑問に思う前につい先ほど目にしたことを父に伝えなければと思う。
「ち、父上!母さんが!!」
「知っておる。・・・今、お前の中にはマリアンヌがおる。」
「!?」
父が何を言っているのかわからず、ルルーシュは首を傾げる。が、ザワリと心の中がざわめくのを感じ、意識が薄れる。
「・・・マリアンヌ。」
「だって、信じてもらうためにはこうするしかないじゃない?」
「・・・しかし。」
「ルルーシュは頭の良い子よ。だから、記憶の操作は必要ありません。それと、ナナリーにも。ナナリーは私とルルーシュで守りますから。・・・ルルーシュには少しずつ、私が説明するわ。その旨、ルルーシュに伝えて頂戴。」
「はぁ・・・わかった。」
シャルルが頷くのを確認し、マリアンヌは再びルルーシュの意識の中に潜っていく。
「・・・!?」
キョロキョロとあたりを見回すルルーシュに、シャルルは告げる。
「・・・ルルーシュ、もう一度言う。お前の中にはマリアンヌがおる。・・・何らかの方法で詳しい話はマリアンヌが説明すると言っていた。・・・よいか、とにかく、周囲の人間には気をつけるように。」
「・・・は、はい。」
数日後
事件のあらましをノートに書き記されたものを読み上げたルルーシュは、念の為、そのノートを焼き捨てた。
「お兄様?」
兄の行動を不審に思ったのか、ナナリーが声をかけてくる。
偽の目撃者とされてしまったナナリーは、どんな暗示をかけられたのか、すっかり自分の目の前で母が殺されたと思い込み、一時は精神が不安定だった。
が、ルルーシュが懸命に看病したおかげで、なんとか持ち直した。ただ、足はブリタニアの医療技術でも完治は難しく、車椅子の生活を強いられている。
「なんだい?ナナリー。」
「焚火・・・ですか?」
「あぁ、ちょっとね。」
言葉を濁し、ルルーシュはナナリーの車椅子を押す。
「・・・近いうち、僕らは別の国に行くことになると思う。」
「別の・・・??」
「・・・ごめんね、ナナリー。」
はかない笑みをうかべた兄に何も言うことが出来ず、ナナリーはただ、その謝罪にこくりと頷いた。
数日後
ルルーシュとナナリーに日本行きの命が下った。表向きは留学、そして、裏ではいわゆる人質、と思われていた。が、それは、シャルルとマリアンヌとルルーシュが話し合った、ある意味では“避難”と言えなくもない結論であった。
「・・・準備はできた?」
「はい。お兄様。」
空港で数人の護衛官に囲まれたルルーシュ達は、飛行機に乗り込むところだった。
ナナリーの車椅子の取っ手に触れようとした護衛官の手を、ルルーシュがとっさに振り払う。
「ナナリーに触るな!!!」
「ッ!・・・も、申し訳ございません。」
ぎょっとした護衛官と目が合うが、ルルーシュはスッと視線を逸らす。周囲の人間に気をつけろと散々両親に言われ続けてきたからだ。
「(仮令、アッシュフォードの人間でも・・・信用はできない。)」
信じられるのは自分達だけ。そう決めて、ルルーシュは日本へと向かった。
日本・枢木神社
10歳のルルーシュには決して軽くはないナナリーを背負いながら、日本のSPに守られ、枢木神社の長い階段をのぼる。
自分達にあてがわれた“住処”は、ボロボロな土蔵。呆然とその土蔵を見上げたルルーシュの目の前に、同じ年頃の少年が現れた。
「お前達か、ブリタニアから来たっていうのは。」
じろりと睨まれ、ナナリーが怯えた。それを庇うように前に立ち、ルルーシュは眉を顰めた。
「(確か、枢木首相の息子の・・・枢木、スザク。)」
言い合いがエスカレートして、激高したスザクが殴りかかる。ルルーシュはその衝撃で尻もちをつき、殴られた口元を拭う。
「止めてくださいッッ!!」
ナナリーの悲鳴に近い声にハッとしたスザクは、無抵抗に近かったルルーシュを殴ってしまったことにバツが悪くなり、小さく謝って去って行った。
「お兄様・・・。」
「・・・大丈夫、だよ。・・・しょうがない、彼が言ってたことは事実でもある。」
― ブリタニアは奪う国。
そう言われて、ルルーシュは否定ができなかった。事実、戦争を仕掛け、多くの国を従属させてきたのは間違いないのだから。
ナナリーを落ち着けたルルーシュはフッと息をついた。
「(母さん、僕、うまくやっていけるかな・・・。)」
思わず不安になるが、いつか、父に呼び戻して貰えると信じて、ルルーシュは日本の夏を過ごすことになった。
数週間後
紆余曲折あり、すっかり、子供同士打ち解けた、ルルーシュとスザクは共に遊ぶようになった。
「今日は、とっておきの場所に連れてってやる!」
