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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・頭脳派カップル設定!!
・スレシカスレナルはラブラブ(死語)
・サスケは事情だけ知ってます
・二次創作であることをお忘れなく

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









珍しく同期で、奈良宅に集まった7・8・10班の面々。その集合をかけたのは、珍しくもシカマルだった。

そして、シカマルから出た言葉も、忍びの里にしては、珍しいものだった。

「・・・お祭りだってば?」

そう言って、首を傾げたのはナルト。何のお祭りかわからなかったらしい。とは思ったが、キョトンとした顔が、あまりにも可愛らしく無防備で、シカマルは思わず周りの面々の反応を見る。

― 鼻を押さえているのが数名。頬を赤らめているのが数名。今にも抱きつかんとしているものが1名・・・。

「って、オイ!・・・抱きつくな!キバ!」

ナルトがキバに抱きつかれる寸前で、シカマルはキバを押さえ込む。

「・・・ちっ。」

悔しそうに舌打ちし、キバはシカマルを睨む。

「・・・ナルは、俺のだって言ったろ?」

ぼそり、とシカマルが言う。

もうすでに、シカマルとナルトが付き合っているというのを、同期達の間では知らない者はいない。

それというのも、所構わずイチャイチャするわ、少しでも好意を持ってナルトに近付こうものならシカマルが牽制をかけてくるわで、気づかない方がおかしいくらいだ。

「お前、アカデミーの時、そんな関係じゃねぇって言ってたじゃんか!」

キバがムッとしながらシカマルの手を払う。

「・・・はっ。そんなこと言ったか?」

鼻で笑ったシカマルの顔は、悪人面だ。

「なあ、ナルト、こんな性悪のどこが好きなんだよ~・・・。」

「ん?全部。・・・なーなー、それよりさ、お祭りって何のだってばよ?」

スパッと答えられ、キバが撃沈し、シカマルが満足げに笑う中、ナルトはサクラにもう一度訊ねる。

「降雨祭よ。」

「こーうさい?」

またも首を傾げたナルトに、サクラは盛大に溜息をついた。

「そうやって首を傾げるのは止めなさい。哀れな犠牲者が増えるだけだから。」

「・・・うん?」

わかっていないようなナルトの返事に、サクラはどうしたものかと考えるが、何を言ってもダメだと諦めて、ナルトの質問に答えてやる事にする。

「・・・つまり、降雨祭って言うのは、雨が降るようにって願う祭りよ。」

「“乞う雨”と“降雨”をかけたのが由来でな、つい十数年前までは、毎年行われていたんだと。」

サクラの答えに、詳しく補足を加えたシカマルは、紙に“乞う雨”“降雨”と書いてみせる。

「へぇ、知らなかったってば。」

その字を見つめ、ナルトはようやく納得いったのか、うんうん、と頷いている。

「ナルが納得したトコで、本題なんだが・・・。」

シカマルがぐるりと同期達を見回す。

「降雨祭では、新人下忍は松明のリレーをするのが決まりになってる。まあ、言ってみれば、新人下忍のお披露目式の意味合いもあったんだろうな。」

「へぇ~、で、その松明のリレーを俺達がやるんだな。」

復活したキバがニッと笑うと、シカマルが渋面で頷く。

「でも・・・ナルはそれに含まれてねえ。」

「は!?どうしてだよ。ナルトだって、新人下忍じゃねーか。」

キバが食って掛かると、他の面々も頷く。

「そうよ。なんで、ナルトだけ・・・。」

不満そうにサクラが言うと、ヒナタがちらちらとナルトの方を見て、それから、意を決したように口を開く。

「でもっ・・・な、ナルト君は・・・その方が、い、良いと、思ってるんでしょう?」

ヒナタの言葉に、さすがだ。とシカマルは思う。

ナルトが松明のリレーなんて里中を回るような目立つ事をしたら・・・また、嫌悪の視線を送られるに決まってる。悪くすれば、陰口すらたたかれそうだ。

まだ、ナルトが下忍になった事を良く思わない里人は大勢いる。それを、ヒナタはよく理解している。

自身も日向の家の中で似たような視線に晒されているからこそ、気付いたのだろう。

「どーしてぇ?・・・ナルトだって、松明のリレーやりたいんじゃないのー?」

イノが首を傾げると、サクラも同意するように頷く。

「・・・え、えっと、・・・だって、な、ナルト君、さっきから、黙ってるから・・・。」

ヒナタの言う通り。いつもなら、真っ先になんでだ、と騒ぐはずのナルトが黙っている。

「ナルト・・・?」

訝しげに、チョウジがナルトの顔を見つめる。その表情は自嘲の色合いが濃かった。珍しくそんな表情をうかべるナルトに、皆が息を呑む。

「・・・俺ってば、あんま、里の大人に良く思われてねーから・・・。」

「そりゃ、いたずらばっかりしてたしね。・・・でも、そんなの関係ないじゃない。下忍になってから、いたずらなんてしてないんだし。」

サクラが言うが、それは、少し違った。

ナルトがいたずらをするから里人が嫌悪したわけではなく、ナルトを嫌悪する里人の視線の意味を悟らせない為に、わざと派手にいたずらをしていたのだ。もともとの前提が違う。

