Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・既存の朝ルルとは違います
・ルルは超天然&朝比奈さんは確信犯w
・騎士団にはゼロ・皇族バレ済み
・白主従に優しくありません
・微妙に朝ルル←スザ+ユフィ気味?
・捏造満載w
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「・・・だから言ってるじゃない。心配なんだよ、君がさ。」
「あ・・・朝比奈。大丈夫だ。ガウェインは防御力に優れているし・・・。それに、C.C.が操縦してるわけだし・・・。」
「でもさ、万が一ってあるじゃない?・・・それにさぁ、俺が君と一緒にいたいんだよね。」
「・・・朝比奈///・・・私だってお前と一緒が・・・///」
そこはかとなく漂う甘い空気。それが、朝比奈とゼロの間から流れている・・・。というのは、いつものことで、騎士団の面子にしてみれば、特に驚くべきことではないのだが、今はいかんせん、作戦中である。作戦中ということは、まあ、交戦中ということで・・・。
「こ、んの・・・裏切り者がぁっ!」
凄まじい勢いで紅蓮がランスロットの腕を掴もうとするが、ひらりとかわしたランスロットは紅蓮からしっかりと距離を取った。
「避けるな!この馬鹿!!」
「(避けなきゃ当たるから避けるんだけどな;)・・・ところで、カレン・・・後ろのあれは・・・。」
心の中で突っ込みながら、紅蓮の背後に視線を向ける。
そう。スザクはすでに戦う精神状態ではなかった。何がどうなってるのかはわからないが、いきなり、四聖剣の朝比奈とゼロがあんな甘い空気を醸し出し始めたのだ。
“あの”ゼロが、どうも、誰かと被るのだ。いや、ぶっちゃけ、“あの”天然ッぷりが、自分が言い寄る時の親友に被って仕方がない。(しかも、自分の時よりも素直に甘い。っていうか、自分の時は一瞬流されそうになるのに、すぐに正気に戻ってはっきり拒絶してくれてしまうので、成功した試しがない。)
「ゼロと朝比奈さんはほっといて良いのよ!いつものことなんだから!!!」
いつものことなのか・・・と思ったのは、その場にいたブリタニア軍。
ベースにいた副総督であるユーフェミアもオープンチャンネルで話されている内容を聞いて、先程からプルプルしていたのだが、“いつものこと”と聞いて、プツン、とキレた。
「何を仰ってるんです!・・・スザク!早く止めて下さい!!・・・ゼロは、元々は私の大切な宝物なんです!!」
その発言にこちん、と固まったのは、グロースターに乗っていた、姉のコーネリアだった。
「・・・ユフィ・・・?」
ユーフェミアがここまで人に執着心を示したのは、今まででたった2人。うち1人は言わずもがな、騎士である枢木スザク。そして、もう1人は・・・ユーフェミアの異母兄である“彼”だ。
「・・・まさか。」
コーネリアはさぁぁ、と顔を青褪めさせた。もし、神根島でユフィがゼロの正体を知ったのだとしたら、今の発言からするとゼロ=“彼”という式が成り立ってしまう。
だとしたら、今、自分が戦っているのは、ユフィと同等と言っても良いほど溺愛していた異母弟で・・・。
「ユフィ!!・・・まさか、お前、ゼロの正体を知っているのか?」
コーネリアの顔が画面に映り、そう問われると、ユーフェミアは自分の発言がまずかったことに今更ながらに気づいた。
「お姉様!・・・いえ、そのッ・・・ち、違うんです。」
しどろもどろになったユーフェミアに、コーネリアは確信を得る。
「そうか・・・ゼロはあの子なんだな。」
偶然か、意図的にか。全ての会話はオープンチャンネルで行われていた。なので、ブリタニア軍の動きも騎士団の動きも完全に止まっているという、異様な戦場の光景がその場に広がっていた。
「・・・あーあ・・・。ばれちゃったねぇ。コーネリアに。」
