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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・ 時美・小夢・珠羅・秀華・白輝・藍・蒼夜がメインのオリジナルキャラクターになります
・ よろしいですね?注意はしましたよ?
・ では、どうぞ・・・↓










何とも言えない微妙な空気の中、シカマルが周りを見回し、ガシガシと後頭部を掻く。

「あー・・・じゃぁ、帰るか」

「・・・だな」

サスケもそれに同意し、先程から固まっている年長者達を見た。

「・・・なー・・・俺ってば、なんかおかしなこと言ったってば?」

唯一、わかってないような発言をしているナルトに、シカマルとサスケは同時に、ナルトの左右の肩をポン、と叩いた。

「「大丈夫だ。お前は、お前らしくしてりゃいい」」

「???・・・うん?」

2人の言葉に、首を傾げながらナルトは頷く。そして、フッと視線を己の手の元に落とす。

「・・・これ見て、白輝、暴走しないかなぁ・・・大丈夫かなぁ・・・」

「あー・・・なんかにくるんでいくか?」

「あぁ、それ、イイかもしんねぇな」

子ども達だけで進む話に、大人達が慌てだした。

「な、ナルト!・・・大蛇丸先生を持って、こっちおいで?」

「・・・うん、どーしたってば?父ちゃん」

キョトン、としているナルトに、ミナトは苦笑いをうかべる。

「ん!・・・とりあえず、本物かどうか調べないとねぇ(すっごいボロボロだし)」

「大丈夫だってば。サスケが何も言わないってことは“本物”だってばよ?」

「・・・あ、そうか・・・サスケ君の“写輪眼”が“本物”と認定したんだねぇ・・・いやいや、俺の現役時代にサスケ君レベルの写輪眼使いがいたら、多くの忍が死なずに済んだろうにねぇ・・・」

遠い目をしたミナトの背を秀華がポン、と叩く。

「ミナトさん!感傷《かんしょう》に浸《ひた》るより先に、木ノ葉に戻りましょ?」

秀華の言葉に、我に返ったミナトは、そうだった、と呟き、皆に帰還の令を発した。



***



「・・・ふぅ、やっと帰って来れた。・・・でも、木ノ葉は変わってないわね」

ふ、と笑みをうかべた“彼女”は、任務の報告のために火影邸へと向かう。

「皆、元気にやってるのかしら」

2年もの間任務で雲隠れの里に赴いていた為、同期達に会うのも本当に久しぶりだった。それに・・・。

「あの子達の成長も楽しみだわ」

幼くして暗部へと入隊した子ども達のことを思い浮かべ、己のいなかった2年間でどれ程成長したのか、見るのが楽しみだと呟く。

そして火影邸につくと、律儀に1階から入りゆっくりと階段を登っていく。

「いくら疲れてるとはいえ、いつも注意してる手前、自分が窓から入るわけにはいかないものねぇ・・・まったく損《そん》な性分《しょうぶん》だわ」

単独任務だったせいか独り言が増えたなと思いながら、執務室の前に立ち扉をノックをしようとする。

『落ち着いてください!カカシさん!!!』

扉の向こうから甲高《かんだか》い女の子の声が聞こえて、“彼女”はそのノックの手を止める。

『だってさ、藍《らん》ちゃん!?これはさすがにマズイでしょ!?』

『落ち着け、カカシ』

『ちょ、イタタ!・・・痛いんですけど、白輝さん!?』

『当たり前でしょ。痛くしてるんだから』

『や、ヤメテ!?ちょ、ナニ、その黒い笑顔はッ!?あ、ああっ・・・ああああああっっ!!』

―――哀れカカシ。

“彼女”はフゥ、と溜息をついて扉をノックした。

『!?・・・どうぞ?』

一瞬警戒するような気配を見せるが、こちらの気配を読ませてやれば柔らかい声で促された。

執務室の中に入ると、十字固めをされているカカシと、している白輝が真っ先に視界に入った。

「・・・あんた達、何やってるのよ・・・」

「「おかえり~・・・“蒼夜《そうや》”」」

呆れた声を出した同期に、白輝とカカシは二ヘラと笑みをうかべた。



***



「で、何がどうなって、こうなってるわけ?」

話を切り出した蒼夜に白輝とカカシがギクリ、と身体を強張らせ、お茶を運んで来た藍が姿勢を崩してお茶をこぼしそうになる。(そこは忍、ちゃんとリカバーしたらしい。)

「・・・怪しいわね」

じと目になって一番吐かせ易いだろう藍に視線を向ける。

「・・・~~~~っ(汗)」

ダラダラと背中に汗をかく藍に、蒼夜が顔を近づける。

「吐きなさい、藍。・・・今なら、怒らないであげる」

「(ごめんお姉ちゃん達!!私、自分の身の安全が一番大切!!!)・・・実は四代目を含め、お姉ちゃん達4人とナルト君達3人+イタチさんが、大蛇丸退治に音の里まで行ってしまいまして・・・」

「・・・ほう。“四代目を含め”ねぇ・・・?」

目を細めた蒼夜が、ちらりと白輝やカカシを見れば、苦笑いをうかべる2人。

「見てて止めなかったの?白輝、カカシ」

「・・・元は、私の為だから。強くは言えなかったのよ」

す、と視線を逸らした白輝の腕から逃れつつ、カカシが首を振った。

「蒼夜は、俺が四代目に逆らえると思ってる?無理でしょ」

ゴスッ!!

