Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)
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注意
・時期は文化祭真っ只中!
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
・スザルル黒いです
・いろいろ捏造
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
『さぁ!はじまりました!皆様の目の前にあるのは、特製の巨大オーブン!そして~、この巨大ピザの生地を作るのは、アッシュフォード家のガニメデ!!そして、操縦者は、我が生徒会のメンバーにして、ユーフェミア皇女殿下の騎士、枢木スザクだぁぁぁ!』
ノリノリのリヴァルの声に、生徒達もおおお~~~!と歓声をあげる。
「・・・やれやれ、最初の頃の険悪なムードって何だったんだろ。」
ボソっと呟いて、スザクは苦笑をうかべる。ちらりとルルーシュがいるだろう調理用プレハブに視線を向ければ、ピンク色の髪をなびかせた少女がそこから出てくる。
変装はしているが、間違いなくユーフェミアだとわかる。
「・・・ユフィ、やっぱり来たんだ。」
目を細め、その姿をしばらく見つめていたが、階段の上にちょこん、と座ってこちらを眺めてくるのを確認すると、スザクはピザ生地作りに神経を集中させる。
そして、大きく広げたピザ生地を巨大な鉄板に敷き、ソースとチーズをかけて、オーブンへと移す。
「・・・ふぅ。よかった。ここまでくれば、余程のことが無い限りは大丈夫だよね?」
安堵のため息をついて、スザクはガニメデを降りる。
「おう、お疲れ~、スザク。」
リヴァルに労いの言葉をかけられると、スザクははにかんだ笑みをうかべる。
「うん。」
「後は、焼きあがるのを待つだけだね。」
「本当に、やっちゃったわね。」
音響をやっていたニーナも、ガニメデの後ろで動力を任されていたカレンもやってくる。
「あはは。でも、成功して良かった。」
「そうだね。」
「・・・会長は最後だしね。」
「「「あ・・・。」」」
カレンが言えば、生徒会メンバーは改めて、絶対に成功させようと心に決める。
「なかなかうまくいってるわね~?ルルちゃんったら人の扱い方なんて、どこで覚えて来たのかしら。」
ポツリ、と言ったミレイのキツイ視線がスザクやカレンを捉える。
「・・・さぁ、ルルーシュも、生徒会のいろんなイベントで、慣れてきたんじゃないんですか?」
「そ、そうですよ。」
2人の笑顔が引き攣ったのを見ると、ミレイはその眼光を緩めた。
「・・・そうねぇ。さっすがルルちゃん。」
それがささやかなミレイの意趣返しだ、と気付いたスザクとカレンは苦笑をうかべた。
そして、巨大ピザは無事完成し、観客達に無料で配布される。
美味しいと絶賛する声があちこちから聞こえるのを満足そうに聞きながら、ミレイはフッと息をついた。
「モラトリアムも、これでおしまい・・・かな?」
「会長?」
リヴァルが首を傾げる。
「・・・うん、満足。ありがと、皆。」
ミレイが振り返った先にいたのは、生徒会メンバー。ルルーシュも顔を出していて、これが本当に最後になるのだろうと気付く。だからこその発言だ。
「会長にとっては最後の文化祭ですからね。皆、張り切ったんですよ。」
にこやかな笑顔の下に隠されている、ブリタニアへの変わらぬ憎悪。それに気づかなかったせいで、自分は乗り遅れてしまった。激しく反省しながらも、ミレイは笑みをうかべる。
「御苦労!さすがは、私が育てた生徒会ね!」
「育てたって・・・まあ、事実そうなんでしょうけど・・・むしろ、巻き込みまくって学習させたっていうか。」
ルルーシュの笑顔が苦み走った表情に変わる。様々なイベントに巻き込まれたことを思い出してしまったからだ。
「ふっふーん。感謝しなさいよ~?これで、君達はこれからどんなことがあったって、対応していける力を身につけたんだからね!」