車椅子ではいけない場所であるため、お土産を必ず持ってくるとナナリーに約束し、そう言ったスザクに連れられて丘の上に来たルルーシュは、その景色に見惚れる前に、見覚えのありすぎる浮遊航空艦に見入った。
フルフル、と震えるルルーシュに、スザクは心配そうな視線を向ける。
「・・・ルルーシュ?」
「・・・あんの、くそじじぃ~~~~っ!!!(byマリアンヌ)」
「!?」
ギョッとしたスザクの脇で、マリアンヌに入れ替わってしまったルルーシュの叫びが響いた。
「絶対許さな~~~~いッッ!!!!(by マリアンヌ)」
「る、ルルーシュ?!」
いつもと違う様子のルルーシュに、スザクは目を白黒させる。
「・・・スザク!帰るわよ!!(by マリアンヌ)」
「(わよ???)・・・あ、ああ・・・うん。」
来た時とは逆で、ルルーシュを先頭に、来た道を引き返す。石段になっている部分をひょいひょいと飛び降りるルルーシュに、スザクは目を丸くした。
「(“あの”ルルーシュがッ!?)・・・ま、待って!ルルーシュ!!」
戦後
それぞれに引き取られることになった、スザクとルルーシュ達。本国に戻ることを断固拒否したマリアンヌの意思を尊重し、アッシュフォードの手を取ったルルーシュは、これからのことを思い、スザクへと誓うように言葉にした。
「スザク・・・僕は・・・僕は、ブリタニアをぶっ壊す!!」
「っ!」
目を丸くしたスザクが、言葉を発することはなく。そのまま別れの時を迎えた。
7年後・シンジュク
「ルルーシュ、ルルーシュだろ?」
ニコリと笑んだ、その顔に昔の面影があった。
「お前・・・スザクか!?」
「久しぶりだね・・・。」
再会も束の間、毒ガスが入っているというカプセルが起動する。
「ルルーシュッ!!!」
スザクがルルーシュを覆うようにして庇う。と同時に光がカプセルから漏れ、2人の目の前で1人の少女がカプセルから出て来て倒れ込む。
「・・・これは・・・。」
毒ガスと思い込んでいたスザクが思わず言葉を紡げないでいると、隣のルルーシュがユラリと立ち上がった。
「しぃ~~~つぅぅぅぅ!!!!」
地に響くようなそんな低音でそう呟き、ルルーシュはやおら、少女の拘束具を無理やり引きはがし、胸ぐらを掴んだ。
「る、ルルーシュ!?」
驚くスザクなどもはや眼中には無いようで、ルルーシュはガクンガクンと少女を揺さぶり始めた。
「起きなさい!!C.C.!!!!起きろぉぉぉぉぉぉッ!!!」
「・・・ッう。」
少女の口から呻き声が漏れる。それを確認したスザクは慌ててルルーシュを抑えた。
「ま、待って、ストップ、ルルーシュ!!起きたみたいだよ!!」
「あ゛ぁ゛?」
「(・・・ルルーシュ、どこぞのや○ざみたいだよ・・・;)だ、だから、彼女、起きたみたい。」
ギロリと睨まれて、スザクはいささか腰が引けた様子で言う。
ルルーシュは促されるままに視線を向け、バッチリと目が合う。
「・・・;」
凄まじい形相に目を丸くしていた少女に、ルルーシュは次の瞬間叫んだ!
「C.C.~!来るのが遅い!!!何、7年もかけているの!!?待ちくたびれたじゃない!!!」
「・・・お前・・・まさか、マリ・・・っ;」
少女が口を開いた瞬間、ルルーシュはまたも胸ぐらを掴んだ。
「力を寄越しなさい!今すぐ!!なるべく便利なのがいいわ!!」
「・・・ちょ、ちょっと待て、お前にはもうやっただろう!?それに、お前は“ギアス”の才能が・・・。」
「何、言ってるの!!力を与えるのはこの子!ルルーシュよ!!!」
ルルーシュ(in マリアンヌ)の言葉に、少女は目を丸くし、次いで、眉を顰めた。
「ルルーシュに?・・・本人の意思は?」
「あるに決まってるでしょう!?あのクソジジィにひと泡吹かせなきゃ、私もルルーシュも腹の虫がおさまんないわよ!!!」
少女・・・C.C.は、その様子を見つめて、はぁあああ、と深い溜息をついた。
「お前・・・その声で女言葉はやめろ・・・後ろで枢木スザクが微妙な顔してるぞ。」
そのC.C.の言葉に、ルルーシュ(in マリアンヌ)はバッとスザクを振り返った。
「・・・いい?スザク・・・今、見たこと忘れなさい?・・・忘れられないんなら、協力しなさい??」
「~~~っ!?」
あまりの威圧感に、ガックンガックンとスザクは頷く。
「そう、いい子ねぇ?」
ニコニコと笑みをうかべる顔は美しいが、身にまとうオーラはどす黒い。
「はぁ・・・とりあえず、ルルーシュに代われ。じゃないと、契約ができないだろう?」
「ちっ・・・わかったわよ。」
「・・・お前、今、舌打ち・・・・・・いや、なんでもない。」
はぁ、と何度目かの溜息をついたC.C.の前で、ルルーシュ(in マリアンヌ)は目を閉じる。