それほど困ったような様子は見せずに、朝比奈が呟くと、ゼロことルルーシュはむっつりと頷く。
「・・・まったく、ここまで、ユフィの口が軽いとは・・・。」
「ホントだよね。黙っててくれるって言ったんでしょ?」
「まあ、確約はしてないがな。」
「うわ~ゼロ、かっわいそ~。・・・慈愛の皇女様に裏切られちゃってねぇ。」
朝比奈とルルーシュの会話も、もちろん、オープン。朝比奈はわかってて煽る様に言っているのだが、これで、ルルーシュはその朝比奈にのみ答えているつもりなのだ。
ちなみにC.C.が黙っているのは、朝比奈がピザ10枚でC.C.を買収して協力させているからだ。
「う、裏切ってなんていませんっ!・・・信じて下さいっ!ルルーシュっ!・・・あっ。」
慌てるあまり、ユーフェミアは決定的な名前を口に出して言ってしまう。
「ルルーシュっ!?」
もちろん、反応したのはスザクだ。もしやと思っていても信じたくはなかったのだが、己の主が口に出したことで確信した。
「どうして君が・・・。」
尋ねようとしてランスロットを動かすも、紅蓮に行く手を阻まれる。
「・・・退いてくれないかな・・・。」
半眼になって睨みつけるスザクを鼻で笑い、カレンは紅蓮の右手を突き出す。
「通さないよ。・・・あんたが割り込めるもんじゃないことぐらいわかるでしょ。」
「ユフィの命令だし・・・それに、ルルーシュはそこにいちゃいけないんだ。」
スザクの言葉にカチン、ときたのはルルーシュだ。
「ここにいちゃいけないだと・・・?」
ゴゴゴゴゴ・・・という音が聞こえそうなほど、今のルルーシュは怒りのオーラを纏っていた。
「スザク・・・お前・・・ようやく俺が手に入れたこの居場所すらも取り上げようというのか・・・?」
「えっ?・・・え?・・・るるー、しゅ?」
スザクは自分が地雷を踏んだことに気付いていなかった。
「学園という穏やかな場所も、すでにお前のせいで居心地の悪いものとなったというのに・・・やっと、安心できる場所を見つけることができたというのに・・・また!お前はッ!!」
仮面を外し、ガン、と床に投げ落とし、ギッとランスロットを睨みつけ、ルルーシュは続ける。
「朝比奈は俺の心の拠り所になってくれると言ったんだ・・・辛いときは泣いても良いんだと、苦しみも悲しみも、一緒に背負ってくれると約束してくれたんだ。騎士団の皆だって・・・なのに・・・なのにっ!」
苦しそうな声音に、朝比奈は月下でガウェインをランスロットから庇うようにして隠す。
「・・・良いんだよ。あんな奴の言葉なんて聞かなくたってさ。俺は君の居場所であり続けるって約束したことを撤回するつもりなんてさらさらないんだから。・・・安心して。ルルーシュ。」
「・・・朝比奈・・・。」
ルルーシュの目がうるうると潤み、朝比奈の乗る月下を見つめ、ほんのり頬を赤く染める。
「ルルーシュっ!・・・僕だって、君の居場所に・・・。」
「いちいち、うっさいよ?裏切り者さん。・・・皇族の騎士さんが、ルルーシュの居場所になれるわけがないじゃない。・・・ルルーシュは唯一が欲しいんだよ。誰にも邪魔されない幸せな世界。妹も含めてのね。・・・すでに主がいる君に、ルルーシュの唯一になることができるわけがないよ。」
朝比奈は険のある言い方をすることで、スザクを煽る。
「お前に何がわかるっ!!ルルーシュは僕のっ・・・。」
「スザクッ・・・ルルーシュは私のものですよ。・・・いくらスザクでもあげません。」
今まで黙っていたユーフェミアまで参戦してきたので、戦場(特にいまいち理解が追い付かないブリタニア軍)は大混乱だ。
「・・・ものだの、あげないだの。慈愛が聞いて呆れるねぇ。・・・もの扱いって酷くない?しかも、ルルーシュの意見は完全無視なわけ?」
朝比奈に言われ、ユーフェミアはぐっと詰まり、黙りこむ。