「プッ、さすが会長、ポジティブですね。」
「こら、スザク!」
スザクがミレイの言葉に思わず吹き出して、ルルーシュに肘で突かれる。
「・・・そうよ、私は、ポジティブなの。」
ミレイの声音が変わる。それにハッとして、ルルーシュは眉を顰めた。
「会長・・・。」
「だからね、諦めないの。絶対に。」
それが何に向けられているのか、それに気づいてしまって、ルルーシュ達は困ったように眉を顰めた。
「諦めないって・・・どうしちゃったんですか?」
何も知らない生徒会の他のメンバーには脈絡のない話に聞こえたのだろう、代表してシャーリーが訊ね、首を傾げる。
「うん。ただ、宣言したかっただけ。諦めないって。」
「へ?」
リヴァルが目を点にする。
「ルルちゃん、私、諦めないからね?」
とうとう、ミレイが名指ししてきたので、リヴァルとシャーリーのギョッとした視線が向けられる。
「・・・ダメと言っても・・・無駄なんでしょうね?」
「ええ。」
ハッキリと頷くミレイに、ルルーシュは苦笑してスザクとカレンに視線を向けた。2人も苦笑していて、ルルーシュに頷いてみせる。
「・・・わかりましたよ、会長。ちゃんと連絡はします。でも・・・一緒には連れていけません。それだけは、譲れません。」
「・・・いいわ、そこまでは譲歩してくれたら、充分。」
どんどん話が進む中で、置いてきぼりになっているリヴァル、シャーリー、ニーナの3人が目を白黒させる。
そんな中、ピザを食べていた観客達がザワリ、とざわめく。
「・・・なんだぁ?・・・っ!?」
リヴァルが視線をそちらに向け、そして、息を呑んだ。その様子にただならぬものを感じて、ルルーシュ達も視線を向ける。
そこにいたのは、金髪の貴公子と白髪をロールさせた威厳のあるその姿。ブリタニア国民ならば、絶対に見たことがある超有名人、いや、国家の要である2人。
「・・・シュナイゼル殿下、シャルル皇帝陛下・・・。」
ミレイが顔を青褪めさせて呟く。2人はまだ、こちらに気づいていない。
「ルルーシュ様!行ってください!!」
ミレイが鋭く叫ぶ。一瞬、呆然としていたルルーシュ達はその声にハッとする。
「悪いが、そうさせてもらう!後は任せたぞ、ミレイ!」
「はい!」
ミレイの返答を聞き、ルルーシュはバッと身を翻す。
「カレン、ナナリーはルートDを使わせた。お前はその後に続け。俺とスザクはルートAを使う。」
「「了解!!」」
「え?る、ルルーシュ?スザク?か、カレンさん???」
ついていけないリヴァル達にすまなく思いながら、ルルーシュ達はそれぞれに動き出す。
まず真っ先にカレンが動き、ルートDに向かう。一瞬遅れて、スザクがルルーシュの腕をとってルートAに向かおうとし、目の前に立ち塞がった2人の男に足を止める。
「っ。」
「まさか、アッシュフォードが、ルルーシュ様を隠していたとはな。」
「枢木、お前もグルか。ということは・・・姫様がユーフェミア様を監視しろと言ったのは・・・。」
ダールトンとギルフォード。2人の存在に全く気付かなかったスザクは、大きく舌打ちした。
「チッ、コーネリア様の動きはわかってたのに!」
「・・・スザクッ。」
掴んでいたルルーシュの腕を、更に強く握る。そうしないと、ルルーシュが不安がるとわかっているからだ。
「大丈夫。もう2度と、離れたりしないから!」
小さく、ルルーシュだけに聞こえる様に呟く。そして、どうこの場を切り抜けようかと、頭を働かせるが、いかんせん、ルルーシュと違い、戦術タイプのスザクには、なかなか、打開策が思い浮かばない。
「お待ちなさい!!ダールトン将軍!ギルフォード卿!」
そんな時、右脇から聞き慣れた声がする。
「「ゆ、ユーフェミア様!?」」
ダールトン達の意識がそちらに向く。スザクもそちらを向き、ユーフェミアと視線が絡む。その視線が、行けと訴えている。その瞬間、スザクはルルーシュを抱えあげた。
「ほわぁっっ!?」
「ごめん!ルルーシュ!!こっちの方が早い!!!」