「――――・・・緑の髪、やっぱり、お前がC.C.?」
落ち着いた声音で問いかけられ、C.C.は苦笑を浮かべる。
「なるほど、マリアンヌとは意思の疎通はできないのか。・・・あの母に外見はそっくりだが、ずいぶんと慎重だな?」
「・・・母さんほど、武力に長けているわけじゃないんでね。」
「なるほど。・・・というわけで、私がC.C.だ。お前・・・本当に、力が欲しいか?」
C.C.の問いかけに、ルルーシュはあっさりと首肯する。
「当然だ。」
「王の力は、お前を孤独にする。・・・それでもか?」
「・・・・・・それでも、為さねばならないこともある。」
そう答えるルルーシュに、C.C.はクツリと笑った。
「・・・マリアンヌに感化されたわけじゃないな?お前・・・。」
「ああ。・・・俺は知りたい。あのクソジジ・・・じゃなくて、皇帝が、なぜ、俺と母さんやナナリーがいるとわかっていて、日本に戦争を吹っ掛けたのか。・・・だから・・・。」
「(完全に感化されてるな;)・・・わかったよ、全く。どいつもこいつも・・・ほら、じゃあ、契約だ。」
差し伸べられた手に、ルルーシュが触れる。その瞬間、ルルーシュの体がビクリと跳ね、そのまま、沈黙する。
「・・・る、ルルーシュに何をした?」
スザクがC.C.に視線を向ける。未だにルルーシュの豹変ぶりに怯えていたようだが、ルルーシュを守ろうとしている様子が見て伺えるので、C.C.はにやりと笑った。
「・・・別に、ただ、契約をしただけさ。・・・私の願いを叶える代わりに、力を与えるっていう契約をな。」
「???」
意味がわらかないのか、スザクは首を傾げるばかり。
「まぁ、見ていろ。」
「・・・ん。」
「ルルーシュ・・・お客様だ。お前の力を見せてやれ。」
ルルーシュの覚醒と同時に囁かれたC.C.の言葉で、トレーラーが囲まれたことに気付いたスザクは咄嗟にルルーシュを庇う。
「・・・大丈夫。」
トン、と肩を押されて、スザクはルルーシュを振り返る。そこには自信たっぷりのルルーシュの笑顔。
「ルルーシュ?」
「・・・見てろ、スザク。」
不思議そうに自分を見つめるスザクにそう言って、ゆらりと立ち上がったルルーシュは、クロヴィスの親衛隊の制服を着る軍人達を見つめた。
「毒ガスの中身を見たな?・・・お前達には消えてもらうぞ?」
ゾッとするような冷たい笑みをうかべた軍人を、ルルーシュは冷ややかに見つめる。
「・・・誰に向かってものを言っている?・・・あまり、調子に乗るなよ?軍人風情が。」
“冷気”でいうなら、ルルーシュの方が上だった。軍人が顔を赤くしたり青くしたりするのを眺め、ルルーシュは、後に“絶対零度”と称される笑みをうかべた。
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる・・・お前達は・・・俺達を全力で見逃し続けろ!!!」
「「「「「イエス、ユア・ハイネス!!!」」」」」
見事に揃った敬礼を見せ、軍人達は、大人しくなった。
「・・・こ、これが・・・ルルーシュの・・・力?」
目を丸くしたスザクに、C.C.が笑みを見せる。
「・・・そう。これが、ルルーシュの“ギアス”・・・良いのを引いたな?」
「・・・ああ、意外に便利そうだ。」
ルルーシュは機嫌良さげに答え、目を閉じた。それは、マリアンヌに代わる合図だった。
「う~ん!さっすが私の息子!!こんな“ギアス”を手に入れちゃうなんて!!」
またもハイテンションになったルルーシュに、スザクがぎょっとする。
「・・・ああ、そうね、ちゃんと自己紹介してなかったわ。・・・私はマリアンヌ。ルルーシュとナナリーのお母さんよ。今は、ちょっと理由があってルルーシュの体に仮住まい中なの。まあ、これが私の“ギアス”なのよね。」
「・・・そ・・・そうなんですか・・・。」
「・・・貴方は、ルルーシュの“お友達”でしょう?・・・さっきも協力してくれるって言ったし、私達に、ついてくるわよね?」
有無を言わせぬその雰囲気に、スザクは再び、ガックンガックンと頷いた。本能的に“彼女”には逆らってはいけないと悟ったらしい。
「さぁ!クロちゃんの所に行くわよ~!!!」
「く、クロちゃん!?」
「クロヴィスのことよ~。」
「・・・そ、総督!!?」
スザクが目を丸くする脇で、C.C.がこめかみに指をあて、溜息をつく。
「相変わらずだな・・・マリアンヌ。」
「うふふ・・・首洗って、待ってなさいよぉ、シャルル~ッ!!!」
エリア11・政庁
クロヴィスは、先程から寒気がして仕方がなかった。