「反省の態度無しのようねぇ・・・カカシ・・・」

蒼夜の拳が埋まった壁に小さなクレーターができている。顔を青ざめさせたカカシは口元を引き攣らせた。

「・・・ご、ごめんなさい・・・」

「わかればよろしい。・・・じゃあ、四代目達はいつ頃帰る予定かしら」

「たぶん、今日。ナルトの影分身が消えたってことは相当な力を使ったってことだし。それで決着がついてると思うの」

白輝の言葉に、蒼夜はニッコリと笑って頷いた。

「そう。なら、お出迎えが必要ねぇ・・・」



***



大蛇丸を抱えて、悠々と帰還。それを脳裏に描いていたハズのナルト達だが、里に近づく程に嫌な予感が増していく。

「・・・ねぇ、そこはかとなーく、嫌ぁな予感がするんだけど・・・」

「奇遇ね、小夢・・・私もさっきから嫌な予感がびしばしと・・・」

小夢と秀華が話している脇で、時美が無言で鳥肌の立っている腕をさする。

「時美、寒いのか?」

イタチが心配そうに視線を送ってくるので、時美はフルフルと首を振る。

「・・・大丈夫。寒いとか、そういうんじゃなくて・・・」

すぅ、と時美の目が薄紅色に変わる。

「・・・あ、やっちゃう?」

「・・・君子危うきに近寄らず。時美の術で回避できるなら、した方がいい」

小夢と珠羅が言う。

それにこくりと頷いて、時美は“視る”範囲を広め・・・唐突に止めた。

「・・・・・・避けるの無し。素直に怒られた方がいいな、これは」

時美がはぁ、と深い溜息をついた。

「どうしてだよ?」

サスケが首を傾げると、時美は薄く笑った。

「大丈夫、サスケ達は怒られないから。・・・もっぱら怒られるのは、四代目」

「え!?俺?・・・もしかして、白輝がキレそうになってるとか?」

「それもあるかもしれませんが・・・たぶん、もっと怖いです」

会話をしているうちに、木ノ葉の里の入り口が見えて来る。

「一体誰がいるって・・・~~~ッ!!?」

ビシリと固まったミナトは、その場に立ち止まった。

「父ちゃん?」

ナルトが不思議そうに見上げて来るが、そんなことに構ってられないほど、ミナトは入り口の真ん中に立つ人物を凝視していた。

「・・・ねぇ、父ちゃん?どうしたってば?」

「あ~・・・こりゃ、完全に固まってんな。・・・四代目~?」

ナルトとシカマルが、ミナトの前で手を振るが、一向に反応がない。

「・・・何見て固まってるんだ?」

サスケが首をひねり、入り口を見て、更に首をひねった。

「ん?・・・あれは、蒼夜先生か?」

「あっ、ホントだ!蒼夜センセ~~~!!」

ニコニコと手を振るナルト(その後ろで、呼ばないでぇぇぇええ!!!と心の中で叫んでいる大人達がいたりする)に歩み寄り、蒼夜はニコリと笑う。

「久しぶりね。元気にしてた?ナルト、サスケ、シカマル」

「うん!元気だってばよ!!」

「まー、それなりに」

「・・・ああ。とりあえずはな」

それぞれ個性の出ている返答に、蒼夜は苦笑をうかべる。

「白輝にあらかた聞いているわ。ご苦労様。・・・さ、子どもはもう帰って寝なさい。明日はちゃんとアカデミーに来るのよ?」

「「「は~い」」」

蒼夜が怒ると怖いことを知っている子ども達は、とっても(別人か!?というくらい)素直に返事をして、簀巻きにした大蛇丸を大人達に渡し、先に姿を消す。

「・・・じゃ、じゃあ、私達もそろそろ」

「早く帰らないと・・・」

「そうそう。明日も任務あるしね」

「・・・し、白輝も心配してるだろうし・・・ッ」

「・・・待てや、コラ」

― 逃げようとしたら、地獄の番人の声がしました・・・。(by時美・珠羅・小夢・秀華)

「そ、そそそ、蒼夜先生。・・・お、お帰りになってたんですね~」

言葉をどもらせながら、ニコっ、と秀華が完璧な笑みをうかべる。

「顔と言葉が合ってないわよ、秀華」

「あ!・・・えーと、白輝はどこですかねー?」

「・・・小夢、話を逸《そ》らそうとするには、ちょっと唐突すぎ」

「・・・さよなら!」

ガシィッ!と身を翻した珠羅の腕を引っ掴んで溜息をつく蒼夜。

「颯爽と逃げようとしない、珠羅」

「・・・ホントに、スミマセン・・・ご心配おかけしました」

「・・・はぁ。なんで素直に謝るのが時美だけなんだか。・・・まぁいいわ。貴方達は白輝の為に動いてくれたみたいだし・・・あの子の同期として、感謝する」

「「「「蒼夜先生ッ・・・(号泣)」」」」

感動的な演出だ。後ろで恐怖に震えている火影がいなければ。そう思いつつ、イタチが肩をがっくりと落とす。

「・・・イタチ」

己に視線を向けた蒼夜に、イタチは身体を強張らせる。

「っ・・・ハイ」

「・・・子ども達には、ご褒美をあげないとね?・・・好みの物、調べておいてくれる?」

「(それで、説教免除か。)・・・ハイ、わかりました」

冷静に判断を下しイタチは頷く。そして、蒼夜はすぅと目を細めてミナトに視線を合わせる。

「四代目・・・」

「(ビクゥッッッ!!)」

「・・・ちょっとツラ貸せや」

――― 走馬灯が見えました。(byミナト)

第二章・完



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