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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・時期は騎士任命~神根島
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
・スザルル黒いです
・いろいろ捏造

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









 数日後、スザクは久々に政庁に登庁した。


「・・・ユーフェミア様、枢木スザク、ただいま登庁致しました。」

「まあ、スザク。そんな堅苦しい挨拶をするなんて、止めて下さい。2人きりの時は、そのように気を使わなくても良いと言ったはずですよ?」

 ニコニコと出迎えたユーフェミアに言われ、スザクは相好を崩した。

「・・・ただいま、ユフィ。」

「お帰りなさい、スザク。・・・それで、話し合いはどうなりましたか?」

「えと、とりあえず、それは、ゼロ=ルルーシュで話せということですよね?」

「そうだったのでしょう?間違いは無いはずですよ。」

 ユーフェミアがハッキリと言うと、スザクは苦笑をうかべる。

「それ、根拠はどこから来てるんです?」

「クロヴィスお兄様が本国に戻られて、妙な動きを見せていたので、ゼロとクロヴィスお兄様は知り合いであろうということは予測していました。それに加えて、河口湖でのあの発言。そこでハッキリとわかったんです。ゼロはルルーシュだ、と。」

 ユーフェミアの言葉にスザクは頷く。

「成程、ユフィの絶対直感は根拠なしというわけではないんだね。」

 “絶対直感”そのスザクの言い方に、ユーフェミアはハッとする。

「それは・・・。」

「うん。ルルーシュが言ってたんだよ。ユフィの絶対直感はやっかいだって。・・・それから、僕らが味方になることは了承してもらえたよ。もし、本国も本腰で動くような様子を見せたら、速攻で僕とルルーシュは騎士団の方に行くことになってる。」

「・・・私は置いてきぼりですか?」

 眉根を寄せるユーフェミアに、スザクは苦笑する。

「できれば、引き続き情報を仕入れて欲しいってことだったけど・・・。」

「そう、ですか。・・・でも、スザク、良くすんなりとルルーシュが敵であった貴方に応じましたね?」

 ユーフェミアの鋭いつっこみに、スザクは苦笑をうかべた。くると思ってはいたのだ。その際の対処法はルルーシュから伝授されている。

「・・・黙っていてごめん・・・少し前から、ゼロがルルーシュだってことは知ってたんだ。ルルーシュから、告げられて・・・。」

「それで、わざとやられたりしていたんですか?」

 演習の時と実践の時とで動きが違っていたと指摘を受けると、スザクはさすがに表情を曇らせる。

「やっぱり、わかっちゃうか・・・きっと、ロイドさんやセシルさんにもバレてるんだろうなぁ・・・。」

「それはそうでしょう・・・こうなったら、いっそのこと、特派の皆さんも仲間に引き入れてしまいましょう。」

 ユーフェミアがそんなことを言い出したので、スザクはギョッとする。

「えっ・・・で、でも、ユフィ、特派はシュナイゼル殿下の・・・。」

「ええ。でも、だからこそです。それに、特派の面子もルルーシュのことは知っていると思いますよ。だって、元を糺せば、特派は第4世代KMFの開発に携わった者達ばかりです。第3世代KMFのガニメデと時を同じくしてKMFの研究に携わっていたのですから、マリアンヌ様の恩恵をたっぷり受けている筈です。」

「へぇ・・・。」

「それよりもスザク、先程の話に戻しますけれど、貴方の言い方からすると、ルルーシュは普段から黒の騎士団にいるわけではないのですね?」

「・・・うん。」

「そして、貴方と通常の状態で会える場所にいるのでしょう?」

「・・・・・・そうだね。」

 スザクの表情がすぅ、と冷たいものに変わる。まるで試されているような感覚に落ちたユーフェミアは、ごくりと息を呑んだ。

「・・・スザク・・・貴方は、本当は私の騎士などにはなりたくなかったのでしょう?」

「・・・いや。ユフィの騎士にしてもらえたのは、とても嬉しかったよ。君の理想を共に叶えていきたいとも思った。・・・・・・ルルーシュ達のために。」

 根本的な所が違ったのだと、ユーフェミアは理解する。

「そういうことでしたか。・・・貴方の行動は、全て、ルルーシュ達のためだったんですね。」

「・・・全て、とは言えないよ。自分が軍に入ったのは、罰を受けたかったからだから。・・・実父を殺してしまった、その過ちに対する、罰を。・・・でも、ルルーシュやナナリーと再会して、そして、ユフィに出会って・・・自分は、変われたんだと思う。」

 思いを吐露したスザクに、ユーフェミアは静かに笑みをうかべた。

「・・・わかりました。スザクにはスザクの動機があって、私のお願いを聞いて下さったんですね?・・・なら、ここからは、スザクも自由に動いて下さって構いません。・・・私は私で動きます。」

