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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・時期は騎士任命~神根島
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
・スザルル黒いです
・いろいろ捏造

以上、同意できる方のみ↓へ・・・








 ブリタニア本国


『ふふ・・・期待していますよ。クロヴィス兄さん。・・・では。』

 ルルーシュとの通話を終えたクロヴィスは、ホッと胸を撫で下ろしながら、携帯電話を抱きしめた。

「良かった・・・。」

 安堵したのと同時に、フッと自分の影に誰かの影が重なる。

「・・・何が、良かったんだい・・・?」

 その声を聞いた瞬間、ビクゥっと身体を震わせ、クロヴィスはそろりと振り返った。ルルーシュでさえも勝つことが叶わなかった異母兄、彼が、ルルーシュを溺愛しつつも、あそこまでの策士に育て上げたのだ。

 今のルルーシュの戦略は、この異母兄からの直伝のものが多い。それ以上に、彼を負かすために学んだ戦略も使っているだろうが。

「シュ・・・シュナイゼル兄上・・・;」

「何が、良かったんだい?クロヴィス?」

 にこにこと笑顔を貼り付けてはいるものの、騙されてはいけない。こんな風に紳士ぶってはいるが、異母兄の猫かぶりは、ルルーシュのそれを上回るものがある。

「(ルルーシュは、兄上の悪いところばかり真似てる気がする・・・。)いえ、ちょっと問題があったんですが、とりあえず、解決されて、良かったなー・・・と。」

 とても苦しい言い訳とは感じつつも、クロヴィスは二ヘラと笑って誤魔化した。こう見えてもブリタニアの皇族であるのだから、それなりに修羅場をくぐっている。そうそう尻尾は掴ませない自信はあった。

 が、

「・・・ふむ。・・・どんな問題だったんだい?今後の参考のために、聞いておきたいな?」

ニコリ。

 完全に気付いているだろう、シュナイゼルの切り返しに、クロヴィスの自信は脆くも崩れ去った。

「・・・兄上・・・一体どこから聞いてたんですか・・・。」

「おや?何のことだい?」

「・・・はぁ、本当に質の悪い人ですね、貴方は。」

 大きく溜め息をついたクロヴィスは、じろり、とシュナイゼルを見た。

「何年、貴方と兄弟やってると思ってるんです?・・・貴方が私にそんな風に突っかかって来る時は、絶対にあの子絡みの時だけじゃないですか。」

 それ以外では、大した興味も向けないクセに、とクロヴィスが苦笑をうかべれば、シュナイゼルも苦笑をうかべて肩を竦めた。

「やれやれ。仲が良い弟妹には、どうしても見抜かれるね。」

「大体、ユフィの先制攻撃は、殆ど、貴方への対策だと思いますけどね。」

「だろうねぇ。ユフィもなかなかやるようになったよ。」

 スッと視線を逸らし、フッと笑う姿は、様にはなっているが、これがこのブリタニアの宰相かと思うと泣けてくる。

「妹や弟にしてやられる兄という立場も、少しはわかったんじゃないですか?」

 いつもバカにされている身としては、少しくらい厭味も言いたくなる。そう思って口にすれば、シュナイゼルはひょい、と肩を竦めた。

「まあね。・・・それで、さっきの電話の相手は、話の流れからするに、ルルーシュだと思ったんだけどね?」

「・・・う、さすがに誤魔化されませんね。」

「当たり前だろう?・・・まあ、君が本国に帰りたがった理由は何となくわかったけど、どうして、ルルーシュと連絡を取り合っているのかな?」

 笑顔が黒い。シュナイゼルが本気になれば、クロヴィスの口を割らせることなど簡単に出来てしまうだろう。が、ここは譲れない。ここを譲ったら、ルルーシュに嫌われる。というか、口をきいてもらえなくなること間違い無しだ。

「(それだけは勘弁だよ!!)・・・どうしてでしょうね?ルルーシュが電話の相手であることは認めますけど、それ以上は話せませんよ。いくら、シュナイゼル兄上のお願いでもね。」

「ほう・・・。」

 シュナイゼルの視線が冷たいものに変わり、穏やかな笑顔が一変して何かを企む顔になる。

「では、勝負しようか?・・・言っておくけど、私は、結構、我慢比べには自信があるよ。」

「・・・いきなり主導権握るつもりでしょうけど、私だって、昔のままじゃありませんからね?」

 睨みあう2人。互いが譲らない状態がそのまましばらく続く。

「・・・どうして、あの子は、君なんかを頼ったんだろうねぇ。こんなことなら、私がエリア11の総督になっていれば良かったよ。」

 はぁ、と盛大に溜め息をついた異母兄に、クロヴィスは頭を抱えたくなった。帝国宰相が、こんな厭味をいうとは!!

「あげあしを取るわけじゃありませんが、兄上が帝国宰相である限り、それは無理だと思いますよ。それに、エリア11には貴方子飼いの特派がいるじゃありませんか。なんで、そこから情報を得なかったんです?」

「・・・あの子は、死んだと思っていたんだよ。」

 ムスっとして言ったシュナイゼルに、クロヴィスは溜め息をついた。

「本当に、諦めるのが早いんですよ、貴方は。・・・人一倍、あの子に執着していたくせに、死んだと聞かされれば、さっさと諦めたんですか?」

「君だって、死んだと思っていたんだろう?」

「思ってましたけどね。・・・でも、あの子の弔いのつもりでエリア11に行ったんですよ、私は。諦めた兄上とは違います。」

「・・・言うねぇ。」

 苦笑をうかべたシュナイゼルは、くるりと身を翻す。

「まあいい。・・・ユフィの先制攻撃を何とかしなければ、ルルーシュには連絡一つとれないんだろうからね。君からのラインを使っても、拒絶される可能性があるし。・・・気長に待つことにしよう。」

 そう言って去っていく異母兄を見て、クロヴィスはへなへなとその場に崩れ落ちた。

「・・・こ・・・怖かったぁぁぁぁ・・・・。」


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