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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・最年少暗部シリーズをお読みになりましたか?(大前提ですよ?)
・スレシカスレナルです!
・二次創作であることをお忘れなく

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









波の国・某所


水路を船で進み、送り届けられた先はうっそうとした茂み。そして、更に進むと巨大な木々が立ち並ぶ林になっていた。

いかにも襲ってください的な場所であることに眉を顰め、ナルトは辺りの気配を探る。シカマルは黒神の力を使って隠れているので、敵はおろかナルト自身にすら居所は掴めないが、近くにいることは間違いない。

「そこかぁ!!」

突如、ナルトが誰もいない方向に向かって手裏剣を投げつける。

「・・・・・・ナルト、むやみやたら、しかも、適当に手裏剣を投げないようにね。危ないから。」

「でも、そこに誰かがいたような気がしたんだってばよう!!・・・む!そこぉ!!」

呆れたようにカカシが言うのに、反論し、更に別方向に手裏剣を投げるのと同時に、サクラから拳骨がお見舞いされる。

「~~~っ、サクラちゃん!痛いってばよ!!」

「先生がやめろって言ってるんだから、やめなさい!!」

「うう~、本当にいたんだってば~~。」

涙目になりながら手裏剣を放った草むらをかき分けると、そこには一匹の白いユキウサギが失神していた。

「敵じゃないじゃない!!」

「わ~~、ごめんよう、うさ公~~~!!」

そんな騒ぎの中で、カカシは眉を顰める。ナルトも、おそらくサスケも気付いただろう。今の季節は春。ユキウサギの体毛は茶色く変わっているはずだった。なのに、未だに白い体毛に覆われている、ということは。

「(変わり身用に室内飼いしていたウサギ、か。さて、今度はさっきよりも手強い相手が出てきそうだ。)」

そこまで考えた瞬間、背後から強烈な殺気を感じてカカシは咄嗟に叫んだ。

「全員、伏せろ!!」

カカシの声に従い、その場の全員が伏せた直後、その真上を巨大な何かがブゥンと唸りをあげて通り過ぎて行った。それは、巨大な包丁のような刀。

近くの大木に刺さったそれの柄にトン、と一見細身の人影が降り立った。

「・・・木ノ葉隠れのコピー忍者、写輪眼のカカシ・・・か。なるほどな、奴らじゃ叶わないわけだ。」

三白眼をさらに細め、男は、ゆっくりと立ち上がったカカシを見つめる。

「はぁ、もうこんな大物の登場か。・・・霧隠れの抜け忍、桃地再不斬・・・こんな処で雇われ仕事をしてるとはねぇ・・・。」

カカシは溜め息をついて、今にも飛びかからんと準備をしているナルトに視線を向ける。

「ナルト、大人しくしてろ。こいつはこないだの連中とはケタが違うからな。」

「べつに、用が済めばあんたと戦う気はないんだが?」

カカシの言葉に肩を竦め、再不斬は獲物を狙うような視線をタズナに向けた。

「そこのジジイの命をもらい受けたい。」

「・・・断る。お前ら、卍の陣を組め、タズナさんを守るんだ。」

カカシはそう言って、額当てを上に引き上げ、その隠されていた左眼を開く。

現れたのは、三つ巴のような文様がうかんだ赤い瞳・・・カカシの二つ名ともなっている“コピー忍者”の所以・・・写輪眼。

「ほう、噂の写輪眼を早速拝めるとは、光栄の至りだ。」

再不斬は、その細い柄の上で跳躍の姿勢を取る。その動きを見たナルト達は、素早く卍の陣でタズナを囲んだ。

カカシは、というと、再不斬とタズナを結ぶ直前上に位置取り、再不斬のどんな動きにも対応できるようにしていた。

「くく・・・そのジジイを殺す前に・・・お前を倒さなけりゃ、ならねーみてぇだな・・・。」

その瞬間、巨大な刀と共に、再不斬の姿が消える。

「「「「!?」」」」

続いて聞こえた水音の方へ視線を向ければ、再不斬はすでに印を結んだ姿勢で、水面に立っていた。

「忍法・・・霧隠れの術」

濃密な霧は再不斬の姿を消してしまうと、更に範囲を広げ、ナルト達のいる岸にまで漂い出してきた。

「桃地再不斬は、霧隠れの暗部だった男だ。無音殺人術の達人で、気がついたらあの世だったということになりかねない。・・・絶対に油断するなよ?」

カカシの言葉に、サクラが怯え、タズナが息を呑む。そんな中、サスケがナルトに視線を向ければ、ナルトはほんの少し考え込む様子を見せた後、サスケに向って首を横に振った。

