Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・にょたルルです
・ルル姫はみんなに愛されていますw
・ギャグですww
・いろいろ矛盾がありますが、敢えては書きませんのであしからずw
・捏造満載w
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「ふふ、そんなに緊張しないでよ・・・別に取って喰ったりはしないよ?」
「伯父様ったら、そんな意味でみんなが固まっているわけじゃないってご存知でしょうに」
ルルーシュがそう言えば、V.V.は首を傾げた。
「じゃあ、ルルーシュはなんで彼等が固まっているかわかってるの?」
「え?それは、黒幕の伯父様が今は味方で、どう反応したら良いかわからなくて困惑しているからでしょう?」
「・・・ビックリだ、ルルーシュ。ハッキリキッパリ黒幕とか言われると、いくら僕でも傷つくんだけど」
「でも事実でしょう?」
「・・・容赦ないね・・・ついでにあってるってコトにもビックリだ」
「あら、ということは伯父様はわかっていて黒の騎士団のみんなをからかったのかしら?・・・相変わらず性格悪いですね」
「・・・ルルーシュ!?なんか今日は一段と酷くない!?」
V.V.が焦ったように声をあげると、ルルーシュはことりと首を傾げた。
「・・・え?だって、C.C.が伯父様は貶(けな)すと喜ぶって・・・」
「しぃ~~~つぅううう!!!!僕等の天使になんてこと吹き込んでんの!!!僕はマゾヒストじゃない!!!」
愛らしい笑顔のルルーシュに貶(けな)されたら確かに新しい扉を開きそうだけど!と思考しかけてV.V.は思いっきり首を振った。
「・・・姫殿下・・・何でもかんでもC.C.の言葉を鵜呑みにするのはいかがなものかと」
さすがにまずかろうとビスマルクが口を挟めば、ルルーシュは肩を竦めた。
「鵜呑みになんてしてないわ。だって“C.C.が~”の辺りはウソだもの」
「・・・・・・ねぇ!僕、なんかルルーシュを怒らせること言った!?というか、なんでさらっとウソ言うの!?」
「フフ?」
「ああ、笑顔が可愛いな~。小首を傾げる仕草とかもう小悪魔めいてるよ!!さすが僕等の天使・・・って、違ぁ~~~うッ!!」
1人ボケツッコミをしたV.V.はゼーハーと荒く息をつく。と、その時・・・
「V.V.よ、とうとう新たなキャラを確立させたのか?」
心底愉快だと言わんばかりの声音で背後から掛けられた言葉に、V.V.はぐりん、と振り返った。
「C.C.どういうことッ!?」
「ふふふ。なァに、マリアンヌが復活したからな。アイツに負けないように少し仕込んでやっただけだ」
「余計なことしないでよ!!ああ!これだから君にルルーシュは任せられないんだよッッ!!」
「フン、そのルルーシュを殺そうとしたのはどこのどいつだ?」
「煩(うるさ)い!!そんな過去の話を蒸し返さないでよ!!無茶苦茶反省してるよ!!」
もはや嚮主2人による漫才―――にしか見えない。
「C.C.・・・伯父様で遊ぶのはその辺で止めて頂戴」
さすがに憐れに思ったのか、ルルーシュが止めに入ればC.C.は肩を竦めた。
「わかった。―――ちょっとした意趣返しのつもりだったんだがな」
「私も人のこと言えないけど・・・伯父様はサンドバッグじゃないわ」
「サンドバッグ・・・お前、その表現もどうかと思うぞ?―――見ろ、V.V.が撃沈してる」
文字表記すると“orz”の状態になっているV.V.を見て、ルルーシュは困ったように笑った。
「・・・ごめんなさい、伯父様。そんなにショックを受けるなんて思ってなかったんです」
「まぁ、でもそれくらいされても文句は言えないだろうな。ユーフェミアの件もコイツがちょっかい出さなければルルーシュのギアスは暴走しなかったわけだし」
サラリと言われた事実に、黒の騎士団もスザクもギョッとする。
「・・・C.C.」
余計なことを。とルルーシュが眉をひそめれば、C.C.はニヤリと笑う。
「本当のことだろう?・・・お前がいつまでも憎まれ役をやる必要はない。全部シャルルとV.V.とマリアンヌに押し付けてしまえ」
