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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・にょたルル
・藤堂とルルは婚約者(桐原さんグッジョブ)
・↑というわけで、四聖剣とルルナナは昔からのお知り合い
・絶賛☆捏造中!!

以上、同意できる方のみ↓へ・・・








「・・・ほう、そなたは、女子か。」

 知られてはいけない人物に知られてしまった。

 すっかり固まってしまった子どもを目の前にして、桐原はにやりと笑った。

「・・・そなた、ブリタニアを憎んでおるのじゃろう?」

 その問いには、ハッキリと頷き、言葉を紡ぐ。

「・・・ボクは、父が・・・ブリタニアが憎い。・・・ボク達を見捨てた・・・あの国が・・・。」

「ならばちょうど良い。・・・そなた、日本の為に、一肌脱いでくれぬかのう?」

 何を企んでいるかはわからなかったが、この老人が国を思っていることは確かで。どうせ、自分は“死んでいる”のだから、今更どうなろうと関係はない、と、そう思って頷く。

「ただし、条件があります。」

「ふむ。・・・言うてみよ。」

「・・・・・・妹・・・ナナリーの身の安全だけは、確保してください。」

「・・・約束しよう。」

 こうして、ルルーシュと桐原の秘密の契約が取り交わされたことを、未だ、この時点では、誰も知らなかった。




― 7年後


「・・・お兄様?」

 可愛らしい声で呼ばれ、深い思考に沈んでいたルルーシュは、ハッとして顔をあげる。

「・・・なんだい?ナナリー。」

「皆さんが、心配していらっしゃいますよ?」

「・・・え?」

 小首を傾げるナナリーを見て、ルルーシュは周りを見回す。すると、生徒会メンバーがそれぞれ心配そうにルルーシュを見つめていた。

「・・・大丈夫?ルルーシュ。」

「・・・疲れてるの?」

 眉を顰めるスザクと心配そうな顔で見つめてくるシャーリー。

「・・・顔色が悪いわよ?」

「先に、自室に戻った方が良いんじゃないかな?」

 じっと見つめてくるカレンと、困ったように首を傾げているニーナ。

「・・・ルルちゃん?」

「ルルーシュ?」

 そっと、肩に触れてくるミレイと、顔を覗き込んでくるリヴァル。

 それぞれの反応に苦笑しつつ、ルルーシュは首を振った。

「・・・いや、疲れているわけじゃないんだ・・・ただ・・・。」

「ただ?」

「・・・・・・懐かしい人を見たから・・・。」

「「「「「懐かしい人?」」」」」

 声が揃ったメンバーは互いに顔を見合わせる。

「・・・そう、懐かしい人。・・・だから、ちょっと、昔のことを思い出していただけ。・・・それだけだよ。」

 くつり、と笑って、ルルーシュは立ち上がる。

「・・・会長、お茶、淹れてきますから・・・。俺がいないからって、さぼらないで下さいよ?」

「・・・うう、わかってるわよ~・・・。」

「お兄様、手伝います。運ぶくらいは、できますから。」

「・・・ありがとう、ナナリー・・・。」

 柔らかく笑みをうかべ、ナナリーと連れ添って生徒会室を出て行ったルルーシュを見送って、メンバー全員が溜め息をついた。

「・・・気付いてんのかなぁ、ルルーシュ。」

「リヴァルとミレイちゃんが、ずっと耳元で呼んでたのにね。」

「・・・ナナちゃんが呼んだら一発っていうのもすごいけど、でも、そこまで深く考え込むことでもあったのかな・・・?」

 リヴァルとニーナ、シャーリーが呟くと、ミレイがスザクを見る。

「スザクは・・・何も聞いてない?」

「・・・はい。すみません。・・・僕のこと、最近避けてるみたいで・・・。」

「ああ・・・まぁ、そうよね・・・。」

 ミレイとスザク、ルルーシュの過去を知る2人の会話に、カレンが首を傾げる。

「・・・そこ、納得するところなんですか、会長。」

「・・・へ?・・・ああ、だって、ルルちゃんってば、皇族・貴族・ブリタニア軍、って言葉に関係する人が大っ嫌いなのよ。スザクはそこら辺、全部網羅しちゃってるからね~。」