驚くルルーシュに謝り、スザクは走り出した。
「ユフィ!ありがとう!!!」
ダールトンとギルフォードの間をすり抜け、ユーフェミアの傍を駆け抜ける瞬間に、そう告げる。
「ルルーシュをお願いします!」
「わかってる!」
「ユフィ!」
「こっちは任せてください!ルルーシュ兄様!!」
名を叫ぶルルーシュに、ユーフェミアは笑いかける。わざと兄、と呼んだユーフェミアに、ルルーシュは苦笑した。
「ユフィには敵わないな・・・。」
「彼女は普段はふわふわとしてるけど、いざって時は、やっぱり、君の妹で、ブリタニアの皇族なんだなって思うよ。」
スザクはそんなルルーシュに答え、雑踏を駆け抜け、ルルーシュがあらかじめ用意していた脱出ルートAへと入って行った。
「か、会長・・・。」
残されたリヴァル達は、事情を知っている様子のミレイに視線を向ける。
「・・・ごめんね、皆。・・・でも、きっと、いつか・・・戻って来てくれるから。きっと。」
ミレイの言葉に、リヴァル達は僅かの希望を持って、ルルーシュ達が消えた方角を見つめた。
「やれやれ・・・アッシュフォードにはルルーシュのことで色々と聞かなければならないようだね。」
そんなミレイ達の前にやって来たのは帝国宰相のシュナイゼル。
「・・・私共は、今も昔もヴィ家にお仕えする身。そう簡単に口を割るとお思いですか?シュナイゼル殿下。」
ミレイの忠誠は今も昔もルルーシュに向けられている。そして、その忠誠を知っていてくれていたから、ルルーシュ達は今までこのアッシュフォードの箱庭に留まってくれていた。その自負がある。だから、ここでシュナイゼルに屈するわけにはいかない。
そんなミレイの固い意志が表情に表れているのを確認したシュナイゼルは、聞き出すことは容易では無いと判断する。
「ふむ・・・私はね、無駄が嫌いなのだよ、ミレイ・アッシュフォード。・・・今回の件は、君のそのヴィ家に対する忠誠心に免じて、不問としよう。」
「・・・賢明な判断ですね、シュナイゼル兄様。」
そんなシュナイゼルの後ろに、ユーフェミアが笑みをうかべて立つ。
「ユフィ、君にも一杯喰わされたね。」
「・・・ルルーシュ兄様の邪魔はさせませんよ?」
「さて、弟妹に出し抜かれるばかりの私ではないよ?ユフィ・・・ルルーシュに伝えておきなさい、必ず、君は私の手元に取り戻す、とね。」
シュナイゼルはそう言って、シャルルを伴い、颯爽とアッシュフォードを去って行った。
「・・・お父様ったら、すっかりシュナイゼル兄様に牙を抜かれてしまったようですね。皇帝ともあろうものが情けない!・・・さて、貴方方の文化祭を滅茶苦茶にしてしまってごめんなさい。」
ブツブツと文句を連ねていたユーフェミアだったが、すっかり取り残されてしまっていた生徒会のメンバーを振りかえった。
「あ・・・ユーフェミア、様・・・。」
「・・・あの・・・ルルって・・・。」
「こ、皇族、なんすか?」
苦笑をうかべるミレイの脇で、リヴァル達が口にした問いに、ユーフェミアは困ったように笑ってから頷いた。
「ええ。ルルーシュは、私の異母兄・・・ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア、神聖ブリタニア帝国第11皇子、元第17皇位継承者です。」
その答えに愕然とするメンバーに、ユーフェミアは悪戯を思いついたような笑みをうかべた。
「ふふ、きっと、近い内にもっと驚くことがわかりますよ。・・・楽しみにしていてくださいね?」
数日後、ユーフェミアの言葉通り、黒の騎士団の総司令ゼロが実は神聖ブリタニア帝国の第11皇子、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアであったことが全世界に知れ渡る。
その時から、ルルーシュの本当の反逆が始まった。
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・時期は文化祭真っ只中!