「あ、それズルイよ!!君だって計画の賛同者だったくせに!!」
「フン、私は積極的には賛同してないぞ」
復活したV.V.をC.C.は鼻で笑った。
「・・・もう、だから止めてと言ってるのに」
再び始ってしまった不毛な言い合いに溜息を漏らし、ルルーシュはビスマルクを振り返った。
「―――ビスマルク」
「イエス・ユア・ハイネス」
応じるや否やビスマルクは腰の剣を抜き放ち、V.V.とC.C.の間に容赦なく振り下ろした。
「「!!」」
慌てて飛び退いた2人はビスマルクを睨む。
「ビスマルク・・・いささか乱暴すぎやしないか?」
C.C.が言えば、ビスマルクは肩を竦めしれっとして言った。
「・・・不死の人間なのだから何の問題ないだろう?」
さすがに首でも撥ね落とせば再生に時間はかかるだろうが、どんな怪我を追っても死ぬことは無い2人に遠慮は無用。
それよりもルルーシュのご機嫌の方が大事だ。
それを隠そうともしないビスマルクに、C.C.は呆れたように溜息をついた。
「いつの間にルルーシュに鞍替えしたんだ?・・・元々はマリアンヌ信者だったろうが」
「マリアンヌ様は今でも敬愛している・・・が、姫殿下の方がもっとずっと大事だ。私の命よりもな」
いっそ清々しいまでにキッパリと言ってのけたビスマルクに、C.C.は二の句を継げずにパカリと口を開けた。
もうビスマルクの発言に慣れかかっている黒の騎士団の面々とスザクはまた言ってるといった表情だ。
「・・・ビスマルクったら、相変わらず大袈裟なんだから」
ルルーシュに至っては本気にしてない。
どこまで鈍感なんだと思いつつ、立ち直ったC.C.はビスマルクから視線を外し、ルルーシュを見つめた。
「・・・ルルーシュ、いい加減に自覚しないと―――」
「自覚しないと?」
キョトリとするルルーシュに、C.C.は首を振った。
「・・・いや、お前に言ったところで何にもならないことはわかっているんだが・・・そうだな・・・私が見張っておけばいいか」
「は?何の話をしているの?」
「気にするな・・・害虫駆除は私がしておく」
「害虫って・・・皇宮にはいないと思うのだけど・・・」
不思議そうに首を傾げるルルーシュの脇で、スザクは小さく溜息をついた。
「・・・自分のことにはホントに激ニブなんだから」
「え?なぁに、スザク?」
「・・・何でもない。ルルーシュはそのままでいて」
これで自分の魅力を自覚してそれを利用し始めたら小悪魔どころの話ではなくなる。傾国というか国壊滅に至りかねない。―――別にそうなっても構わないが。
そんなコトを考えている時点で、毒されはじめてきているスザクである。
「・・・姫さん最強だな」
ボソリ、と卜部が呟く。
「うん、かわいーですよねぇ・・・無自覚でいろんな人間誑(たら)しこんでて、ああいうリーダーは文句なしですね」
朝比奈がそれに応じれば、藤堂が何とも言えない表情をうかべた。
「・・・朝比奈・・・」
「えー、藤堂さんもそう思いません?ゼロ(仮面の男)よりもお姫様(天然小悪魔)の方が護りたくなりません?」
朝比奈の問いに藤堂がどう答えるのか、黒の騎士団の面々の視線が集中する。
「・・・・・・・・・まぁ、なるな」
「でしょー?」
―――藤堂(さん)、アンタもか。
「・・・しょせん、藤堂も男の方ということですね」
神楽耶が呆れたように言えば、カレンが肩を竦めた。
「神楽耶様、全部ルルーシュの無自覚のせいですよ・・・女性陣がルルーシュを守ってあげないと、知らないうちに襲われちゃうなんてことになりかねません」
「まぁ、それはいけませんね。男は皆オオカミとも言いますし・・・私達で守って差し上げましょう」
結局のところ、男女共にルルーシュにメロメロというだけの話である。
「ところで、伯父様?・・・何かご用があってお呼びになったのではありませんか?」
ルルーシュが話題を変えると、V.V.がそうだった、と呟く。
「“神”との接続が完了したんだよ。研究員達が一度ルルーシュに見てもらいたいって言っててね」
「・・・嚮主の伯父様が確認なさったなら間違いないでしょうに」
ことり、と首を傾げるルルーシュに、V.V.は苦笑した。