昔、今と同じようになったことがあった。あの時は確か、自分の母ガブリエッラがマリアンヌと言い合い(厭味の応酬)をしていて。自分は、ルルーシュやナナリーを巻き込まないようにと連れて行こうとしたのだ。
その次の瞬間・・・思い出すのも恐ろしい。
「・・・あの時のマリアンヌ様は怖かった・・・。」
楽しい思い出ばかりのあの頃だが、あの時だけは、そんなものが吹っ飛んでしまうほどだったように思う。
なぜ、今、こんなことを思い出したのかわからなかったが、とにかく、この不安を打ち消したくて、バトレーを呼ぶ。が、いつもなら一目散にやってくる彼が来ない。
「バトレー!?・・・誰もいないのか!!」
叫ぶと、コツリ、と靴音が鳴る。
「誰だ!?」
現れたのは、兵士の恰好をした者が2人と・・・。
「お、お前!?」
己が研究していた、不死の女。これの回収は親衛隊に任せたはずなのに、とクロヴィスは焦る。
「よくもまぁ・・・私達の邪魔をしてくれたわね・・・?・・・覚悟は良い?」
政庁に向かう道すがら、クロヴィスに捕らわれていたせいで遅れたのだというC.C.の説明に、マリアンヌの怒りを買ってしまったことを彼は知らなかった。
「・・・だ、誰なんだ!?」
「私よ・・・わ・た・し。」
カポッとマスクを外して見せたその相手に、クロヴィスは仰天した。
「・・・る、ルルーシュ!?」
「うん、せいかーい・・・と、言いたいところだけどぉ・・・実は、ちょーっと違うのよねぇ。」
クス、と笑ったその顔に、クロヴィスは見覚えがあった。その“絶対零度の笑み”の持ち主は、決して、可愛がっていた義弟などではなかったはずだ。
「ま、ままままま・・・。」
「久しぶりねぇ~・・・ク、ロ、ちゃん?」
「マリアンヌ様ぁ~~~ッ!!?」
「うふふ。・・・天誅うううッ!」
スコーーーーーンッ!!
ルルーシュ(in マリアンヌ)は、驚愕するクロヴィスの頭を、持っていたマスクで叩いた。
「~~~~~っつ;」
頭を押さえて撃沈したクロヴィスを見やって、ルルーシュ(in マリアンヌ)はニッコリと清々しい笑みをうかべた。
「あ~、すっきりしたw」
「マリアンヌ・・・“天誅”なんて言葉、どこで覚えてきたんだ?」
呆れた様子のC.C.に、ルルーシュ(in マリアンヌ)は笑みをうかべたまま答えた。
「うふふ、あのね、ルルーシュ達の世話役としてアッシュフォードが用意した、日本人のメイドさんがねぇ、結構できる人でねぇw」
「なるほど;」
みなまで言わずともわかったC.C.は、呆然としているスザクと、頭を押さえるクロヴィスを憐れむように見やる。
「でね、クロちゃん?」
「ヒッ!・・・ハイ!!!」
クロヴィスが怯えた様子で、ルルーシュ(in マリアンヌ)を見上げる。
「私、ちょっと、シャルルに腹立ててるのね?・・・まぁ、理由は、クロちゃんもよ~く知ってると思うけど?」
ガクガクと首を振るクロヴィスに、ルルーシュ(in マリアンヌ)は、ニッコリと笑って言った。
「というわけで、軍隊貸しなさい?・・・っていうか、ぶっちゃけ、エリア11、私に頂戴w」
「い、イエス、ユア・マジェスティ~~~~~!!!」
それ、使う相手を間違ってるぞ、と思いながら見ていたC.C.は、これからのことを思って、深い溜息をついた。
その後、エリア11が丸ごと反旗を翻したことに、本国中(もちろん、エリア11在住のブリタニア人も)が仰天し、そんなことをやってのける人物に思いっきり心当たりのあった皇帝が、密かにエリア11に連絡を取ったのは言うまでもない。
「すまん、マリアンヌ!!!・・・許してくれぇぇぇッ!!!」
「駄・目」
おしまい
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・マリ様殺害時の目撃者がルルです
・マリ様暴走気味・・・;
・ルル及びナナへの記憶改竄は無し
・あくまでも、マリ様やルルがメインで、他の人は空気に近い扱いです
・ギャグ・・・が強め
・捏造満載
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「母さん?」
アリエス宮から人の気配が消えたことに不安を覚えたルルーシュは、母であるマリアンヌを探して、宮中を走り回っていた。
宮中の大階段。人の話し声が聞こえ、ルルーシュはこっそりと裏手に回り、その様子を覗き込む。
「何を言っているの?」
訝しげな母の声が響く。そこに帰ってくるのはくぐもった笑い声。ルルーシュはその相手を見て、首を傾げた。
「(子供・・・?)」
「マリアンヌ様!!」
その時、階段の上から何人かの護衛官がやってくる。
「貴方達、下がりなさいと・・・!」
タタタタタタッ!
