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Refused Reality(元・現実を拒絶した夢の中)

このサイトは、コードギアス・NARUTO・銀魂の二次創作サイトです。原作者様とは一切関係ありません。各ページの注意事項をよく読んでから閲覧してください。

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注意
・神ルル
・黒ナナ(ナイトメア・オブ・ナナリー設定?)
・白主従に厳しめ
・騎士団はルル=ゼロ&ナナ=マークネモを知っていますw
・捏造満載w

以上、同意できる方のみ↓へ・・・









「ゼロ、良かった。来て下さったのですね。・・・ここに来たということは、行政特区に賛同していただけるのですよね?」

 嬉しそうに駆け寄るユーフェミア。周りの人間はハラハラとしながら、その、様子を見つめる。

「・・・ユーフェミア皇女殿下・・・その前に、一つお聞きしたいことがあります。」

 平坦なゼロの声に、ユーフェミアはそれでも花が咲いたように笑みを浮かべる。

「何でしょう?」

「貴女がこの行政特区をお考えになったのは、イレブンと呼ばれ蔑まれる日本人を救いたかったから、そうですね?」

「はい。」

「・・・そう思ったきっかけはなんですか?」

「・・・周りが言うように、我が騎士スザクは日本人です。それも理由の一つです。それから・・・私の大切な方が、日本人のために戦っているからです。」

 ざわざわと会場がざわめく。ユーフェミアが行政特区を言い出した理由が、スザクだけではなかったことに驚いているのだ。

「ユーフェミア様!」

 ダールトンが駆け寄り、ユーフェミアの後ろに控える。

「どうか、ご自身の発言にご注意を!!」

 小声で諭すダールトンに頷きながら、ユーフェミアはゼロを見つめる。

「・・・貴方のためでもあるんです。貴方がこんな風に多くの犠牲を払って日本を取り戻そうとしなくとも、こうして、行政特区の中でなら・・・。」

「・・・ええ、でも・・・。」

 ゼロが言葉を切る。背後の影が、ズズズ、と盛り上がって、見知らぬナイトメアが姿を現す。

「殿下!!」

 叫んで、スザクがユーフェミアを庇うようにして立つ。

「・・・ゼロ!・・・ここを戦場にするつもりか!?」

「・・・はぁ・・・マークネモ、下がれ。私は出てきて良いとは言ってないぞ。」

 溜息をついたゼロは、そのナイトメアを振り返る。

『・・・だって、お兄様・・・黙ってられないんですもの。』

 そのナイトメアから発せられた言葉と声に、ブリタニア側はギョッとする。ゼロをお兄様と呼ぶその声があまりにも可愛らしい少女のものだったからだ。

「・・・な、なぜ・・・貴方が?」

 唯一、その正体に気付いたユーフェミアが、愕然と呟く。

『うふふ・・・ユーフェミア様?・・・私のことがわかるんですね?』

「・・・マークネモ!・・・下がるんだ!!」

 ゼロが慌てたように言う。これはゼロも想定外なのだと理解すると、スザクは構えを解き、ユーフェミアを振り返る。

「殿下?」

「・・・わ、わかります・・・で、でも、どうして?」

『黙って聞いていたら、ちょっと腹が立ってきたんです。・・・どうして、ユーフェミア様は気付かれないんでしょう?・・・お兄様のためと仰りながら、お兄様の苦労を水の泡にしようとなさっているということが。』

 ゼロからマークネモと呼ばれている少女?は、ユーフェミアを詰める。

「・・・でも、ゼロのやり方では、犠牲が多すぎます。ですから、私が・・・。」

「それは、施しですか?」

 今度は、そのマークネモの後ろから、和装に身を包んだ少女が出てくる。

「・・・か、神楽耶!?」

 スザクが目を見開く。ユーフェミアはスザクを見て、そして、神楽耶と呼ばれた少女を見つめる。

「ごきげんよう、枢木さん。・・・見事なまでなブリタニアの狗っぷり、ご苦労様ですね。」

 神楽耶は可愛らしく微笑むが、その言葉は刺々しいを通り越して、毒を孕んでいる。

「・・・そうですか、貴方が、スザクの・・・。」

 ユーフェミアが目を細める。

「ええ。従妹にあたりますわ。・・・まあ、そんな不名誉なことはどうでも良いのです。・・・それより、ナ・・・いえ、マークネモが腹をたてるのも道理ですわ。ゼロ様がなさろうとしていることと、貴方がやろうとしていること。それのどちらの方がより、犠牲が多く出るか・・・おわかりになりませんか?」

「・・・それは、ゼロの方が!!」

 スザクが叫ぶと、神楽耶はスザクをギッと睨みつける。

「お黙んなさい!!無礼者!!・・・目先のことしか考えない善意の押しつけなど、迷惑なだけです!・・・良く考えてごらんなさいな、エリアはこの日本だけでは無いのですよ!?なのに、エリア11ばかりが優遇されれば、他のエリアで暴動が起こることは必至です。」

 それには、思わずダールトンも頷いてしまう。1つのエリアに限定して優遇策を用いることは、危険すぎる。他のエリアの暴動が起こらないと、ここではっきり否定することは難しい。

 そんなダールトンに、ユーフェミアはサッと青ざめる。

「で、でも・・・シュナイゼルお兄様は・・・。」

「それに!エリア11にいる日本人がどれほどいると思っているのです?このシズオカゲットーだけでは賄える数ではありません。・・・そうなれば、この特区に入れなかった日本人は、今まで以上に酷い扱いを受けることになるのではありませんか?・・・人は変われる。確かにそうでしょう。ですが、すぐには変われないのも人です!」