・ナリタ事変は回避
・クロヴィス暗殺回避
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・いろいろ捏造
以上、同意できる方のみ↓へ・・・
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ノリノリのリヴァルの声に、生徒達もおおお~~~!と歓声をあげる。
「・・・やれやれ、最初の頃の険悪なムードって何だったんだろ。」
ボソっと呟いて、スザクは苦笑をうかべる。ちらりとルルーシュがいるだろう調理用プレハブに視線を向ければ、ピンク色の髪をなびかせた少女がそこから出てくる。
変装はしているが、間違いなくユーフェミアだとわかる。
「・・・ユフィ、やっぱり来たんだ。」
目を細め、その姿をしばらく見つめていたが、階段の上にちょこん、と座ってこちらを眺めてくるのを確認すると、スザクはピザ生地作りに神経を集中させる。
そして、大きく広げたピザ生地を巨大な鉄板に敷き、ソースとチーズをかけて、オーブンへと移す。
「・・・ふぅ。よかった。ここまでくれば、余程のことが無い限りは大丈夫だよね?」
安堵のため息をついて、スザクはガニメデを降りる。
「おう、お疲れ~、スザク。」
リヴァルに労いの言葉をかけられると、スザクははにかんだ笑みをうかべる。
「うん。」
「後は、焼きあがるのを待つだけだね。」
「本当に、やっちゃったわね。」
音響をやっていたニーナも、ガニメデの後ろで動力を任されていたカレンもやってくる。
「あはは。でも、成功して良かった。」
「そうだね。」
「・・・会長は最後だしね。」
「「「あ・・・。」」」
カレンが言えば、生徒会メンバーは改めて、絶対に成功させようと心に決める。
「なかなかうまくいってるわね~?ルルちゃんったら人の扱い方なんて、どこで覚えて来たのかしら。」
ポツリ、と言ったミレイのキツイ視線がスザクやカレンを捉える。
「・・・さぁ、ルルーシュも、生徒会のいろんなイベントで、慣れてきたんじゃないんですか?」
「そ、そうですよ。」
2人の笑顔が引き攣ったのを見ると、ミレイはその眼光を緩めた。
「・・・そうねぇ。さっすがルルちゃん。」
それがささやかなミレイの意趣返しだ、と気付いたスザクとカレンは苦笑をうかべた。
そして、巨大ピザは無事完成し、観客達に無料で配布される。
美味しいと絶賛する声があちこちから聞こえるのを満足そうに聞きながら、ミレイはフッと息をついた。
「モラトリアムも、これでおしまい・・・かな?」
「会長?」
リヴァルが首を傾げる。
「・・・うん、満足。ありがと、皆。」
ミレイが振り返った先にいたのは、生徒会メンバー。ルルーシュも顔を出していて、これが本当に最後になるのだろうと気付く。だからこその発言だ。
「会長にとっては最後の文化祭ですからね。皆、張り切ったんですよ。」
にこやかな笑顔の下に隠されている、ブリタニアへの変わらぬ憎悪。それに気づかなかったせいで、自分は乗り遅れてしまった。激しく反省しながらも、ミレイは笑みをうかべる。
「御苦労!さすがは、私が育てた生徒会ね!」
「育てたって・・・まあ、事実そうなんでしょうけど・・・むしろ、巻き込みまくって学習させたっていうか。」
ルルーシュの笑顔が苦み走った表情に変わる。様々なイベントに巻き込まれたことを思い出してしまったからだ。
「ふっふーん。感謝しなさいよ~?これで、君達はこれからどんなことがあったって、対応していける力を身につけたんだからね!」
「プッ、さすが会長、ポジティブですね。」
「こら、スザク!」
スザクがミレイの言葉に思わず吹き出して、ルルーシュに肘で突かれる。