「駄目だよダメ。ダメダメ。・・・ルルーシュのことなんかちっとも考えてない君達なんかには、ルルーシュを任せられないね。俺は、ちゃーんと、ルルーシュのことを見てるから。どんなに苦しくたって、悲しくたって、辛くたって、この子は何にも言わないから。・・・だから、こっちが気付いてあげなきゃいけないんだよ。」
「確かに・・・あの子は我慢ばかりして・・・。」
思わず同意して頷いてしまったのは、昔の我慢強いルルーシュを知っているコーネリアだ。反逆している理由にも心当たりがあるうえ、自分の失態が招いた悲劇だと思っているので、強くは言えない。
「・・・ということでぇ~・・・君らは排除決定ね♪」
朝比奈はにっこり笑って、メーザーバイブレーションソードを構える。
「・・・ルルーシュを悲しませた罪は重いよ?」
「朝比奈・・・。」
心配そうなルルーシュの声に、朝比奈はオープンチャンネルのまま、とろけるような笑みを浮かべて、甘い声でささやく。
「大丈夫。俺が勝利を君に捧げるよ。・・・だから、俺を信じていてね。」
「ああ・・・もちろんだ。朝比奈。・・・だから、必ず勝利を俺に寄越せ。」
潤んだ瞳のままに、ルルーシュは笑みを浮かべる。ルルーシュの信頼。それこそ、朝比奈の原動力となる。晴れやかな笑みを見せて頷いた朝比奈は、そのまま紅蓮の脇をすり抜け、呆然としていたランスロットの腕と首を切り落とす。
「・・・っ!?」
息を呑んで、スザクは慌ててランスロットをさげる。腕一本持っていかれてしまえば、もう、戦えない。
「・・・引け!これ以上の戦闘は無用だ。」
ランスロットが無能になったのを見て、退却を命じたコーネリアは、ホッと息をついた。“これで、この場でルルーシュと戦わずに済む”と。
「あらら~・・・逃げちゃったよ。残念。」
心底残念そうに言う朝比奈に、カレンは大げさに溜め息をつく。
「そりゃそうでしょう。・・・ゼロがルルーシュだってわかった途端に、コーネリアはやる気無くしてたみたいだし。ランスロットがああじゃ、私達にやられることはわかりきったことだったんですから。」
「あは。これも、愛の力だね~vルル~シュ~vV 」
朝比奈が月下を降りて、ガウェインの元に走って行く。するするとガウェインから降りてきたルルーシュは朝比奈が走り寄ってくるのを認めると、にっこりと笑った。
― いいなぁ・・・朝比奈(さん)
騎士団の面子が羨ましがっているのをわかっていながら、朝比奈は走る勢いを少し緩め、そのままルルーシュを抱き込む。
「見ててくれた?ルルーシュ。・・・白兜の腕と首を取ったよ。」
「ああ。・・・ちょっと、気が晴れた。」
「そりゃ良かったv」
朝比奈は抱く力を強めて、ルルーシュの肩に顔を埋める。
「ごめんね?・・・これで、学園には行けなくなったよね?」
「・・・もう、良いんだ。・・・ナナリーを連れて騎士団に住みかを移すから。・・・実は、もう、ナナリーには言ってあるんだ。朝比奈が・・・その、俺達の拠り所になってくれるって言ったから・・・。その、駄目だったか?」
ガバッと顔をあげた朝比奈に、上目遣いでルルーシュは首を傾げた。
「全然!全然駄目じゃない!!・・・そっか。そっか~ぁvVルルーシュぅ愛してるよ~~~vV」
「わっ・・・ちょ、朝比奈ッ///」
再び、ぎゅう、と抱きしめ、更にはぐるぐるとルルーシュの腰を持って振り回す。
イラッ・・・
2人のラブラブにいい加減羨ましさを通り越して、イライラとしてきたカレンが紅蓮から降りてくる。騎士団幹部が2人をポカンと見つめる中、カレンはすぅ、と息を吸う。
「・・・いい加減にしろぉおぉおぉッッッ!!!(羨ましいんだよこのヤロー!!!)」
黒の騎士団が勝利を収めた青空広がる戦場で、そのエースの叫び声が響き渡った。
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・既存の朝ルルとは違います
・ルルは超天然&朝比奈さんは確信犯w
・騎士団にはゼロ・皇族バレ済み
・白主従に優しくありません
・微妙に朝ルル←スザ+ユフィ気味?