「そう言わないで、研究員達を労ってあげてよ」
「それは、もちろん」
「・・・じゃあ、行こうか」
トコトコと歩きはじめたV.V.の後に続き、ゾロゾロと全員がついて行く。
いよいよ嚮団の実態をこの目で見ることになるのかと緊張している面々に、ルルーシュは微笑みを向けた。
「そんなに緊張しなくても大丈夫よ。・・・ああ、でも・・・子ども達のいたずらには気をつけてね」
「え?」
それはどういう意味だと訊ねようとした時だった。
「うわぁあ!?」
突然、扇の身体が宙に浮いた。
「お、扇!?・・・って、わぁああ!?」
「扇!!南!?・・・うぉお!?」
慌てる面々が扇の傍に近寄って引き下ろそうとすると、一緒になって宙に浮いてしまう。
「あ、ダメよ。テリトリー内に入ってしまうと一緒に浮いちゃうわ」
―――それは早く言って欲しい。
残った面々が心の中でツッコミを入れていると、甲高い子どもの笑い声が耳に届いた。
「きゃはははは!!おじさん達おっかしーの!!」
「はァ・・・やっぱりあなたね、メル」
ルルーシュが溜息をついて彼女の名を口にする。
「だぁって、姫姉様ってばその人達のためだけに向こうに帰って、また貴族のクソジジィ共に嫌なコト言われたんでしょ?・・・リルムが言ってたもん!」
ムッとむくれたメル。彼女の出したリルムという名前は、“目”としてルルーシュの護衛についてくれている女性の名前だ。
「もう、リルムったら・・・」
そっと溜息をついて、ルルーシュはメルに彼等を降ろすように言う。
ゆっくりと降ろされた扇達はまだ動悸が激しい胸を抑えて、少女を見つめる。
「・・・か、彼女もギアス保持者?」
「そう、伯父様とお父様が昔ギアスの研究をしていた時に、契約をさせられた子ども達の1人よ」
嚮団という施設は、元々はギアスの研究のために作られたものなのだと説明するルルーシュに、皆が絶句する。
「それぞれ個体差があるギアスにどのような種類があるのかを調べたみたい。思った以上に種類があって、私もびっくりしたわ」
ルルーシュが言えば、C.C.が肩を竦める。
「人の数だけギアスの種類があってもおかしくない。ただ、似通った能力が多い」
「特に命令型はね」
「そうだな。・・・だが、お前のギアスが命令型の中でもずば抜けて優秀だな」
「“絶対遵守”ですものね」
「暗示型のギアスにも通じるものがあるからな」
「・・・そうね。でも、暗示型と命令型の一番の違いは、本人の意識があるかないかでしょう?」
「まァ、そうだな」
「ええと、さっきのは何型になるんだ?」
扇が問えば、ルルーシュはメルの肩に手を置いて答える。
「この子のギアスは結界型の“重力ゼロ”よ」
「重力ゼロ?・・・ああ、だから身体が浮いたのか・・・」
納得の声があがる。
「ギアスに最も多いのは結界型ね。バリエーションも多いし・・・あぁ、そういえば感知型もあったのよね」
「感知型?」
「ビスマルクみたいに“極近未来を読む”ギアスだったり・・・気配を感知したり、地脈を解析したり・・・」
「うわー、便利そう」
朝比奈が思わず声をあげる。
今、例を挙げられたのは軍人には喉から手が出る程欲しい能力だ。
「そうね・・・軍人にとっては便利かもしれないわ」
ルルーシュが頷けば、朝比奈の目が輝く。
「じゃあ、俺もギアスもらえたりする?」
「・・・ダメよ、どんなギアスが宿るか選べないのよ?それに・・・」
ギアスの暴走で苦しむ人間を見てきているだけに、そんな風になって欲しくない。
ルルーシュの言葉に、朝比奈は沈黙した。
「朝比奈、姫さんを困らせんなよ」
卜部がバシッとその背中を思いっきり叩く。
「イタッ・・・あ、えーと・・・ごめんね?」
「いえ・・・気持ちはわからないでもないの。私だって力が欲しいって思ったからギアスを得たのだし」
日本を取りかえしたい、その想いで戦う彼等には力はいくらあっても足りないのだろう。
「・・・まぁ、ルルーシュはこれから争いを無くすつもりなんだ。力なんてあっても意味がないものになるさ」
C.C.がフォローを入れれば、ルルーシュはホッとして微笑み、朝比奈も助かった、と苦笑いをうかべたのだった。