「・・・わかってるんですけどね・・・ルルーシュが僕を避ける理由・・・。」

 ガクッと肩を落とすスザク。わかっていても、改めて他人から言われると堪えるらしい。

「(後悔するくらいなら、最初からしなきゃイイのに。)・・・そう、なんですか。」

 心の中で舌を出しつつ、カレンはおっとりと頷いた。

「さてと・・・仕事、仕事。ルルちゃんに訊いたって、絶対、話さないんだから。・・・私達にできるのは、早くルルーシュの悩みが解決するようにって、祈るくらいよ。」

「そうですね・・・。」

 あっさり切り替えたミレイと、それに同意したシャーリーに、リヴァルとニーナは一瞬ポカン、としてから、慌てて、仕事に手をつけ始める。

「(シャーリー、まだ、他人ごっこを続ける気かしら?)・・・ナナリーちゃんが訊き出してるわよね。・・・兄妹で解決するんじゃないかしら。」

 根っからのシスコンなんだから、と心の中で呟いて、カレンも仕事に戻る。

「・・・そうだね、ナナリーが・・・いるもんね。はぁぁぁぁ・・・。」

 そんなメンバーを見て、ポツリ、と呟き、深~~~く溜息をついたスザクも仕事に戻ったのだった。





「お兄様・・・。」

 その頃、キッチンでお茶の用意をしていたルルーシュは、ナナリーに呼ばれて、くるりと振り返る。

「ん?」

「・・・懐かしい人って・・・藤堂さんや四聖剣の皆さんのことですか?」

「・・・っ!?」

 ギョッとするルルーシュの気配に、やっぱり、と呟いて、ナナリーは眉根を寄せる。

「私が、お兄様のやっていらっしゃることに、気付いていなかったとでもお思いですか?・・・お兄様が、ゼロなのでしょう?」

「・・・っ、ナナリー・・・気付いて・・・。」

「わかります!・・・私は・・・私はッ、お兄様の妹です!!」

「・・・・・・そう、か。・・・そうだな。・・・黙っていて、すまなかった、ナナリー。」

 諦めた様子で認めたルルーシュに、ナナリーはホッと息をつく。

「・・・いいえ。・・・私だって、こんな身体でなければ、お兄様のお手伝いをしたいと思っているってことだけ、わかって下さればいいんです。・・・それで、藤堂さんや四聖剣の皆さんは・・・もしかして、ゼロがお兄様だとご存知ないんですか?」

「・・・う。」

「・・・お兄様;・・・バレる前に言った方がよろしいんじゃありませんか?・・・後で知ったら、怒られますよ?」

 呆れたように言ったナナリーに、ルルーシュは溜め息をつく。

「・・・だよ、な?」

「はい。特に、千葉さんとか、絶対、怒ります。」

「・・・・・・・・・・・・確かに。」

 ガクリと肩を落としたルルーシュは、今日こそ騎士団に行ったら真っ先に四聖剣に話そう、と心に決めたのだった。

「・・・なぁ、ナナリー・・・。」

「はい。何でしょう?」

「・・・ゼロだとバレたついでだから、言ってしまおうと思うんだけど・・・。」

「?」

「・・・驚かないで聞いてほしい。・・・実は・・・。」

「・・・・・・っ、えぇッ!?お兄様がっ・・・おんっ!!」

 耳元で囁かれた衝撃の事実。ナナリーの開かなかった目が驚愕のあまりぱっちりと見開かれて、大音量で叫び出す寸前、ルルーシュは慌ててナナリーの口を手で塞いだ。

「し~っ!!・・・生徒会室に聞こえるから。」

「・・・どうしてっ!?・・・えっ!?だって・・・お母様も・・・お父様だって・・・。しかもっ、藤堂さんの、婚約者ってッ・・・!?」

 大混乱中のナナリー(でも声は無意識に抑えているらしい)の肩に手を置いて、ルルーシュもナナリーの開眼に混乱しながらその見開かれた目を見つめる。

「うん。だから・・・その・・・なんか、男の子にしておいた方が都合が良かったみたいで・・・だから、えっと・・・皆に黙ってなさいって言われてたんだ。日本に来た後も、男の子で通した方が良いかなと思って・・・結局、ここまで黙ってきたんだけど・・・。」

「そ、それって、お母様とお父様と・・・婚約者の藤堂さんしかご存知なかったんですか?」

 まだ、混乱の中にいるのか、ナナリーの視線が定まらない。

「アッシュフォード・・・理事長くらいは知ってると思う。後・・・日本に来て、しばらくした時に、桐原公にバレて・・・。それで、藤堂さんとか四聖剣に紹介されて・・・。」

「それでは、藤堂さんだけではなくて、四聖剣の皆さんもご存知なんですね・・・?」

「うん・・・すまないナナリー・・・本当に・・・。」

 しゅんとしたルルーシュを見つめて、ナナリーはフッと溜め息をついた。

「イイです・・・仕方ありません。私は幼すぎましたし、ここまで黙っていたら、言い出し辛かったのもわかりますから。・・・それにしても、久しぶりにお兄様、あ、いえ・・・お姉様のお顔を見ました・・・。」

 そう言われれば、とルルーシュはじっとナナリーの顔を見つめ、目を潤ませる。

「・・・見えるんだな。」

「はい。」

「・・・俺も・・・久しぶりに、ナナリーの瞳の色を見たよ。・・・俺より、母さんの色に近いんだな。」

「フフ、そう、かもしれませんね。・・・それにしても、お姉様?・・・お姉様なのだったら、一言言わせて頂いてもよろしいですか?」

「・・・?・・・ああ。」

「女性なのでしたら、男言葉を話されるのはどうかと思います。・・・私の前とか、お姉様のことを知っている皆さんの前では、ちゃんと、女性の話し方をなさって下さい。」

 ムッとした様子で言うナナリーに、ルルーシュは困惑げに眉を顰めた。

「・・・しかし、これで、慣れてしまっているし・・・。」

「・・・・・・・・・藤堂さんの好みの方は、大和撫子だそうですよ。」

 ボソ、といったナナリーに、ルルーシュはギョッとする。

「昔、聞きました。」

 挑むような視線を向けてくる、思いの外、強かだった妹に、ルルーシュはコクコク、と頷いた。

「わ、わかった。・・・婚約者らしく・・・女性らしく・・・だな?」

「お姉様、だな、ではありません。」

 意外とスパルタらしい。

「・・・・・・わ、わかった、わ。」

「それでイイです。」

 ニッコリと可愛らしく笑ったナナリーに、ルルーシュは、苦笑をうかべた。

「・・・はは・・・厳しい、ね、ナナリー・・・。ひょっとして、すごく怒ってるの?」

「・・・うふふ?」

 ナナリーを本気で怒らせると、怖いんだなぁ、と理解した、ルルーシュだった。


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