「(ドベのままで対応、か。)」

カカシも暗部では1、2位を争う実力者であり、気配は感じ取れないが、シカマルもどこかに潜んでいるのだから、大丈夫という判断なのだろうとサスケは察する。

「・・・くく・・・さぁ、どの急所を狙って欲しい?」

どこからともなく再不斬の声が聞こえる。明らかに楽しんでいる声だった。サスケはサクラに視線をやる。上忍クラスの殺気のぶつかり合いに完全にのまれてしまっているようだった。

サスケ自身も、これ程までの殺気を感じたことはなく、息が詰まる思いになり、思わず大きく息を喘がせた。

「サスケ、サクラ・・・安心しろ。お前達は、オレが死んでも守ってやる。」

励ますように笑顔をうかべ、肩越しにカカシが振り返る。

「オレの仲間は、絶対殺させやしなーいよ。」

その言葉に、ほんのわずかだが、緊張が解され、サスケとサクラが表情を引き締める。そのことに安堵しながら、カカシはナルトに視線を向ける。

ナルトは辺りを警戒し、次の瞬間ハッとしてタズナを振り返る。それと同時に、三人が組んだ陣形のわずかな隙間に飛び込むように再不斬が突然姿を現す。

「それは・・・どうかな?」

ナルトは勢い良くタズナを突き飛ばし、自分も飛び退る。と、同時にカカシも行動を開始していて、サスケとサクラを突き飛ばしていた。

クナイで再不斬の腹を刺すが、その感触が常と違っていることに気づいたカカシは、眉を顰める。と同時にその身体が水となって崩れる。

「先生!後ろだ!!」

ナルトの叫びに、カカシはハッと後ろを見るが、完全には反応しきれず、再不斬の大刀に両断されてしまう。

が、上下に引き裂かれたはずのカカシの身体は、途中で崩れ、水となって散った。

「・・・水分身・・・チッ、この霧の中で俺の術をコピーしやがったのか?」

その術に気を取られた再不斬の背後を完全に捉えたカカシは、その首元にクナイを突き付けた。

「動くな。」

「・・・ふん、やるじゃねぇか。・・・だが、甘い!!」

再不斬の身体が再び崩れる。ギョッとするカカシの背後に、再び再不斬が現れる。

「!!」

咄嗟にその大刀を避けるが、再不斬のスピードの方がやや上回り、カカシは脇腹に再不斬の蹴りを受けて吹っ飛ぶ。

その間際に毒を塗ったまきびしを撒いて、再不斬の攻撃の勢いを止める。

「・・・っち、くだらねぇ・・・。」

再不斬は、勢いを殺がれた苛立ちから、タズナに向けていた視線をカカシへと戻す。

そして、なぜか水の中でもがいているカカシの背後に降り立つと、短く印を組んだ。

「水牢の術!」

とたん、カカシを取り巻いた水が大きな球形の塊となって水面に浮き上がった。

「・・・この辺りの水には細工がしてある。水の中に逃げ込んだつもりだろうが、甘かったな。」

「っく!!」

閉じ込められたカカシは、悔しそうに表情を歪める。油断があったのは間違いない。ナルト(蒼藍)もシカマル(鋭裏)もいる。だから大丈夫だ、と無意識に気を緩めてしまったのだ。