「・・・そうよ、私は、ポジティブなの。」
ミレイの声音が変わる。それにハッとして、ルルーシュは眉を顰めた。
「会長・・・。」
「だからね、諦めないの。絶対に。」
それが何に向けられているのか、それに気づいてしまって、ルルーシュ達は困ったように眉を顰めた。
「諦めないって・・・どうしちゃったんですか?」
何も知らない生徒会の他のメンバーには脈絡のない話に聞こえたのだろう、代表してシャーリーが訊ね、首を傾げる。
「うん。ただ、宣言したかっただけ。諦めないって。」
「へ?」
リヴァルが目を点にする。
「ルルちゃん、私、諦めないからね?」
とうとう、ミレイが名指ししてきたので、リヴァルとシャーリーのギョッとした視線が向けられる。
「・・・ダメと言っても・・・無駄なんでしょうね?」
「ええ。」
ハッキリと頷くミレイに、ルルーシュは苦笑してスザクとカレンに視線を向けた。2人も苦笑していて、ルルーシュに頷いてみせる。
「・・・わかりましたよ、会長。ちゃんと連絡はします。でも・・・一緒には連れていけません。それだけは、譲れません。」
「・・・いいわ、そこまでは譲歩してくれたら、充分。」
どんどん話が進む中で、置いてきぼりになっているリヴァル、シャーリー、ニーナの3人が目を白黒させる。
そんな中、ピザを食べていた観客達がザワリ、とざわめく。
「・・・なんだぁ?・・・っ!?」
リヴァルが視線をそちらに向け、そして、息を呑んだ。その様子にただならぬものを感じて、ルルーシュ達も視線を向ける。
そこにいたのは、金髪の貴公子と白髪をロールさせた威厳のあるその姿。ブリタニア国民ならば、絶対に見たことがある超有名人、いや、国家の要である2人。
「・・・シュナイゼル殿下、シャルル皇帝陛下・・・。」
ミレイが顔を青褪めさせて呟く。2人はまだ、こちらに気づいていない。
「ルルーシュ様!行ってください!!」
ミレイが鋭く叫ぶ。一瞬、呆然としていたルルーシュ達はその声にハッとする。
「悪いが、そうさせてもらう!後は任せたぞ、ミレイ!」
「はい!」
ミレイの返答を聞き、ルルーシュはバッと身を翻す。
「カレン、ナナリーはルートDを使わせた。お前はその後に続け。俺とスザクはルートAを使う。」
「「了解!!」」
「え?る、ルルーシュ?スザク?か、カレンさん???」
ついていけないリヴァル達にすまなく思いながら、ルルーシュ達はそれぞれに動き出す。
まず真っ先にカレンが動き、ルートDに向かう。一瞬遅れて、スザクがルルーシュの腕をとってルートAに向かおうとし、目の前に立ち塞がった2人の男に足を止める。
「っ。」
「まさか、アッシュフォードが、ルルーシュ様を隠していたとはな。」
「枢木、お前もグルか。ということは・・・姫様がユーフェミア様を監視しろと言ったのは・・・。」
ダールトンとギルフォード。2人の存在に全く気付かなかったスザクは、大きく舌打ちした。
「チッ、コーネリア様の動きはわかってたのに!」
「・・・スザクッ。」
掴んでいたルルーシュの腕を、更に強く握る。そうしないと、ルルーシュが不安がるとわかっているからだ。
「大丈夫。もう2度と、離れたりしないから!」
小さく、ルルーシュだけに聞こえる様に呟く。そして、どうこの場を切り抜けようかと、頭を働かせるが、いかんせん、ルルーシュと違い、戦術タイプのスザクには、なかなか、打開策が思い浮かばない。
「お待ちなさい!!ダールトン将軍!ギルフォード卿!」
そんな時、右脇から聞き慣れた声がする。
「「ゆ、ユーフェミア様!?」」
ダールトン達の意識がそちらに向く。スザクもそちらを向き、ユーフェミアと視線が絡む。その視線が、行けと訴えている。その瞬間、スザクはルルーシュを抱えあげた。
