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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・藤堂さんキャラ壊れ注意報
・藤堂・カレンには色々バレ済み
・オリジナルのキャラが出てきます
・絶賛☆捏造中!!

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









 ルルーシュは、己の運の悪さを呪っていた。よりにもよって、こんな場所で、こんな目に遭うとは。

 そう、現在、ルルーシュは租界のショッピングモールに来ていた。いつも世話になっている藤堂やカレンの為に、何かプレゼントをしようと思い立ってやって来ていたのだ。

 今頃は、プレゼントを選び終えて、帰途についていたはずなのに・・・、と憮然としながらも、テロリスト達を刺激しないように、大人しくしていた。

「固まって座れ!ちょっとでもおかしな行動をしたら、頭ぶちぬくぞ!!」

 チンピラが集まったようなテロ集団。黒の騎士団に招きたくもないと放置していたのだが、それがいけなかったらしい。戻ったら、きっちり制裁を加えてやらなければと考えながら、ルルーシュはどうにかしてこの場を切り抜ける方法がないかと辺りを見回す。

「(・・・入口に2人、人質の見張りに3人。・・・ブリタニアとの交渉役が1人・・・。)」

 チンピラ風情にしては綿密に練られた計画であることを窺わせるような人員の配置に、ルルーシュは舌を巻いた。

「(設立当初の騎士団よりも統制がとれているじゃないか・・・やはり、トップが信頼を得ているからか・・・?)」

 ルルーシュが見つめる先には、軽口を叩きながらも、メンバーに信頼を受けているように見えるリーダーの姿があった。

 と、そのリーダーとはた、と視線が合ってしまい、逸らすこともできずに互いに見つめあってしまう。

「(マズイ・・・目立つことは避けなければならなかったのに・・・油断していた!!)」

 内心で焦るルルーシュを余所に、テロ集団のリーダーがルルーシュの傍に寄ってくる。

「ふぅん、随分と別嬪さんだな・・・ん?お前、男か?」

「・・・そうですが。」

 不安そうな表情を作り、あくまでも一般人を装う。ここで悪目立ちをする必要はない。

「良し、お前に決めた。」

「・・・は?」

 ポ○モンの○トシみたいな(←!?)セリフを言われ、ルルーシュは目を丸くして首を傾げた。

「お前みたいな別嬪なら、人質としての価値が、グンと上がるしな。」

 二、と笑ったリーダーの顔を見て、ルルーシュはサァ、と青ざめた。

「ちょ、ちょっと、待ってくれ!!な、何で俺!?っていうか、別嬪ってなんだ!?俺は男だぞ!?」

 思わず人質にされる理不尽さより、別嬪と言われたことの方に重きを置いて、訊ねてしまう。

「そりゃ、不細工より、別嬪の方が人質にしてて同情引けるし、男でも、別嬪だと思ったら別嬪って言うだろ?」

 ハッキリと言われて、ルルーシュはげっそりとする。

「・・・そんな、選ばれ方、嫌だ・・・。」

 相手がテロリストだということを思わず忘れて、ボソ、と呟く。むしろ、アッシュフォード学園でのノリに近いものがある為に、拒絶反応が出てしまったのだ。

「お前に拒否権はねーの。立場わかってるか?」

「ぐ。・・・うぅ。」

 言葉を詰まらせ、ルルーシュは諦めたように呻いた。

「(藤堂さんやカレンが見てる分には、きっと助けに来てくれるだろうから良いんだけど、スザクやユフィ、コーネリア姉上なんかが見てたら、最悪だな。)」

 そう思いながらも、大人しくリーダーに連れられ、店のガラス張りの自動ドアの前で、銃口を頭に突き付けられる。

「ブリタニアのクソ野郎どもに告ぐ!俺達との交渉の席に着け!でなければ、人質を1人ずつ殺していく!・・・まずは、こいつからだ!!」

 そう言って、頭に突き付けた銃を、ぐっとルルーシュの頭に押し付ける。

 ルルーシュは、その痛みに、思わず顔を顰めた。





 黒の騎士団は戦闘を行っていない時、何をしているのかと疑問を持つ者も多いと思う。だが、そこは組織、情報の整理やら、金策、索敵など、色々と庶務的な仕事が山のようにある。今までは、そのほとんどの仕事を、リーダーであるゼロがこなしていたわけだが、とある事件(参照:保護者様はチョー過保護)により、全員にそれぞれ役割を分担するようになった。