「んー・・・。そうなんだけどさ・・・。」

「あー・・・あのよ、三代目もナルは参加させなくて良いって言われてるんだ。その代わり、祭りの裏方をやらせるって・・・。」

渋るナルトに、シカマルが助け舟を出す。

「・・・それはそうと、何故、シカマルがそこまで詳しく状況を把握している?」

シノが唐突と訊ねる。シカマルは、ああそうか、と呟いて皆を見回す。

「元々、降雨祭は、奈良家が主催なんだよ。」

「ええっ、そうだったのー?」

「知らなかったよ・・・。」

幼馴染みであるイノとチョウジが驚きの声をあげると、シカマルは憮然とした表情になる。

「俺だって知らなかったっての。・・・いきなり親父に呼び出されて、三代目のトコに連れてかれたと思ったら、長男の仕事だなんだとか言いやがって・・・。ぜってー自分がやるのがめんどくせーとか、そういう理由だろっつーの!!」

憤るシカマルに、皆が同情の視線を送る中、ナルトだけが神妙な顔をしている。

「じいさまが言ったのか?・・・俺は、裏方で良いって。」

「んあ?・・・あ、ああ。」

三代目に対する呼称が“じっちゃん”から“じいさま”に変わっている。思考がドベナルから離れている証拠だ。

シカマルは内心焦りながらも、コクリと頷く。

「・・・裏方、ねぇ。・・・何させる気だ?あのジジィ・・・。」

― ナルトさん!?笑顔が黒いです!!ってか、ドベの仮面、剥がれ落ちてます!!

シカマルが思わず内心で突っ込む。(しかも敬語。)

「・・・な、ナルト?」

事情を少なからず知るサスケが、ちょっと引き気味に様子を伺う。

「・・・くく・・・この時期に降雨祭?・・・祭りなんざ、やってる暇はねぇだろ・・・?」

ナルトの機嫌が急降下しているのがわかる。皆の目がある中で、珍しい。今日は、本当に珍しい事だらけだ。

「・・・お?なんだなんだ、祭りの相談かぁ~?」

楽しげな声が、固まった空気をぶち壊す。

「・・・親父・・・。」

シカマルがこめかみを押さえて、空気を読めと唸る。

「ああ、祭りが復活するんだってねぇ。」

「楽しみだなぁ。」

「パパ!?」

「お父さん!?」

イノとチョウジが共に父親の姿を認め、仰天する。

猪鹿蝶の親父ーズ(笑)は、そんな子ども達の様子を見て満足げに笑うが、1人だけ、黒い空気をまとっている子どもを目の端に捉え、ギョッとする。

「・・・なんで、ナルトはそんなに機嫌がわりーんだ?」

― だから!空気読め!!

シカマルはシカクのKYな発言に怒鳴りたくなったが、グッと堪え、首を振る。

「わかんねーよ。・・・ったく、めんどくせー・・・。」

めんどくさがりな仮面を被っている息子を見て、親父―ズ(笑)はああ、と納得する。まだ、同期には事実を明かしていないのだと。

「はぁー。お前の方がめんどくせーだろうが。・・・おい、ナルト、ちょっと、こっち来い。」

シカクが溜息をつき、ナルトを手招きする。ナルトは首を傾げながら大人しく従った。(黒い空気はまとったままだが。)

「・・・何?」

声が低い。いつに無く腹を立てている様子のナルトに、シカクは子ども達の目から隠すようにして、別室に連れて行く。

もちろん、イノイチやチョウザも付いて来る。恐らく、子ども達には奇異な光景に映っただろう。





「・・・どうした?ドベの仮面が剥がれ落ちてるぞ?」

「・・・わかってるんだけど。どうも、この家にいると気が緩んじゃって。・・・というか、あれ、何?じいさまは何考えてんの?祭りやってる場合じゃないでしょ?俺、大蛇丸の事、報告したよね?で、裏方って何?」