「ほわぁっっ!?」
「ごめん!ルルーシュ!!こっちの方が早い!!!」
驚くルルーシュに謝り、スザクは走り出した。
「ユフィ!ありがとう!!!」
ダールトンとギルフォードの間をすり抜け、ユーフェミアの傍を駆け抜ける瞬間に、そう告げる。
「ルルーシュをお願いします!」
「わかってる!」
「ユフィ!」
「こっちは任せてください!ルルーシュ兄様!!」
名を叫ぶルルーシュに、ユーフェミアは笑いかける。わざと兄、と呼んだユーフェミアに、ルルーシュは苦笑した。
「ユフィには敵わないな・・・。」
「彼女は普段はふわふわとしてるけど、いざって時は、やっぱり、君の妹で、ブリタニアの皇族なんだなって思うよ。」
スザクはそんなルルーシュに答え、雑踏を駆け抜け、ルルーシュがあらかじめ用意していた脱出ルートAへと入って行った。
「か、会長・・・。」
残されたリヴァル達は、事情を知っている様子のミレイに視線を向ける。
「・・・ごめんね、皆。・・・でも、きっと、いつか・・・戻って来てくれるから。きっと。」
ミレイの言葉に、リヴァル達は僅かの希望を持って、ルルーシュ達が消えた方角を見つめた。
「やれやれ・・・アッシュフォードにはルルーシュのことで色々と聞かなければならないようだね。」
そんなミレイ達の前にやって来たのは帝国宰相のシュナイゼル。
「・・・私共は、今も昔もヴィ家にお仕えする身。そう簡単に口を割るとお思いですか?シュナイゼル殿下。」
ミレイの忠誠は今も昔もルルーシュに向けられている。そして、その忠誠を知っていてくれていたから、ルルーシュ達は今までこのアッシュフォードの箱庭に留まってくれていた。その自負がある。だから、ここでシュナイゼルに屈するわけにはいかない。
そんなミレイの固い意志が表情に表れているのを確認したシュナイゼルは、聞き出すことは容易では無いと判断する。
「ふむ・・・私はね、無駄が嫌いなのだよ、ミレイ・アッシュフォード。・・・今回の件は、君のそのヴィ家に対する忠誠心に免じて、不問としよう。」
「・・・賢明な判断ですね、シュナイゼル兄様。」
そんなシュナイゼルの後ろに、ユーフェミアが笑みをうかべて立つ。
「ユフィ、君にも一杯喰わされたね。」
「・・・ルルーシュ兄様の邪魔はさせませんよ?」
「さて、弟妹に出し抜かれるばかりの私ではないよ?ユフィ・・・ルルーシュに伝えておきなさい、必ず、君は私の手元に取り戻す、とね。」
シュナイゼルはそう言って、シャルルを伴い、颯爽とアッシュフォードを去って行った。
「・・・お父様ったら、すっかりシュナイゼル兄様に牙を抜かれてしまったようですね。皇帝ともあろうものが情けない!・・・さて、貴方方の文化祭を滅茶苦茶にしてしまってごめんなさい。」
ブツブツと文句を連ねていたユーフェミアだったが、すっかり取り残されてしまっていた生徒会のメンバーを振りかえった。
「あ・・・ユーフェミア、様・・・。」
「・・・あの・・・ルルって・・・。」
「こ、皇族、なんすか?」
苦笑をうかべるミレイの脇で、リヴァル達が口にした問いに、ユーフェミアは困ったように笑ってから頷いた。
「ええ。ルルーシュは、私の異母兄・・・ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア、神聖ブリタニア帝国第11皇子、元第17皇位継承者です。」
その答えに愕然とするメンバーに、ユーフェミアは悪戯を思いついたような笑みをうかべた。
「ふふ、きっと、近い内にもっと驚くことがわかりますよ。・・・楽しみにしていてくださいね?」
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