マシンガンのようなもので、その子供が母ごと護衛官達を撃つ。丁度、ルルーシュの視線の先に倒れた母が大きく目を見開き、その瞬間、ルルーシュの意識は薄れていった。
ハッとルルーシュが目を覚ますと、そこには玉座に座った父がいた。疑問に思う前につい先ほど目にしたことを父に伝えなければと思う。
「ち、父上!母さんが!!」
「知っておる。・・・今、お前の中にはマリアンヌがおる。」
「!?」
父が何を言っているのかわからず、ルルーシュは首を傾げる。が、ザワリと心の中がざわめくのを感じ、意識が薄れる。
「・・・マリアンヌ。」
「だって、信じてもらうためにはこうするしかないじゃない?」
「・・・しかし。」
「ルルーシュは頭の良い子よ。だから、記憶の操作は必要ありません。それと、ナナリーにも。ナナリーは私とルルーシュで守りますから。・・・ルルーシュには少しずつ、私が説明するわ。その旨、ルルーシュに伝えて頂戴。」
「はぁ・・・わかった。」
シャルルが頷くのを確認し、マリアンヌは再びルルーシュの意識の中に潜っていく。
「・・・!?」
キョロキョロとあたりを見回すルルーシュに、シャルルは告げる。
「・・・ルルーシュ、もう一度言う。お前の中にはマリアンヌがおる。・・・何らかの方法で詳しい話はマリアンヌが説明すると言っていた。・・・よいか、とにかく、周囲の人間には気をつけるように。」
「・・・は、はい。」
数日後
事件のあらましをノートに書き記されたものを読み上げたルルーシュは、念の為、そのノートを焼き捨てた。
「お兄様?」
兄の行動を不審に思ったのか、ナナリーが声をかけてくる。
偽の目撃者とされてしまったナナリーは、どんな暗示をかけられたのか、すっかり自分の目の前で母が殺されたと思い込み、一時は精神が不安定だった。
が、ルルーシュが懸命に看病したおかげで、なんとか持ち直した。ただ、足はブリタニアの医療技術でも完治は難しく、車椅子の生活を強いられている。
「なんだい?ナナリー。」
「焚火・・・ですか?」
「あぁ、ちょっとね。」
言葉を濁し、ルルーシュはナナリーの車椅子を押す。
「・・・近いうち、僕らは別の国に行くことになると思う。」
「別の・・・??」
「・・・ごめんね、ナナリー。」
はかない笑みをうかべた兄に何も言うことが出来ず、ナナリーはただ、その謝罪にこくりと頷いた。
数日後
ルルーシュとナナリーに日本行きの命が下った。表向きは留学、そして、裏ではいわゆる人質、と思われていた。が、それは、シャルルとマリアンヌとルルーシュが話し合った、ある意味では“避難”と言えなくもない結論であった。
「・・・準備はできた?」
「はい。お兄様。」
空港で数人の護衛官に囲まれたルルーシュ達は、飛行機に乗り込むところだった。
ナナリーの車椅子の取っ手に触れようとした護衛官の手を、ルルーシュがとっさに振り払う。
「ナナリーに触るな!!!」
「ッ!・・・も、申し訳ございません。」
ぎょっとした護衛官と目が合うが、ルルーシュはスッと視線を逸らす。周囲の人間に気をつけろと散々両親に言われ続けてきたからだ。
「(仮令、アッシュフォードの人間でも・・・信用はできない。)」
信じられるのは自分達だけ。そう決めて、ルルーシュは日本へと向かった。
日本・枢木神社
10歳のルルーシュには決して軽くはないナナリーを背負いながら、日本のSPに守られ、枢木神社の長い階段をのぼる。
自分達にあてがわれた“住処”は、ボロボロな土蔵。呆然とその土蔵を見上げたルルーシュの目の前に、同じ年頃の少年が現れた。
「お前達か、ブリタニアから来たっていうのは。」
じろりと睨まれ、ナナリーが怯えた。それを庇うように前に立ち、ルルーシュは眉を顰めた。
「(確か、枢木首相の息子の・・・枢木、スザク。)」
言い合いがエスカレートして、激高したスザクが殴りかかる。ルルーシュはその衝撃で尻もちをつき、殴られた口元を拭う。
