Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・時期は騎士任命~神根島
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
・スザはルル=ゼロを知ってる
・いろいろ捏造
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
政庁に戻ったスザクの背後から、パタパタと走る足音が聞こえる。廊下を走るなと怒られるのではないだろうかと思いつつ、振り返ると、そこには、自分が忠誠を誓った相手がいた。
「スザク!」
「・・・ユフィ、じゃなくて、殿下。・・・ただ今戻りました。」
「お帰りなさい!・・・あの、折り入ってご相談があるのです。」
ニコリと笑んだユーフェミアに、スザクは首を傾げた。
「相談?・・・自分にですか?」
「ええ。貴方にです。スザク。」
ガシッとユーフェミアに腕をホールドされたかと思ったら、ぐいぐいとスザクは引っ張られていく。皇女様だというのにこんなにも力が強いとは思ってもいなかったスザクは、されるがままに目的地と思われる場所に連れて行かれた。
「・・・こ、ここは。」
「クロヴィスお兄様の作品展示室です。・・・お兄様がご負傷されてしまって、急に本国へとお戻りになったので、作品は置いてきぼりにされてしまったんです。」
「・・・ゼロの事件のせいですね。」
スザクはフッと溜め息をついた。そのゼロがルルーシュだと聞いたのはつい最近。自分がランスロットのデヴァイサーだと知られて、随分と詰められたものの、そのついでとばかりにいきなりの爆弾投下のような言葉を告げられて、しばらく呆然としたものだ。
ゼロが出没するようになってから、無益なテロが減ったのは事実。シンジュク事変を機に、ブリタニアへの反発が強まったのだが、ゼロがクロヴィスへ制裁を加えたと報じて、ブリタニアへ反発していた者、皆がゼロに従うようになったのだ。
「はぁ。・・・クロヴィス殿下は、もう、こちらには戻らないのですか?・・・お怪我は随分良くなったと伺いましたが。」
「ええ。元々、軽い怪我で済みましたから。でも、体裁のこともありますし、本人が本国に戻らないと怒られるとか言って、お父様に泣きついたらしくて・・・それで代わりとしてお姉様が総督になったのです。」
「・・・ああ・・・ナルホド・・・。」
― 脅したんだね・・・ルルーシュ・・・。
一瞬、遠い目をしたスザクに、ユーフェミアは首を傾げる。
「どうかしましたか、スザク。」
「いえ・・・それで、自分に相談とは何でしょう?」
表情を取り繕い、スザクはユーフェミアに訊ねた。
「そうです!・・・実は、私・・・ゼロの正体がわかってしまったかもしれません。」
「そうですか・・・・・・って、ええっ!?」
ギョッとしたスザクに、ユーフェミアは真剣な顔つきで続ける。
「河口湖での事件を覚えていますか?」
「・・・あ、ええ。」
動揺するスザクに、ユーフェミアは怪訝な表情をうかべるが、自分の話を優先する。
「そこで、私はゼロに会ったのです。」
「・・・は、はい。」
「ゼロは、ブリタニアの“皇族”を憎んでいるような発言をしていました。だから、皇帝の娘である私もクロヴィスお兄様同様の制裁を加える時がくるかもしれないと。・・・ブリタニアという国を恨むならともかく、“皇族”を恨むということは、普通では考えられません。それで、私は、もしや、と思ったんです。」
ここまで来ると決定打だ。スザクは嫌な汗をだらだらと流しながら、ユーフェミアの言葉に頷く。
「“ゼロ”は私の異母兄、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアではないかと思うのです。」
― バレてる。しっかりバレてる!!・・・ルルーシュ!!どうして君はそう、詰めが甘いんだ!!