一息に言うと、ナルトは親父―ズをギロッと睨む。

「・・・あー・・・オメーにも話してねぇのか、三代目は。・・・そのうち、暗部で出動要請が出るんじゃねぇか?祭りの件でな。」

「・・・それが、裏方ってコト?」

「多分ね。・・・僕達も状況を詳しくわかってる訳じゃないんだけど・・・本当に知らなかった?」

イノイチに首を傾げられ、ナルトは憮然と頷く。

「・・・何にも聞かされてない。昨日も暗部の任務があって、話もしたのに・・・。」

「・・・変だな。三代目がナルトに内緒にするとは。」

チョウザがはて、と呟く。

「・・・おおかた、千坐君か、カカシ君の入れ知恵じゃないの。」

はん、とすねたように鼻で笑って、ナルトはフイッと顔を逸らす。

「・・・で、それは後で三代目に問い質すとして、どうすんだ?」

「どうするって・・・あ。」

珍しく、意識の外だったらしいドベナルトの仮面のことを思い出し、ナルトはさぁ~っと青くなる。

「めっずらしいなぁ、完璧なハズのお前の仮面がボロボロになるのは。」

「う。・・・だってさ、この家じゃ、ドベの仮面は必要ないじゃん。だからさ、なんか、もう、気が緩んでって・・・さっき言ったし。・・・あ~、どうしよう!?」

「いや、俺らに言われてもな・・・なあ?」

シカクが苦笑して視線をイノイチとチョウザに向けると、2人も苦笑いを浮かべ、頷いた。





一方、ナルトがいなくなった事で、妙な空気になった部屋の中。

事情を知る者同士、シカマルとサスケが視線を交わらせる。どうしたら良いのかと途方に暮れているのはお互い様なようで、視線が合った瞬間、同時に溜息が出た。

「「は~・・・。」」

タイミングがバッチリ合って、再び2人は視線を互いに向ける。

「ど、どうしたのー?シカマルもサスケ君もー・・・。」

イノが恐る恐る訊ねると、シカマルとサスケはハッとして視線を外す。

「・・・ちっ、うすらとんかちが。」

「な、なんでもねーよ。めんどくせー。」

微妙に棒読みなサスケと、わずかにどもったシカマル。どうもおかしいと同期達が勘ぐるのも当たり前なワケで・・・。

「なんだなんだぁ?・・・お前ら、何か知ってんのかぁ?」

こんな時ばかり鼻を利かせるキバを恨めしく思いつつ、シカマルが肩をすくめる。

「ナルは・・・いつも・・・機嫌わりーと人が変わんだよ。」

適当に誤魔化そうと判断して、そう言うと、キバが首を傾げる。

「・・・そうかぁ?・・・機嫌悪いとこ見たことあるけどよ、あそこまで別人みてーになるのは初めてだぜ?」

― キバ、なんで、こんな時ばっかり、そんなに鋭いんだ;

伊達にナルトの悪友はやっていない。という事だろう。シカマルは頭を抱えたくなった。

ナルトの完璧な仮面が剥がれ落ちたのは、恐らく奈良宅という普段から素で過ごしている場所であることと、こんな情勢の時に、しかも、自分に内緒で進行していた祭りの件が相まって、こんな事になったのだとわかっているだけに、途方に暮れてしまう。