「止めてくださいッッ!!」
ナナリーの悲鳴に近い声にハッとしたスザクは、無抵抗に近かったルルーシュを殴ってしまったことにバツが悪くなり、小さく謝って去って行った。
「お兄様・・・。」
「・・・大丈夫、だよ。・・・しょうがない、彼が言ってたことは事実でもある。」
― ブリタニアは奪う国。
そう言われて、ルルーシュは否定ができなかった。事実、戦争を仕掛け、多くの国を従属させてきたのは間違いないのだから。
ナナリーを落ち着けたルルーシュはフッと息をついた。
「(母さん、僕、うまくやっていけるかな・・・。)」
思わず不安になるが、いつか、父に呼び戻して貰えると信じて、ルルーシュは日本の夏を過ごすことになった。
数週間後
紆余曲折あり、すっかり、子供同士打ち解けた、ルルーシュとスザクは共に遊ぶようになった。
「今日は、とっておきの場所に連れてってやる!」
車椅子ではいけない場所であるため、お土産を必ず持ってくるとナナリーに約束し、そう言ったスザクに連れられて丘の上に来たルルーシュは、その景色に見惚れる前に、見覚えのありすぎる浮遊航空艦に見入った。
フルフル、と震えるルルーシュに、スザクは心配そうな視線を向ける。
「・・・ルルーシュ?」
「・・・あんの、くそじじぃ~~~~っ!!!(byマリアンヌ)」
「!?」
ギョッとしたスザクの脇で、マリアンヌに入れ替わってしまったルルーシュの叫びが響いた。
「絶対許さな~~~~いッッ!!!!(by マリアンヌ)」
「る、ルルーシュ?!」
いつもと違う様子のルルーシュに、スザクは目を白黒させる。
「・・・スザク!帰るわよ!!(by マリアンヌ)」
「(わよ???)・・・あ、ああ・・・うん。」
来た時とは逆で、ルルーシュを先頭に、来た道を引き返す。石段になっている部分をひょいひょいと飛び降りるルルーシュに、スザクは目を丸くした。
「(“あの”ルルーシュがッ!?)・・・ま、待って!ルルーシュ!!」
戦後
それぞれに引き取られることになった、スザクとルルーシュ達。本国に戻ることを断固拒否したマリアンヌの意思を尊重し、アッシュフォードの手を取ったルルーシュは、これからのことを思い、スザクへと誓うように言葉にした。
「スザク・・・僕は・・・僕は、ブリタニアをぶっ壊す!!」
「っ!」
目を丸くしたスザクが、言葉を発することはなく。そのまま別れの時を迎えた。
7年後・シンジュク
「ルルーシュ、ルルーシュだろ?」
ニコリと笑んだ、その顔に昔の面影があった。
「お前・・・スザクか!?」
「久しぶりだね・・・。」
再会も束の間、毒ガスが入っているというカプセルが起動する。
「ルルーシュッ!!!」
スザクがルルーシュを覆うようにして庇う。と同時に光がカプセルから漏れ、2人の目の前で1人の少女がカプセルから出て来て倒れ込む。
「・・・これは・・・。」
毒ガスと思い込んでいたスザクが思わず言葉を紡げないでいると、隣のルルーシュがユラリと立ち上がった。
「しぃ~~~つぅぅぅぅ!!!!」
地に響くようなそんな低音でそう呟き、ルルーシュはやおら、少女の拘束具を無理やり引きはがし、胸ぐらを掴んだ。
「る、ルルーシュ!?」
驚くスザクなどもはや眼中には無いようで、ルルーシュはガクンガクンと少女を揺さぶり始めた。
「起きなさい!!C.C.!!!!起きろぉぉぉぉぉぉッ!!!」
「・・・ッう。」
少女の口から呻き声が漏れる。それを確認したスザクは慌ててルルーシュを抑えた。
「ま、待って、ストップ、ルルーシュ!!起きたみたいだよ!!」
「あ゛ぁ゛?」
「(・・・ルルーシュ、どこぞのや○ざみたいだよ・・・;)だ、だから、彼女、起きたみたい。」
ギロリと睨まれて、スザクはいささか腰が引けた様子で言う。
ルルーシュは促されるままに視線を向け、バッチリと目が合う。
「・・・;」
凄まじい形相に目を丸くしていた少女に、ルルーシュは次の瞬間叫んだ!