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・にょたルルです
・ルル姫はみんなに愛されていますw
・ギャグですww
・いろいろ矛盾がありますが、敢えては書きませんのであしからずw
・捏造満載w
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「ふふ、そんなに緊張しないでよ・・・別に取って喰ったりはしないよ?」
「伯父様ったら、そんな意味でみんなが固まっているわけじゃないってご存知でしょうに」
ルルーシュがそう言えば、V.V.は首を傾げた。
「じゃあ、ルルーシュはなんで彼等が固まっているかわかってるの?」
「え?それは、黒幕の伯父様が今は味方で、どう反応したら良いかわからなくて困惑しているからでしょう?」
「・・・ビックリだ、ルルーシュ。ハッキリキッパリ黒幕とか言われると、いくら僕でも傷つくんだけど」
「でも事実でしょう?」
「・・・容赦ないね・・・ついでにあってるってコトにもビックリだ」
「あら、ということは伯父様はわかっていて黒の騎士団のみんなをからかったのかしら?・・・相変わらず性格悪いですね」
「・・・ルルーシュ!?なんか今日は一段と酷くない!?」
V.V.が焦ったように声をあげると、ルルーシュはことりと首を傾げた。
「・・・え?だって、C.C.が伯父様は貶(けな)すと喜ぶって・・・」
「しぃ~~~つぅううう!!!!僕等の天使になんてこと吹き込んでんの!!!僕はマゾヒストじゃない!!!」
愛らしい笑顔のルルーシュに貶(けな)されたら確かに新しい扉を開きそうだけど!と思考しかけてV.V.は思いっきり首を振った。
「・・・姫殿下・・・何でもかんでもC.C.の言葉を鵜呑みにするのはいかがなものかと」
さすがにまずかろうとビスマルクが口を挟めば、ルルーシュは肩を竦めた。
「鵜呑みになんてしてないわ。だって“C.C.が~”の辺りはウソだもの」
「・・・・・・ねぇ!僕、なんかルルーシュを怒らせること言った!?というか、なんでさらっとウソ言うの!?」
「フフ?」
「ああ、笑顔が可愛いな~。小首を傾げる仕草とかもう小悪魔めいてるよ!!さすが僕等の天使・・・って、違ぁ~~~うッ!!」
1人ボケツッコミをしたV.V.はゼーハーと荒く息をつく。と、その時・・・
「V.V.よ、とうとう新たなキャラを確立させたのか?」
心底愉快だと言わんばかりの声音で背後から掛けられた言葉に、V.V.はぐりん、と振り返った。
「C.C.どういうことッ!?」
「ふふふ。なァに、マリアンヌが復活したからな。アイツに負けないように少し仕込んでやっただけだ」
「余計なことしないでよ!!ああ!これだから君にルルーシュは任せられないんだよッッ!!」
「フン、そのルルーシュを殺そうとしたのはどこのどいつだ?」
「煩(うるさ)い!!そんな過去の話を蒸し返さないでよ!!無茶苦茶反省してるよ!!」
もはや嚮主2人による漫才―――にしか見えない。
「C.C.・・・伯父様で遊ぶのはその辺で止めて頂戴」
さすがに憐れに思ったのか、ルルーシュが止めに入ればC.C.は肩を竦めた。
「わかった。―――ちょっとした意趣返しのつもりだったんだがな」
「私も人のこと言えないけど・・・伯父様はサンドバッグじゃないわ」
「サンドバッグ・・・お前、その表現もどうかと思うぞ?―――見ろ、V.V.が撃沈してる」
文字表記すると“orz”の状態になっているV.V.を見て、ルルーシュは困ったように笑った。
「・・・ごめんなさい、伯父様。そんなにショックを受けるなんて思ってなかったんです」
「まぁ、でもそれくらいされても文句は言えないだろうな。ユーフェミアの件もコイツがちょっかい出さなければルルーシュのギアスは暴走しなかったわけだし」
サラリと言われた事実に、黒の騎士団もスザクもギョッとする。
「・・・C.C.」
余計なことを。とルルーシュが眉をひそめれば、C.C.はニヤリと笑う。
「本当のことだろう?・・・お前がいつまでも憎まれ役をやる必要はない。全部シャルルとV.V.とマリアンヌに押し付けてしまえ」
「あ、それズルイよ!!君だって計画の賛同者だったくせに!!」