 神楽耶は一気に叫ぶと、ゼロを振り返る。

「申し訳ありませんゼロ様。・・・勝手を致しました。私がナ・・・マークネモにお願いしたのです。」

「・・・神楽耶様・・・。わざわざ貴方がいらっしゃらなくとも、私は・・・。」

「ゼロ様が信じられないから来たのではありませんよ。・・・ゼロ様はお優しいから、きっと、とても傷付くだろうと思って・・・。ご迷惑でしたか?」

 コトリ、と首を傾げた神楽耶に、ゼロは、ふるり、と首を振った。

「いいえ。・・・ありがとうございます、神楽耶様。」

 そっと神楽耶の髪を撫で、ゼロはその肩を引き寄せる。

「・・・ユーフェミア皇女殿下・・・私が言いたいことはこの2人が言ってしまいました。2人の言葉、貴方に届いていますか?」

「・・・ですが・・・。」

 ユーフェミアは表情を歪め、抱き合うような恰好のゼロと神楽耶を見つめる。

『・・・あれだけ神楽耶さんに言われておきながら、まだ、わからないのですか?・・・私には見えます。この特区の先が・・・この特区は半年と保つことができません。』

「何を根拠にそんなことっ!!」

 スザクが叫ぶと、マークネモは一瞬息を呑み、そして、溜息をつく。

『根拠なんて・・・良く考えればわかることじゃありませんか。』

 その言葉と同時に、ナイトメアが影の中へと還っていく。後に残されたのは、車椅子に座る儚げな少女。

「・・・っ!?・・・なっ・・・ナナリー!?」

 呆然と目を瞠るスザクに、ナナリーは大げさに溜め息をついて見せた。

「ユフィ姉様も気づいたのに、スザクさんは気付いて下さらなかったのですね。・・・残念です。ね?お兄様。」

 ナナリーが兄と呼ぶのは、この場ではたった一人しかいない。それに気づいたスザクは恐る恐るゼロに視線を向ける。

「・・・ナナリー・・・。まったく、下がっていろと言ったのに。」

 呆れた声を出し、仮面に手をかける。誰かがごくりとのどを鳴らす。もしかしたら、自分かもしれない。そんなことを考えながら、スザクは暴かれていくゼロの仮面の下を凝視する。

 さらりと流れる黒髪。そして、アメジストをはめ込んだような紫の瞳。美しい顔。それは、己の親友の姿。

「・・・ルルーシュ・・・。」

 驚愕でそれ以上の言葉が出てこない。

「はぁ。・・・ユフィ、もう、良いだろうか?」

「・・・・・・え?」

 のろのろと顔をあげるユーフェミアに、ルルーシュはニコリと笑いかける。

「我々黒の騎士団は、行政特区日本への参加を拒絶する。・・・代わりとして、合衆国日本の建国を宣言する。・・・代表は皇神楽耶様。そして・・・。」

「私、皇神楽耶は、永遠の伴侶として、ゼロ様・・・いえ、ルルーシュ様との婚約を発表致します。」

 突然の宣言に、もう、一言も発せなくなってしまったユーフェミアは、よろよろとスザクに寄りかかる。

「ユフィっ!・・・神楽耶、ルルーシュ・・・どうしてッ・・・。」

 ユーフェミアを支えながら叫ぶスザクに、ルルーシュと神楽耶は冷ややかな視線を向ける。

「どうしてって・・・私達の話を聞いていても理解はして下さらなかったのでしょうか・・・。これは、簡単に、行政特区を作れば、日本人皆が助かって喜ぶというお話では無いのですよ?・・・政治に疎いユフィ姉様と政治に関心を持たなかったスザクさんのペアでは、わからなくても当然かもしれませんが。」

 刺々しい言葉が天使のような笑顔をうかべるナナリーの口から発せられる。

「ナナリー。そんなことを言ったらかわいそうだ。」

「そうですよ、ナナリー。あれだけ言ってもおわかりにならないのなら、そっとしておくのが一番ですよ。」

 ルルーシュが苦笑をうかべ、神楽耶が肩を竦める。そして、そのまま、神楽耶はくるりと振り返り、センターマイクに向かう。

「お聞きなさい、誇り高き日本の民よ。・・・我等日本人は施しを受けねばならぬ程、卑しき民ではありません。へつらう必要はありません、矜持を保ちなさい!・・・行政特区とは、結局は名前が変わるだけでブリタニアによる支配に変わりはないのです。“日本”の名を取り戻したいのなら!我が合衆国日本に参加なさい!皇の名において、参加した者全てに“日本”の名を授けることを誓いましょう!!」

 凛とした姿。そして、その、力強い言葉。それは、先程のふわふわとした雰囲気で行政特区の宣言をしたユーフェミアとは対照的で。

オオオオオオッ!!

 観衆からの歓声。それは、日本人の総意だった。

「日本人よ!合衆国日本に同意ならば、我らに続け!!」

 藤堂の声が会場に響く。その場の日本人はバッと後ろを振り返る。そこには、黒の騎士団のナイトメア+トレーラ群があった。

「俺達はブリタニアにはおもねらない!施しも受けない!!先の展望も読めない相手に己の命運を任せるほど愚かではない!!」

 扇も同様に叫ぶ。

「私達は日本人だ!!ブリタニアの中の日本なんて、日本じゃない!!!」

 カレンが挑むように紅蓮の腕をステージに向ける。

「日本万歳!!!」

 藤堂が月下から出て来て、刀を突き上げ叫ぶ。

「「「「「日本万歳!!!」」」」」

 黒の騎士団の団員達がそれに合わせ唱和する。

 そして、その声が徐々に会場に集まった日本人に伝わっていく。

「「「「「日本万歳!!日本万歳!!!・・・・。」」」」」

 会場全体に万歳の声が轟く。

 そして、その声は、延々と会場内に響いていた。


 おしまい


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