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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・ 時美・小夢・珠羅・秀華・白輝・藍・蒼夜・千坐がメインのオリジナルキャラクターになります
・ 渦の国は滅んでいません。したがってすべてがオリジナルの設定となります
・ よろしいですね?注意はしましたよ?
・ では、どうぞ・・・↓







「時美は消耗が激しいわ。・・・しばらくは目覚めないと思う」

白輝の言葉に、イタチは表情を歪める。

それを見た蒼夜が、白輝に視線を向けた。

「しばらく目覚めないんなら、イタチに時美を看てて貰いましょうか」

「・・・そうね。それが一番良い薬だわ」

苦笑を浮かべて、白輝も頷く。

「というわけだから、時美をよろしくね、イタチ」

「・・・はい」

だが、頷くイタチの表情は硬いまま。

「・・・コラ」

ゴチ、と頭を殴られてイタチは驚いた様子で振り返る。そこには珍しく珠羅が怒ったような表情をうかべて立っていた。

「イタチがそんな顔しててどうする。時美を守れるのはイタチだけなんだよ?」

「っ・・・はい」

ハッとしたように頷いたイタチに満足げに笑み、珠羅は蒼夜に視線を向けた。

「・・・じゃ、動きます」

「待った、迂闊《うかつ》に動いたら危険よ」

蒼夜が珠羅を引き留める。

「嫌・・・やられたらやり返す主義ですから」

「珠羅・・・」

「蒼夜、止めても無駄よ。この子らが仲間のために動く時は、こっちがいくら言っても聞かないことくらい、わかってるでしょ?」

肩を竦めた白輝に、蒼夜は溜息をつく。

「・・・まぁ、わかってるけどね。・・・でもそうしたら、何のために時美が忠告したのかわからなくなるじゃない」

珠羅はそれに対して、ゆるりと首を横に振った。

「私は風。・・・何者にも捕らわれることはありません」

自信たっぷりに言う珠羅に、蒼夜がハッとする。

「・・・そういえば、貴女のお母さんは・・・」

「砂隠れ、二代目風影の縁者」

白輝が答え、肩を竦めた。

「いいわ。珠羅なら、深追いして逆にやられるってこともないでしょうしね」

「白輝!」

「蒼夜、あんたの教え子を信じてやりなさいよ」

「・・・っ・・・わかったわ」

渋々頷く蒼夜に苦笑をうかべ、白輝は珠羅に頷いてやる。

それを見た珠羅は、微かに笑みをうかべ、部屋を出ていく。

「・・・さてと、小夢、仕込みは終わった?」

「・・・うん、あとちょっと・・・よしっできた♪」

小夢がニコリと笑って、仕掛けを見せる。

「久しぶりだから、手加減は無理ねぇ」

ニヤリ、と白輝が笑う。

「お願いだから、渦の国を全壊とか、やめてよね・・・」

「さぁ~?どうだろう?」

蒼夜が眉間を押さえて言えば、悪びれた様子も見せずに白輝は明後日の方向へと視線を向けた。

「白輝・・・」

ガクリと肩を落とす蒼夜に、小夢が笑顔を向けた。

「まぁまぁ、そのために私の術があるんですし、蒼夜先生は大船に乗った気分で!!」

「・・・大船だと思ってたものが、泥船だったりしないでしょうねぇ?」

説得は無理と諦め、蒼夜は深い溜息をついたのだった。

「お姉ちゃん、私はもう準備はじめて良いものなの?」

唐突にそう言って、藍が首を傾げる。

「・・・それは、蒼夜先生に聞きなさいよ」

「え~、だって、お姉ちゃんと白輝さんで木っ端微塵にしちゃったら、私の出番ないじゃん!」

藍がむくれると、小夢は苦笑をうかべた。

「わかったわよ。とりあえず、あんたのお仕事分は残しとくから」

「絶対だからね!」

「はいはい」

姉妹が仲良く話している脇で、年長組が改めて封印の書を開いていた。

「・・・ここにある“死を振りまく獣”と時美の言う“死を振りまく獣”はまるで別物だわ」

蒼夜が呟く。

「最初はただのチャクラの塊みたいなものだったはずなのに、どうやら、人の生命力を喰らうついでに、知恵も手に入れたみたいねぇ」

「尾獣に関係するものだし、あまりなめてかからない方がいいわよ?私も雲隠れに行っていた時に八尾の人柱力を見たけど、アレは尋常じゃないわ」

「ああ・・・今は、ナルト以外で尾獣のコントロールができているのは彼だけでしょうし。」

「コントロールっていうより、尾獣とお友達って感じだけどねぇ・・・」

思わずたそがれた蒼夜に、白輝は口元を引き攣らせた。

「・・・蒼夜、雲隠れで何があったわけ?」

「・・・ん~、この件が終わったら、話す」

「りょーかい。・・・まぁ、ともかくこの情報からすると私と小夢の協力技は効くみたいだし、そうしたら今までで“喰われた命”そのものを取り返すこともできるってわけよね?」