「(サスケも同じ気持ち、だろうな。)」

アカデミー入学前に、ナルトのフォローをさせる為だけにイタチから事情を知らされたサスケ。シカマル以上に今の事態に内心慌てているはずだ。

「なぁ、サスケもなんか知ってんだろ?」

シカマルが相手では埒が明かないと判断したのか、ターゲットがサスケにうつる。

「・・・さぁ?知らねぇな。」

フイ、と顔を背けるサスケ。こういう時は、クールだというイメージが役に立つ。案の定、サクラとイノがかっこい~vと目をハートにさせている。

「嘘付け、さっきから、シカマル以上に挙動不審じゃねーか。」

スッパリとキバに一刀両断され、鼻が利くのも考えものだ。とシカマルとサスケは同時に唸る。それを見た同期達はますます疑惑を深める。

「どういう事ー?シカマルとサスケ君がそこまでして隠したい事なのー?」

イノがとうとう痺れを切らして、シカマルに(サスケをスルーするあたり、恋する乙女らしい)掴みかかる。

「ちょ、オイ。・・・イノ。」

「何してんだってばよ。・・・イノ。」

シカマルが素で慌て始めたとき、ナルトが親父―ズと戻ってくる。

「丁度良かったわー。ナルト、吐きなさーい。」

笑顔が怖い。後ろで、サクラも同様の笑みを浮かべているので、シカマルとサスケが誤魔化しに失敗したのだと悟る。

元々、自分のせいでもあるので、2人を責める思いは無いが、どうしようと一瞬躊躇する。

「あ、えと。・・・吐くって・・・。」

「シカマルとサスケ君が知ってるコトをよ~!!!」

「・・・イノ、とりあえず落ち着こう?・・・ナルトは一応、全てを話すつもりで戻ってきたんだから。」

困ったように笑う父、イノイチを見て、イノは落着きを取り戻す。

「・・・パパが、そう言うならー・・・。」

ストンと座り込み、イノはじっとナルトを見つめる。

「・・・皆が知りたいのは、シカマルやサスケが知ってるコト、なんだな?」

確認をすると、全員がコクリと頷く。

「は~。という事は・・・全部か。」

頭を抱える姿は、いつものドベなナルトではない。その事に気付いて、皆がごくりと息を呑む。

「わりぃ、ナル。・・・もうチョイ、上手く誤魔化しとけば・・・。」

シカマルが気遣わしげにそう言うが、ナルトはうっすらと笑みを浮かべ、ふるり、と頭を振った。

「・・・俺が、話そうか?」

そう言ったのは、サスケ。シカマル程には事情を知らないことは、皆は知らない。だからこその申し出だろう。

「いや。・・・それだと、“シカマルだけが知ってること”をサスケは説明できないだろ?」

サスケは眼を見開き、何故、と呟く。

「嘘は、こいつらにはつかないって・・・そう決めたから。」

「・・・そう、か。・・・しかし、こうならない為にも、兄貴は俺に事情を話したのにな・・・。」

はあ、と溜息をつくサスケは、ここにはいない兄の反応を思い浮かべ、顔を青褪めさせる。

そんなサスケの考えが良くわかるナルトは、苦笑を浮かべ、ポンポン、とサスケの肩を叩く。

「・・・まあ、嫌味くらいなら、一緒に聞いてやるよ。」

それどころじゃ無くなるだろうけど、と呟きながら、ナルトは皆に向き直る。

「これから話す事は、里の重要機密にも関わってくる事だから・・・他言無用、な?」

そう言いおいて、ナルトは話し始めた。九尾が実は己の中に封じられている事、その為に里人に嫌悪されていて、実力を偽らなければならなかった事、暗部に入隊している事・・・。