「C.C.~!来るのが遅い!!!何、7年もかけているの!!?待ちくたびれたじゃない!!!」
「・・・お前・・・まさか、マリ・・・っ;」
少女が口を開いた瞬間、ルルーシュはまたも胸ぐらを掴んだ。
「力を寄越しなさい!今すぐ!!なるべく便利なのがいいわ!!」
「・・・ちょ、ちょっと待て、お前にはもうやっただろう!?それに、お前は“ギアス”の才能が・・・。」
「何、言ってるの!!力を与えるのはこの子!ルルーシュよ!!!」
ルルーシュ(in マリアンヌ)の言葉に、少女は目を丸くし、次いで、眉を顰めた。
「ルルーシュに?・・・本人の意思は?」
「あるに決まってるでしょう!?あのクソジジィにひと泡吹かせなきゃ、私もルルーシュも腹の虫がおさまんないわよ!!!」
少女・・・C.C.は、その様子を見つめて、はぁあああ、と深い溜息をついた。
「お前・・・その声で女言葉はやめろ・・・後ろで枢木スザクが微妙な顔してるぞ。」
そのC.C.の言葉に、ルルーシュ(in マリアンヌ)はバッとスザクを振り返った。
「・・・いい?スザク・・・今、見たこと忘れなさい?・・・忘れられないんなら、協力しなさい??」
「~~~っ!?」
あまりの威圧感に、ガックンガックンとスザクは頷く。
「そう、いい子ねぇ?」
ニコニコと笑みをうかべる顔は美しいが、身にまとうオーラはどす黒い。
「はぁ・・・とりあえず、ルルーシュに代われ。じゃないと、契約ができないだろう?」
「ちっ・・・わかったわよ。」
「・・・お前、今、舌打ち・・・・・・いや、なんでもない。」
はぁ、と何度目かの溜息をついたC.C.の前で、ルルーシュ(in マリアンヌ)は目を閉じる。
「――――・・・緑の髪、やっぱり、お前がC.C.?」
落ち着いた声音で問いかけられ、C.C.は苦笑を浮かべる。
「なるほど、マリアンヌとは意思の疎通はできないのか。・・・あの母に外見はそっくりだが、ずいぶんと慎重だな?」
「・・・母さんほど、武力に長けているわけじゃないんでね。」
「なるほど。・・・というわけで、私がC.C.だ。お前・・・本当に、力が欲しいか?」
C.C.の問いかけに、ルルーシュはあっさりと首肯する。
「当然だ。」
「王の力は、お前を孤独にする。・・・それでもか?」
「・・・・・・それでも、為さねばならないこともある。」
そう答えるルルーシュに、C.C.はクツリと笑った。
「・・・マリアンヌに感化されたわけじゃないな?お前・・・。」
「ああ。・・・俺は知りたい。あのクソジジ・・・じゃなくて、皇帝が、なぜ、俺と母さんやナナリーがいるとわかっていて、日本に戦争を吹っ掛けたのか。・・・だから・・・。」
「(完全に感化されてるな;)・・・わかったよ、全く。どいつもこいつも・・・ほら、じゃあ、契約だ。」
差し伸べられた手に、ルルーシュが触れる。その瞬間、ルルーシュの体がビクリと跳ね、そのまま、沈黙する。
「・・・る、ルルーシュに何をした?」
スザクがC.C.に視線を向ける。未だにルルーシュの豹変ぶりに怯えていたようだが、ルルーシュを守ろうとしている様子が見て伺えるので、C.C.はにやりと笑った。
「・・・別に、ただ、契約をしただけさ。・・・私の願いを叶える代わりに、力を与えるっていう契約をな。」
「???」
意味がわらかないのか、スザクは首を傾げるばかり。
「まぁ、見ていろ。」
「・・・ん。」
「ルルーシュ・・・お客様だ。お前の力を見せてやれ。」
ルルーシュの覚醒と同時に囁かれたC.C.の言葉で、トレーラーが囲まれたことに気付いたスザクは咄嗟にルルーシュを庇う。
「・・・大丈夫。」
トン、と肩を押されて、スザクはルルーシュを振り返る。そこには自信たっぷりのルルーシュの笑顔。
「ルルーシュ?」
「・・・見てろ、スザク。」
不思議そうに自分を見つめるスザクにそう言って、ゆらりと立ち上がったルルーシュは、クロヴィスの親衛隊の制服を着る軍人達を見つめた。
「毒ガスの中身を見たな?・・・お前達には消えてもらうぞ?」
ゾッとするような冷たい笑みをうかべた軍人を、ルルーシュは冷ややかに見つめる。
「・・・誰に向かってものを言っている?・・・あまり、調子に乗るなよ?軍人風情が。」
“冷気”でいうなら、ルルーシュの方が上だった。軍人が顔を赤くしたり青くしたりするのを眺め、ルルーシュは、後に“絶対零度”と称される笑みをうかべた。
「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる・・・お前達は・・・俺達を全力で見逃し続けろ!!!」
「「「「「イエス、ユア・ハイネス!!!」」」」」
見事に揃った敬礼を見せ、軍人達は、大人しくなった。
「・・・こ、これが・・・ルルーシュの・・・力?」
目を丸くしたスザクに、C.C.が笑みを見せる。
「・・・そう。これが、ルルーシュの“ギアス”・・・良いのを引いたな?」
「・・・ああ、意外に便利そうだ。」
ルルーシュは機嫌良さげに答え、目を閉じた。それは、マリアンヌに代わる合図だった。