クラクラとする頭を押さえ、スザクはユーフェミアに向き直る。
「ええと、殿下・・・それは、勘違いではないかと・・・。」
「いいえ!私が、ルルーシュを間違うはずがありません!だって、ルルーシュは、私の初恋の人ですから!!!!」
力強く、だが、うっとりと言い切った己の主に、スザクはがくりと肩を落とした。
「・・・そう、ですか。」
「スザク、ゼロがルルーシュであったことにショックを受けるのもわかります。貴方は、ルルーシュと幼い頃に過ごした時期もあったのですものね。・・・でも、わかって下さい。ルルーシュは悪くないのです。全ては、皇位継承の争いを利用する貴族達が悪いのです。」
ユーフェミアの見当違いな励ましに、スザクはのろのろと頷く。とりあえず頷いておかないと拙いということはわかっていたからだ。
「良かった、スザクに理解してもらえて。・・・そこで、スザクにお願いです。ゼロに接触し、私達はどんな障害があろうとも味方でいると伝えて欲しいのです。」
「・・・じ、自分が、ゼロに接触するのですか・・・?」
「はい。そして、出来れば、話がしたいと。」
ユーフェミアのお願いを断るわけにはいかない。が、これを聞いた時のルルーシュの反応が怖い。とてつもなく怖い。なんで誤魔化さなかった、と、一発くらいは殴られそうだ。いや、ルルーシュに殴られるのは別に良いのだが、と新しい境地を開きそうになって、スザクはフルフルと首を振った。
「・・・ダメ、ですか?」
その行動を否定ととったユーフェミアが悲しそうな表情をうかべるので、スザクは慌てて言葉を紡ぎ出す。
「いえ!・・・全力で、ゼロと接触させていただきます!!!!」
と言うわけで、ユーフェミアの命令により、ゼロと接触するまでは軍務休業となったスザクは、翌日、朝から学園に登校していた。
「・・・はぁぁぁ・・・。」
深い溜め息をつくスザクに、リヴァルがニヤニヤと笑いながら声をかける。
「なあなあ、ルルーシュから聞き出せたか?」
「・・・え?ああ、あれか、うん。・・・聞き出したには聞き出したんだけど。」
スザクの言葉に、シャーリーや、ニーナ、カレンまでもがスザクの元へ寄ってくる。
「で、どうだったんだよ。」
「・・・今日の放課後には、もっと不機嫌になること間違い無しだよ・・・。」
質問に答えず、スザクは、がっくりと肩を落とす。
「・・・あああ、どうしよう!?・・・僕、殴られる・・・いや、殴られるくらいならまだ良い、殺される。ブリザードの視線で射殺される!!!」
とうとう頭を抱え込んだスザクに、それ以上の答えを求められるわけもなく、リヴァル達は、今日1日はスザクとルルーシュに関わらないと決めて、それぞれの席へとついた。
そして、麗しの副会長様がやって来る。昨日の不機嫌をひきずっているわけではないようなのだが、スザクの言葉を信じるならば、放課後には魔王様がご降臨するのだろう。
「おはよう、スザク。今日は朝から来てるんだな。」
「お、おはよう、ルルーシュ・・・。」
そう言って、スザクは襟元に手を添える。その仕草に、ルルーシュは一瞬眉を潜める。そして、こくりと頷くと席に着いた。
その直後にやってきた教師がHRを終える言葉を告げるのと共に、スザクが席を立ち、その後を追うようにルルーシュが席を立って、共に教室を出ていく。その時のスザクの表情を見たリヴァルは、まるで、これから死刑台に上がるような顔だったと後に証言する。
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・時期は騎士任命~神根島
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
・スザはルル=ゼロを知ってる
・いろいろ捏造
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
政庁に戻ったスザクの背後から、パタパタと走る足音が聞こえる。廊下を走るなと怒られるのではないだろうかと思いつつ、振り返ると、そこには、自分が忠誠を誓った相手がいた。
「スザク!」
「・・・ユフィ、じゃなくて、殿下。・・・ただ今戻りました。」
「お帰りなさい!・・・あの、折り入ってご相談があるのです。」
ニコリと笑んだユーフェミアに、スザクは首を傾げた。
「相談?・・・自分にですか?」
「ええ。貴方にです。スザク。」
ガシッとユーフェミアに腕をホールドされたかと思ったら、ぐいぐいとスザクは引っ張られていく。皇女様だというのにこんなにも力が強いとは思ってもいなかったスザクは、されるがままに目的地と思われる場所に連れて行かれた。
「・・・こ、ここは。」
「クロヴィスお兄様の作品展示室です。・・・お兄様がご負傷されてしまって、急に本国へとお戻りになったので、作品は置いてきぼりにされてしまったんです。」
「・・・ゼロの事件のせいですね。」
スザクはフッと溜め息をついた。そのゼロがルルーシュだと聞いたのはつい最近。自分がランスロットのデヴァイサーだと知られて、随分と詰められたものの、そのついでとばかりにいきなりの爆弾投下のような言葉を告げられて、しばらく呆然としたものだ。
ゼロが出没するようになってから、無益なテロが減ったのは事実。シンジュク事変を機に、ブリタニアへの反発が強まったのだが、ゼロがクロヴィスへ制裁を加えたと報じて、ブリタニアへ反発していた者、皆がゼロに従うようになったのだ。
