Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・あくまでも二次創作であることを前提にお読みください
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
「おーい、かーぐらぁ~?新八ィ~?」
プラプラと歩きながら従業員の姿を探すもまったく見つからない。
秘かに焦り始めた頃、見慣れた黒服が向こうからやって来た。
「あぁ、旦那。久しぶりでさァ」
「・・・いやいや、総一郎君?つい昨日会ったばかりだからね?」
「総悟でさァ、旦那」
のんびりと答える沖田にいつもツッコミを入れている男が今日に限っていない事を銀時は呪った。
「・・・一人なんて、珍しいじゃないの。土方(お目付け役)はどーしたァ?」
「さぁ?見回りに行ったきり戻ってこないんでさァ。きっと攘夷浪士かなんかに殺られて天に召されたんですぜィ」
「もしもーし、沖田くーん?それ、かなりお前の希望入ってないですかー?・・・てか、副長さんもいねェのか」
沖田にツッコミ終えた銀時は、フッと思案気な表情になる。
「もってこたァ、旦那んトコも誰かいなくなったんでィ?」
「あー、ウチのガキ共が朝から見当たらねーのよ。神楽もそうだが、お妙に聞いたら新八も出て行った様子はないのに部屋はもぬけのからだったらしいんだよねェ、これが」
たいして心配していないように装いながらも酷く心配しているのがバレバレな銀時に、沖田はクスリと笑った。
「土方コノヤローを探すついでに、ガキ共も見つけたら旦那に連絡しまさァ」
「!・・・あー、悪いねェ・・・俺も、副長さん見かけたら総一郎君に連絡するよ」
「総悟でさァ、旦那・・・ま、でもよろしく頼みましたぜィ」
ひらりと手を振り、沖田は町外れの林の方へと向かっていった。
「・・・さて、俺も探すかァ・・・ったく、どこに行ったのかねェ、アイツらは」
***
「・・・えーと、ここはどこだろう?てか、僕今まで家にいたと思ったんだけど」
「さっきからブツブツ煩いアルよメガネ」
「神楽ちゃん!!?メガネじゃないからね!!新八だからね!!」
「いちいち叫ぶんじゃねーアルよ、だからお前は新八アル」
「ぐほっ!!」
ドスッと傘の先でみぞおち付近を突かれ、新八は脂汗を大量に流しながらその場にうずくまった。
そんな新八を冷めた視線で見やり、神楽は辺りを見回した。
「・・・確かにここはかぶき町じゃないネ。ターミナルも無いし、お城も無いアル」
「~ッ・・・た、確かにそうだよね・・・」
どうしたものかと途方に暮れていると、背後から複数の足音が聞こえた。
振り返った先には、やる気の無さそうな表情をうかべて刀を後生大事に抱えている銀髪天パの子どもと、それを優しげな表情で見つめている灰茶色の長髪の男性がいた。
先にこちらに気付いたのは、銀髪天パの子どもの方だった。
「・・・誰?」
こちらを見つめてくる目は不安と警戒の色がうかんでいた。
「あ、えっと、僕達はけっして怪しい者では・・・」
「・・・そちらの方は、天人だったりしますか?」
「!?」
「そうアル」
天人と見ればすぐに斬りかかって来るような相手ならばマズイと思いながら、新八は頷いた神楽を背後に隠した。
「・・・ああ、大丈夫ですよ。別に天人だからといってこのような可愛らしいお嬢さんを斬ったりなんかしませんから」
ニコリと笑った男性は、その手を差し出し名を名乗った。
「私は吉田松陽と申します。この子は・・・ほら、自己紹介なさい」
「銀時・・・坂田銀時」
ヒュ、と息を呑んだ2人に銀時は困った様子で首を傾げる。
「すみません、この子はあまり人に慣れていないので・・・お気に障ったなら許してあげてください」
謝罪を口にした松陽に、新八は力一杯首を振った。
「いえ!違うんです!!・・・その、知り合いによく似た風貌だなーと思っていたら名前まで似てたんで・・・」
「・・・そうでしたか。もしよろしければ、お名前を教えて頂けますか?」
「あ、えっと、志村新八です。彼女は神楽って言います」
「・・・よろしくアル」
そんな2人を見つめ、松陽は優しげな笑みをうかべたまま頷いた。
「良ければ、ウチにいらっしゃいませんか?どうやらお困りのようだし」
「松陽先生!?」
ギョッとする子ども・銀時の頭を撫でて松陽は笑う。
「ふふ、お前だってそうやってウチに来たでしょう?困っている人を見たら助けてあげないといけませんよ。情けは人のためならずって言うじゃありませんか」
「・・・う」