 そして、TV係(報道のチェック)の玉城(一番簡単だし、こいつにはこれが妥当と幹部全員の判断)が今日の仕事、と言いつつ、いそいそとTVをつけた瞬間、なんだか慌ただしい様子の報道センターが映った。

「・・・なんだぁ?」

『第2報です!!・・・テロリストの集団は、ハラジュクのショッピングモールの店舗に人質を取り、未だ、立て篭もっている模様です。』

「・・・うわ、なにコレ。すっごい騒ぎじゃん。・・・警察だけで大丈夫なのかねぇ?」

 玉城と朝比奈が他人事のように呟きながら見ていると、ショッピングモールの様子を中継するTVの騒ぎ様に、幹部達も仕事の手を休め、ぞろぞろと寄ってくる。

『犯人は人質の1人に銃口を突き付け、政庁に交渉の席に着くよう要求しています。その時の様子をご覧ください。』

 アナウンサーの言葉と共に、その時の様子が放映される。その瞬間、藤堂とカレンが同時に固まる。

「うっわー、キレーな子だねぇ。・・・女の子かな?」

 朝比奈が呟くと、他の幹部達もうんうんと頷く。

「でも、体は細いけど、肩も広いし、角張ってるから、男の子よ。」

 井上の言葉に、それもそうかと納得しながら、扇が呟く。

「綺麗だから人質に選ばれたのかな・・・そう思うと、災難だよな・・・。」

「扇さん・・・。」

 カレンが扇を真摯な表情で見つめる。

「・・・・・・出動だ。」

「は?」

 カレンの尋常ではない真剣な表情に気を取られていた扇は、ぼそり、と背後から聞こえた低い声に、フッと後ろを振り返り、ヒッと情けない声をあげた。

「・・・と、藤堂さん!?」

 声が裏返ってしまうのもしょうがない。なぜなら、凄まじい形相で、藤堂が画面を睨みつけていたからだ。

「・・・人質を取って、交渉の席に着かせるなど・・・日本男児のすることではないッ!」

 呻くように言う藤堂に、旧扇グループの面々は、さすが、奇跡の藤堂!と目を輝かせる。が、実態は、ルルーシュが人質に取られているので、頭に血が上っているだけだったりする。

「扇!出動の準備だ!」

「え!・・・で、でも、ゼロが・・・。」

「・・・ゼロには俺から連絡をしておく。だから、今すぐ出動の準備を始めろ!!!」

 恫喝、もとい、一喝されて、扇は慌てて指示を出し始めた。

「・・・く、黒の騎士団、出動だ!!」

 その言葉を聞いた瞬間、いち早くカレンが、パッと格納庫に走り出す。

「(まったく、ブリタニアは何やってんのよっ、この役立たずがぁぁぁっ!!!)」

 心の中で毒づきながら、格納庫の紅蓮に乗り込み、そして、出動準備を開始する。そして、激怒している藤堂は、というと・・・。

「(くそ!何でよりにもよって、彼を目につけた!!しかも、銃など突き付けて!!・・・地獄を見せてやる・・・)・・・あれしきのテロ集団ならば、脅しは紅蓮一機で充分。俺達は歩兵部隊として鎮圧に向かうぞ。」

 とまあ、外面は冷静さを装い、とにかく早くルルーシュの元へ行かねばと、指示を飛ばしていた。





 一方、人質として銃を突き付けられているルルーシュは、冷静な頭で現状をどう打開するかを考えていた。

「・・・ブリタニアが、人質を見捨てたらどうするんです?・・・コーネリア総督はそういった方だと聞いたことがありますよ?」

 ぽつり、とルルーシュが銃を突き付けているリーダーに言えば、彼は、渋い表情をうかべた。

「・・・知ってる。」

 以前にも同様の手口で行動した事があるらしい。よくよく訊いてみると、何とリーダーは、日本解放戦線の一員で、河口湖の一件では、別動隊として他の場所にいたために、難を逃れたということだった。