「う~ん!さっすが私の息子!!こんな“ギアス”を手に入れちゃうなんて!!」
またもハイテンションになったルルーシュに、スザクがぎょっとする。
「・・・ああ、そうね、ちゃんと自己紹介してなかったわ。・・・私はマリアンヌ。ルルーシュとナナリーのお母さんよ。今は、ちょっと理由があってルルーシュの体に仮住まい中なの。まあ、これが私の“ギアス”なのよね。」
「・・・そ・・・そうなんですか・・・。」
「・・・貴方は、ルルーシュの“お友達”でしょう?・・・さっきも協力してくれるって言ったし、私達に、ついてくるわよね?」
有無を言わせぬその雰囲気に、スザクは再び、ガックンガックンと頷いた。本能的に“彼女”には逆らってはいけないと悟ったらしい。
「さぁ!クロちゃんの所に行くわよ~!!!」
「く、クロちゃん!?」
「クロヴィスのことよ~。」
「・・・そ、総督!!?」
スザクが目を丸くする脇で、C.C.がこめかみに指をあて、溜息をつく。
「相変わらずだな・・・マリアンヌ。」
「うふふ・・・首洗って、待ってなさいよぉ、シャルル~ッ!!!」
エリア11・政庁
クロヴィスは、先程から寒気がして仕方がなかった。
昔、今と同じようになったことがあった。あの時は確か、自分の母ガブリエッラがマリアンヌと言い合い(厭味の応酬)をしていて。自分は、ルルーシュやナナリーを巻き込まないようにと連れて行こうとしたのだ。
その次の瞬間・・・思い出すのも恐ろしい。
「・・・あの時のマリアンヌ様は怖かった・・・。」
楽しい思い出ばかりのあの頃だが、あの時だけは、そんなものが吹っ飛んでしまうほどだったように思う。
なぜ、今、こんなことを思い出したのかわからなかったが、とにかく、この不安を打ち消したくて、バトレーを呼ぶ。が、いつもなら一目散にやってくる彼が来ない。
「バトレー!?・・・誰もいないのか!!」
叫ぶと、コツリ、と靴音が鳴る。
「誰だ!?」
現れたのは、兵士の恰好をした者が2人と・・・。
「お、お前!?」
己が研究していた、不死の女。これの回収は親衛隊に任せたはずなのに、とクロヴィスは焦る。
「よくもまぁ・・・私達の邪魔をしてくれたわね・・・?・・・覚悟は良い?」
政庁に向かう道すがら、クロヴィスに捕らわれていたせいで遅れたのだというC.C.の説明に、マリアンヌの怒りを買ってしまったことを彼は知らなかった。
「・・・だ、誰なんだ!?」
「私よ・・・わ・た・し。」
カポッとマスクを外して見せたその相手に、クロヴィスは仰天した。
「・・・る、ルルーシュ!?」
「うん、せいかーい・・・と、言いたいところだけどぉ・・・実は、ちょーっと違うのよねぇ。」
クス、と笑ったその顔に、クロヴィスは見覚えがあった。その“絶対零度の笑み”の持ち主は、決して、可愛がっていた義弟などではなかったはずだ。
「ま、ままままま・・・。」
「久しぶりねぇ~・・・ク、ロ、ちゃん?」
「マリアンヌ様ぁ~~~ッ!!?」
「うふふ。・・・天誅うううッ!」
スコーーーーーンッ!!
ルルーシュ(in マリアンヌ)は、驚愕するクロヴィスの頭を、持っていたマスクで叩いた。
「~~~~~っつ;」
頭を押さえて撃沈したクロヴィスを見やって、ルルーシュ(in マリアンヌ)はニッコリと清々しい笑みをうかべた。
「あ~、すっきりしたw」
「マリアンヌ・・・“天誅”なんて言葉、どこで覚えてきたんだ?」
呆れた様子のC.C.に、ルルーシュ(in マリアンヌ)は笑みをうかべたまま答えた。
「うふふ、あのね、ルルーシュ達の世話役としてアッシュフォードが用意した、日本人のメイドさんがねぇ、結構できる人でねぇw」
「なるほど;」
みなまで言わずともわかったC.C.は、呆然としているスザクと、頭を押さえるクロヴィスを憐れむように見やる。
「でね、クロちゃん?」
「ヒッ!・・・ハイ!!!」
クロヴィスが怯えた様子で、ルルーシュ(in マリアンヌ)を見上げる。
「私、ちょっと、シャルルに腹立ててるのね?・・・まぁ、理由は、クロちゃんもよ~く知ってると思うけど?」
ガクガクと首を振るクロヴィスに、ルルーシュ(in マリアンヌ)は、ニッコリと笑って言った。
「というわけで、軍隊貸しなさい?・・・っていうか、ぶっちゃけ、エリア11、私に頂戴w」
「い、イエス、ユア・マジェスティ~~~~~!!!」
それ、使う相手を間違ってるぞ、と思いながら見ていたC.C.は、これからのことを思って、深い溜息をついた。
その後、エリア11が丸ごと反旗を翻したことに、本国中(もちろん、エリア11在住のブリタニア人も)が仰天し、そんなことをやってのける人物に思いっきり心当たりのあった皇帝が、密かにエリア11に連絡を取ったのは言うまでもない。
「すまん、マリアンヌ!!!・・・許してくれぇぇぇッ!!!」
「駄・目」
おしまい
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