「はぁ。・・・クロヴィス殿下は、もう、こちらには戻らないのですか?・・・お怪我は随分良くなったと伺いましたが。」
「ええ。元々、軽い怪我で済みましたから。でも、体裁のこともありますし、本人が本国に戻らないと怒られるとか言って、お父様に泣きついたらしくて・・・それで代わりとしてお姉様が総督になったのです。」
「・・・ああ・・・ナルホド・・・。」
― 脅したんだね・・・ルルーシュ・・・。
一瞬、遠い目をしたスザクに、ユーフェミアは首を傾げる。
「どうかしましたか、スザク。」
「いえ・・・それで、自分に相談とは何でしょう?」
表情を取り繕い、スザクはユーフェミアに訊ねた。
「そうです!・・・実は、私・・・ゼロの正体がわかってしまったかもしれません。」
「そうですか・・・・・・って、ええっ!?」
ギョッとしたスザクに、ユーフェミアは真剣な顔つきで続ける。
「河口湖での事件を覚えていますか?」
「・・・あ、ええ。」
動揺するスザクに、ユーフェミアは怪訝な表情をうかべるが、自分の話を優先する。
「そこで、私はゼロに会ったのです。」
「・・・は、はい。」
「ゼロは、ブリタニアの“皇族”を憎んでいるような発言をしていました。だから、皇帝の娘である私もクロヴィスお兄様同様の制裁を加える時がくるかもしれないと。・・・ブリタニアという国を恨むならともかく、“皇族”を恨むということは、普通では考えられません。それで、私は、もしや、と思ったんです。」
ここまで来ると決定打だ。スザクは嫌な汗をだらだらと流しながら、ユーフェミアの言葉に頷く。
「“ゼロ”は私の異母兄、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアではないかと思うのです。」
― バレてる。しっかりバレてる!!・・・ルルーシュ!!どうして君はそう、詰めが甘いんだ!!
クラクラとする頭を押さえ、スザクはユーフェミアに向き直る。
「ええと、殿下・・・それは、勘違いではないかと・・・。」
「いいえ!私が、ルルーシュを間違うはずがありません!だって、ルルーシュは、私の初恋の人ですから!!!!」
力強く、だが、うっとりと言い切った己の主に、スザクはがくりと肩を落とした。
「・・・そう、ですか。」
「スザク、ゼロがルルーシュであったことにショックを受けるのもわかります。貴方は、ルルーシュと幼い頃に過ごした時期もあったのですものね。・・・でも、わかって下さい。ルルーシュは悪くないのです。全ては、皇位継承の争いを利用する貴族達が悪いのです。」
ユーフェミアの見当違いな励ましに、スザクはのろのろと頷く。とりあえず頷いておかないと拙いということはわかっていたからだ。
「良かった、スザクに理解してもらえて。・・・そこで、スザクにお願いです。ゼロに接触し、私達はどんな障害があろうとも味方でいると伝えて欲しいのです。」
「・・・じ、自分が、ゼロに接触するのですか・・・?」
「はい。そして、出来れば、話がしたいと。」
ユーフェミアのお願いを断るわけにはいかない。が、これを聞いた時のルルーシュの反応が怖い。とてつもなく怖い。なんで誤魔化さなかった、と、一発くらいは殴られそうだ。いや、ルルーシュに殴られるのは別に良いのだが、と新しい境地を開きそうになって、スザクはフルフルと首を振った。
「・・・ダメ、ですか?」
その行動を否定ととったユーフェミアが悲しそうな表情をうかべるので、スザクは慌てて言葉を紡ぎ出す。
「いえ!・・・全力で、ゼロと接触させていただきます!!!!」
と言うわけで、ユーフェミアの命令により、ゼロと接触するまでは軍務休業となったスザクは、翌日、朝から学園に登校していた。
「・・・はぁぁぁ・・・。」
深い溜め息をつくスザクに、リヴァルがニヤニヤと笑いながら声をかける。
「なあなあ、ルルーシュから聞き出せたか?」
「・・・え?ああ、あれか、うん。・・・聞き出したには聞き出したんだけど。」
スザクの言葉に、シャーリーや、ニーナ、カレンまでもがスザクの元へ寄ってくる。
「で、どうだったんだよ。」
「・・・今日の放課後には、もっと不機嫌になること間違い無しだよ・・・。」
質問に答えず、スザクは、がっくりと肩を落とす。
「・・・あああ、どうしよう!?・・・僕、殴られる・・・いや、殴られるくらいならまだ良い、殺される。ブリザードの視線で射殺される!!!」
とうとう頭を抱え込んだスザクに、それ以上の答えを求められるわけもなく、リヴァル達は、今日1日はスザクとルルーシュに関わらないと決めて、それぞれの席へとついた。
そして、麗しの副会長様がやって来る。昨日の不機嫌をひきずっているわけではないようなのだが、スザクの言葉を信じるならば、放課後には魔王様がご降臨するのだろう。
「おはよう、スザク。今日は朝から来てるんだな。」
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そう言って、スザクは襟元に手を添える。その仕草に、ルルーシュは一瞬眉を潜める。そして、こくりと頷くと席に着いた。
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