「フン、私は積極的には賛同してないぞ」
復活したV.V.をC.C.は鼻で笑った。
「・・・もう、だから止めてと言ってるのに」
再び始ってしまった不毛な言い合いに溜息を漏らし、ルルーシュはビスマルクを振り返った。
「―――ビスマルク」
「イエス・ユア・ハイネス」
応じるや否やビスマルクは腰の剣を抜き放ち、V.V.とC.C.の間に容赦なく振り下ろした。
「「!!」」
慌てて飛び退いた2人はビスマルクを睨む。
「ビスマルク・・・いささか乱暴すぎやしないか?」
C.C.が言えば、ビスマルクは肩を竦めしれっとして言った。
「・・・不死の人間なのだから何の問題ないだろう?」
さすがに首でも撥ね落とせば再生に時間はかかるだろうが、どんな怪我を追っても死ぬことは無い2人に遠慮は無用。
それよりもルルーシュのご機嫌の方が大事だ。
それを隠そうともしないビスマルクに、C.C.は呆れたように溜息をついた。
「いつの間にルルーシュに鞍替えしたんだ?・・・元々はマリアンヌ信者だったろうが」
「マリアンヌ様は今でも敬愛している・・・が、姫殿下の方がもっとずっと大事だ。私の命よりもな」
いっそ清々しいまでにキッパリと言ってのけたビスマルクに、C.C.は二の句を継げずにパカリと口を開けた。
もうビスマルクの発言に慣れかかっている黒の騎士団の面々とスザクはまた言ってるといった表情だ。
「・・・ビスマルクったら、相変わらず大袈裟なんだから」
ルルーシュに至っては本気にしてない。
どこまで鈍感なんだと思いつつ、立ち直ったC.C.はビスマルクから視線を外し、ルルーシュを見つめた。
「・・・ルルーシュ、いい加減に自覚しないと―――」
「自覚しないと?」
キョトリとするルルーシュに、C.C.は首を振った。
「・・・いや、お前に言ったところで何にもならないことはわかっているんだが・・・そうだな・・・私が見張っておけばいいか」
「は?何の話をしているの?」
「気にするな・・・害虫駆除は私がしておく」
「害虫って・・・皇宮にはいないと思うのだけど・・・」
不思議そうに首を傾げるルルーシュの脇で、スザクは小さく溜息をついた。
「・・・自分のことにはホントに激ニブなんだから」
「え?なぁに、スザク?」
「・・・何でもない。ルルーシュはそのままでいて」
これで自分の魅力を自覚してそれを利用し始めたら小悪魔どころの話ではなくなる。傾国というか国壊滅に至りかねない。―――別にそうなっても構わないが。
そんなコトを考えている時点で、毒されはじめてきているスザクである。
「・・・姫さん最強だな」
ボソリ、と卜部が呟く。
「うん、かわいーですよねぇ・・・無自覚でいろんな人間誑(たら)しこんでて、ああいうリーダーは文句なしですね」
朝比奈がそれに応じれば、藤堂が何とも言えない表情をうかべた。
「・・・朝比奈・・・」
「えー、藤堂さんもそう思いません?ゼロ(仮面の男)よりもお姫様(天然小悪魔)の方が護りたくなりません?」
朝比奈の問いに藤堂がどう答えるのか、黒の騎士団の面々の視線が集中する。
「・・・・・・・・・まぁ、なるな」
「でしょー?」
―――藤堂(さん)、アンタもか。
「・・・しょせん、藤堂も男の方ということですね」
神楽耶が呆れたように言えば、カレンが肩を竦めた。
「神楽耶様、全部ルルーシュの無自覚のせいですよ・・・女性陣がルルーシュを守ってあげないと、知らないうちに襲われちゃうなんてことになりかねません」
「まぁ、それはいけませんね。男は皆オオカミとも言いますし・・・私達で守って差し上げましょう」
結局のところ、男女共にルルーシュにメロメロというだけの話である。
「ところで、伯父様?・・・何かご用があってお呼びになったのではありませんか?」
ルルーシュが話題を変えると、V.V.がそうだった、と呟く。
「“神”との接続が完了したんだよ。研究員達が一度ルルーシュに見てもらいたいって言っててね」
「・・・嚮主の伯父様が確認なさったなら間違いないでしょうに」
ことり、と首を傾げるルルーシュに、V.V.は苦笑した。
「そう言わないで、研究員達を労ってあげてよ」
「それは、もちろん」