「・・・そう、だったんですか・・・。」

 世間とは狭いものだとルルーシュは感心する。つまり、この男は、元々は、藤堂達の仲間ということだ。

「あ~・・・えっと、軍は、来てないですね?」

「来てないな。・・・さすがに租界の街中で掃討作戦はできねーんだろ?」

 ついつい退屈を紛らわせるために、会話をしてしまっているのだが、お互い、気持ちに余裕があるわけではない。

「・・・交渉に応じると思ってます?」

「・・・応じてもらわなきゃ困るな。お前だって、そうだろ?」

「そりゃ、まあ、死にたくありませんから。」

 ルルーシュが肩を竦めると、リーダーは妙な表情をうかべた。

「お前、度胸あるなぁ・・・下手に騒がれたり、怯えられるのもあれだが、そう、落ち着かれてても、変な気分だな。」

「・・・。」

 それもそうだ、と思うが、今更態度を変えるのも変だと思い、黙り込む。

「あ、いや、黙らなくても良いんだが・・・。」

「・・・貴方も変な人ですね。・・・俺は貴方方日本人を支配してるブリタニア人ですよ?」

 苦笑をもらし、素で言うと、リーダーが目を丸くした。そして、ルルーシュはハッとして手で口を塞いだ。自分が“イレブン”ではなく“日本人”と言ってしまったことに気付いたからだ。

「・・・お前、今、俺達のこと、日本人って言ったか?」

 ブンブン、と口を塞いだまま首を横に振る。だが、発してしまった言葉を取り消すことはできない。

「・・・まさか、主義者か?」

 確信したような確認。マズイ、とルルーシュが内心で焦り出した時、ドォン、と大きな爆音が鳴った。

「っ、ブリタニア軍か!?」

「いや!!・・・黒の騎士団だ!!」

 リーダーの確認に、仲間が応える。その名に、ルルーシュはあからさまに安堵した。

「(・・・藤堂さんが来てくれた!!)」

 音のした方を確認すれば、赤いナイトメアがブリタニアの警察の制止を振り切り、広場にやってきて、輻射波動の右腕を現在立て篭もっている建物に向かい突き付ける。

「・・・騎士団のお出ましか・・・ブリタニア軍より先に動くとはな。もう少し傍観を決め込むと思ったが・・・。」

 確かに、自分が指揮をしていたならば、ブリタニア軍の動きを観察しようとするだろう。だが、今、自分がここにいる以上、藤堂やカレンが扇達をせっついて、出動させたに違いない。その意味では、人質になったことが功を奏したようだった。

「・・・黒の騎士団が出てきた場合の対処は?」

「考えてはいるがな・・・だが、藤堂中佐には恩義がある・・・。」

 藤堂が黒の騎士団に参加していることは、周知の事実。元とはいえ、日本解放戦線のメンバーであったからには、敵対することは憚られるらしい。

 どうやら、見た目や行動で判断していたが、日本解放戦線のトップ達よりはまともな頭をしているらしいとルルーシュは判断する。

「・・・仲間に入れてくれって言ってみたらどうです?」

「・・・あっちは正義の味方だろ?こっちは民間人を巻き込んでテロを繰り返す悪人だ。・・・仲間になんて入れるのか?ゼロが。」

「・・・するんじゃないんですか?貴方方の行動に、ちゃんとした理由があるのなら。・・・黒の騎士団だって、完全なる正義の味方ではないでしょう?」

「・・・まぁな。」

 リーダーが紅蓮を見つめ、溜め息をつく。

「だがなぁ・・・一体どうやって・・・。」

 バン!!