後で、ナルトにどやされるな、と心の中でぼやきながら、カカシは再不斬を見つめる。

「お前に動かれるのは厄介だ。しばらくは、この中にいて貰うぜ?・・・さて、向こうの奴等から片付けさせて貰おうか。」

そう言いながら再び水分身を出した再不斬に、ナルト達の表情が強張る。

「逃げろ!・・・タズナさんを守るのがお前達の任務だ!」

再不斬の本体に囚われているカカシの言葉に、ナルトはタズナを振り返る。もし、タズナが護衛を優先するようにと言えば、それに従うつもりで。

「おっちゃん・・・。」

「・・・もとは、契約違反のところを、ここまで来て貰ったんじゃ。・・・わしのことは良い。思う存分戦え。」

ナルトはニッと笑って頷き、再不斬に向き直った。その隣にサスケが寄ってくる。サクラもまた、決意した表情で、タズナを庇うようにその前に陣取った。

「ナルト・・・いけるか?」

「・・・ちょっと、無理させるかも。でも、とりあえずはドベで。」

「了解。」

2人は再不斬と睨みあう形になり、じりじりと間合いを詰める。次の瞬間、再不斬がサスケに拳を突き出し、地面に叩きつける。

「ぐは!」

「サスケ君!!」

サクラの悲鳴が響く。と、同時に、再不斬がサスケに大刀を振り降ろそうとする。

「死ね・・・。」

冷酷なその目に、サスケは一瞬身体を強張らせるが、再不斬の意識がこちらに集中したその時、ナルトが影分身の術を発動させ、再不斬を取り囲んだ。

「っは、一介の下忍が影分身だと?・・・しかもかなりの数だ。」

再不斬が感心した声をあげると、ナルト達は一斉に飛びかかった。その隙にサスケは身体を起こして、そこから間合いを取るようにして離れる。

それを見計らうようにして、ナルト達は再不斬が振るった大刀に跳ね飛ばされ、次々に消滅していく。

最後に残ったナルトが、背中のザックから幅広の刀のようなものを取り出して、サスケに投げた。

「サスケぇ!!」

サスケはそれを受け取り、その感触にかすかに表情を変えた。

「(なるほどな・・・。)」

サスケは素早く立ち上がると、その刃を広げ、巨大な手裏剣と形を変える。

「風魔手裏剣、影風車!」

サスケはカカシを捕える本体へ向けて手裏剣を投げる。

「ふん、本体を狙ってきたか。」

余裕の笑みを見せ、再不斬があっさりと手裏剣を掴み取る。が、その手裏剣に隠れるようにして同じ手裏剣がすぐ後から飛んでくるのが見えた再不斬は水面を蹴る。その身体の下を手裏剣が通り抜け、再不斬はにやりと笑った。

「甘いな・・・ガキ。」

一瞬の隙。つい先ほど通り過ぎた手裏剣が、煙と共に人の形に変化する。ナルトだ。

ナルトは、手にしたクナイを再不斬に向けて放つ。虚をつかれた形になった再不斬は慌てて水球から腕を引き抜き、身を捻ってクナイの軌道をかわす。が、わずかに間に合わずに刃がその頬の上を掠めた。

「この、ガキィ!!」

激昂した再不斬が手裏剣をナルトに投げつけようとするが、何かにぶつかったように動かなくなった。カカシが手甲でその手裏剣を留めていたのだ。

ゆっくりと視線をあげたカカシの眼に見据えられ、再不斬は肌を粟立てた。

「・・・ナルト、作戦見事だった。」

水面から顔を出すナルトに、カカシは視線を向ける。

最初から打ち合わせたものではなかったようだが、サスケとナルトの息はぴったり合っていた。昔からイタチを通して仲が良かっただけはある。これならば、シカマルに出番を回さなくて済みそうだと安堵する。

「オレ様としたことが・・・カッとなって術を解いちまうとはなぁ!」

「解いたんじゃない、解かされたんだろ?・・・さぁ、俺に二度同じ術は通じない。どうする?」

カカシが挑発するようにそう言うと、再不斬は手裏剣を投げ捨て、カカシから間合いを取った。

「「水遁・・・水龍弾の術!」」

印を切るスピートはほぼ同時。

更には術のみでなく自分の動きや考えすらも完全にコピーされたと思いこまされた再不斬は、平静を失う。

「くそ!てめーのそのサルマネ口、二度ときけねぇようにしてやる!!」

そう言ってカカシを睨みつけるが、それもまた、カカシの思惑通り。すっかりカカシの術に嵌ってしまった再不斬は、写輪眼が見せる幻影に戸惑い、印を組む手を一瞬止めてしまった。