呻いた銀時はチラリと新八と神楽に視線を向け、目が合った瞬間に松陽の背に隠れる。
「・・・えっと、じゃあ・・・お世話になります」
戸惑いを隠せないままそう告げて、新八は松陽に向かって頭を下げた。
戻る →
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プラプラと歩きながら従業員の姿を探すもまったく見つからない。
秘かに焦り始めた頃、見慣れた黒服が向こうからやって来た。
「あぁ、旦那。久しぶりでさァ」
「・・・いやいや、総一郎君?つい昨日会ったばかりだからね?」
「総悟でさァ、旦那」
のんびりと答える沖田にいつもツッコミを入れている男が今日に限っていない事を銀時は呪った。
「・・・一人なんて、珍しいじゃないの。土方(お目付け役)はどーしたァ?」
「さぁ?見回りに行ったきり戻ってこないんでさァ。きっと攘夷浪士かなんかに殺られて天に召されたんですぜィ」
「もしもーし、沖田くーん?それ、かなりお前の希望入ってないですかー?・・・てか、副長さんもいねェのか」
沖田にツッコミ終えた銀時は、フッと思案気な表情になる。
「もってこたァ、旦那んトコも誰かいなくなったんでィ?」
「あー、ウチのガキ共が朝から見当たらねーのよ。神楽もそうだが、お妙に聞いたら新八も出て行った様子はないのに部屋はもぬけのからだったらしいんだよねェ、これが」
たいして心配していないように装いながらも酷く心配しているのがバレバレな銀時に、沖田はクスリと笑った。
「土方コノヤローを探すついでに、ガキ共も見つけたら旦那に連絡しまさァ」
「!・・・あー、悪いねェ・・・俺も、副長さん見かけたら総一郎君に連絡するよ」
「総悟でさァ、旦那・・・ま、でもよろしく頼みましたぜィ」
ひらりと手を振り、沖田は町外れの林の方へと向かっていった。
「・・・さて、俺も探すかァ・・・ったく、どこに行ったのかねェ、アイツらは」
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「・・・えーと、ここはどこだろう?てか、僕今まで家にいたと思ったんだけど」
「さっきからブツブツ煩いアルよメガネ」
「神楽ちゃん!!?メガネじゃないからね!!新八だからね!!」
「いちいち叫ぶんじゃねーアルよ、だからお前は新八アル」
「ぐほっ!!」
ドスッと傘の先でみぞおち付近を突かれ、新八は脂汗を大量に流しながらその場にうずくまった。
そんな新八を冷めた視線で見やり、神楽は辺りを見回した。
「・・・確かにここはかぶき町じゃないネ。ターミナルも無いし、お城も無いアル」
「~ッ・・・た、確かにそうだよね・・・」
どうしたものかと途方に暮れていると、背後から複数の足音が聞こえた。
振り返った先には、やる気の無さそうな表情をうかべて刀を後生大事に抱えている銀髪天パの子どもと、それを優しげな表情で見つめている灰茶色の長髪の男性がいた。
先にこちらに気付いたのは、銀髪天パの子どもの方だった。
「・・・誰?」
こちらを見つめてくる目は不安と警戒の色がうかんでいた。
「あ、えっと、僕達はけっして怪しい者では・・・」
「・・・そちらの方は、天人だったりしますか?」
「!?」
「そうアル」
天人と見ればすぐに斬りかかって来るような相手ならばマズイと思いながら、新八は頷いた神楽を背後に隠した。
「・・・ああ、大丈夫ですよ。別に天人だからといってこのような可愛らしいお嬢さんを斬ったりなんかしませんから」
ニコリと笑った男性は、その手を差し出し名を名乗った。
「私は吉田松陽と申します。この子は・・・ほら、自己紹介なさい」
「銀時・・・坂田銀時」
ヒュ、と息を呑んだ2人に銀時は困った様子で首を傾げる。
「すみません、この子はあまり人に慣れていないので・・・お気に障ったなら許してあげてください」
謝罪を口にした松陽に、新八は力一杯首を振った。
「いえ!違うんです!!・・・その、知り合いによく似た風貌だなーと思っていたら名前まで似てたんで・・・」
「・・・そうでしたか。もしよろしければ、お名前を教えて頂けますか?」
「あ、えっと、志村新八です。彼女は神楽って言います」
「・・・よろしくアル」
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呻いた銀時はチラリと新八と神楽に視線を向け、目が合った瞬間に松陽の背に隠れる。
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