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「・・・だから言ってるじゃない。心配なんだよ、君がさ。」
「あ・・・朝比奈。大丈夫だ。ガウェインは防御力に優れているし・・・。それに、C.C.が操縦してるわけだし・・・。」
「でもさ、万が一ってあるじゃない?・・・それにさぁ、俺が君と一緒にいたいんだよね。」
「・・・朝比奈///・・・私だってお前と一緒が・・・///」
そこはかとなく漂う甘い空気。それが、朝比奈とゼロの間から流れている・・・。というのは、いつものことで、騎士団の面子にしてみれば、特に驚くべきことではないのだが、今はいかんせん、作戦中である。作戦中ということは、まあ、交戦中ということで・・・。
「こ、んの・・・裏切り者がぁっ!」
凄まじい勢いで紅蓮がランスロットの腕を掴もうとするが、ひらりとかわしたランスロットは紅蓮からしっかりと距離を取った。
「避けるな!この馬鹿!!」
「(避けなきゃ当たるから避けるんだけどな;)・・・ところで、カレン・・・後ろのあれは・・・。」
心の中で突っ込みながら、紅蓮の背後に視線を向ける。
そう。スザクはすでに戦う精神状態ではなかった。何がどうなってるのかはわからないが、いきなり、四聖剣の朝比奈とゼロがあんな甘い空気を醸し出し始めたのだ。
“あの”ゼロが、どうも、誰かと被るのだ。いや、ぶっちゃけ、“あの”天然ッぷりが、自分が言い寄る時の親友に被って仕方がない。(しかも、自分の時よりも素直に甘い。っていうか、自分の時は一瞬流されそうになるのに、すぐに正気に戻ってはっきり拒絶してくれてしまうので、成功した試しがない。)
「ゼロと朝比奈さんはほっといて良いのよ!いつものことなんだから!!!」
いつものことなのか・・・と思ったのは、その場にいたブリタニア軍。
ベースにいた副総督であるユーフェミアもオープンチャンネルで話されている内容を聞いて、先程からプルプルしていたのだが、“いつものこと”と聞いて、プツン、とキレた。
「何を仰ってるんです!・・・スザク!早く止めて下さい!!・・・ゼロは、元々は私の大切な宝物なんです!!」
その発言にこちん、と固まったのは、グロースターに乗っていた、姉のコーネリアだった。
「・・・ユフィ・・・?」
ユーフェミアがここまで人に執着心を示したのは、今まででたった2人。うち1人は言わずもがな、騎士である枢木スザク。そして、もう1人は・・・ユーフェミアの異母兄である“彼”だ。
「・・・まさか。」
コーネリアはさぁぁ、と顔を青褪めさせた。もし、神根島でユフィがゼロの正体を知ったのだとしたら、今の発言からするとゼロ=“彼”という式が成り立ってしまう。
だとしたら、今、自分が戦っているのは、ユフィと同等と言っても良いほど溺愛していた異母弟で・・・。
「ユフィ!!・・・まさか、お前、ゼロの正体を知っているのか?」
コーネリアの顔が画面に映り、そう問われると、ユーフェミアは自分の発言がまずかったことに今更ながらに気づいた。
「お姉様!・・・いえ、そのッ・・・ち、違うんです。」
しどろもどろになったユーフェミアに、コーネリアは確信を得る。
「そうか・・・ゼロはあの子なんだな。」
偶然か、意図的にか。全ての会話はオープンチャンネルで行われていた。なので、ブリタニア軍の動きも騎士団の動きも完全に止まっているという、異様な戦場の光景がその場に広がっていた。