 リーダーの言葉の途中で、扉が乱暴に開かれる。

「黒の騎士団だ!!」

 裏口から入ってきたらしい黒の騎士団。見張りは全て四聖剣がのしてしまい、入口付近に立っているメンバー以外は、戦闘不能に陥ってしまった。

 そして、他の人質達を扇達が開放すると、テロリスト達にとっての人質は、ルルーシュだけとなった。

「彼を離せ。」

 藤堂が恐ろしい形相で言う。それを見たリーダーがルルーシュの頭に突き付けていた銃を首元に持ってくる。
「・・・藤堂中佐、俺を覚えてますか?」

「!・・・ああ。」

 一瞬目を見開き、藤堂は頷く。その脇で、四聖剣も納得したような表情をうかべる。

「あ~、後藤田さん、だっけ?」

 朝比奈が首を傾げると、リーダー、もとい、後藤田はこくりと頷いた。

「お久しぶりですね、藤堂さん。・・・朝比奈達も・・・。」

 懐かしげに目を細める後藤田に、藤堂は困惑したように視線を向ける。

「後藤田・・・なぜ、こんなことを・・・。」

「はは、政庁と交渉しようと思ったんですよ。ゲットーの一部を日本に返してくれってね。それ位なら、応じてくれると思ったんですが、反応すら無しですよ。やっぱり、戦って勝ち取るしかないんですかね。」

 自嘲した後藤田は、ルルーシュの首元に向けていた銃を自分の頭に向ける。

「・・・っ!ダメだ!!」

 ルルーシュが慌ててその腕にすがりついて、引き金を引く寸前にその腕を外へ向けさせる。

 パァン!!・・・ガシャーンッ!!

 入口のガラスが派手に割れ、その破片が飛び散る。慌てて四聖剣が後藤田から銃を奪い、その身を拘束する。そして、藤堂は、人質となっていたルルーシュの傍に立つ。何とか表情を取り繕ってはいるが、今の行動で相当焦ったらしく、どもる。

「な、なんて、無茶な真似を・・・。」

「・・・目の前で人が死ぬのは嫌なので。ああ、それから、助けて下さってありがとうございます。」

 しれっと言うと、ルルーシュは、後藤田の方を向き、軽く睨んだ。

「・・・目の前で人に死なれる者の気持ちくらい、考えて下さい。」

「・・・あ、ああ・・・悪い。」

 思わず謝ってから、後藤田は苦笑をうかべた。

「・・・お前、本当に変な奴だな・・・。自分を人質にした奴を助けるなんて。」

 それは、確かに、と黒の騎士団の面子が一様に頷くと、ルルーシュは困ったように眉を潜め、首を傾げる。

 こんなに注目されては、このまま何事もなかったかのように戻れない。警察に事情聴取されるのは、少しばかり拙い。当たり障りない程度なら良いが、テロリストや黒の騎士団と接触したことが軍に報告され、軍の高官辺りが出て来て“ルルーシュ”という名と容姿がコーネリアにでも報告されたら、かなり困る。というか、絶体絶命だ。