「ありがとう、ユフィ。・・・ところで、本国と何か交渉したんだってね?ルルーシュに聞いて来いって言われたんだけど?」

 ニコリと笑い、スザクが小首を傾げる。ユーフェミアはフッと息をつく。

「さすが、ルルーシュですね。情報が早いですこと。」

「うん、クロヴィス殿下から連絡があったからね。」

「あらあら・・・クロヴィスお兄様ったら、ルルーシュに情報を流すために本国に帰りたいって大騒ぎなさったのね。」

 クスクスと笑うユーフェミアを見つめ、スザクは苦笑をうかべた。

「やっぱり、君は・・・ルルーシュの妹なんだね。」

「ふふ、それは、褒め言葉として取っておきます。・・・では、ルルーシュに伝えて下さい。本国へルルーシュの生存の報を知らせました。そして、ルルーシュの意思を確認できるまでは、本国から直接連絡を取ることはしないようにと言いました。と」

「クロヴィス殿下の話し様じゃ、エリア11への入国を禁止したみたいだけど?」

「ええ。ですから、連絡を取ることも、直接会いに来ることも禁止させてもらったんです。副総督権限でできる限りの制限を設けましたから。・・・さすがに、お父様の勅命があったらマズかったんですけれど、ルルーシュに嫌われたくなければ、私の言う通りにして下さいって言ったら、二つ返事で了承して下さったので。」

にっこり。

 スザクはそのユーフェミアの笑顔を見て、なるほど、と頷いた。

「本国が慌てるわけだ。皇帝陛下の勅命をそっちに向けたんだね?」

「はい。・・・この準備もありましたし、お姉様からスザクに余計な圧力がかかっても困ると思ったので、戻って来ないようにってお願いしたんです。・・・まぁ、そんな心配は必要なかったようですけど。」

「・・・ユフィ・・・あの、騎士章の返還を・・・。」

「スザク・・・もう少し。落ち着くまでは待ちませんか?・・・きっと、その肩書きが役に立つこともあるでしょうから。ね?」

 スザクの言葉を遮るようにしてユーフェミアは告げる。その心遣いに、スザクは困ったように笑みをうかべた。

「・・・ごめんユフィ・・・ありがとう。」

「いいえ・・・その代わり、絶対に守って下さいね?」

 ユーフェミアはそう言って右手を差し出す。誰を、とは言わなかった。すでにわかりきっているからだ。

「必ず。」

 力強く頷き、スザクはその差し出された手を握った。



 アッシュフォード学園・クラブハウス・ルルーシュ達の居住区


「そうか・・・ユフィがそんなことを・・・。」

「うん。・・・なんか、すっごく嬉しくってさ。」

「そうだな。」

 夜になってやって来たスザクを迎え、お茶を出しながら、政庁でのことを聞いたルルーシュは、口元に笑みをうかべて、異母妹を想う。

「・・・ユフィが俺達の味方でいてくれる・・・それは、とても心強いな。」

「そうだね。・・・ところで、クロヴィス殿下から、あの後連絡あった?」

「いや。・・・もしかしたら、誰かに勘付かれたかな?あの人は、どこか抜けてるから。」

「じゃあ、こっちから連絡取ってみるとか?」

「・・・携帯とか、押さえられてそうじゃないか?」

 大人げないからな、連中は。と本国にいる異母兄や異母姉達を思いうかべ、ルルーシュは溜め息をついた。

「ああ・・・そう、なんだ。」

 クツクツと笑うスザクをひたと見据えて、ルルーシュはぽつりと呟く。

「なぁ、スザク。今更、とは思わないか?・・・俺達が一番、助けを必要としていた時は、誰も助けてはくれなかったのに。」

 そう言ったルルーシュの瞳に仄暗い光が宿る。

「・・・ルルーシュ。」

「そう簡単には許さない。・・・俺とナナリーの絶望を思い知らせてやる。」

 スザクは無言で立ち上がり、背後に回ると後ろからルルーシュを抱き竦める。

「うん・・・そうだね、ルルーシュ。」

「スザク・・・俺は・・・。」

― ブリタニアをぶっ壊す。

 幼い頃、別れる直前に叫んだルルーシュの声がフラッシュバックする。それが、どんなに悲壮な覚悟で告げられたのか、あの時のスザクにはわからなかった。とにかく、そんなことはさせちゃいけないと思ったのに、何も言えなかった自分がいた。

 父殺しの業は、自分だけで充分。そう思ったのに。

「ルルーシュ・・・僕に君の思いを否定する権利はない。でも、一言だけ言わせて。」

「・・・なんだ?」

「・・・君自身が肉親を殺すことだけは、避けて欲しい。・・・僕が君の剣となって、全てを薙ぎ払うから。」

 いつにない真剣な表情に、ルルーシュはスザクが本気で言っているのだと悟る。

「・・・わかった。約束する。」

「絶対、だよ?」

 ニコリ、と笑ったスザクに、ルルーシュも笑みをうかべ、頷いた。


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