「・・・あーあ・・・。ばれちゃったねぇ。コーネリアに。」
それほど困ったような様子は見せずに、朝比奈が呟くと、ゼロことルルーシュはむっつりと頷く。
「・・・まったく、ここまで、ユフィの口が軽いとは・・・。」
「ホントだよね。黙っててくれるって言ったんでしょ?」
「まあ、確約はしてないがな。」
「うわ~ゼロ、かっわいそ~。・・・慈愛の皇女様に裏切られちゃってねぇ。」
朝比奈とルルーシュの会話も、もちろん、オープン。朝比奈はわかってて煽る様に言っているのだが、これで、ルルーシュはその朝比奈にのみ答えているつもりなのだ。
ちなみにC.C.が黙っているのは、朝比奈がピザ10枚でC.C.を買収して協力させているからだ。
「う、裏切ってなんていませんっ!・・・信じて下さいっ!ルルーシュっ!・・・あっ。」
慌てるあまり、ユーフェミアは決定的な名前を口に出して言ってしまう。
「ルルーシュっ!?」
もちろん、反応したのはスザクだ。もしやと思っていても信じたくはなかったのだが、己の主が口に出したことで確信した。
「どうして君が・・・。」
尋ねようとしてランスロットを動かすも、紅蓮に行く手を阻まれる。
「・・・退いてくれないかな・・・。」
半眼になって睨みつけるスザクを鼻で笑い、カレンは紅蓮の右手を突き出す。
「通さないよ。・・・あんたが割り込めるもんじゃないことぐらいわかるでしょ。」
「ユフィの命令だし・・・それに、ルルーシュはそこにいちゃいけないんだ。」
スザクの言葉にカチン、ときたのはルルーシュだ。
「ここにいちゃいけないだと・・・?」
ゴゴゴゴゴ・・・という音が聞こえそうなほど、今のルルーシュは怒りのオーラを纏っていた。
「スザク・・・お前・・・ようやく俺が手に入れたこの居場所すらも取り上げようというのか・・・?」
「えっ?・・・え?・・・るるー、しゅ?」
スザクは自分が地雷を踏んだことに気付いていなかった。
「学園という穏やかな場所も、すでにお前のせいで居心地の悪いものとなったというのに・・・やっと、安心できる場所を見つけることができたというのに・・・また!お前はッ!!」
仮面を外し、ガン、と床に投げ落とし、ギッとランスロットを睨みつけ、ルルーシュは続ける。
「朝比奈は俺の心の拠り所になってくれると言ったんだ・・・辛いときは泣いても良いんだと、苦しみも悲しみも、一緒に背負ってくれると約束してくれたんだ。騎士団の皆だって・・・なのに・・・なのにっ!」
苦しそうな声音に、朝比奈は月下でガウェインをランスロットから庇うようにして隠す。
「・・・良いんだよ。あんな奴の言葉なんて聞かなくたってさ。俺は君の居場所であり続けるって約束したことを撤回するつもりなんてさらさらないんだから。・・・安心して。ルルーシュ。」
「・・・朝比奈・・・。」
ルルーシュの目がうるうると潤み、朝比奈の乗る月下を見つめ、ほんのり頬を赤く染める。
「ルルーシュっ!・・・僕だって、君の居場所に・・・。」
「いちいち、うっさいよ?裏切り者さん。・・・皇族の騎士さんが、ルルーシュの居場所になれるわけがないじゃない。・・・ルルーシュは唯一が欲しいんだよ。誰にも邪魔されない幸せな世界。妹も含めてのね。・・・すでに主がいる君に、ルルーシュの唯一になることができるわけがないよ。」
朝比奈は険のある言い方をすることで、スザクを煽る。
「お前に何がわかるっ!!ルルーシュは僕のっ・・・。」
「スザクッ・・・ルルーシュは私のものですよ。・・・いくらスザクでもあげません。」