「ルルーシュッ!!!」

 自分の名前が呼ばれた為に、ぎくりとルルーシュは表情を引き攣らせる。が、その名を呼んだのが、見知った少女であったことに安堵し、それから、少し驚いた表情をうかべた。

「・・・カレン・・・?」

 パイロットスーツを着たままのカレン、このまま知らなかったフリで、同級生を演じた方が良いのだろうかと一瞬悩む。

「怪我っ、怪我ない!?・・・あぁぁあぁああっっ!!!手!!手に怪我してるッ!!!」

 サッとカレンの顔が青ざめる。言われて初めて気付いたルルーシュは、手の傷を眺める。

「ああ・・・さっき、ガラスの破片で・・・。」

「何!?」

 カレンの叫びと、ルルーシュの言葉に、藤堂が敏感に反応した。そして、バッっとルルーシュの手を取り、傷の確認をする。

「・・・他に怪我はないのか!?ここだけか?どこか打ち身は!?・・・頭は平気か!!銃を突き付けられて痛かったろうに!!」

 我慢するのをやめ、過保護っぷりを発揮し始めた藤堂。目を白黒させつつ、黒の騎士団と拘束されたテロリスト達は、その様子を見つめる。

「・・・大丈夫です。痛くありませんから。」

 側頭部を藤堂の大きな手で撫でられて、ルルーシュは思わず目を細める。

「大丈夫なわけがあるか!!・・・すぐにラクシャータに見せよう!綺麗な手に傷跡が残ったら、大変だ!」

 藤堂が必死の形相でルルーシュに言い聞かせるのを見て、玉城が呟いた。

「・・・なんか、ゼロを心配してる時みてぇ・・・。」

「・・・確かに・・・って、まさか・・・。」

 同意した南が、まじまじとルルーシュを見つめる。

「・・・子供で、美形で・・・カレンも知ってて、藤堂さんが無茶苦茶心配して・・・。」

 扇がゼロの特徴を口にすると、目の前の“彼”はその特徴にぴったり合う。

「まさか・・・ゼロ?」

 卜部が思わずルルーシュを指差すと、ルルーシュは思いっきり顔を顰めた。

「・・・藤堂さん・・・、バレちゃったんですけど。」

「そんなことは後でどうとでもなる!!今は早くラクシャータに治療をして貰うぞ!良いな!ルルーシュ君!!」
「・・・はい。」

 ここは大人しく言うことを聞いた方が良いと判断したルルーシュは、渋々頷いた。





 警察をまき、騎士団のアジトに着くと、ルルーシュは早速藤堂に医務室へと連れて行かれる。

「・・・なぁ、カレン・・・。」

 藤堂のあまりの暴走っぷりに我に返ったらしいカレンに、扇が恐る恐る確認する。

「・・・彼が、ゼロ、なんだよな?」

「うっ・・・。」

 自己嫌悪だ。ゼロの正体がバレてしまったのは、自分の言葉がきっかけだ。心配のあまり、名を呼び、そして、藤堂が近くにいることをわかっていながら、怪我をしていることを叫んでしまったのだから。

「は~・・・藤堂さんやカレンが心配性になるのもわかるわ。あの子、ホントに綺麗だものね。」

 井上が改めてほう、と息をつく。それだけ、ルルーシュの顔は印象的なものだ。

「確かに、綺麗だったよねぇ・・・。」

 それに同意するように朝比奈が言うと、四聖剣の面子もうんうんと頷く。

「中佐が気にされるわけもわかった気がするわい。」

 仙波が言うと、カレンが注釈を入れる。

「気にしてるだけじゃないですよ。・・・あの2人、付き合ってますから。ルルーシュに手なんか出したら、血の雨が降りますよ。」

「「「「「えぇぇっっ!!」」」」」

 幹部達が声をあげるのと同時に、捕まっていたテロ集団のリーダー、後藤田も声をあげた。

「だ、だって、あの子、高校生だろ!?20近く違うぞ!!?」

 全員の視線が自分に向いたので、思わずそう言うと、幹部達はウッと詰まる。

「た、確かに・・・。」

「・・・は、犯罪、じゃないの?」

「いや、でも、本人同士が良いって言うなら・・・。」

 ざわざわとざわめく中、話題の中心人物達が戻ってくる。

「・・・あ、ルルーシュ!」

 カレンがそのうちの1人に駆け寄る。

「カレン、心配かけて、すまなかった。」

「いいのよ。別に。それより、怪我は大丈夫?」

「ああ。・・・軽症だし後は残らないだろうって、ラクシャータが。」

「そう。良かった。大したことなくて。」

「いや・・・大したことはあったけどな。」

「???」

 首を傾げるカレンに、ルルーシュは溜め息をついた。

「・・・バレただろう?」

 ルルーシュが視線で、カレンの背後にずらりと揃う幹部達を指す。

「う・・・ごめんなさい。」

「いや、俺の不注意のせいでもあるから良いさ。カレンが気にすることじゃない。」

 呻きながら謝ったカレンに、クス、と笑ったルルーシュ。それを間近で見たカレンはもちろん、視界に入れてしまった幹部達が顔を真っ赤にする。

 それを見た藤堂が眦を吊り上げて、ガバッとルルーシュを抱き竦める。

「ほわぁぁぁっっっっ!!」

 突然の藤堂の行動に、ルルーシュが素っ頓狂な叫び声をあげる。

「・・・ルルーシュ君は渡さんぞ!!」

 威嚇するように睨みを利かせる藤堂と、じたばたともがくルルーシュ(顔を真っ赤にして、大変可愛らしい)を見て、テロ集団のリーダー、後藤田は呟いたのだった。

「・・・あれが、本当に、奇跡の藤堂とゼロなのか・・・?」

― ごもっともです。

 極々小さな呟きだったにもかかわらず、耳で拾ってしまった黒の騎士団の面子は、内心で思いっきり同意してしまったのだった。


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