「水遁大瀑布の術!!!」

再不斬よりも先にカカシが術を発動させ、呆然とする再不斬は水流の凄まじい衝撃に吹き飛ばされ、木の根元に叩きつけられる。

「・・・お、お前には、未来が見えるっていうのか?」

「ああ・・・お前は・・・死ぬ。」

カカシがそう言葉を発した瞬間、どこからか飛来した千本が再不斬の首に何本も突き刺さった。

「フフ、本当だ。死んじゃった。」

声がした方を向くと、白く丸い面をつけた、ナルト達とおそらく同年代の少年が立っていた。

「・・・おまえ、霧隠れの追い忍か?」

「ええ。ずっと再不斬を殺す機会を狙っていたんですが・・・貴方方のおかげで任務を遂行することができました。」

ありがとうございます、と明るい調子で言う相手に、ナルトがかすかに眉根を寄せた。

「お前、なんだってんだ!!」

掴みかからんとするナルトを抑え、カカシは宥めるように言う。

「(あ~、ドべナルトは大変だぁ;)こいつは敵じゃないよ。」

「(このキャラ設定、マジで疲れる!!)・・・んなこと聞いてるわけじゃねーってば!!こいつ、あの再不斬を、一撃で!!!」

「ま、こんなもんだ。世の中には幼くても俺より強い奴もいる。」

ナルトは一瞬ムッとして、それからフイ、と顔を背けた。恐らくは、サクラやタズナに対して、それを聞かせたかったのかもしれない。今回の任務、簡単には済みそうにないのだから。

「・・・ボクは、この辺で失礼しますね。なにぶん、秘密の多い死体ですので、処理にも手間をかけないと。」

じっとナルト達のやり取りを見ていた少年は、軽々と再不斬を持ち上げ、そう言って姿を消した。

それを見送ったカカシは、軽く息をつき、額当てを元の位置に戻した。

「・・・よし、じゃあ、オレ達も早くタズナさんを送り届けるぞー。」

元気よ~く!と言った瞬間、カカシの身体がぐらりと揺れて、そのまま、地面へぱったりと倒れ込んだ。

「せ、先生!?」

サクラが慌てて駆け寄ると、カカシは間の抜けた声で呟いた。

「いかん・・・写輪眼、使い過ぎた。」

呆れる子供達に苦笑を向け、さてどうしようと考えた時、気配もなく、カカシの脇に暗部が降りてくる。

「・・・な、なんじゃ!?」

敵かと思ったタズナは飛び退ったが、それが、先程の暗部だと気付き、ホッと息をつく。

「・・・しょうがない人ですね、貴方も。」

「“月影の刃”が・・・に、二度も・・・。」

カカシを見降ろして溜息をつく鋭裏を見て呆気にとられるサクラに、鋭裏ことシカマルは仮面の下で苦笑をうかべる。

「この任務に裏があると判断された火影様が俺を派遣したんだよ。君等は里の後継・・・宝だからね。」

シカマルはしゃがみ込んで、カカシを担ぐ。

「もうちょっと、配分考えて下さいよ?カカシさん。」

「ごめんねぇ~・・・お前に出番回したらいけないと思ってたからさぁ・・・。」

ヘラヘラと笑うカカシに、深い溜め息をついて、シカマル(鋭裏)はタズナの家までカカシを運ぶことにする。

「(・・・あの白いお面の忍・・・あれは、追い忍じゃない。)」

タズナの家に向かう道すがら、ナルトは先程の忍のことを考えていた。

「(あれは秘孔をついて仮死状態にしただけだった。・・・まぁ、再不斬もしばらくは動けないだろうから放っておいたけど・・・。)」

「ナルト?」

サスケが小声で話しかける。

「・・・ん?」

「・・・何か、気になることでも?」

「う~ん・・・後でな。」

サクラやタズナの目を気にして言葉少なにそう言ったナルトに、サスケは小さく頷いた。


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