今まで黙っていたユーフェミアまで参戦してきたので、戦場(特にいまいち理解が追い付かないブリタニア軍)は大混乱だ。
「・・・ものだの、あげないだの。慈愛が聞いて呆れるねぇ。・・・もの扱いって酷くない?しかも、ルルーシュの意見は完全無視なわけ?」
朝比奈に言われ、ユーフェミアはぐっと詰まり、黙りこむ。
「駄目だよダメ。ダメダメ。・・・ルルーシュのことなんかちっとも考えてない君達なんかには、ルルーシュを任せられないね。俺は、ちゃーんと、ルルーシュのことを見てるから。どんなに苦しくたって、悲しくたって、辛くたって、この子は何にも言わないから。・・・だから、こっちが気付いてあげなきゃいけないんだよ。」
「確かに・・・あの子は我慢ばかりして・・・。」
思わず同意して頷いてしまったのは、昔の我慢強いルルーシュを知っているコーネリアだ。反逆している理由にも心当たりがあるうえ、自分の失態が招いた悲劇だと思っているので、強くは言えない。
「・・・ということでぇ~・・・君らは排除決定ね♪」
朝比奈はにっこり笑って、メーザーバイブレーションソードを構える。
「・・・ルルーシュを悲しませた罪は重いよ?」
「朝比奈・・・。」
心配そうなルルーシュの声に、朝比奈はオープンチャンネルのまま、とろけるような笑みを浮かべて、甘い声でささやく。
「大丈夫。俺が勝利を君に捧げるよ。・・・だから、俺を信じていてね。」
「ああ・・・もちろんだ。朝比奈。・・・だから、必ず勝利を俺に寄越せ。」
潤んだ瞳のままに、ルルーシュは笑みを浮かべる。ルルーシュの信頼。それこそ、朝比奈の原動力となる。晴れやかな笑みを見せて頷いた朝比奈は、そのまま紅蓮の脇をすり抜け、呆然としていたランスロットの腕と首を切り落とす。
「・・・っ!?」
息を呑んで、スザクは慌ててランスロットをさげる。腕一本持っていかれてしまえば、もう、戦えない。
「・・・引け!これ以上の戦闘は無用だ。」
ランスロットが無能になったのを見て、退却を命じたコーネリアは、ホッと息をついた。“これで、この場でルルーシュと戦わずに済む”と。
「あらら~・・・逃げちゃったよ。残念。」
心底残念そうに言う朝比奈に、カレンは大げさに溜め息をつく。
「そりゃそうでしょう。・・・ゼロがルルーシュだってわかった途端に、コーネリアはやる気無くしてたみたいだし。ランスロットがああじゃ、私達にやられることはわかりきったことだったんですから。」
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「見ててくれた?ルルーシュ。・・・白兜の腕と首を取ったよ。」
「ああ。・・・ちょっと、気が晴れた。」
「そりゃ良かったv」
朝比奈は抱く力を強めて、ルルーシュの肩に顔を埋める。
「ごめんね?・・・これで、学園には行けなくなったよね?」
「・・・もう、良いんだ。・・・ナナリーを連れて騎士団に住みかを移すから。・・・実は、もう、ナナリーには言ってあるんだ。朝比奈が・・・その、俺達の拠り所になってくれるって言ったから・・・。その、駄目だったか?」
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「全然!全然駄目じゃない!!・・・そっか。そっか~ぁvVルルーシュぅ愛してるよ~~~vV」
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