訊ねる白輝に蒼夜は封印の書を見て眉を顰める。

「時間が経ち過ぎてるモノはダメよ。・・・食物的に表現すれば“消化”されてしまっているんでしょうし」

「じゃ、取りあえず急ぎますか。小夢!」

「ほいほーい」

白輝に促された小夢は、仕掛けを懐に入れ、立ちあがった。



***



部屋を出た白輝と小夢は宿の屋上に立ち、辺りを見渡す。

「とりあえず、本体を見つけないとね」

「まぁ、姿が無いわけだけど時美の残した言葉から察するに、私達の近くにいる誰かを乗っ取ってる可能性が高いのよね」

張り切る小夢に、白輝は苦笑をうかべる。

「・・・じゃあ、一番可能性の高いトコから行こうよ」

「ん?・・・ああ、可能性の高いところ、ね」

意味ありげに笑った小夢の言わんとしていることを悟った白輝は、視線を彼の方角へと向けた。

「お礼は3倍返し、恨みは100倍返しってね♪」

「おお怖~っ。さっすが、白輝♪」

「ふふふ。私の弟子に手を出した罪は重いわよぉ~?」

ここにサスケがいたら、二大サドを誰か止めろ、と叫んだだろう程の殺気をまとい、白輝と小夢は始動した。



***



一方、サポート役を担っていた千坐は、突如時美の術が解かれたことに気付いて、眉を顰めていた。

「あの、千坐さん?」

「・・・あ、ああ、すみません。ちょっと、ぼーっとしていました」

玖々流は苦笑して首を振り、それからコトリと首を傾げた。

「先程のは、術、なんですよね?」

「ええ、時美だけの特別な術です。・・・もしかしたら“死を振りまく獣”を見つけたのかもしれません。・・・あんな唐突に術を解除したとなると、かなりまずいのかも・・・」

「私、医療忍術使えます。・・・行って来ましょうか?」

「お願いします。あと、ついでにこれも持って行ってもらえますか?蒼夜に渡してくれればいいので」

玖々流の申し出に甘えることにした千坐は、仕入れた情報をまとめた巻物も一緒に玖々流に託す。

「・・・わかりました。では、行って参ります」

玖々流はそう言って、瞬身を使った。

それを見送った千坐は、ふぅ、と溜息をつく。

「さて、と。俺もナルトのトコに行こうかなぁ~」

「せ~んざくんっ、俺なら、ここにいるってばよ♪」

「よぉ」

「ちっす」

「・・・うおっ!?」

突然背後に現れたナルト達に、千坐はギョッとして飛び退く。

「あはは。感知の方は不得手だったっけ?」

「・・・俺は、スピード命だからな。それにしても、白輝といい、お前達といい、基準を間違えてやしないか?」

溜息をつく千坐を、ナルトが苦笑して宥める。

「まぁまぁ、そう落ち込まないで。千坐くんのスピードは暗部一なんだし♪」

「1つくらいはお前らより優れてるモノがないとなぁ・・・年長面できないだろ?」

千坐は肩を竦める。

「・・・で、状況はどうなってる?」

「・・・・・・時美がやられた」

「やられたって、まさか・・・」

悔しげに答えたサスケの表情に、千坐が焦ったように問う。

「命には別状はないっすよ。・・・ただ、チャクラが少し喰われてるって、白輝が」

「そうか・・・相手は尾獣の発生の起源に関係するモノだしな・・・お前達も気をつけてかかれよ?」

「わかってるってば!」

「時美がやられたお返しはさせてもらわねーとな」

「ま、そーいうこった」

それぞれに言う子ども達に、千坐は口の端を吊り上げた。

「・・・好きにやれよ。・・・全力でサポートしてやるから」


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