「・・・じゃあ、行こうか」
トコトコと歩きはじめたV.V.の後に続き、ゾロゾロと全員がついて行く。
いよいよ嚮団の実態をこの目で見ることになるのかと緊張している面々に、ルルーシュは微笑みを向けた。
「そんなに緊張しなくても大丈夫よ。・・・ああ、でも・・・子ども達のいたずらには気をつけてね」
「え?」
それはどういう意味だと訊ねようとした時だった。
「うわぁあ!?」
突然、扇の身体が宙に浮いた。
「お、扇!?・・・って、わぁああ!?」
「扇!!南!?・・・うぉお!?」
慌てる面々が扇の傍に近寄って引き下ろそうとすると、一緒になって宙に浮いてしまう。
「あ、ダメよ。テリトリー内に入ってしまうと一緒に浮いちゃうわ」
―――それは早く言って欲しい。
残った面々が心の中でツッコミを入れていると、甲高い子どもの笑い声が耳に届いた。
「きゃはははは!!おじさん達おっかしーの!!」
「はァ・・・やっぱりあなたね、メル」
ルルーシュが溜息をついて彼女の名を口にする。
「だぁって、姫姉様ってばその人達のためだけに向こうに帰って、また貴族のクソジジィ共に嫌なコト言われたんでしょ?・・・リルムが言ってたもん!」
ムッとむくれたメル。彼女の出したリルムという名前は、“目”としてルルーシュの護衛についてくれている女性の名前だ。
「もう、リルムったら・・・」
そっと溜息をついて、ルルーシュはメルに彼等を降ろすように言う。
ゆっくりと降ろされた扇達はまだ動悸が激しい胸を抑えて、少女を見つめる。
「・・・か、彼女もギアス保持者?」
「そう、伯父様とお父様が昔ギアスの研究をしていた時に、契約をさせられた子ども達の1人よ」
嚮団という施設は、元々はギアスの研究のために作られたものなのだと説明するルルーシュに、皆が絶句する。
「それぞれ個体差があるギアスにどのような種類があるのかを調べたみたい。思った以上に種類があって、私もびっくりしたわ」
ルルーシュが言えば、C.C.が肩を竦める。
「人の数だけギアスの種類があってもおかしくない。ただ、似通った能力が多い」
「特に命令型はね」
「そうだな。・・・だが、お前のギアスが命令型の中でもずば抜けて優秀だな」
「“絶対遵守”ですものね」
「暗示型のギアスにも通じるものがあるからな」
「・・・そうね。でも、暗示型と命令型の一番の違いは、本人の意識があるかないかでしょう?」
「まァ、そうだな」
「ええと、さっきのは何型になるんだ?」
扇が問えば、ルルーシュはメルの肩に手を置いて答える。
「この子のギアスは結界型の“重力ゼロ”よ」
「重力ゼロ?・・・ああ、だから身体が浮いたのか・・・」
納得の声があがる。
「ギアスに最も多いのは結界型ね。バリエーションも多いし・・・あぁ、そういえば感知型もあったのよね」
「感知型?」
「ビスマルクみたいに“極近未来を読む”ギアスだったり・・・気配を感知したり、地脈を解析したり・・・」
「うわー、便利そう」
朝比奈が思わず声をあげる。
今、例を挙げられたのは軍人には喉から手が出る程欲しい能力だ。
「そうね・・・軍人にとっては便利かもしれないわ」
ルルーシュが頷けば、朝比奈の目が輝く。
「じゃあ、俺もギアスもらえたりする?」
「・・・ダメよ、どんなギアスが宿るか選べないのよ?それに・・・」
ギアスの暴走で苦しむ人間を見てきているだけに、そんな風になって欲しくない。
ルルーシュの言葉に、朝比奈は沈黙した。
「朝比奈、姫さんを困らせんなよ」
卜部がバシッとその背中を思いっきり叩く。
「イタッ・・・あ、えーと・・・ごめんね?」
「いえ・・・気持ちはわからないでもないの。私だって力が欲しいって思ったからギアスを得たのだし」
日本を取りかえしたい、その想いで戦う彼等には力はいくらあっても足りないのだろう。
「・・・まぁ、ルルーシュはこれから争いを無くすつもりなんだ。力なんてあっても意味がないものになるさ」
C.C.がフォローを入れれば、ルルーシュはホッとして微笑み、朝比奈も助かった、と苦笑いをうかべたのだった。
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