「シカマルも、暗部に入隊してるんだ。俺の相棒。」

「ええっ!・・・あの、やる気0のシカマルがっ!?」

イノが仰天すると、シカマルの眉間のしわが深くなる。

「あのな・・・。ナルを守るためには、表の姿を守るだけじゃたりねーんだよ。それでなくたって、高レベルの任務ばっかり受けてくんだからよ。」

「こ、高レベルの任務って・・・。」

サクラがワナワナと訊ねてくる。ナルトにしてみれば、九尾はどうでも良いのか?という思いがあるのだが、皆が気にした様子もないので、サクラの質問に答える事にする。

「えーと・・・例えば、敵基地の壊滅とか、敵暗部4部隊の殲滅とか、戦争の引き金になりそうな動きをする連中の暗殺とか・・・?」

軽い調子で言ったナルトに、皆の顔が真っ青になる。

「(おー。さっきのサスケより、真っ青だ。)」

変な感心の仕方をしたナルトは、困惑気にシカマルを振り返る。

「ねぇ、シカ。・・・なんで、皆、青くなってんの?」

「・・・そりゃ、ドベだと思ってたお前が、こんな強いからだろ?」

「いやいや、違うだろーが。」

「任務内容に青くなってると思うんだけど。」

「というか、聞いていないぞ、そんな危ない仕事してるなどと。」

親父―ズからのツッコミに、ナルトとシカマルはそうなのか、といまいちわかってないような反応を返す。

「・・・はぁ、やっぱり、わかってねぇ・・・。」

シカクが溜息を漏らす。

「お前らが、どれだけの実力を持っているか知らねぇこいつらにしてみれば、とんでもない事言ってるって自覚あるか?」

シカクが言い直すと、2人は、ぽん、と手を打つ。

「なるほど。・・・そりゃ、そうだよな。暗部っつっても、ピンキリだし、俺らの普段の行動からは想像もつかねーって事だ。」

「あー、そっか。・・・じゃあ、こう言えばわかるかなぁ?“銀の月”と“月影の刃”が俺達なんだけど。あ、ちなみに、“銀の月”が俺ね。」

にこり。

ピキッ。

ナルトが笑顔で告げるのと同時に、同期の面々、ついでに、そこまで知らなかったサスケが固まる。

「・・・あれ?・・・これでもダメか。・・・ってか、なんでここでサスケまで固まる?」

首を傾げるナルトに、親父―ズは溜息を漏らす。

「いんや、多分、わかったから、固まったんだと思うぜ。」

すぐにシカマルがフォローする。サスケまで固まったのは、強いと知っていても、そこまでとは思っていなかったからだろうと付け足す。

「そっかー。・・・イタチ君、ホント、どこまで話したんだろ・・・。」

「聞いてみりゃ良いじゃねーか。」

「だって、イタチ君との約束で、言えないって言うから。」

「ほぉー・・・まあ、いいけどよ。しかし、こいつら、意外とすんなり九尾の事は受け入れたな。」

「うん。・・・もっと、反応があるかと思ったのに。」

ナルトがうつむくと、シカマルがその肩を抱き寄せる。

「良かったじゃねーか。・・・こいつらが、受け入れてくれてよ。」

「・・・うん。」

嬉しそうに笑み、ナルトはシカマルの肩に頬をすり寄せる。甘い雰囲気が2人を包むと、同期達が正気に返る。

「オイこら!何そこでラブラブ(死語)してんだよ!!」

キバが噛み付くような勢いでツッコミを入れる。

「うるせーな。・・・いいじゃねーか。おめーらが固まってんのがわりーんだろ?」

ギロ、と睨むが、キバがそれで怯むわけがなく・・・。

「固まるだろーが!普通は!!・・・事情知ってたっぽいサスケまで固まってんだぞ!俺らが固まらねーワケがねーだろ!!」

「わめくな、うるせー。・・・つか、めんどくせー。」

「めんどくせー言うな!!・・・とりあえずっ、お前らが“木ノ葉の双壁”だってのはわかった!・・・ナルトが・・・九尾の器にされちまって、里の連中から嫌悪されてんのもわかった。・・・で、これで全部か?」

「ん。一応。・・・必要な事は、話したかな。・・・ね?シカ。」

「おー。」

そんな2人の様子を見て、キバはがくりと項垂れた。

「もー・・・お前ら、どんだけなんだよ。」

「・・・じゃあ、さっきはなんで、ナルトは急に機嫌が悪くなったの?」

立ち直りが一番早かったらしいサクラが首を傾げる。

「それなんだよね。問題は。・・・俺、じいさま・・・あ、三代目からさ、何にも聞かされてなくて。まあ、そこらへんはたまにあることだから良いんだけど、なにも、この情勢の時にって思ってさ。」

「情勢?」

チョウジが今度は首を傾げる。ここ数年は、いたって里の様子は変わっていないハズだからだ。

「三忍の大蛇丸って知ってるか?」

「・・・えっと。」

「・・・伝説の三忍と呼ばれる、三代目火影の教え子の1人で、重犯罪を犯し、里抜けをしている。」

戸惑うチョウジの脇から、シノが口を出す。

「シノ、正解。・・・そいつがさ、今、危ない動きしてるんだよね。だから、祭りどころじゃないハズなんだけど。」

「ま、待って。あ、危ない動きって・・・どういう事?」

ヒナタが訊ねると、ナルトとシカマルが顔を見合わせる。

「下忍に話していいことじゃないけど・・・。」

「まあ、重要機密まで知っちまったんだし、良いんじゃねー?」

シカマルが言えば、それもそうかと頷き、ナルトはヒナタに向き直る。

「つまりな、大蛇丸は木ノ葉を潰そうとしていて、砂隠れの風影と裏でこそこそと準備をしてるみたいなんだ。」

「「「「「「ええっ!?」」」」」」

同期達が驚く。

「な?大問題だろ?・・・こんな時に祭りだなんて・・・。」

顔を顰めるナルトに、機嫌が悪くなった理由を知った同期は、なるほど、と頷く。

「俺も、1つ聞いて良いか?・・・ナルトが裏方って事は、つまり、暗部として動くって事か?」

サスケが確認の為の質問をしてくる。

「ああ。そうなるんだろうな。でもよ、俺も、祭りは滞りなく行えって言われてるだけだからな。暗部で何をやるのかは知らされてねー。」

「・・・あのくそジジィ。・・・一度シメるか?」

怒りが再沸騰したらしく、ナルトの目が段々と据わってくる。言葉遣いも何気に悪い。

「・・・とまあ、こういう事だ。ナルの機嫌がわりーからな。とりあえず、祭りの話はまた今度、だ。」

苦笑するシカマルの目も笑っていない。



呆然としたまま解散した同期達が、火影邸から凄まじい叫び声が響いたのを耳にしたのは、それから数刻後の事だった。

― ナルトとシカマルを怒らせちゃいけない!!命が危険だ(ガタブル)

以心伝心。


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